キャンパーなら誰もが抱えるキャンプギアの車載問題。キャンプを重ねる度に増えていくキャンプギアも、車に積める量は限られています。車に積めず家に置いていくキャンプギアがどんどん増えて続けてませんか?無理に積もうとして、車に積む時間がどんどん長くなってませんか?
そんなキャンプギアの車載の問題を解決した方法をご紹介します。この記事を読んで、車載を少しでも見直すヒントになれば幸いです。
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目次
キャンプギアの車載問題とは
なぜ永遠の課題なのか?
キャンプの回数を重ねる度に増え続けるギア
キャンプを始めた時に一通り揃えたキャンプギア。しかし、世の中には便利で魅力的なギアがたくさんあることを知り、キャンプに行くたびに次々とギアが増え続けます。
そしてある時、「すべてのギアを車に載せきれない」という壁にぶつかってしまうのです。これはファミリーで車でキャンプに行かれる方なら、誰もが経験する壁です。
せっかく揃えたキャンプギアでも、車載の制約でそのすべてをキャンプに持って行けず、家に置いていくギアがどんどん増えていってしまいます。まだまだ欲しいものがたくさんあるのに、これ以上新しいギアを増やせないという、ギア好きのキャンパーの楽しみを奪うという、残念な結果が待っています。
車載テトリスとの格闘
どうしたら車にたくさんのギアを積めるかを考え、隙間なくギアの積載場所を決める「車載のテトリス」。
少しでも多くのギアをキャンプに持って行きたい、そんな思いから積載場所を入れ替えたり、積み直したりの試行錯誤を繰り返します。これが「車載テトリスとの格闘」です。
隙間が少なくなるようにギアを下から積み上げていき、上手く積み上げられるとかなり多くのギアを詰めるようになります。ただし、この車載テトリスには重大な欠点があります。
手っ取り早い解決方法は?
ルーフなどに車載スペースを作る
ルーフにキャリアを設置すれば、多少の荷物ならルーフに積むことが出来ます。車への積載量を少しでも増やしたいなら、これが一番手軽な方法です。
ただし重い荷物をルーフに持ち上げるのは、それなりの力が必要です。また高速道路などスピードを出す時は、荷物の固定や、風による空気抵抗など、運転にも気を遣わなければなりません。雨対策なども必要ですね。
いっそのこと大きい車に乗り換える
出典:トヨタ ハイエース公式サイト大きい車に乗り換えるのが一番手っ取り早い方法ですね。荷物が多いファミリーキャンパーの憧れの車、ハイエース。これなら車載問題では悩むことはなくなりそうです。
しかし生活の中で街乗りすることを考えると、このサイズの車をママさんが運転するのは、運転に自信がないとちょっと厳しそうです。そして、キャンプのために車を買い替えるという高額の投資にも、少し時間がかかりますよね。
ギアを小さくする
バーナー一つにしても、2バーナー、シングルバーナー、ソロ用のコンパクトなバーナーで全然サイズが違います。ギアを小さくしていけば、車載問題にも悩まされません。これは車載に限らず、自宅の収納場所の問題もあるので、ギアのコンパクト化は誰もが意識しているテーマです。
でも、やっぱり自然の中で楽しむキャンプですから、見た目にもこだわって色や形が気に入ったギアを使いたいですよね。ギアを買い替えるにしても、お金もかかります。所有欲を満たすコンパクトなギアに買い替えていくことは、ゆっくりと取り組んでいきたいテーマではありますね。
そこで今回ご紹介する解決方法は!
車載で悩んでいるほとんどの方が求めている解決方法は、「今乗っている愛車と、今所有しているギアで、如何にたくさんのギアをきちんと積めるか」ということだと思います。
そこで今回ご紹介する私の解決方法は「荷室を三階建てにリフォーム」することです!
1階
2階
3階
三階建ての荷室には、こんなメリットが
メリットは簡単に言うと、積載量UP、車載時間短縮の大きく二点。
より多く積むことが出来て、車載テトリスからも解放され、車載にかける時間の短縮、つまり設営・撤収の時間時間の効果が期待出来ます。
メリット1:積載量UP
- 1階~3階の各フロアに、ギアを似た形状同士で分類わけして積むことで、空間の無駄を最小限に出来る
- 車の形状を生かして積むことで、今まで上手く使えなかった車のデッドスペースが使えるようになる
- 各フロアに分かれてギアを積み上げるため、重さでギアが潰れたり変形したり、崩れたりという不安から解消される
メリット2:車載時間短縮
- 1階~3階の各フロアを積載を並行で進めることが出来る。ギアの積載順序の制約が少ない
- 各フロアの特徴に合わせてギアを分類わけするため、ギアの積載位置を覚えやすい。間違えない
- 一番下や一番奥に入れたギアも、各フロア毎に出し入れが出来るようになる
三階建て車載の準備をしよう
まずはキャンプギアを車に積む前に、効率よく車載するための準備をします。準備するのは以下2点。
- 荷室の収納エリアを作る
- 所有しているキャンプギアを仕分ける
荷室の収納エリアを作る
ファミキャンに行けるように、4人分の座席を確保したまま、荷室の部分に収納エリアを作ります。
我が家の愛車は、ミニバンのホンダステップワゴン。車種によって高さや幅、車内の突起物など若干の違いはありますが、車種が違っても考え方は流用できると思います。
土台を作る
三階建ての土台を作ります。土台に使うのは、キャンプのテーブルをそのまま使ったり、車の形状に合わせて板を敷いたり、色々な方法があると思います。
我が家は、2X4(ツーバイフォー)の木材を以下の2つの形に組み上げて、簡易的な土台を作っています。
神社の鳥居の形:1つ
L字型:2つ
鳥居の形にした方を、後部座席にくっつけるように立てかけて、その上にL字型の木材二つを載せます。
土台の上に、キャンプ用のテーブルを置きます。キャンプテーブルは車の幅に合う120cmのものを使っています。
木材とテーブルは特に固定はしていません。上に載せるテーブルがしっかりしているので、その重みだけでしっかりと固定されます。
テーブルや載せるキャンプギアの傷防止の為、ラグのような布をテーブルの上に敷きます。これで見映えも良くなり、土台の完成です。
ポイント
土台とテーブルは、キャンプ以外で車を使う時のために簡単に外れるように車への固定はしないようにしています。我が家はこの形で6,7年使っていますが、一度も崩れたことがありません。車種によっては安定しないこともあるので、その場合は突っ張り棒などを使って固定するのも良いと思います。
天井収納を作る
荷室の三階部分にあたる天井収納を作ります。
利用するのは、天井部分を有効活用するカー用品として販売されている、クレトムのインテリアバー。車内の横幅に合わせて伸縮するので、ほとんどの車の座席上のアシストグリップに付けることが出来ます。
天井スペースを出来るだけ前後に広くするために、インテリアバーを3本入れています。そして、バーの間をネットで繋ぐことによって、収納スペースとして利用できるようにします。
一つのアシストグリップで二本のインテリアバーを取り付けることが出来る部品(クレトム 前後取り付けパーツ)を使って、バーの本数を多くすることで、より安定した収納スペースを作り出すことが出来ます。
アシストブリップへの装着は、インテリアバーが外れないように、100均のマジックベルトを巻き付ければ、しっかりと固定出来ます。
天井収納に細かいものを積載する場合は、キャンプで使うラグやマットをネットの上に敷きます。隙間から細かいものが落ちてくるのを防ぐことが出来ます。
所有しているキャンプギアを仕分ける
車に積む前の準備として、自分の所有しているギアの仕分けをします。
キャンプギアの形状やサイズが似ているもの同士を同じエリアに積むことが、積載の効率UPにつながります。また車にも色々な形の車載スペースがあるため、大きさや形の特徴に合わせた積載場所の決定が、車載効率UPの重要な要素になります。
我が家では以下の種類に仕分けしました。
- 大きいもの
- 平べったいもの
- 長いもの
- 小さくて細かいもの
- 軽くて柔らかいもの
- テント・タープ類
大きいもの
収納ボックスやクーラーボックスなど。とにかくサイズが大きいので、車載でもかなりの場所を取ります。
車載ポイント
大きいものは積載場所を選べないので、どこのスペースに積載するかを最初に決めます。
平べったいもの
テーブルや組み立て式のラックなど。厚さは無いですが、面積はそれなりのサイズがあります。
車載ポイント
下に敷くような形で収納すると、それほど場所を取りません。平べったいもの同士をうまく組み合わせて下に敷く形での収納を考えます。
細長いもの
マットやラグ、棒状になる折り畳みのギアなど。
車載ポイント
長さがあるもの収納は一択、天井への収納が最適です。
小さくて細かいもの
小さいものは通常は収納ボックスに入れるので、そこまで細かくはなりませんが、収納ボックスに入らないものやすぐに使いたいものなど、色々なものがあると思います。
車載ポイント
小さいものはどこにでも収納出来るので、大きいものを収納した後に空いたスペースを上手く活用出来るように収納場所を決定します。そういう形で収納場所を選べば、重さに弱い小さいものが一番下に来るようなこともありません。
柔らかいもの
寝袋や枕、ブランケットなど。サイズはそれぞれ異なります。
車載ポイント
柔らかいものは、軽くて形が変えられるという特徴があります。ちょっとした隙間に押し込んだり、上から落ちてきても危なくないので頭上に収納したりと、その特徴を生かした収納場所を選べます。
テント・タープ類
テントやタープ類、そして設営時に使うペグなども含みます。
車載ポイント
キャンプ場に到着してすぐに使う、また撤収時にも最後まで使うことを想定して車載場所を考えます。それなりに大きいサイズになるので、大きいサイズのギアと同様に最初に積載場所を決めます。
実際に積んでみよう
荷台に作った三階建てのスペースに、分類したギアを積んでいきます。
車載のスペースは、3階建てにした「1階、2階、3階」の3つのスペースと、バックドアを開けてすぐの部分に出来るスペース「玄関」の4つに分けて積んでいきます。
下段(1階部分)の収納
ここのスペースはサイズが大きめのギアを積んでいきます。後部座席の下の部分も少し空間があるので、少し長いものも収納出来ます。
最初に積むのは、我が家で一番面積が大きいギアのウッドテーブル。面積が大きいので、一番下に敷いて、その上にギアの載せていきます。
テーブルの隙間に、コーナンラックを入れたケースと焼き上手さんαを収納した大きいボックスを並べると丁度いい感じです。
少し幅に余裕があるので、平べったいスノコ板をラックの収納袋に入れています。平べったいものは余ったスペースに収納することで、積載効率UPにつながります。
そして、最も大きくて一番最初に使うテント(ノルディスク レイサ6)。これを下に敷いたテーブルの上に収納。
次に収納するのは、テントと共に設営時に使うタープやポール、シート類。
これらをテントの横のスペースに、取り出す順番を考慮して積み上げます。少し空間があまっているので、折り畳むと長細くなるチェアなども、ここに収納できます。
大物の収納が終わったところで、空いたスペースに小さなボックスなど収納、最後にペグケースを収納して下段の完成です。
キャンプ場到着時は、後に紹介する手前スペースに置く大きなボックスをおろせば、すぐに設営出来ます。
上段(2階部分)の収納
ここのスペースは、サイズが小さめのギアを積んでいきます。綺麗な平面になっているので、その特徴をうまく利用して積載します。
最初に積むのは、平べったいギア。
平面を利用して、同じ高さになるように敷き詰めます。隙間も上手く利用してギアを敷き詰めることで、この上にギアを置いても安定します。
多くのギアを敷き詰めても、5cm程度高くなっただけなので、この上に小さいギアをまだまだたくさん置けます。
敷き詰めたギアの上に積むのが、サイズが小さいギア類になります。
小さいギアは、積み上げるのではなく平面に敷いていく感じで積載していきます。車内から使ったり、バックドアを開けてすぐに使ったりということも意識して場所を決めています。
天井(3階部分)の収納
天井部分のスペースの特徴は、とにかく長いものを詰めること。高さはありませんが、その分奥行が十分にあるので、ギアを出来るだけ長細くして収納すればたくさん積むことが出来ます。
多少のサイズオーバーで後部座席にはみ出しても、高さに余裕があるので問題ありません。
ハンモックスタンドやラックの部品の木材など、長さ2m程のものでも収納出来ちゃいます。
長さがあるものは一番端に寄せて収納することで、暴れたりすることが防げます。
ラグなども天井収納に合わせて、長細くなるように丸めておきます。
マットやラグなど柔らかいものとポールなどの硬いものを混在させて積むと位置が固定されるため、ずれて落ちにくくなります。
マットやラグなどを入れても、反対側(座席側)にはまだまだ余裕があります。
そこには小さくて柔らかい寝袋や毛布などを押し込みます。押し込むことで安定しますが、もし仮に車内の方に落ちてきても、柔らかいものなら危なくないので安心です。
天井収納で高さに少し余裕がある場合は、荷物がズレたりして落ちやすくなって不安定になるため、荷物をベルトなどで固定する必要があります。そこで活躍するのが、テーブルなどの平べったくて大きめのギア。
このテーブルを天井の上のスペースに押し込むことで、隙間が無くなって安定するので、ちょっとやそっとではズレたり落ちたりしなくなります。
天井収納の活用のポイント
この天井への収納が、普通の収納とは違うこの三階建て収納の一番のポイント。ここにはかなりの長さのものが詰めるので、あえて長くなるようにして収納すると効果大です。
・マットやラグなど丸められるものは、太く短くではなく、細く長くなるように丸めるて収納する。
・コットは分解せず、脚部分だけ外して、サイド二本のバーを付けたまま丸めて収納する。 などなど
ドア前(玄関)の収納
最後にドアを開けてすぐの玄関スペース。ここはかなり大きいものが詰めるスペースがありますが、大きいギアの中でも、すぐに取り出したいものを収納します。
また1階部分に入れたテントなどをすぐに取り出せるように、出来るだけ簡単に出し入れできるように、大きいギアをシンプルに積むのもポイントです。
収納するのはクーラーボックスや食料など、買い物で出し入れするもの、そして食器や調理器具などが入った収納ボックスが中心です。
バックドアに干渉しないように、後部座席の前後位置を調整して、土台の位置をギアの奥行の長さにピッタリになるようにしています。
これで4つのスペースの車載は完成です。
終わりなき挑戦、究極の車載を目指して
新しいギアへの入れ替えが続く限り、車載への挑戦は続きます。つまり、キャンプを続ける限り、車載の効率UPは永遠に続くテーマなのです。
少しでも多くのものを詰めるように極めていきいたいですよね。そしてたくさん積むということだけでなく、いずれは見映え、見た目の綺麗さにもこだわって積載を楽めると完璧です。
積載の余裕は心の余裕を生む
キャンプで一番荷物が多くなるシーズン、それは冬ですよね。冬は防寒のためにストーブや寝袋、マットなどの装備も増えますし、衣服類もそれなりにかさばります。
冬キャンプの荷室は、いつも一杯一杯。ファミキャンともなると、まったく隙間が無くなるまで積み込みます。
突然の雨に降られ、濡れたままのテントを撤収して車に積むこともあるかと思います。濡れたテントはビニール袋などに丸めて収納すると、元のサイズよりかなり大きくなってしまいます。大型幕の場合は車に載せきれなくなってしまうのが心配です。
冬シーズンや雨の時など、荷物が増えることを想定して、普段から積載には余裕がある状態にしておきたいですね。いざというときの安心感が違います。
見映えにもこだわりたい
好みのテントやギアを揃えてサイトの見映えにこだわる方は多いと思います。お気に入りのブランドや好きな色でギアを揃えていくと、車載の見た目にも変化が現れてきます。
荷物を綺麗に並べるだけでなく、キャンプギアの配色やロゴを上手く活用して、見映えにもこだわって車載を楽しんじゃいましょう。
以下が、我が家のキャンプ1年目と8年目のビフォーアフター。
ギアの変化によって、積載の見た目のかなり変わりました。
そして最後にご紹介するのが、私の見た中で一番「究極の魅せる車載」です。
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ギア
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