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モノづくりのプロがアウトドアライフを快適にする小物ギアをDIYしてみた

アウトドア、キャンプという文化が定着して久しい今日このごろ。「たいていの道具はお金さえ出せば買えるようになったなー」と、オールド山屋の私は感じています。

とはいっても「買えばいい」にちょっとした抵抗を感じる、モノづくりを仕事にしている私。なにかと、“改造”や“DIY”したくなってしまうのです。それほどお金をかけず、快適を求めて(笑)

このスピリットを大切に、最近のDIYをいくつかご紹介したいと思います。

イズミナオ

キャンプ、登山歴25年。キャンプからハイキング、登山へと次々ハマり、どっぷり首まで漬かった人生。本とお酒とアウトドアがあれば最高です。

大事なオシリを守ってくれるミニマット

いきなりの「オシリ」登場ですが、アウトドアでざぶとんのように使えるミニマットがあると、とても重宝です。

これはオシリだけを守ってくれる大きさだから、持ち運びに便利なサイズです。

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ミニタイプのエアマットや折りたたみ式マットも出回っていますが、ホームセンターや100均で手に入るジョイントマットを利用して自作するのもおすすめです。

自作マットの良いところ

ジョイントマットが材料なので、なにしろ軽くて強い。毎日踏みつける設定のジョイントマットですから、なかなかヘタらないのがよいところです。

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丸洗いして、こんなふうに乾かせば一瞬でキレイになっちゃいます。

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ちょっとした日帰り登山にもザックにつけておけば、休憩時にどこでも腰を下ろせます。

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なぜこんなものを?と思われるかもしれませんが、キャンプや登山でなかなか座ることのできない友人のために考案しました。

ツライ“痔”と、ながいあいだ戦っている友人に捧げます。座ってくれるといいなぁ。

自作マットの作り方

作り方といっても、ジョイントマットをまるくカットするだけ。

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ポイントは、まるくカットするときに“抜き型”と呼ばれる工具を使うことぐらいです。

レザークラフトにも使われる半月型の抜き型は、ネットでも手に入れることができます。数種類がセットになって、2000~3000円位が標準的なお値段。

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抜き型はシンプルな工具ですが、レザークラフト以外にも色々使ってみると面白いですよ。

実はこの工具、私のお仕事「義肢と装具の製作」によく登場する、基本的な工具です。さて「義肢と装具ってなんですかー?」という声にお答えして、少しだけご説明しますね。

聞いたことはあるけど、よく知らない。義肢と装具ってなに?

今年の夏に行われるはずだった東京オリンピック、パラリンピック。このパラリンピックについての報道を、見たことがある方は多いのではないでしょうか。

パラリンピックに出場する選手のつけているのが、↓これです。

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義足にはスポーツ用と日常用があります

先ほどのは競技用の義足です。パラリンピックに出場する選手がつけている、スポーツ用の義足ですね。走ることに特化しているカーボン製の義足は、やはり美しいと思います。

とはいえ、日常生活は先ほどの義足では不便です。

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この写真のように、日常生活では靴をはける義足をつかいます。

義手・義足は、手や足をなくしてしまった人が使う道具。障害を持った人が、日常生活を送るために義手・義足があるのです。

装具は、不自由を自由にしてくれる道具です

じゃ、装具ってなんでしょう。

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これは、足が自由に動かなくなってしまった人がつけるプラスチック製の装具です。

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装具はこんなふうに使います。装具って、不自由になった身体の一部分を補助するための道具です。“不自由”を“自由”に変える。

義足と装具はある意味、障害を持った人の世界を広げてくれる道具なんですね。

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これは装具のベルトです。これをつくるときに“抜き型”を使っています。

もちろんミシンも使います。私の家にあるのは特殊な工業用ミシンです。靴も修理できちゃいます。

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こんな道具たちを使って“義肢装具をつくること”が私のお仕事です。そんなわけで、ちょっとしたDIYはお手のもの。

モノづくりの技術を少しだけ使って、快適になったグッズたちをいくつかご紹介しますね。

コースターを、カラフルな豚革で作ってみた

装具につかうベルト用の豚革があまっていたので、ちょこちょこっと作ってみました。地味なチタンカップも喜んでくれるでしょう。

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スエードの豚革を数枚重ねてミシンがけしただけのものです。

技術的な工夫は特にないのですが、色味によって好みが出せます。

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あちこちで忘れないように、カップと一緒に入れています。

スエード豚革のいいところ

豚革は染色によって鮮やかな色を出せるのが魅力です。

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さらに、スエードならではの高級感がありますね。カラフルで薄くて軽く、手縫いもできるのがうれしい素材です。

「豚革 はぎれ」とググれば、一枚数百円のはぎれを扱うショップがいくつも引っかかります。

思いのほか簡単に入手できますし、レザークラフトの材料としては初心者向け。アウトドアDIYにおすすめです。

自作の味方、ミシンがあれば何でもできる

工業用ミシンはパワーがあるので、厚手の帆布も難なく縫製できます。

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スキレットのカバーを作ってみました。帆布なので、多少ぶつけたくらいでは生地が傷んだりしません。

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カバーと、把手カバーをお揃いで作ってみました。家庭用ミシンでも、写真の8号帆布くらいまでなら縫えます。

ちなみに帆布は号数で厚さを表します。4号から11号まで。数字が小さい方が厚手です。針と糸は取扱説明書を確認してくださいね。おおまかな目安は、針は16号、糸はポリエステルの30番~60番程度。

数万円のものでも、家庭用ミシンがあればいろいろとつくれますし。コロナ騒ぎで、我が家もたくさんの布マスクをつくりました。

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ミシンはあって損はなし!

100均のトレイを“すべらない仕様”に改造

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キャンプで使うトレイって雑に扱われてしまうので、高価なものはもったいないですよね。私は100均で買ったトレイをよく持っていくのですが、これってバランスを取るのが難しい。

100均トレイで運ぶと、事故(乗せている料理や飲物をこぼす)をよく起こしてしまうんです。そこで、トレイをすべらない仕様にしてしまえばいいんじゃないかと思いついたのでした。

すべらないトレイの作り方

材料は、100均で売っているトレイ。

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そこに、すべりどめスポンジを貼り付けます。

両面にボンドを塗って乾かし、温風を吹き付けながら接着します。

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接着剤が面倒くさければ、ホームセンターに売っている強力両面テープ

ホームセンターには、色々便利な強力接着スプレーなんてのもあります。どちらもめちゃくちゃ強力なので、お気をつけくださいませ。

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間違ったところにつけると、いつまでもベタベタするんです

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写真では、装具に使う滑り止めスポンジをはっています。貼り付けるスポンジは、100均の滑り止めマットでもオッケーです。

その場合は接着を強力両面テープにすると簡単。たったこれだけ。これだけなんですが、とっても快適になります。特に、おっちょこちょいさんにおすすめです!

すべらないトレイのいいところ

とにかくすべらないので、いろんなものが安定して運びやすいのです。

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こんなふうに高さのある容器に、サングリアなんかを作ってしまっても、安定。すこしほろ酔い気分でいても、まったくこぼしません。←コレ大事!

高確率でアルコールをたしなむ私としては、もう手放せないアイテムになっています。

技術は、不便を便利に変えてくれる

色々便利なグッズが出回っていますが、アウトドアでの不便はつきないものです。感じた不便を、そのつど自前の技術で解消できたらいいなぁ。

不便な状態を少しでも便利へ近づけるために、技術は存在するんだし。

これって義肢と装具にも通じる考え方なんですよね。いろいろな障害があって不便な状況の人に、少しでも自由な暮らしを送るお手伝いができたらいいなぁ。そんな風に考えながら「義肢と装具を製作」する毎日です。

イズミナオ

キャンプ、登山歴25年。キャンプからハイキング、登山へと次々ハマり、どっぷり首まで漬かった人生。本とお酒とアウトドアがあれば最高です。

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