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ランドロックオーナーが語る、ランドロックとの上手な付き合い方

ランドロックオーナーが語る、ランドロックとの上手な付き合い方

シェルターとして登場して10年以上も経ち、ファミリー層を中心に年々ユーザーも増え続け、長きに渡って愛され続けるランドロック。私自身もランドロックと付き合い初めて4年が経ちました。

ランドロックオーナーとして、良いところも悪いところも含めて、ランドロックと上手に付き合っていく方法をご紹介します。

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ランドロックとは

スノーピークのフラッグシップ

キャンプをしている方ならスノーピークというブランドを知らない方はいないですよね。ランドロックは、そのスノーピークの象徴的な存在のテント、そしてスノーピークの多くの製品の中でも最高傑作の一つだと思います。

ベスト・オブ・テント

2009に登場して11年間、基本的な構造は変えず現行モデルとして販売され続けているランドロック。今でも古さを感じさせず、最新のテントに負けていないスペック、そして人気の衰えも知らず年々オーナーが増え続けているというのは凄いことですよね。

ここ10年のベスト・オブ・テントと言っても過言では無いと思います。

人気幕の宿命

人気がある幕であるがゆえに、キャンプ場に行くとかなり多くのランドロックに出会うことがあります。

これは出会いの森キャンプ場をキックボードで一回りした時の動画です。ランドロックが何張あったと思いますか?数えてみてください!

 

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答えは、なんと13張!

出会いの森オートキャンプ場のサイト数は70サイトなので、写っているだけでも、5~6張に1張はランドロックということになります。

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人と被るのが嫌いな方はランドロックは選ばないかもしれません。私自身は、自分と同じ幕を張っている方がキャンプ場にいると、とっても親近感が湧いて嬉しくなります。同じキャンプ場、そして天候や気温なども同じ自然状況の中で、他の方がどんなサイト作りをしているかを見るのが楽しいのです。

大型幕として高い完成度

ランドロックの魅力、それはとにかく大きい、とにかく広いにつきます。

サイズ:全長625cm×全幅405cm×高さ205cm

とにかく幕内が広い

スノーピークストアに提示されているランドロックを初めて見た時、インナーテント前に広がる前室、誰もがその広さに驚くはずです。私もその中の一人でした。

特に横幅の広さ4m以上もあるのが、このような形状の幕としては唯一無二の存在です。

幕内の両サイドにキッチンや収納ギアを、そして中央にテーブルを置いて家族全員のチェアを並べられる、そんなテントがあるとは。初めてレイアウトしたときは、実際に自分の所有しているギアを並べてその広さに改めて驚きました。

インナーテントが大きい

インナーテントのサイズも約3.7×2.4mと、かなり大きい部類に入ります。天井は190cmと高さ十分です。

キャンプのテント内は荷物などを詰め込んでギッシリしているイメージですが、ランドロックはそんなことを忘れさせてくれる、この余裕のサイズ感が快適さを与えてくれます。

出典:スノーピーク公式

パネルが多彩、そして大きい

前後に大型のパネル、そして両サイドにも出入り出来る窓が付いています。前後左右の4方向のどこでもメインの出入り口に出来るのはレイアウトする上でのかなりのメリットになります。

前後のパネルはポールを使って跳ね上げることが出来ます。

パネル自体が大きいので、跳ね上げた時の影の有効面積はタープにも引けを取らないほどのサイズが確保できます。

窓も大きい

最近は全面メッシュのテントも多くなってますが、それに匹敵するくらいの大きな窓です。すべてオープンにすると開放感があり、光も差し込んで幕内が明るくなります。

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 ランドロックの大きな窓から見る桜、少し寒い春先だったので、幕内での寛ぎながらの花見は最高でした。

全面フルメッシュ

前後2つのパネル、サイドの4つのパネルがすべてメッシュにすることが出来ます。

雨が降り込まないように、メッシュ部分を細かく調整できるのも便利ですよね。

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人と被るのが嫌いな方はランドロックは選ばないかもしれません。私自身は、自分と同じ幕を張っている方がキャンプ場にいると、とっても親近感が湧いて嬉しくなります。同じキャンプ場、そして天候や気温なども同じ自然状況の中で、他の方がどんなサイト作りをしているかを見るのが楽しいのです。

どんなキャンプスタイルでも快適

大型幕のランドロックは単体でも快適な空間を与えてくれます。そして自然環境や人数、サイトのサイズなどに合わせて色々なスタイルに対応できます。

ノーマルスタイル(フロントパネル跳ね上げ)

ランドロックは大きいので、4,5人までの家族ならタープ無しでの単体利用でも十分に快適に過ごすことが出来ます。

190cmのアップライトポールを2本追加すれば、パネルをタープのように利用できます。パネルもランドロックのサイズそのままに大きいので、縦幅も横幅もかなり大きいサイズの前室になります。

タープ連結スタイル(サイドオープン)

スノーピークのタープ「エルフィールドヘキサPro」を連結したスタイルです。

パネルの跳ね上げた時と比べても前室の奥行きがかなり広くなります。

お隣の区画と近くてサイト内が丸見えで気になる時がありますよね。そんな時はタープの角度を変更すればプライベートも確保できます。

タープ連携スタイル(フロントオープン)

スノーピークのタープ「コネクトタープヘキサ」を連結したスタイルです。

スノーピークのシェルター専用のこのタープは、連結したときのシルエットも美しく見た目のカッコよさが際立ちます。

シェルターの形状に沿ってしっかりとロープで連携されるので、安定感も確保されています。屋根部分もシェルターに沿って円状になるのでシェルターとの一体感が抜群です。

このランドロックとコネクトタープの連結スタイルは、とにかく悪天候に強い組み合わせです。雨が降っても横からの雨の降り込みが少なく、出入口のパネルにも雨の水滴が全くつかないので、外との出入りで雨に濡れることがありません。

2ベットルーム

ランドロックの広い幕内に2つのインナーテントを入れてみました。スノーピークのインナーテント「リビングシェル インナールームS」と、ヴィジョンピークスの「TCルーテント」。

別ファミリーをゲストをお迎えするような時、寝室をそれぞれ分けるような使い方が出来ました。インナーテント2つ入れても幕内は窮屈感が無く広々しています。

幕内レイアウトのノウハウ

快適さは一番、お座敷スタイル

ランドロックの幕内の広さを思う存分に感じられるのは、やっぱり「お座敷スタイル」。

チェアを配置しないと、広い幕内がさらに広く感じます。家のリビングと同じか、我が家の場合は広い部屋が無いのでそれ以上の広さを感じることが出来ました。

所有している別のテントのグラウンドシート(写真はドックドームPro6のグラウンドシート)を敷き、その上にラグを2つ並べて敷いています。両サイドは少し間が空いていますが、真ん中の移住するスペースが覆われていれば大丈夫です。

両サイドの土部分にはギアを配置し、ラグで覆われている部分を中心にこたつを配置します。冬は幕内で過ごすことが多いですよね。こたつやストーブを置いてもまだまだ余裕の広さ、少し大人数でものんびり出来ます。

幕内の有効面積を最大化するコツ

ポイント1:ロースタイル

ランドロックの幕内を広く見せるコツ、それはロースタイルにすることです。

ランドロックの前後とサイドの壁は傾斜が付いてますよね。高い位置ほど壁が内側に寄ってくるので、サイドに置くギアに高さがあると壁に干渉するため少し内側に寄せる必要があります。ギアの背が低いとギリギリまで壁際に寄せることが出来るので、その分幕内の面積を広く取れるんです。

ポイント2:インナー前を有効活用

背が高いギアやクーラーボックスなどフタを開けると高さが出てしまうギアは、インナーテント前に置くのがオススメです。インナーテント前は壁が垂直なので、高さがあってもギリギリまで壁に寄せることが出来ます。

見映えが悪いものはインナーテント内に隠そう

幕内をキレイに魅せるコツ、それは死角をうまく使うこと。ランドロックの死角といえば、やっぱり大きなインナーテント。インナーテントは広いので寝るだけのスペースにするのはもったいないですよね。

我が家のインナーテント内に隠す見栄えが悪いもの

  • 衣類などを収納するバック類
  • 脱いだ服やカバン
  • 子どもの遊び道具(遊び場所をインナーテント内にする)
  • 自分のサイトの配色に合わないギア類(我が家の場合はシルバーや黒など)

暑い夏はインナーテント前もメッシュにするため、テント内がどうしても丸見えになってしまいます。そこで活躍するのがフラッグのような大きな布。

写真ではチャムスのテーブルクロスを吊るしていますが、見た目も華やかになり、目隠しにもバッチリです。

広い幕内でもルーメナー1つで十分な明るさ

ランドロックの広い幕内を照らすランタンは、たくさん用意しなければならないと心配される方も多いと思います。昔はLEDのランタンでは暗すぎて光量の大きいガソリンやガスのランタンが流行っていましたが、最近はLEDランタンでも十分に明るさが得られます。

写真のランタンは、幕内にルーメナー、幕外のパネルにWAQのLEDランタンと2つのメインランタンで対応しています。

ルーメナーもWAQも手のひらサイズですが、光量が大きくて手軽に利用出来て重宝しています。さらにどこにでも吊るせて限られたスペースをスポットで照らせるような、たねほうずきのような小さいランタンがあっても便利です。

暑い夏は幕内換気で風の流れを作ろう

全面フルメッシュになるとはいえ真夏のランドロックの幕内はやっぱり暑いです。幕内に暑い空気がこもると温度が上がってしまうので、少しでも外の空気と循環をさせたいですよね。

そんな時に活躍するのがサーキュレーター。

写真はフロントパネル下に2つのサーキュレーターを置いています。

両方ともご家庭で使っている方も多い、アイリスオーヤマのサーキュレーター。

特に写真上のモデル(PCF-SC15W)は、特殊な構造で直進性の高い風を生み出すので、なんと25m先まで風を届けることが出来ます(メーカー公表値)。ランドロックは全長6.25m。幕内を突き抜ける風を生んでくれます。

背後のパネルの下の部分を少し開けて、風の通り道を作ってあげるといいですね。

サーキュレーターで空気循環すると、メッシュにしてるインナーテント内まで微かな風を届けてくれます。そしてインナーテント内にはKEYNICEの吊り下げられる扇風機。これでインナーテント内も空気循環することで暑い夜でも快適に寝ることが出来ました。

ランドロックの弱点とその克服

ランドロックにはサイズが大きいが故の弱点もあります。弱点ばっかりが目立って苦い思いが続くと、どんなに優れた幕でも嫌いになってしまいます。そんなランドロックの短所を少しでも克服して長く付き合っていきたいものです。

大型幕の設営、一人でも大丈夫?

ランドロックは、シートが大きい、重い、フレームが太い、ペグが多いなど、設営がかなり大変だと心配される方が多いと思います。

よくランドロックは一人でも設営できますか?と質問されることがあります。初心者の方や、ランドロックの設営回数が少ない方にはお勧め出来ませんが、慣れれば一人でも設営できます。以下の動画は一人で設営した時のものです。

 

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ランドロックの設営と言えばこの動画。初めての方もこの動画で予習していけば、かなりスムーズに設営できるようになると思います。

ランドロックの設営には付属のペグではかなり心細いです。やはりペグはソリッドステークが必須ですね。強度だけでなく設営時間の短縮にも繋がります。

収納バックが大きい、車載は大丈夫?

本体とインナーテントを収納する大きいサイズのケース、そしてフレームを収納するケースと二つに別れています。今まで所有した中で収納ケースのサイズはダントツでNo1。車載もそれなりに場所を取ります。

サイズも大きく、かなりの重量になるので、車への積載については設営や撤収の収納順序なども考えて上手く収納したいですよね。

雨に濡れると重い、雨撤収は覚悟を

大型幕の最大の試練となるのが、雨の中での設営・撤収です。特に雨の中での撤収はかなりの覚悟が必要です。

  • ただでさえ重い幕が、濡れることでさらに重くなる
  • フレームが水に濡れて滑る。バラすのに時間がかかる
  • 土サイトでは幕もフレームもドロドロになる
  • 濡れた幕を元通りのサイズに畳むことは不可能。かなり大きなサイズになる

雨での撤収が予想される時は事前の雨撤収への備えをしておきましょう。

  • 濡れた幕を入れる大きなポリ袋(90Lサイズ)を用意する
  • 畳んで大きくなった濡れた幕の車載場所を確保しておく
  • 雨での撤収は通常の1.5~2倍程度の時間がかかることを想定して早めに撤収を始める
  • 家に帰ってから幕を洗ったり干したりする体力を残しておく

濡れた幕の乾燥はどうする?

雨撤収でドロドロになったランドロックを見るとかなり凹みますが、家できちんと乾燥させてあげることができると、雨撤収への気持ちも少し前向きに考えることが出来ます。

我が家のランドロック雨撤収の強い味方はこのカーポート。一度東京で大雪が降った時に崩壊してしまって、それを機に豪雪地仕様のかなり丈夫なカーポートを設置しました。これなら水に濡れたランドロックの幕の重さにも耐えられます。

上部の柱にガイロープで作ったフックを装着し、そこにランドロックのロープを張る時に使うフックを引っ掛けて吊るしています。

カーポートに吊るすと幕の外側、そして内側、さらに下回りなども含めて、すべて水洗いが出来ます。雨撤収した時に限ってはこの水洗いをするようになりました。

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「ランドロックの水洗いをすること」これが雨キャンプでランドロックを克服した一番の理由かもしれません。晴れのキャンプも含めて、しばらく使い込んで汚れていた幕を洗う、そんな機会を与えてくれるのが雨撤収だったからです(笑)。

小型幕との併用

キャンプの回数を重ねていくと、ランドロックだけでいかなる状況にも対応するのは厳しいことに気づくと思います。雨・風の中での設営撤収などの課題もありますが、そもそも区画に入らないとどうしようも無いですよね。

そんな時の為に、小さめのドームテントなどと使い分けるといいと思います。

我が家では滞在期間が短い一泊キャンプや、雨キャンプなどでは、ランドロックは封印してアメニティドームを選択しています。

ランドロックの後でこの手軽さを味わってしまうと小さい幕の良さが際立ちます。逆に小さい幕を使うことでその不便さなども味わえるので、ランドロックの良さも引き立つことになります。それぞれの良さを引き立てるような条件で使い分けられるといいですね。

一生付き合っていきたい幕

そして最後に、長く付き合っていく幕として最も重要なこと。それはアフターサポートです。

ランドロックの人気の理由の一つには、スノーピークというブランドへの信頼があります。スノーピークの商品には保証書がありません。つまり永久保証なのです。商品の修理やメンテナンス等のサポートサービスもあり、購入後のケアが手厚いというのがランドロックユーザーにとって一番の安心につながっています。

アフターサービスを受けて、改めてスノーピークを選んで良かったと実感されてる方の話を今までたくさん聞いて来ました。

そして全国に展開されるスノーピークストアのスタッフさんが、いつでも気軽に相談に乗ってくれます。スノーピークはユーザーの事を一番に考える企業、その社員さんがスノーピークストアのスタッフとして身近にいる、そんなブランドは他には無いですよね。

そんなスノーピークの人気幕のランドロック。一生付き合っていきたい幕だと思いませんか?

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  • 子供達のたくさんの笑顔を見るためにキャンプ始めました。キャンプ始めて8年経ちましたが、気持ちはまだ初心者。キャンプ行くたびに新しい発見の日々です。そんな中で閃いたアイデアや苦い経験から学んだことをお伝え出来ればと思います。

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