岩本利達
鍛冶屋が打ち出した本気の道具!ふくべ鍛冶のアウトドアナイフ『TAFU』が一般販売スタート

鍛冶屋が打ち出した本気の道具!ふくべ鍛冶のアウトドアナイフ『TAFU』が一般販売スタート

キャンプギアに“刃物”を一本加えるだけで、過ごし方が変わる。調理、工作、薪割り、そして焚き火の準備…頼れる道具がそばにあることは安心にも自由にも繋がっていく。今回一般販売が開始されたアウトドアナイフ『TAFU』は、石川県能登で明治41年から続く鍛冶工房「ふくべ鍛冶」が手がけた本格派の一本だ。

クラウドファンディングでは目標の10倍を超える1000万円以上を集め、すでに注目度の高さは折り紙付き。日本の伝統と実用が融合した、“一生モノ”のナイフが全国で手に入るようになった。

伝統とモダンが交わる設計思想

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『TAFU』は、ふくべ鍛冶が長年培ってきた和包丁の技術をベースに、アウトドアでの使用に適した設計へと再構築されたプロダクト。特徴的なのは、伝統的な鍛造製法によるブレードと無駄を削ぎ落としたミニマルなデザインの融合だ。

ハンドルには手にしっくりと馴染むウォールナット材を採用し、見た目にも温かみがある。さらに、オリジナルの本革シースが標準で付属し、収納・持ち運びにも配慮されている。「和の魂」と「現代の実用性」を両立させたナイフとして、所有する喜びが湧いてくる。

高硬度の青紙鋼ブレードは薪割りにも対応

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刃には、通称「青紙2号」と呼ばれる高炭素鋼が採用されており、その硬度と耐久性は折り紙付き。食材のカットはもちろん、バトニングやフェザースティックづくりなどの“薪割り系”作業にも対応できるタフさを備えている。刃厚も4.5mmとしっかり確保されており、頑丈さと操作性のバランスがとれた一本だ。

工芸品のように美しく、それでいて実用的にガンガン使える構造は、まさに「用の美」を体現していると言える。見せる道具ではなく、信頼して使える道具というのが最大の価値とも言えるだろう。

火起こしや緊急時にも活躍するマルチな機能

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『TAFU』の面白いところは、ナイフ単体で完結しない点にもある。付属のファイヤースターターと組み合わせれば、火起こしの起点としても機能する。しかも、刃の背に設けられたエッジがそのままストライカーとして使える構造になっており、削りかすと火花を一体で生み出すように設計されている。

これにより調理、薪割り、火起こしが1セットの動作で完結できるようになっているのだ。災害時や停電などの“もしも”にも対応できるという意味で、防災ツールとしても使えなくもない。

価格以上の価値を持つ“定番ナイフ”になるかも

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価格は税込26,400円と、ナイフとしては中〜高価格帯に属するが、鍛冶職人の手仕事と素材、付属品を含めて考えれば十分に妥当だろう。すでに一部のアウトドアファンの間では「一生モノのナイフ」として注目されており、キャンプ用としてはもちろん、贈答品や防災備品としても評価されている。

道具にこだわるキャンパーにとって、信頼できる一本との出会いは何よりの財産だ。『TAFU』は、そんな出会いを約束してくれる“次の定番ナイフ”として、確実に記憶に残る製品となるだろう。

紹介
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  • 岩本利達
  • 岩本利達キャンプクエストNEWS編集部
  • NCAJキャンプインストラクター/JACオートキャンプ指導者
    『子どもを育む場としての「キャンプ」こそ持続可能な社会の第一歩』をテーマに、環境意識やサバイバル知識を高めるために日夜活動。ガジェット/ギアマニアの視点から最新アウトドアニュースをお届けします。

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