冬キャンプではつきもののテントの結露問題。
寒い時期にキャンプをされる方の中には「朝起きるとテントがぐっしょり」…という恐怖体験をしたことがある方も少なくないのではないでしょうか?
我が家も3年前の秋に初ファミリーキャンプをした際にテントぐっしょり体験をして以来、毎年コツコツと結露対策を行ってきました。
というわけで、我が家が試して効果のあった冬キャンプの結露・夜露対策についてご紹介したいと思います。
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目次
冬キャンプの結露対策どうしてる?タープやマットでテント濡れを防ごう
結論から先に書きますと、我が家が試したいくつかの「結露・夜露対策」の中で、大きな効果があったのは以下の二点でした。
【大きな効果が見えた結露対策】
- テントのグランドシート・インナーシートを工夫する
- テントの上にタープを立てる
この他にも結露・夜露対策は色々と試してみましたが、目に見えてわかりやすく効果が見えたのがこの二点でした。
というわけで、これら二点の対策を中心に、我が家の結露・夜露対策について具体的にご紹介していきますね。とはいえ、結露や夜露の出来具合は、テントを張る場所の状態や気温など様々な条件によってもかなり変化が出ます。
ですので、ここで「我が家は効果があったよ!」と書いている対策についても、状況によってその効果の現れ方は異なってきますので、その点についてはご了承いただければと思います。
基本対策「結露に触れない」ことも重要
まず、基本的な結露対策としては「結露に触れないようにする」ことも重要です。
結露は対策によって減らすことはできますが、残念ながら完全に無くすことはできません。ですので、人によってテントの結露の対策は二パターンに分かれるのではないでしょうか。
【結露対策のパターン】
- どうあがいても結露はできるので、結露を減らす対策はせず「触れない」ことで乗り切る
- どうあがいても結露はできるけど、とにかく出来る量を減らす対策をする
結露に触れると、水がテントを伝って流れてしまいテント内に置いている色々なものを余計に濡らす原因となります。
「結露を減らす対策をアレコレする」よりも、まずは「とにかく結露に触れない」を徹底する!…という対策はシンプルではありますがとても有効です。
冬の早朝、夜露で凍っている夫のソロテント
我が家でも、夫のソロテントは基本「結露にはとにかく触れない」のみで乗り切っています。
とはいえ、小さな子どもがいるファミリーキャンプの場合は「結露にとにかく触れない」がなかなか難しかったりするので要注意です。
子連れキャンプでは「結露を減らす」対策もしておこう
「結露には触れないようにね!」と伝えても、子ども達は好奇心旺盛に結露を触りたがります。おまけに就寝時の無意識の世界でもテントの隅へ隅へ転がっていくので、結露した壁に触れがちに…。
ですので、小さな子どもとキャンプをする場合は「結露を触らない」対策は心がけつつ、あわせて結露を減らす努力は何かしらしておくことを強くおすすめします。
我が家も、初期の失敗を踏まえて私と子ども達が寝る3人用テントの方はコツコツと結露を減らす対策を重ねております。
結露と夜露が発生する仕組みを知っておこう
それでは「結露と夜露を減らす対策」の話をする前に、結露と夜露の発生する仕組みについて軽く触れておきますね。
夜露が発生する仕組み
まずは夜露が発生する仕組みについてですが、夜露や朝露などの露は、空気中に含まれた水分が冷やされることで露として目に見える形で現れます。
空気中に含むことが出来る水分(水蒸気)の量は、空気の温度によって変化し、温度が高い方ほど多くの水分を含むことができます。夜になると気温が下がり、空気中の水分が飽和し(最大限まで満たされた状態となり)夜露となります。
結露が発生する仕組み
次に「結露が発生する仕組み」についてですが、結露も夜露と発生する仕組みは同じです。テントで言うと、テント内とテント外の気温に差が出来ることにより、テント内の空気が冷やされて水滴となります。
結露による水滴は、テントの壁だけでなく床にも発生するので「地面の水分がテント内に浸み込んできている…?」と勘違いすることも。
しかし、テント内が濡れる原因の大半は結露によるもので、外から浸水してきているわけではないことがほとんどです。
夜露や結露が起きやすい時期・場所
ちなみに夜露や結露は冬のイメージがあるかもしれませんが、夏でも山などの高所では気温差が大きいため夜露や結露は発生します。また、一年で一番夜露が降りるのは昼間晴れた秋の日とも言われています。
そして、その他もろもろの条件にもよりますが川に近い場所は湿度が高いため、夜露が降りやすいとされます。
実際、我が家の初ファミリーキャンプは10月半ばの高原にある川辺だったのですが、夜露・結露の対策を何も行わず朝を迎えたところ「え?水筒のお茶が大量に漏れてる?!」と勘違いしたくらいテントの壁から壁沿いの床がびしょびしょになっておりました。
我が家がキャンプで試して効果があった結露対策
それでは、我が家がキャンプで試して目に見えて効果があった二つの結露対策について具体的に説明していきますね。
チェック
- テントのグランドシート・インナーシートを工夫する
- テントの上にタープを立てる
テントのグランドシートとインナーシートを工夫する
以前のグランドシート:メーカー純正の耐水圧グランドシート
それではまず「テントのグランドシートとインナーシートを工夫する」について。我が家の3人用テントは、モンベルのステラリッジテントです。
【参考】モンベル公式サイト:ステラリッジテント
以前グランドシートとして使っていたのは、メーカー純正の耐水圧グランドシートでした。
耐水性がありつつ軽量コンパクトな点が魅力ではあるのですが、クッション性や断熱(防寒)性はありません。
初めてのファミリーキャンプの際(10月末の高原かつ川辺)は、テント内にインナーシートは敷かずシュラフマットのみで夜を迎えました。
すると、壁と床の一部がそこそこ結露で濡れるという結果に…。
メーカー純正のグランドシートは「耐水圧グランドシート」というもの。耐水圧とは「生地に染み込もうとする水の力を抑える性能」というわけで、耐水性はあるものの完全防水というわけではありません。
が、ステラリッジテント自体が山岳テントで雨にはそこそこ強いはずですので、外からの浸水というよりはテント内が結露した結果であると予想されます。地面と接するテント外部が濡れて冷えることでテント内部が結露しやすくなる感じでしょうか?
現在のグランドシート:少し厚めのアルミレジャーシート
そこで地面からテントへの冷気を出来るだけ遮断するべく、グランドシートを少し厚めのアルミレジャーシート(厚さ1mm)に変えました。
この少し厚めのアルミレジャーシートは畳んでもそこそこかさばるので、メーカー純正のグランドシートと比べるとコンパクトさには欠けます。
が、二千円しないくらいのお手頃価格であるものの、結露対策とクッション性においてとても良い仕事をしてくれました。
寒い季節にテントで夜を越えると、壁の結露と共に「床の湿気」を感じていたのですが、それが劇的に減ったのです。
次に、壁に出来た結露に触れてしまうことで、水滴が床に垂れてテント内に置いているものを濡らしてしまうという問題を解決するべく、インナーシートも追加しました。
インナーシートとして、防水のシート「グラバー オールウェザーブランケット」を端から端まで敷くという対策をしました。
グラバー オールウェザーブランケットは1枚では微妙にテントのサイズに足りず、2枚敷く形になっています。
テント内再現写真
このような感じで、グランドシートに少し厚めのアルミレジャーシートと、インナーシートにグラバー オールウェザーブランケットを使うようになってから床面の湿気や結露が気にならなくなりました。
そして、壁に出来た結露を触ってしまっても床に置いている荷物が濡れるという事もなくなったのでした。
テントの上にタープを立てる
そんなこんなで順調にテントの結露から荷物と体を守ることには成功しつつあったものの、テント内の壁に着く結露についてはまだ気になっていました。というわけで、今年初めて試してみたのがテントの上にタープを立てるという対策でした。
テントの上にタープを張ると、テントとタープの間に空気の隙間ができ、テント内に結露ができにくくなるとのこと。ダブルウォールのテントだとテントとフライシートの間に空気の隙間ができるので、シングルウォールのテントと比べると格段に結露しにくくなる…というのと同じ原理ですね。
「テントとフライシート」「テントとタープ」はそれぞれの間に隙間を作る形でしっかりと張るのがポイント。テントとフライシート、テントとタープがくっついてしまうと結露対策の効果は出にくくなってしまいます。
上記の写真では入り口側のフライシートがよたっていますが、寝る前には靴が置けるくらいのスペースを空けてしっかりと張りました。結果、結露は入り口と反対側の壁のみ発生…という、とても分かりやすい効果がでました。
はい。タープが無くフライシートとテントの隙間も小さい場所にのみ結露が付いたのです。
写真ではわかりにくいですが、タープは夜露が凍ってバリバリになっていましたが、テントは夜露から守られていました。
テント内部の結露も、上記の位置のみでほんのわずかでした。
テント内部の結露した部分。水滴は凍ってました。
その他の結露対策
というわけで、今年の冬は上記の対策のおかげで無事に結露対策が目に見えて上手く行ったわけなのですが。これらの他にも以下のような結露・夜露対策も試してみました。
- テント内の換気をする
- 就寝時にマスクをする
- 結露ふき取り用に吸水性の良いタオルを用意する
テント内の換気をする
結露対策には換気も大切…ということで、テントの換気口はしっかりと開けるようにしました。とはいえ「しっかり開ける」といっても、小さい口ですのでどれくらい換気されているものなのかはよくわからず…。
極論としては、入り口も全開にしてテント内とテント外の気温差が小さくなればなるほど結露は少なくなるわけなのですが。
激寒な冬キャンプにおいて、テント内の気温を外気温と同じにする努力はさすがにしたくはありません。笑
朝5:59 テント外:-3.3℃ テント内:3.5℃
ちなみに、とある冬のキャンプの日、一番外気が寒くなると言われる朝方のテント外とテント内の温度差はこのような感じでした。
就寝時にマスクをする
人間の呼気には水蒸気が多く含まれ結露の一因となっている…という話を聞きましたので、その対策としてマスクをしてみました。マスク内のポケット部に「シリカゲル(乾燥剤)入りの小袋」を入れるとより良いとの情報もみかけましたが、今回は単純なガーゼマスクのみでの対応です。
結果的にテント内の結露対策となったのか…?はよくわからなかったのですが、寝袋の顔周りが自分の息で湿っぽくなるという点は改善されました。あと結露とは全然関係ありませんが、テント内の冷気で喉が痛くなりがちだった点がマスクにより改善されたのが嬉しかったです
ちなみに、子ども達にも寝る前にマスクを着けさせてみましたが、就寝後はあっという間に取れていました…。
結露ふき取り用に吸水性の良いタオルを用意する
あと、結露対策としてあると便利なのが吸水性の良いタオルです。
以前、テント内の結露を普通のタオルで拭いていたところ、すぐにタオルがビショビショになり不便でしたので、今年の冬は事前に吸水性の高さで評判の良かったこちらのタオルを用意していきました。
結露の拭き取りにはマイクロファイバーのタオルが吸水性が良く拭きやすいと評判が良いのですが、そのマイクロファイバーよりも水分を吸い取るというのが、このプラスセーヌのタオルです。
こちらは洗車時の拭き取りに使うためのタオルで、Twitterで「結露の拭き取りに使ったら良かった」との情報が流れてきたのを見て購入を決めました。
しかし残念ながら(?)今回はタープをテント上に立てたことにより、結露自体があまり出来なかったため、キャンプではその威力を発揮させることができず…。キャンプ後、自宅の窓の結露ふき取りに使ってみたところ大活躍で毎朝助かっております。
冬キャンプの結露対策まとめ
というわけで結露対策は色々やってみましたが、我が家で目に見えて効果があったのは以下の二点でした。
おかげで、今年の冬は「結露」に悩まされることなく冬キャンプナイトを越えることができました。
「結露になんか負けない!!」のポーズ
夫は「結露はとにかく触れなければよい。それに限る」と、結露を減らす対策にはあまり積極的ではありませんでしたが、今回その効果を目の当たりにし、驚きと共に「今回、テントの濡れが少なくてテント撤収作業が楽だった!」と喜んでおりました。
はれうさぎ
ゼロにすることはできない結露ではありますが、このように対策によって減らすことは可能ですので、結露が気になる方は色々と試してみて下さいね。
ギア
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