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アルプス大展望の里山「守屋山」定番の杖突峠コースから360度パノラマ絶景の山頂を目指す

アルプス大展望の里山「守屋山」定番の杖突峠コースから360度パノラマ絶景の山頂を目指す

長野県にある里山「守屋山」は、日本三大アルプスを一望できる山として人気です。コースタイムや標高差も優しく、初心者でも余裕で日帰り登山が出来るとあって多くの登山者が訪れます。そんなお手軽絶景の山「守屋山」を人気の定番コースから登ってみました。

日本三大アルプスをまるっと一望できる「守屋山」

3大アルプスをまるっと一望できる「守屋山」

長野県諏訪市と伊那市の境にある「守屋山(もりやさん)」は、中央自動車道諏訪インターから車で約20分。伊那山地の北端に位置する東峰(標高1,631m)と西峰(標高1,650m)の2つの峰からなる双耳峰です。

山岳信仰の山で、諏訪大社上社の御神山

山岳信仰の山で、諏訪大社上社の御神山と呼ばれています(※諸説あるそうです)。展望の山として、山花が咲く山として「信州百名山」「日本展望の山100山」「花の百名山」に選定されています。

どちらの山頂からも展望が素晴らしく

どちらの山頂からも展望が素晴らしく、北・中央・南アルプスや八ヶ岳を一望できる360度パノラマビューの展望が広がります。「日本百名山」のうちの33座を望めるとあって、どんな絶景が待ち受けているのか期待が高まりますよね。

「守屋山」登山コース

「守屋山」登山コース

出典:国立信州高遠青少年自然の家

守屋山単体で登山する場合、4つの登山ルートがあります。

杖突峠コース

  • 標高差約400m/片道約3.6km/約120分程度のコース
    最寄りの駐車場は「守屋山登山口駐車場」(駐車可能台数約40台/無料・トイレ無)

立石コース

  • 標高差約500m/片道約2.5km/約120分程度のコース
    最寄りの駐車場は無し

守屋神社コース

  • 標高差約580m/片道約2.8km/約140分程度のコース
    最寄りの駐車場は「守屋神社付近の駐車場」(駐車可能台数約数台/無料・トイレ無)

松尾峠コース

  • 標高差約340m/片道約2.1km/約90分程度のコース
    最寄りの駐車場は「松尾峠付近の駐車場」(駐車可能台数約数台/無料・トイレ無)

杖突峠コース以外は駐車場がネックです

杖突峠コース以外は駐車場がネックです。初めて守屋山に登るのであれば、駐車場が整備された杖突峠コースの利用が良いと思います。

そこで今日は人気の定番ルート「杖突峠コース」をご紹介いたします。

守屋山登山口駐車場→赤井沢新道入口

守屋山登山口駐車場→赤井沢新道入口

最寄りの駐車場は「守屋山登山口駐車場」で駐車料金は無料です。駐車可能台数は約40台とありますが、駐車場が2段になっていて、40台以上駐車できそうな広さでした。トイレはありませんが、中間地点の分杭平にトイレがあります。

登山道は駐車場の傍にあるので

登山道は駐車場の傍にあるので迷うことはないと思います。第一のチェックポイントとなる赤井沢新道入口までは距離にして約800メートル、標高差100mを30~40分かけて登ります。

登山口から先はいきなり直登の急登で

登山口から先はいきなり直登の急登で、なかなかハードです。距離にして500メートルで標高を100m一気に上げます。樹林帯で景観も無いので心を無にして登り切りましょう。

登りきると車が通行できる歩道に出ます

登りきると車が通行できる歩道に出ます。標識に従って林道を歩きます。

300メートル程平坦な林道を歩き進めると

300メートル程平坦な林道を歩き進めると左手にチェックポイントである「赤井沢新道入口」と書かれたゲートが見えてきます。林道には進まず、ゲートをくぐりましょう。

赤井沢新道入口→分杭平

赤井沢新道入口→分杭平

第二のチェックポイントとなる分杭平(ぶんくいたいら)までは距離にして約600メートル、10~15分程度の道のりです。折角登ったのですが一旦下ります。

分杭平までは平坦な道のりが続きます

分杭平までは平坦な道のりが続きます。この区間は束の間の天国ロードですよ。

分杭平手前で雰囲気のある木道が出現しました

分杭平手前で雰囲気のある木道が出現しました。古い木道なんだそうですが、思っていた以上にしっかりとした作りで、軋みも無く、歩きやすい橋です。

分杭平に到着です

分杭平に到着です。「水呑場山荘」のある広場で、簡易トイレや炊事場、東屋付のベンチがあります。隣には立派なトイレを建設中でした。休憩スポットとしては最高の場所です。

分杭平には奥のほうに鳥居があります

分杭平には奥のほうに鳥居があります。安全登山を祈願して、山頂を目指しましょう。

分杭平→東峰山頂

分杭平→東峰山頂

最初の山頂である東峰までは距離にして約1200メートル、標高差300mを60~70分かけて登ります。ここから山頂までは樹林帯の急登が直登ぎみに続く修行の道のりです。

景色が変わらない急登の樹林帯

景色が変わらない急登の樹林帯を約1000メートル程度。心を無にして登り続けると「胸突坂」の看板が現れます。ここから山頂まで約10分のメッセージが励みになることでしょう。

胸突坂を過ぎた立石コースとの合流地点

胸突坂を過ぎた立石コースとの合流地点の手前には鎖場もあります。そこまで危険ではありませんよ。ここを超えると、この先は多少楽になります。

長かった樹林帯を抜けると

長かった樹林帯を抜けると視界が開けます。開けた稜線のような1本道の先には山頂が見えます。距離にして約100メートル。もうひと踏ん張りです。

守屋山東峰山頂に到着です

守屋山東峰山頂に到着しました。標高1,631m。山頂手前まで景観がありませんでしたが、その代わり、山頂に到着したときの感動はより大きなものになりました。

守屋山(東峰)からの景色

守屋山(東峰)からの景色

山頂の周りには視界を遮るものはなく360度大パノラマが広がります。西峰もパノラマビューですが、東峰のほうがより絶景で達成感があります。

山頂の付近には方位盤があるので

山頂の付近には方位盤があるので、どの方向にどんな山があるかが一目でわかり便利です。方位盤を見ながら山の絶景を楽しみましょう。

東側に目を向けると、登ってきた登山道

東側に目を向けると、登ってきた登山道越しに八ヶ岳連峰の全山容を一望できます。

南側に目を向けると、遠くに南アルプスを

南側に目を向けると、遠くに南アルプスを一望できます。

北東方向に目を向けると、諏訪湖越しに

北東方向に目を向けると、諏訪湖越しに美ヶ原や霧ヶ峰といった日本百名山と、遠方に浅間山を望みます。

北西方向に目を向けると、北アルプス

北西方向に目を向けると、北アルプスや乗鞍岳を一望できます。

そして、西側に目を向けると

そして、西側に目を向けると中央アルプスを一望できます。手前に見える山が守屋山最高峰の西峰です。早速向かってみましょう。

東峰→守屋山山頂(西峰)

東峰→守屋山山頂(西峰)

最高点でもある守屋山山頂、西峰までは距離にして約1000メートル。細かなアップダウンを繰り返しながら15~20分かけて山頂を目指します。

東峰を下った先に守屋神社奥社があります

東峰を下った先に守屋神社奥社があります。こちらでも安全登山を祈願して、守屋山西峰山頂を目指しましょう。

樹林帯に覆われた緩やかにアップダウン

樹林帯に覆われた緩やかにアップダウンする細い山道を進むと、印象的な木が見えてきます。「元気になる木」なんだそうです。

カモシカ岩と書かれた標識がある場所

カモシカ岩と書かれた標識がある場所は守屋山中獄あたりで、ここが中間地点です。西峰までの道のりはいろいろな標識や見どころがあるので、楽しく登山ができます。

守屋山の細石

守屋山の細石(さざれいし)の標識が見えてきたら山頂は目の前です。奥に見える建物は守屋山では名物となっているラビットハウスという避難小屋です。

ラビットハウスを管理されていた方

ラビットハウスを管理されていた方(90歳)は今年(2023年)の2月にお亡くなりになったそうですが、一緒に活動してきた登山仲間が小屋の管理を続けるということです。まるで自宅にいるかのようなアットホームな小屋です。

ラビット小屋の先は山頂です

ラビットハウスの先は西峰山頂です。東峰のような荒々しさは無く、まるで公園のようにゆったりとした雰囲気ですね。

守屋山西峰山頂に到着です

守屋山西峰山頂に到着です。標高1,650m。守屋山の最高峰です。360度パノラマビューの絶景はそのままで、東峰とは違った景色を楽しむことが出来ます。

西峰にも方位盤があるので

西峰にも方位盤があるので、どの方向にどんな山があるかが一目でわかり便利です。方位盤を見ながら山の絶景を楽しみましょう。

西峰には三角点があります

西峰には三角点があります。これを見ると、山頂に到着したといった実感が沸きますよね。

同じ山頂なのに

同じ山頂なのに、東峰とは違った雰囲気なので違う山に訪れた気分になります。西峰の周りにはベンチが充実していて、昼食をとるのであれば西峰がお勧めです。

守屋山に登ってみてわかったこと

守屋山に登ってみてわかったこと

守屋山は山頂で待ち受けるご褒美が最高に素晴らしく、期待を裏切らない山でした。守屋山に登ってみてわかったことをまとめました。

まとめ

  1. 東峰(標高1,631m)と西峰(標高1,650m)の2つの峰からなる双耳峰
  2. 3大アルプスや、日本百名山のうちの33座を望める360度パノラマビューの山頂
  3. 登山開始からいきなり急登でなかなかハードに感じる
  4. 駐車場にトイレはないが、中間地点の分杭平にはトイレやベンチが充実している
  5. 分杭平から東峰山頂までは樹林帯の急登が直登ぎみに続く修行の道のり
  6. 東峰山頂手前で初めて景色が開けるので山頂に到着したときの感動はかなりのものに
  7. 東峰から西峰までの道のりは見どころ満載で楽しく登山ができる
  8. 西峰山頂手前にある「ラビットハウス」は名物の避難小屋でほっこりとする
  9. 西峰の周りにはベンチが充実しているので昼食をとるのであれば西峰がお勧め
  10. 全方位で名だたる名山を拝むことが出来る、快晴の日に迷わず登りやい山

快晴の日に迷わず登りたい山

快晴の日に迷わず登りたい山

守屋山の魅力は山頂からの360度パノラマ絶景です。全方位で名だたる名山を拝むことが出来るという、天気が良かったらこんなに最高な山頂は無いのではないでしょうか。快晴の日に迷わずチャレンジしたい山ですよ。

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