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オピネルナイフ全サイズの大きさ比較【おすすめサイズは何番?分解しない方が良い?】

オピネルナイフ全サイズの大きさ比較【おすすめサイズは何番?分解しない方が良い?】

「キャンプ用の折りたたみナイフが欲しい」と思ったときに必ず候補に上がるのがオピネルのフォールディングナイフシリーズです。しかし、オピネルには#(ナンバー)2から#12までサイズがあり、どの大きさを選ぶのが正解か迷ってしまいます。

そこで今回、オピネルから発売されている全サイズをフルセットで購入したので、各モデルの大きさを徹底比較しました。

これで手の小さい人から大きい人まで、ぴったりサイズのナイフが見つかりますよ!

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オピネルのフォールディングナイフとは

オピネルナイフ

サイズ比較の前にまずは手に入れたオピネルをより愛するためのバックグラウンドを紹介します。興味の無い方は読み飛ばしていただいても構いません。

オピネルは130年の歴史を持つフランス生まれの折りたたみナイフであり、今でも世界中の料理人、登山家、冒険家を始め、さまざまな人から愛され選ばれている折りたたみナイフです。

1890年に刃物職人であるジョセフ・オピネルによってナイフの原型が完成してから、持ち運び中でも刃をしっかりと固定できる「ヴィロブロック」をジョセフの息子マルセルが開発し、その画期的な機能は1955年から現在まで引き継がれています。

1985年にはロンドンの美術館から「世界の美品100特選」に選ばれたほか、ニューヨーク近代美術館の目録にもその名を連ね、後世に残したい品としてフランスの代表的な事典「ラルース百科事典」にも掲載されています。

オピネルナイフ全サイズの大きさ比較

全サイズ比較

今回はOPINELのカーボンスチールを全サイズセットで揃えたので、#2から#12まで合計10本の大きさを分かりやすく比較してみます。

ちなみに、#1と#11が欠番(1930年代に販売停止)となっている理由を国内代理店のハイマウントに問い合わせたところ「それぞれのサイズが#2、#12とあまり変わらないため販売をやめた」という返答がフランス本国からあったとのことです。

OPINELの分解やカスタムについても質問したところ、以下のような回答を頂きました。

パッケージに注意事項として『分解、改造はしないで下さい』と記載があります。オイルにつけることも改造にあたります。また現在のオピネルはピンが抜けないように作られております。油漬けに関してはハンドル(木)が膨張する恐れもあるので必須ではありません。

全サイズをセット購入したのでカスタム方法に関して色々と調べたのですが、ネット上に溢れるOPINELカスタムはそのほとんどが公式で禁止されているものでした。残念。

それでは早速、各サイズの大きさ比較をしていきます。掲載した刃の長さ・展開サイズ・収納サイズ・重量はそれぞれ実測値です。個体差があるので参考として考えて下さい。特に重量はハンドル部が木製(主にブナ材)のため湿度や保存環境により変化します。

OPINEL #2

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  • 刃の長さ:3.4cm
  • 展開サイズ:8.0cm
  • 収納サイズ:4.6cm
  • 重量:4.4g

こちらの第一印象は「赤ちゃんのおちんちんかい!」です。使用用途が不明で、飾りやオモチャのようなものかと感じましたが、刃を取り出してみるとギンギンに光っており切れ味抜群。ワンピースの鷹の目のミホークがゾロと戦う時に使っていてもおかしくない輝きです。

細めのロープを切ったりレトルトパックを開封したりするのに、ポケットに忍ばせておくと意外と使えるのでは?

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OPINEL#2から#5までは、使用時や収納時に刃をロックするセーフティ機能「ヴィロブロック」が付いていません。そのため持ち運びの際に、ふとした弾みで刃が開いてしまう危険性があります。その点が少し不安ですね。

OPINEL #3

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  • 刃の長さ:4.2cm
  • 展開サイズ:9.7cm
  • 収納サイズ:5.6cm
  • 重量:6.6g

こちらも最初の印象は#2とあまり変わらず「飾り付けやディスプレー用」という感じでしたが、これぐらいのサイズだったらペーパーナイフとして使ったり、鉛筆削りなどの細かい作業には案外使えるかも知れません。

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実際に握ってみると、ハンドル部の形状が指にフィットして安定感があり、人参やジャガイモの皮むきなどにも使えそうです。気になる点は#2と同様、セーフティロック機能が無いのでポケットにそのまま入れておくのはちょっと不安なところですかね。

OPINEL #4

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  • 刃の長さ:5.1cm
  • 展開サイズ:11.7cm
  • 収納サイズ:6.1cm
  • 重量:9.3g

この大きさになるとキッチンナイフとして実用にも使えるサイズになります。キャベツや白菜をカットするには心許ないですが、極限まで軽量化に振り切ったミニマルキャンパーには好まれそうなサイズ感です。

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山歩きやトレイルの途中で見つけた山菜やキノコを採ったり、川で釣った小魚のお腹を切り開いて、はらわたの処理をする程度であれば使えそうな大きさではあります。

OPINEL #5

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  • 刃の長さ:6.1cm
  • 展開サイズ:14.0cm
  • 収納サイズ:8.0cm
  • 重量:15.2g

このサイズまでヴィロブロックが省略されています。しかし、#5ほどの大きさがあればナイフとしての機能は問題無く果たしてくれるでしょう。重量も15.2gと軽量、収納サイズも手のひらに収まるため、用途を限定すれば非常に使いやすそうです。

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実際に手に持った感想として、刃物としてしっかり使えるだろうという安心感があります。小振りではありますが、1人分の肉や魚をカットするのには十分な大きさですし、ミニマルソロキャンプでの調理ナイフとしてなら事足りるでしょう。

OPINEL #6

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  • 刃の長さ:7.3cm
  • 展開サイズ:16.5cm
  • 収納サイズ:9.3cm
  • 重量:26.3g

OPINEL国内代理店のハイマウントはこのサイズから取り扱いしております。展開時や収納時のブレードロック機能「ヴィロブロック・システム」を備えており、安全に持ち運びできるというメリットは大きいですね。安心感が違います。

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#6は手の小さい男性や女性にちょうど良いサイズ感だと思います。キャンプクエストの編集部員も男性の中では手が小さい方ですが、#6を握ってみるとフィット感や収まりが良く、コンパクトながらも使いやすそうだと感じました。

子供の頃から手が小さいことを多少なりとも気にしながら生きてきた方であれば、このぐらいのサイズでも良いでしょう。ただ、ファミリーキャンプやグループキャンプでの調理にガシガシ使う目的ならば、もっと大きなサイズを選んでおいた方が無難です。

OPINEL #7

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  • 刃の長さ:7.7cm
  • 展開サイズ:17.7cm
  • 収納サイズ:10.0cm
  • 重量:33.0g

主な使用シーンとしてソロキャンプを想定するならば、この大きさがベストチョイスかと思います。調理に使うのに過不足の無いサイズです。しかし、料理に比重を置いたグルメ系キャンパーなのであれば物足りなく感じる時があるかも知れません。

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キャベツをカットしたり鯵や鯛などを捌いたりするのは大変そうですが、そこまでちゃんと料理をしないのであれば、このぐらいのサイズでも十分でしょう。焼いた肉を切り分けたり、出来上がったホットサンドを半分にカットするぐらいならお手の物です。

ハンドル部が小さ目ではあるので、手の大きな人はもう1~2サイズ大きいナイフを選んでも良いかも知れません。

OPINEL #8

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  • 刃の長さ:8.3cm
  • 展開サイズ:19.2cm
  • 収納サイズ:10.9cm
  • 重量:43.8g

編集部員がよく使用しているのがこのサイズ。牛ブロック肉を切ったり、フランスパンをカットしたりするのにも不満なく使えるのがこのぐらいのサイズからでしょう。「男の中では手の小さい方だね」と言われてきたあなたと私にぴったり。

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魚を捌いたり塊肉を切ったり、通常の料理に使う目的であれば、このぐらいのサイズを持っていれば大丈夫です。グループキャンプ等でナイフを持っていない人に貸したりしますが、みんなが口を揃えて「このナイフ良いね!」と言ってくれます。

収納サイズも10cmちょっととコンパクトなので、メスティンの中に調味料等と一緒に入れたり、シングルガスバーナーのケースの隙間に収納することも出来ます。

OPINEL #9

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  • 刃の長さ:9.1cm
  • 展開サイズ:21.0cm
  • 収納サイズ:11.9cm
  • 重量:52.6g

ファミリーキャンパーや料理をメインに考えている人にはこのサイズがおすすめ。大抵の野菜やお肉、果物はカットできます。もしも、キャンプ場で丸鶏を解体したりパイナップルを真っ二つにしたいと考えていない限りは、#9を選んでおけば間違いはありません。

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普段から台所で包丁を握っている人でも、このぐらいのサイズがあれば不満は無いでしょう。平均的な手の大きさの男性や、手が大きいと言われる女性にも扱いやすいサイズかと思います。まさに万能タイプ。

OPINEL #10

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  • 刃の長さ:10.0cm
  • 展開サイズ:23.0cm
  • 収納サイズ:13.0cm
  • 重量:72.5g

コンパクトであることに特にこだわりが無い、または自分より手の大きい人とは滅多に出会わないというキャンパーにぴったりのサイズが#10でしょう。「とにかく料理の時にストレスを感じたくない」と考えているキッチンキャンパーにもおすすめです。

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手の小さい人が握ると「ちょっと大きいな」と感じるぐらいのサイズ感ですが、普段から料理を任されることが多いシェフキャンパーならば、このサイズを揃えておくと調理時のストレスから開放されると思います。

スノーピークのクッカーLサイズにぴったり収納できたり、ニトリのスキレット小(6インチ)にシンデレラフィットする収納サイズです。

OPINEL #12

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  • 刃の長さ:12.2cm
  • 展開サイズ:28.3cm
  • 収納サイズ:16.1cm
  • 重量:116.2g

第一印象は「包丁やんけ」です。自他ともに認める料理人キャンパーであれば揃えておいても良いかも知れませんが、キャンプ用まな板のサイズを考えないと逆に使いづらくなるので注意した方が良いでしょう。普段は編集部のキッチンに置かれています。

実はレギュラーサイズのメスティンにぴっちりぴちぴちシンデレラフィットしちゃうので、案外持ち運びは苦にならないかも知れません。

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とにかくデカい!何を思ってこれをキャンプに持って行こうとしているのか、家を出る前に一度考えた方が良いかも知れません。公式には「ハムや野菜を切るときに便利なサイズ」という記載がありますが、キャンプ場でそんなにでっけえハムを切ることってある?

刃の長さは薪割りナイフで人気のモーラナイフよりも長いです。しかし、背面をぶっ叩いたりするような使い方をするとブレードを固定しているピンが破損する危険性があるので推奨されていません。

オピネルで一番おすすめのサイズはどれ?

好みのカラーが選べるコロラマシリーズのNo.6~8

オピネルの中でもNo.6~No.8はコロラマシリーズといって、ハンドル部分のカラーリングがカラフルでポップな種類が販売されています。3サイズ全20カラーの中から好みの色を選べるので女性にも人気の高いシリーズです。

ブレード部分が錆びにくいステンレススチール製となっており、メンテナンスが楽なので初心者にもおすすめです。

No.9は万能的でかなりおすすめなサイズ

料理に使えるのはもちろん、ロープや小枝を切ったり、アウトドアのあらゆる場面で活躍してくれるサイズがオピネル#9です。刃の材質は錆に強く刃持ちが良いステンレススチールか、研ぎやすく切れ味の鋭いカーボンスチールの2種類から選べます。

黒錆加工と呼ばれる、わざと酸化膜の黒錆を発生させて腐食性の赤錆を防ぐ少しマニアックなカスタムをしたいなら「カーボンスチール」をお選びください。

料理にストレスを感じたくないならNo.10も有り

少し大きめのサイズになりますが、キャンプの楽しみの中でも料理に比重が置かれているグルメキャンパーの方ならこのサイズを選んでおくと色々と捗りそうです。野菜やお肉、魚、パン、でっけえハムを切る時にも使える大きさ。

「おまえ、手でかくね!?」とよく言われる人にもおすすめのサイズ。

オピネルナイフのサイズ選びで迷ったらコレ!

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もし「どうしてもサイズが決められない!」という場合はとりあえずNo.9を買ってみてはいかがでしょう。調理用ナイフとしてや、小枝を削って串を作ったりするのにも使える万能的なサイズです。

そこまで高い買い物でもありませんので、実際にキャンプで使い心地を確かめてから他のサイズを買い足してみるのも良いと思います。

使用後のメンテナンスとして気を付けて欲しいポイントは「つけおき洗いはNG」だということ。ハンドル部分の木材が水を吸って膨張するとブレードの動きが悪くなってしまいます。その他にも正しい使用方法が公式サイトで案内されておりますので、そちらも併せて確認してみて下さいね。

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  • キャンプクエスト編集部株式会社noasobi
  • 「キャンプは自由だ!最高だ!」と自然の中で過ごす快感、快楽に取り憑かれキャンプ沼にどっぷりハマった人が集まるキャンプクエスト編集部。趣味もキャンプスタイルも全員異なるが、共通点は日本キャンプ協会のキャンプインストラクターの資格を持っていること、キャンプを愛していること。時々、焚き火を囲い酒を飲みながら語り合う。

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