キャンプ用の調理バーナーは本当に色々な種類があるので選ぶ時に迷ってしまいますよね。私も色々なタイプのバーナーを購入しては使いやすさを試してきました。
そんな中、すぐに売り切れてしまうスノーピークの人気バーナー「フラットバーナー」が入荷されたので買ってみました。他にいくつもバーナーを持っているのに、また新しいバーナーに手を出したのには理由があります。
良心的な価格設定で使い勝手の良い「フラットバーナー GS-450」を買った理由と、その魅力をご紹介いたします。
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目次
フラットバーナーってなに?
出典:Amazonフラットバーナーは国内キャンプメーカーの王様「Snow Peak」が製作した1ユニットサイズのガスバーナーです。
その特徴を一言で言い表すならば、コンパクトサイズのシングルバーナーとカセットコンロの良いとこ取りをしたような画期的なバーナーとでもいいましょうか。
フラットバーナーの仕様
サイズ | 270×410×110mm(ホース、器具栓を除く) |
---|---|
収納サイズ | 360×250×80mm |
重量 | 1.9kg(収納ケースを除く) |
出力 | 3,000kcal/h |
対応鍋径 | Φ23cm以下/ダッチオーブン使用不可 |
プレートに広い火口のバーナーヘッドと大型の五徳を組み合わせて使うシンプルな構造なので、嵩張ることが無く、掃除が楽ちんです。組み立てると名前の通りフラットになります。
バーナーヘッドが外部に露出しない構造なので、風に強いところが嬉しいですね。
出典:スノーピークさらに、スノーピークが展開しているIGTアイアングリルテーブル(もしくはエントリーIGT・IGTスリム)をお持ちであればテーブルの天板にビルドインできます。
もちろんアイアングリルテーブル無しでも、脚を差し込んで単体で使うことが出来ます。
スノーピーク製品は高額商品が多い中、フラットバーナーは手を出しやすい価格帯ということもあり、いつも品薄状態の定番人気商品でもあります。
フラットバーナーをつかってみた
コンパクトサイズのシングルバーナーと、カセットコンロのいいとこ取りをしたような画期的なバーナー「フラットバーナー」。
その人気の高さからネットショップや実店舗でも品切れしていることが多く、オークションで転売ヤーのターゲットにされやすい商品ではありますが、定期的に入荷されるので待っていれば定価で買えます。
それでは早速開封していきます。使用感があるのはご了承下さい。
フラットバーナーの中身を確認
こちらが開封した状態です。このままでは使うことはできないので組み立てる必要があります。セット内容は以下の通り。
チェック
- バーナー本体
- トッププレート
- 脚(2本)
- ゴトク
- 器具栓
- 結束バンド
- 収納ケース
収納袋は別売りであることが多いスノーピーク製品の中では珍しく、フラットバーナーは専用収納ケース付きです。これはお得ですね。早速組み立ててみましょう。
組み立て方
まず脚をトッププレート両側にある穴に差し込みます。
次にトッププレートにバーナー本体を載せます。本当に載せるだけなのでちょっとしたことで動いてしまうのが難点かもしれません。
五徳をトッププレートに載せます。ここまで1分もかかりません。
最後にガス缶を接続します。ガス缶の規格はOD缶です。カセットコンロで使っているようなCB缶は使えないのでご注意ください。
OD缶は縦に置きます。逆さまにしたり横向きにすると液化状態のガスが出てきて危険です。ちなみにCB缶は横置きが基本ですが、内部にノズルが付いていて液化状態のガスが出てこない作りになっているそうです。
出典:Amazon組み立てた後に致命的なしくじりをしたことに気付きました。脚に透明なゴムが付いているのですが、製品を保護するためのカバーだと思って間違って捨ててしまいました。
なんとこれ、滑り止めだったのです。絶対に捨てないでくださいね。しかし時すでに遅し。捨てたゴムはゴミ収集車が運んでいきました。同じ過ちを犯さないように教訓にしてください。
IGTシステムにセッティングする場合
組み立て終わった後に、1つ部品が余りませんでしたか?こちらは器具栓で、IGTアイアングリルテーブルにインストールするときに使います。
IGTアイアングリルテーブルにフラットバーナーを載せます。この時、フラットバーナーの脚は使わないので外してください。
トッププレートの隙間に器具栓を入れます
最後にOD缶を接続して、器具栓に引っかけます。IGTアイアングリルテーブル(もしくはエントリーIGT・IGTスリム)をお持ちでない方は使う機会が無いかと思いますが、いつかのために無くさないようにしてくださいね。
フラットバーナーの使い勝手
実際に使ってみましょう。点火装置はバーナー本体ではなく、ホースの先に付いています。本体から離れているので火傷する心配ゼロですね。これは安心です。つまみをプラスに回して着火ボタンを押すだけで点火します。
出力3,000kcal/hあるので十分な火力です。しかも嬉しいことにつまみで火力調整が可能です。炎が命の中華料理からじっくりと煮込む料理まで、なんでも作れますね。
フラットバーナーの名前の通り無駄な突起がなく、シンプルでフラットなフォルムです。横から見てもバーナーヘッドが外部に露出しておらず、風にとても強い構造になっているのが分かるかと思います。
ツーバーナー並みに火口が広いので、大きい鍋やフライパンでも火力にムラが無く、おいしく調理ができます。シングルバーナーやカセットコンロは火口が広くないタイプが多いので、これは非常にメリットです。
五徳も大型なので大きい鍋やフライパンを載せても非常に安定します。カセットコンロよりも安定感がありそうです。グラつきなどもまったく無しです。
マニュアルでは直径23センチまでの調理器具を利用可能のようですが、ダッチオーブンは使ってはダメと書いてあります。これは重量の問題では無く、恐らく耐熱性の関係だと思います。ネットで調べてみるとダッチオーブンを使っている方も見受けられますが、公式には使用禁止となっていますのでお気を付けください。
構造がシンプルで分解ができるので、調理が終わった後の掃除も楽です。さっと拭き取ったら次は片付けです。
収納の仕方
正直、収納袋に適当に押し込んでもちゃんと収納できるのですが、公式の片付け方があるので記録しておきますね。
トッププレートに脚を載せます。
次に五徳を載せます。五徳は出っ張りがある方が上になります。
バーナー本体を裏返しにした状態で五徳の上に載せます。
結束バンドで固定します。
無くしがちな器具栓はどうするかといいますと、収納袋の裏に器具栓を入れるポケットがあるので、こちらに仕舞います。これは便利ですね。
フラットバーナーがお勧めの理由
フラットバーナーを実際に使ってみると、予想以上に使い勝手が素晴らしく、非常に良く考えられたバーナーだということが判りました。フラットバーナーがお勧めの理由をまとめてみました。
低価格でスノーピークブランドが手に入る
高額で有名なスノーピークですが、一般市民にも手を出しやすい価格の製品もいくつか存在します。その一つがフラットバーナーです。
IGTシリーズにはフラットバーナー以外にも「ギガパワープレートバーナーli」という商品があるのですが、こちらは17,800円(税別)とフラットバーナーの倍近くの価格です。ギガパワープレートバーナーliは、寒さに強いことと、調理しないときにテーブル代わりになるというメリットがあります。
個人的には価格や性能面でフラットバーナーのほうが優秀だと思っています。
拡張性が高い
そもそもフラットバーナーはキッチンテーブルをカスタマイズできる「IGT」シリーズの商品なので、IGTアイアングリルテーブルとセットで使うと本領発揮します。
IGTシリーズは様々なギアを組み合わせることで高級感のあるキッチンをレイアウトできる拡張性が高い人気商品です。しかし、フルコンプリートしようとすると、とんでもないお金が飛んでいくので「IGT沼」とも呼ばれていますよ。
シンプルな構造で嵩張らない
フラットバーナーはカセットコンロ以上の安定感があるにも関わらず、カセットコンロのように嵩張りません。非常にシンプルな構造で、最低限のフレームだけで構成されているからです。キャンプ道具は嵩張らないに越したことはありません。
火口が広い
シングルバーナーはコンパクトで便利ですが、火口が狭いものが多いです。フラットバーナーはツーバーナー並みにバーナーヘッドが大きいので、大きい鍋やフライパンでも火力にムラが無く、おいしく調理ができます。ツーバーナーのいいとこ取りをしている画期的なバーナーだと思います
鍋やフライパンを置いても安定する大型の五徳
コンパクトタイプのシングルバーナーの弱点といえば、五徳が小さく、フライパンやクッカーが安定しないところではないでしょうか。
フラットバーナーはシングルバーナーにも関わらずの五徳がものすごく巨大です。カセットコンロも大口で安定しますが、フラットバーナーはバーナー全面がゴトクなので、さらに安定します。本当にビクともしませんよ。マニュアルでは23cmまでの調理器具の使用を推奨していますが、30cmぐらいある鍋やフライパンでも普通に載ります。
掃除をしやすい構造
ツーバーナーやカセットコンロは使い終わった後の掃除がちょっと面倒ですよね。フラットバーナーは構造がシンプルで分解が楽なので掃除が楽です。
風に強い
フラットバーナーは、トッププレートが風防代わりになるようにバーナーヘッドを覆うような構造をしています。そのため風の影響を受けにくくなっています。風が強いと炎が安定しないバーナーも多いので、ものすごくプラスポイントです。本当に無駄の無いデザインだと思います。
点火や火力調整が楽
フラットバーナーは点火や火力調整が本当に楽です。つまみをプラスに回して、着火ボタンを押すだけで点火します。火力調整も楽で、つまみが大きいので非常に操作がしやすいです。つまみや着火ボタンはよく考えられたサイズなので非常に操作しやすいですよ。はっきりいってストレスフリーです。着火用ライターも不要なのでとても使い勝手が良いですね。
フラットバーナーの惜しい点
フラットバーナーは本当に素晴らしいバーナーなのですが、惜しい点も何点かありました。フラットバーナーの惜しい点をまとめてみます。
重い
フラットバーナーは頑丈な作りをしていて高品質なのですが、やはり重いです。ただ「スノーピーク=重い」は広く知られているので許容範囲なのかもしれませんね。
ゴトクの突起が邪魔
全面五徳で大変使い勝手が良いのですが、よく見てみると両側に突起がありますよね。これは輻射熱対策で、フラットバーナーからはみ出るクッカーを載せることができないようにするためです。
せっかくフラットな面なので鉄板を置いてバーベキューで利用したいですよね。個人的には五徳の突起が邪魔だなと思っていますが、耐熱性や安全性を考慮した仕様上、仕方ないですね。
器具栓ホルダーが不安定
IGTシリーズとセットで使う時は、トッププレートに器具栓ホルダーを差し込んで使うのですが、物凄くぶかぶかなので点火するときや火力調整の時に動きます。熱源にも近いので輻射熱も心配です。個人的には器具栓ホルダーを利用しない方が使いやすいという印象です。
バーナーホースが短い
バーナーのホースが短いので、500mlのロング缶を使うとホースが本体に当たり、OD缶も輻射熱で熱くなるのではないかと不安になります。250mlのOD缶を使った方が安心です。もう少しホースが長かったらさらに使い勝手が良かったのに惜しいです。
冬の使用は厳しい
フラットバーナーは外気の熱を利用してガスを気化させてから燃焼する「気化システム」を採用しているので、構造的に真冬の使用は厳しいです。真冬の使用を想定するのであれば「ギガパワープレートバーナーli」に軍配があがります。
ただこちらもハイパワー系の寒冷地仕様ガス缶を使うことでカバーすることが出来そうです。多少コスパは悪くなりますが、どちらを取るか、といったところでしょうか。
フラットバーナーは正にいいとこ取りした画期的なバーナーでした
いかがでしたか?カセットコンロよりコンパクトで、シングルバーナーよりもゴトクが安定していて、ツーバーナー並みの火口を持つ、正にいいとこ取りをした画期的なバーナーということがお判りいただけたのではないでしょうか。
スノーピークのフラットバーナーはコスパ最高で使い勝手の良いお勧めのバーナーです。次のバーナー候補に検討してみてはいかがでしょう。
ギア
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