HILLEBERG(ヒルバーグ)というスウェーデン生まれのテントメーカーがあります。キャンプをされている方ならば一度は憧れるテントメーカーでしょう。
ヒルバーグのテントはテント界のロールスロイスとか言われているみたいですよ。
日本ではA&Fカントリーが販売代理店をつとめています。そのA&Fカントリーが、ヒルバーグに製作を依頼した数量限定モデルを突然リリースしました。
今回は幻の限定モデルとさえ言われるHILLEBERG Altai XP new color sand(ヒルバーグ アルタイ XP サンドカラー)を衝動買いしたお話です
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目次
HILLEBERG(ヒルバーグ)について
ヒルバーグは、テント作り一筋のトップメーカーです。なんといっても正式名称が「Hilleberg the Tentmaker」ですから。
軽量で強度があり、過酷な環境でも安心して使うことができるテントを数多くリリースしています。
妥協の無い超高品質な素材を使っているため高額ですが、フライシートに使われている「ケルロン」という素材は、テントの寿命である「加水分解」がほぼ無い為、何十年も長く使うことができる丈夫なテントに仕上がっているわけです。
山岳や雪山といった過酷な環境での使用を想定した作りなので、日本のオートキャンプで使うにはオーバースペックなテントでもあります。
例えるならば、渋滞の多い東京でフェラーリを乗っているような感じでしょうか。
「ヒルバーグ アルタイ」というテント
Altai(アルタイ)は6人用にも関わらず、重さが僅か4.1kg~5kgのバックカントリー用の軽量シェルターです。
より軽量なアルタイULと、遮光性に優れたアルタイXPの2種類ラインナップされています。素材が違うだけで見た目は一緒ですよ。
ヒルバーグのテントの中ではかなり異色なテントでして、その形状は遊牧民が使う移動式住居「YURT(ユルト)」をモチーフとしたデザインになっています。8角形のシルエットが美しいですね。世界中どこを探しても似たような形のテントは無いのではないでしょうか。
アルタイの特注カラー「サンド」について
ヒルバーグのテントの色は通常、レッド、グリーン、サンドの3色がラインナップされてるのですが、「アルタイ」に関してはレッドとグリーンの2色しかありません。
ヒルバーグのテントの中でもアルタイはマイナーな部類に入るかと思います。色が2色しかない時点で察しますよね。
6人用のシェルターにも関わらず、超軽量で独特なフォルムが個人的にはツボでして、いつかサンドカラーが販売されたら絶対に購入しようと夢見ていたわけです。
その日は突然やってきました。
予告なしで突然販売されたテント
忘れもしない2019年6月1日。別の目的でA&Fカントリー 昭島アウトドアヴィレッジ店へ行きました。
店内に入ると、入口の目立つところにポツンと1つだけ、ヒルバーグのサンドカラーのテントが置いてありました。
タグをみると「ALTAI」の文字が。存在しない筈の色のアルタイが置かれていたわけです。ネットでいくら検索してもアルタイサンドカラーの発売記事は載っていません。
店員さんに聞くと事前に告知をしなかったのは、「そんなに需要があるとはおもっていなかったから」だそうです。
15張のみの数量限定発売
「アルタイサンドカラー」が公式にリリース発表されたのは、3日後の6月3日12時でした。リリース文中では数量は記載されていませんが、「ヒルバーグ本社に、試しに15張だけサンドカラーをオーダーした」と店員さんが言っていたので、15張しか存在しないテントということになります。
しかも、今後再販予定は無いとのことでしたので、購入できて本当にラッキーでした。
ヒルバーグ アルタイの設営手順
手に入るとは思っていなかったテントが手に入ると、すぐにでも使いたいですよね。早速キャンプ場にいってきました。
6人用シェルターにも関わらず、ポールやペグ込みで重さは僅か5kgです。収納サイズも58×φ25cmと、コンパクトではないでしょうか。このサイズのテントとしてはとても軽くて小さいのです。
ポールは全部で2種類、9本あります。アルミ製のポールでこの色合い。かっこよすぎます。
十字の赤いガイドテープに沿って4か所にペグダウンのうえ、対角線上にサイドポールを立てていきます。
サイドポールを下側にあるスリーブに差し込みます。
上側にある袋をポールの先端にはめ込み、アジャスターを締め上げます。アジャスターは事前に緩めた状態にしておきます。
ガイロープをサイドポールに巻き付けてから、ペグダウンをします。ガイロープは対角線状になるように調整します。
これを8本繰り返します。サイドポールを8本立てた状態です。
いよいよセンターポールを立てます。
袋状になったところにセンターポールを入れて、巾着の要領で袋を閉めます。
センターポールが無くても、スキーの板やストックなど、ポール以外のものでも代用できる作りになっています。流石はバックカントリー用の軽量シェルターです。
センターポールは186~214cmの5段階の高さで調整できます。
あとはひたすらガイロープでテントの整形をしつつ、8辺にペグダウンです。設営自体は15分もあれば終わりますよ。テントの成形に要する時間はこだわり次第ですね。八角形なので綺麗に張るのが難しいのですね。
ヒルバーグ アルタイのここがお気に入り
超軽量で独特なフォルムの憧れのテント。ヒルバーグ アルタイのお気に入りのポイントをまとめました。
畳まなくてよい
一番のお気に入りは、テントをしまう時に畳まなくて良いところです。なんと、収納袋にテントを押し込んで片付けることができるのです。撤収に関して言えば本当に秒速です。
とにかく軽い
6人用のシェルターサイズにも関わらず、総重量が5kgしかありません。車乗り入れ不可のキャンプ場では大変重宝します。
悪天候でも安心
アルタイは引き裂き強度が強くて軽い「Kerlon 2000」という素材でできています。雪の日や雨の日、風が強いといった悪天候の中でも安心して使うことができるところが心強いですね。
気密性が高い
スカート付きのテントはテント選びで重要なポイントになりますよね。アルタイは気密性が高く、スカートもついているので冬キャンプでは大変温かく過ごすことができます。
広い室内
アルタイの大きさは、340cmx340cmの八角形のスペース、最大2メートルの高さと、意外とコンパクトですが、110cmのサイドポールのおかげで有効面積が広く、デッドスペースがありません。
カンガルースタイルができる
アルタイの有効面積の広さのおかげで、別のテントをINするカンガルースタイルができます。雨の日に別のテントを外に設営しなくても良いので、大変重宝していますよ。
ベンチレーターが天井に2つ
アルタイは、屋根にあたる部分に2つの大きなベンチレーターがあります。初期モデルのアルタイには1つしかなかったそうです。大きいベンチレーターのおかげで、薪ストーブを簡単にインストールすることができます。冬キャンプでは大活躍ですね。
なんだかんだで「サンドカラー」というところ
正直、コレに尽きます。15張しかない色のテントは優越感に浸れますよね。
夜は、テント自体がランタンのように美しくに輝きます。珍しい色と形のテントなので、夜に自分のテントがどこにあるか迷うことはありませんよ。
ヒルバーグ アルタイの注意点
憧れのテント「アルタイ」は、今まで使ってきたテントの中で一番癖のあるテントでもありました。気になる点をまとめてみました。
入口が1つしかない
ベンチレーターは2つあるのに、入口が1つしかありません。入口が2つあったらもっと快適なテントなのですが。
結露が凄い
シングルウォールテントの宿命とはいえ、気密性が仇となり、結露がものすごいテントです。晴れの日なのにテント内で雨漏りをしているような状態になることがあります。
オプションが高額
アルタイには別売りでインナーテントが販売されていて、結露問題はインナーテントを買うと解決します。
しかし、もう一つテントが買える位の金額のため、簡単に手がだせません。しかも「フロアレス」のインナーテントの為、フロアは別途購入する必要があります。フロアも、もう一つテントが買える位の金額ですよ。
夏の使用は厳しい
入口が一つなうえ、気密性が高いため夏のキャンプには不向きです。テント内はサウナ状態になります。
使い道を選ぶクセのあるテント
アルタイは登山や雪山での過酷な環境での使用を想定しているので、ハイスペックな素材が使われています。その分、オートキャンプ用途での「快適さ」はそぎ落とされたテントでもあります。機能美というやつです。
冬のキャンプや、過酷な環境ではとても頼りになるテントですよ。
もし、一癖あるテントが欲しいと思ったら手を出してみるのもいかがでしょうか。
ギア
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