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【完全解説】ゼロから始めるソロキャンプツーリングの装備と楽しみ方

【完全解説】ゼロから始めるソロキャンプツーリングの装備と楽しみ方

バイクでキャンプを始めてみたいと思ったことはありませんか?季節の風を感じながら、大自然の中でキャンプに行くって何だか楽しそうですよね。でも、なかなか周りにバイクに乗っている人もキャンプをしている人もいない…

それにいろいろと以下のような疑問点もあったり…

  • 道具ってどうやって揃えるの?
  • なんだか敷居が高い
  • キャンプ場の選び方が分からない
  • キャンプをしたいけど仕事が忙しくて全然人と予定が合わない

そこで今回はこうした疑問点をすべて解決しながら、まったくの未経験だけどソロキャンツーをやってみたい方にゼロから始め方をお教えします!

ソロ(一人)で、キャンプを、バイクで、合わせて「ソロキャンプツーリング(略してソロキャンツー)」をしてみませんか。

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ソロキャンプツーリングの道具を揃えよう!

キャンプ道具は値段が高いイメージがありますが、最初から高価なものを揃える必要はありません!実は最低限の装備でも楽しいキャンプができちゃいます。

ソロキャンツーでキャンプ道具を揃えるキーワードは「コンパクト」です!

テント

テント

キャンプをするならテントがないと始まりません。ソロキャンツーでは1~2人用のコンパクトなものを選びましょう。

コンパクトながら荷室や前室が広いものを選ぶと、ヘルメットやプロテクターを収納できるのでおすすめです。グランドシート(地面に敷くシート)やペグ(テントを支えるための杭)も忘れずに。

寝袋(シュラフ)

寝袋は大きく分けて2種類あります。1つは「封筒型」で布団のような形の寝袋です。価格が安く、温度調整がしやすいですが、重くて嵩張るのがデメリット。

もう1つは「マミー型」で頭以外をすっぽりと覆う形の寝袋です。保温性が高く、コンパクトに収納できるので、キャンツーではマミー型がおすすめです。

マット

地面からの熱をシャットアウトし、快適な寝心地にしてくれます。写真はウレタンマットですが、空気で膨らむエアーマットもあります。

ライト

ライトはヘッドライトやランタンなど様々なものがあります。ソロキャンツーでは大きいランタンよりも、コンパクトなライトが向いています。ヘッドライト1つあれば、調理やテント内で探し物をするときにも重宝します。

調理器具

美味しいキャンプ飯を作るのに必要な調理器具です。家庭にあるカセットコンロを手のひらサイズにしたものがコンパクトで便利です。

また、クッカーと呼ばれる調理器具があります。鍋やフライパンなどがマトリョーシカのようにコンパクトに収納できます。もしクッカーがなければ紙皿や割りばしでもOKです。

チェア・テーブル

チェアやテーブルがなくても何とかなりますが、あると一気に文明的になり快適になります。折りたためばA4サイズ程度にコンパクトになるものもあるので、ぜひ持っていきましょう!ちなみにホムセン箱をテーブルとして使うことも出来ます。

焚火台

キャンプの醍醐味といえば「たき火」ですが、サイトが芝生であったりマナーの問題で「直火」を禁止にしているところがあります。焚火台があれば直火が禁止のキャンプ場でもたき火を楽しむことができます!A4サイズやB5サイズで非常にコンパクトに持ち運べる焚火台もあります。

キャンプツーリングの行き先を決めよう!

距離から行き先を決める

キャンプ道具が準備できたら行き先を決めましょう。キャンプ場から決めるよりも、まずは自分のバイクの排気量で1日でどれくらいの距離を走れるかを考えると決めやすいです。

初心者の方が無理なく、道中も楽しめる距離を表にまとめてみました。

排気量 距離(片道)
原付
(50cc)
80km 原付でプチキャンツーをするならこれくらいの距離がおすすめです。のんびりと景色を楽しみながら、キャンプ場に向かいましょう。
原付2種
(~125cc)
130km 法定速度が60キロになり、ほぼ車と同じ速度で移動できるので、都道府県を跨いだ移動も楽々です。
中型以上
(126cc~)
200km このクラスになると高速道路が使えるので一気に範囲が広がります。時間に余裕ができるので、道中のスポットにも気兼ねなく立ち寄れます。

大体の行き先が決まったら、絶景ロード、温泉、グルメスポットなどをルートに組み込みながら、最終的にお目当てのキャンプ場に到着できるように計画しましょう。

ルートを調べる際には、昭文社の「ツーリングマップル」がおすすめです。スマホのナビで十分なのでは?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ツーリングマップルにはライダーのための情報がふんだんに掲載されています。

例えば、絶景ルートは太字で示されていたり、穴場の観光地や食事スポットが載っています。キャンツーのルートを考えるうえで大変参考になりますよ!

キャンプ場の選び方

キャンプ場にもいろいろと種類があります。ロケーションはその主たるもので、最もポピュラーな林間のキャンプ場から、草原、海辺、湖、都心部などなど。行き先に応じてお好みのキャンプ場を探してみるといいかもしれません。

また、初めてのソロキャンツーでキャンプ場を選ぶときには以下の3つをチェックしてみましょう。

キャンプツーリングでのキャンプ場の選び方

  • バイクがサイトに直接乗り入れられる
  • ソロキャンププラン、料金がある
  • 設備や管理がしっかりしている

初めてのキャンプ場が上級者向けのハードなキャンプ場や、ソロが一人もいないファミリー向けキャンプ場だと、キャンプ自体がつらい思い出になってしまいます。

まずはキャンプを楽しめるよう、上記3点が揃ったキャンプ場がおすすめです。

出発前に確認!

いよいよソロキャンツーに出発!…その前に確認しておかなければならないことが2つあります。それは「点検」「積載方法」です。

バイクの点検「ネン・オ・シャ・チエ・ブ・ク・トウ・バ・シメ」

バイクを点検するときに点検箇所を表すワードとして「ネン・オ・シャ・チエ・ブ・ク・トウ・バ・シメ」があります。

これは、それぞれの主要な10か所の点検箇所の頭文字を取ったものです。呪文のような響きですが覚えておくと非常に便利ですので出発前にチェックしましょう!

ネン 燃料 燃料=ガソリンの残量です。ガス欠にならないようにチェック!
オイル オイル量は適正か。
シャ 車輪(タイヤ) タイヤの溝、ひび割れ、異物が刺さってないか、合わせて空気圧が適正か。
チエ チェーン チェーンの張りが適正か、錆や汚れなどが多くなっていないか。
ブレーキ ブレーキがしっかり効くか、ブレーキパッドやブレーキオイルも確認。
クラッチ クラッチの遊びは適正か、レバーをスムーズに握れるか。
トウ 灯火(ライト) ヘッドライト、ウィンカーなどのライト類がしっかり点灯するかどうか。
バッテリー セルを回してエンジンが問題なくかかるかどうか。
シメ 締め付け 各ボルトやナット、ネジの締め付け具合をチェック!

積載方法

たくさんのキャンプ道具を揃えたらバイクに積載します。積載方法には3つほど種類があるので、自分のバイクの大きさや形状に合わせた積載方法を選びましょう。

ロープやネットを使って車体に括り付ける

タンデムシートやリアキャリアに直接荷物を積む方法です。一番オーソドックスで簡単です。

注意点としては、荷物が落ちないようツーリングネットだけでなく、ロープでしっかりと固定する必要があります。また防止カバーやビニール袋などで雨に濡れないようにしましょう。

ザックを使う

登山やバックパックで使うザックをそのまま背負う方法です。荷物をそのままザックに入れれば良いだけなので手軽に荷物を運べます。駐車場とサイトが離れている場合でも背負ったまま荷物を運べます。

ただ、重たい荷物を背負ったまま運転しなければならないので疲れてしまうかもしれません。またザックには大きなものが入らないので、荷物は最小限にとどめる必要があります。

ホムセン箱を使う【おすすめ】

ホームセンターで売っているボックス、いわゆるホムセン箱を使う方法です。見た目は少しかっこ悪いかもしれませんが、実用的で便利なので一番おすすめです。

ホムセン箱のいいところは、なんといっても値段が安いところ。普通のホームセンターで3,000円程度で購入できます。耐久性にも優れていて椅子として座ってもびくともしません。机としても使うことができます。

固定するときは同じくホームセンターで売っている荷締めベルトを使い、しっかりと固定しましょう。

安全への備え

ソロキャンツーは自然豊かなキャンプ場へ移動するので、安全への備えをしっかりしておくと、いざというときも安心です。

プロテクター

警視庁の二輪車の交通死亡事故統計(令和元年中)によると、二輪車の事故の致命傷部位は、多い順に頭部、胸部、腹部となっています。

常時ヘルメット着用が義務化されているので頭部は比較的守られていますが、義務化されていない胸部と腹部は無防備であることも多く、死因致命傷部位の半数以上を占めています。プロテクターを着用していたことで命が助かることも多いので、ぜひ着用しましょう。

レインウェア

レインウェアはキャンツーでの必須アイテムです、天気予報は終日晴れでも、山間部に行くと雨が降っていることもあります。風邪をひいて帰れないことにならないように確実に持っていきましょう。

レインウェアはなるべくバイク用のもの、耐水圧20,000mm以上のものが突然の豪雨でも濡れないのでおすすめです。

エマージェンシーグッズ

エマージェンシーグッズは事故や故障時に頼りになるアイテムです。ちょっとした救急グッズを準備しておくといいでしょう。

キャンプ場へ向かう道中は人気の少ない山間部を通ることも多く、もし事故にあってしまった場合、救急車が到着するまで時間がかってしまいます。止血のための包帯や骨折時の三角布などを準備しておくと安心です。ちなみに三角巾はキャンプのときに頭に巻いて帽子代わりにしたり、ハンカチとしても使うことができます。

高速道路を走行できる126cc以上のバイクには三角停止表示板と発煙筒を常備しておきましょう。高速道路でやむなく停車するときに三角停止表示板を置かなければ違反となってしまいます。

いよいよソロキャンツー当日!

道具も揃えて出発前の準備もばっちり!いよいよソロキャンツーの当日、わくわくしながらも安全運転で行きましょう!

ツーリングを楽しもう!

ツーリング中は絶景ロードを快走したり、地元の食に舌鼓したり、温泉に入って日々の疲れを癒したり、なんでもOK!ツーリングを思いっきり楽しみましょう!もちろんキャンプ場に直行でもOK!途中で荷物がしっかりと固定されているかどうかチェックしておきましょう。

キャンプ場に向かう前に…

キャンプ場に向かう前に食材の調達をしておきましょう。キャンプ場近くのスーパーや道の駅で調達することができます。道の駅は地元の珍しい食材が売っていたり、野菜が安く買えたりするのでおすすめです。

キャンプ場へは早めに到着するようにしましょう。最低でも日没3時間前くらいには到着するのがベストです。日没後にテントを設営するのは想像以上に大変な作業です(笑)。

キャンプ場に到着したら

キャンプ場に到着したら、まずは管理棟に行ってチェックイン手続きをしましょう。受付用紙を記入し、お金を払ったら、注意事項や場内の案内を説明してくれます。管理棟では、薪や食料、お土産品も購入することができます。

受付浩庵キャンプ場

設営

サイトに移動したら、テントを設営します。

指定サイトであれば指定された区画内に、フリーサイトであればお気に入りの場所に張りましょう。フリーサイトは本当に自由にどこでも張れるので迷ってしまいますが、最初は水場やトイレが近いところだと色々と便利です。

バイクのスタンドを立てるときは地面にしっかりと立てられるかどうかを確認しておきましょう。ぬかるんだ地面や芝生だとスタンドが地面に突きささってしまい、バイクが倒れてショックでキャンプどころではなくなってしまった、なんてことになりかねません(笑)。

夕食

テントの設営が終わり、ちょうどいい時間になったら夕食づくりです。

牛肉の味噌煮込み

料理はなるべく明るい時間に始めるとGOOD!暗くなってから始めると、調味料を間違えてしまったり、手元が暗く思わぬ怪我をしてしまうかもしれません。それから火を起こして料理をするとなると、思いのほか時間がかかってしまうこともあります。

もし面倒くさかったら最初のうちは料理を作らなくても大丈夫です!コンビニでパンやお弁当を買ってもいいですし、お湯だけ沸かしてカップラーメンだけでも充分です。

たき火タイム

いよいよキャンプの最大の楽しみといっても過言ではない、たき火です。

自分の居場所はたき火の風上にするようにし、風向きが変わってきたら随時場所を移動するようにすれば、灰まみれになる心配がありません。このとき火の粉が飛ぶのでテントやバイクなど燃えやすいものからは2mほど離れた場所でたき火をするようにしましょう。ウィンドブレーカーなどの化学繊維でできた洋服は火の粉によって穴が空いてしまうので要注意です。

熾火(薪が燃えつくして赤く熱を持った状態)になったら、自分の愛車を横目にボーっと火を眺めてみましょう。この時がまさにソロキャンプツーリングの一番来て良かったと思える瞬間です。

たき火を堪能し終わったら就寝する前にしっかりと消火します。少しでも火が着いていると、火の粉が風で飛ばされて火事になってしまうかもしません。濡れた新聞紙をたき火の上にかぶせると、気化熱で熱が吸収され酸素の供給が失われるので、迅速かつ安全に鎮火できます。

撤収日の過ごし方

朝起きたら、まずはキャンプ場のさわやかな空気を感じましょう。キャンプ場によっては朝日とともに最高の景色が見られるはずです!キャンプ場は朝が一番冷えるので、カイロや防寒着でしっかりと対策していきましょう。

朝食

朝食は凝ったものを作る必要はありません。火を一から起こすと大変なので、カセットコンロで作れる簡単なものでOKです。おすすめはパスタです!値段も安く味のバリエーションもたくさんあり、沸かして、茹でて、混ぜるだけの簡単調理でおいしい朝ごはんが出来上がります。

朝食のパスタ

前日の料理が余っていたらアレンジしてリメイクするのもいいでしょう。余ったお肉や野菜をパンに挟むだけでもサンドウィッチになります。もちろん、コンビニで買ったパンやお弁当でもOKですよ。

撤収

朝食を食べ終わったら名残り惜しくも撤収です。キャンプを心行くまで楽しみたいときはチェックアウト時間までゆっくりするのもいいでしょう。キャンプ場のチェックアウト時間は10時~12時と、他の宿泊施設に比べてやや遅めに設定されています。

おすすめの片付け方は、寝袋・マットを畳む→テント内のものを全て出す(グランドシートの上に)→テント本体を畳む→大きくて重いものから荷物を詰めていく、という順番です。

この順番で片付けると一人でもスムーズに片付けることができます。ちなみにテントは夜露で濡れていることもあるので、日差しが出てから少し乾かすと後々のお手入れが楽になります。

全て片付け終わったらゴミが落ちていないか確認します。立つソロキャンパー跡を濁さずの精神を忘れずに!最後にサイトをぐるっと回って忘れ物がないか確認すれば撤収は完了です。

チェックアウト

キャンプ場を出発する前に荷物がしっかり固定されているか確認しましょう。チェックアウトは何も手続きをしなくてもいいキャンプ場もあれば、受付札を返却する場合もあります。キャンプ場の案内に従ってチェックアウトしましょう。

帰路は往路と同様に、ツーリングを楽しみながらも、一番疲れが溜まってくる頃なので安全運転で。

ソロキャンプツーリングの始め方まとめ

今回は初めてのソロキャンプツーリングの始め方をご紹介しました。敷居が高そうで大変そうなイメージがあるソロキャンツーも、意外とお手軽簡単にできちゃいます。

今までグループやファミリーで行っていた方も、バイクが趣味でキャンプに興味があるという方も、ソロキャンツーをすればまた違った景色が見えてきます。これを機に、ぜひソロキャンプツーリングしてみてください。

紹介
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  • にしっぷ
  • 子どものころからアウトドアに親しみ、キャンプ歴は15年。学生時代にソロキャンプツーリングにハマり、キャンプ漬けの日々を送る。最近は初心者も気軽にできる、ゆる~いキャンプを研究中!

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