寒くなる季節、キャンプでも出来るだけ暖かく過ごしたいですよね。外で焚火もいいですが、それでも寒い冬は幕内でゆっくり寛ぐ時間が多くなります。
そんな寒い日のキャンプを快適に過ごすキャンプスタイルの定番、お座敷スタイル。日本人には親しみのあるお座敷でゆっくり過ごす、そんなキャンプスタイルを取り入れて、今までキャンプはオフシーズンだった方も、寒い日でも快適に過ごせる冬のキャンプを始めてみませんか!
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お座敷スタイルは冬定番のキャンプスタイル
お座敷スタイルとは
お座敷スタイルとは、イスを使わず、直に床に座る「和」のスタイル。
靴を脱いでくつろげるので、足を延ばして座ったり、床でゴロゴロ寝っ転がったり、そのまま寝てしまっても快適…そんな家にいるのと変わらないような居心地の良さが最大の魅力です。
キャンプと言えば、草や土の上の自然のフィールド上にチェアやテーブルを置いて過ごすのが当たり前と思っていました。お座敷スタイルでは、その概念がいい意味で覆されます。
冬キャンプの定番スタイル
冬のキャンプは寒いので、とにかく暖かく過ごしたいですよね。外で焚火などで暖をとっても、風が吹いたりするとかなり寒いです。そんな時におすすめなのが、テント内で過ごす「おこもりキャンプ」です。
ストーブやこたつなどの暖房ギアを使って、テントの中で暖まりながらゆったり過ごす時間は格別です。テントの中で長い時間を過ごすことになると、ゆっくりくつろげる空間にしたいですよね。
目指すは憧れのグランピング
出典:ツインリンクもてぎ
お座敷スタイルを完璧なまでに取り入れているグランピング。家にいるのと同じ、いやそれ以上の快適そうな空間です。自分のサイトも憧れのグランピングに少し近づけてみたいと思った方もいるのではないかと思います。
グランピングに使われる多くのテントは、コットン生地のベルテント。幕内を部屋のように過ごせるような作りになっているので快適空間が簡単に作れます。
キャンプ用のテントとして多くの方が使っているポリエステル生地の普通のテントでは、地面に直に座って過ごすことは少しハードルが高いと思ってました。
お座敷スタイルを作るには
お座敷スタイルに適している幕は
コットン生地で完全に覆われたお部屋のようなテントでなくても、お座敷にするスペースさえ作れればお座敷スタイルが可能です。
お座敷のスペースが広ければ広いほどレイアウトの幅も広がります。幕内が寝室とリビングの二つに別れていて、前室の部分をお座敷として利用できる2ルームテントが最適です。
狭いドーム型テントでも座るスペースが確保できれば、お座敷スタイルに出来ます。
寒い冬のお座敷スタイルにはスカートが必須
冬の寒い時期にストーブを入れて幕内にこもるような場合は、冷気が外から入りにくいテントを選ぶ必要があります。
冬も使えるオールシーズンのテントやシェルターには、テントと地面が接する部分にスカートが付いています。寒い冬のテント外の冷気がテント内に入り込んでくるのを防いでくれます。
スカートが付いてないテントは少しの隙間でも冷気が入り込んで来ます。地面に直に座るお座敷スタイルでは下から入り込んでくる冷気を直接感じることになるので、かなり寒い思いをすることになります。
お座敷を広くとるにはカンガルースタイル
お座敷を広くとるために、あえて寝室にするインナーテントは小さいものを利用します。
インナーテントは寝るだけの最小限の広さがあり、手持ちのテントの形に合うものを選べば、お座敷部分にかなりのスペースが確保出来ます。
付属するインナーテントを利用するよりも、前室のスペースが広く取れるようになりました。
グラウンドシートを敷いて汚れ防止
お座敷スタイルの必需品、土や芝の汚れから守るために、お座敷部分にグランドシートを敷きます。
他のテントのグラウンドシートを代用
複数テントをお持ちの方は、他のテントのグランドシートで代用できることがあります。グラウンドシートのサイズがお座敷にするテントのサイズと合わなくても、お座敷にしたい部分だけが覆われていれば問題ありません。
四隅をゴムのように弾力のあるヒモを付けて、テントを固定しているペグに引っ掛けることで、ピンと張った状態で固定することが出来ます。
雨水や草砂などの侵入を防ぐには
DODカマボコテントのリビングスペースをお座敷スタイルにするDODのカマザシキL。
サイズが342mm×285mmとかなり大きいので、サイズが合えばDOD以外の2ルームテントのグラウンドシートとしても利用できます。
フチが13cmとかなりの高さで立ち上がってくれます。これで雨水や、虫、砂利などが侵入しにくくなっています。
仕上げにラグやマットで居心地よく
お座敷スタイルを快適に、そして華やかにするにはラグやマットは必須。グラウンドシートの上にラグやマットを敷くことで、以下のような効果が期待出来ます。
チェック
- 快適に過ごせる。踏み心地や座り心地がよくなる。
- 防寒対策になる。足元から伝わる冷えを軽減する。
- 見映えが良くなる。
ラグやマットはグラウンドシートと同じくピッタリでなくても構いません。多少重なってもいいのでお座敷にしたい部分が覆うように敷きます。
キャンプのラグとして使っている方が多くて人気のある、エルパソのサドルブランケット。
メキシコ産の本格的なメキシカンラグ。生地の厚みもあってデザインもキャンプには最適、そして色も豊富に揃っているので、サイトのイメージ色に合わせて選べます。
グラウンドシートやラグのサイズは合わせなくていい
お座敷スタイルに使用するグラウンドシートやラグは、中央の居住スペースだけが覆われていればいいのです。シートに覆われていないスペースには、ギア類を置けば隠れてしまうからです。
昼間は前面パネルを跳ね上げて、アウトドアで食事などを楽しみます。そして夜になると外に出していたギアを幕内に入れることで、ラグで覆われていないスペースがきちんと埋まります。
お座敷スタイルをより快適するギア達
寒い冬を快適に過ごすために必要なギア
ストーブ
寒い冬キャンプを快適に過ごすには、体を温めるストーブは必需品です。薪ストーブにも憧れますが、手間もかからず幕内で安全に使えるのが灯油ストーブ。いくつかある灯油ストーブ中でも、お座敷スタイルでの利用で一番のオススメはフジカハイペット。
ストーブには暖気を上に向けて幕内全体を温めるタイプもありますが、フジカハイペットは反射板が付いてるモデルがあり、暖気を前方に向けることが出来ます。地面に直に座ることの多いお座敷スタイルではこの反射板の効果が発揮され、ストーブ前方のお座敷部分がとても暖かくなり、ストーブ後方のテントへの熱の影響も軽減できます。
幕内が広くて暖まりにくかったりパワーが足りないストーブの場合は、カセットガスを燃料にした小さいストーブや電源サイトで利用できるヒーターなどと併用します。
ストーブガード
真っ赤なアイアンが映えるネイチャートーンズのストーブガード。
キャンプでは幕内の狭い空間にストーブを置くことになるので、お子様がいる場合はストーブガードがあると安心です。そして見た目も華やかになります。
ポリエステル幕は熱に弱いため、幕が少しでも触れると溶けてしまいます。出入りする時にファスナーを開けた幕部分が、風で煽られたりすることもあります。幕がストーブに触れないようにガードしてくれる、そんな重要な役割も担ってます。
湯たんぽこたつ
お座敷と言えばこたつですよね。でもキャンプでは電源サイトでの利用限定になりますし、荷物も多くなってしまいます。そこで考えたのが、キャンプならではの「湯たんぽこたつ」。
ポイント
- 熱源は電源不要の湯たんぽを利用
- こたつ布団は冬は使わない薄目のシュラフを代用
- スノーピークのIGTショートをテーブル脚部分に、アイアールベースの天板に利用
編集部
電気こたつのように暖かくすることは出来ませんが、こたつにすることで冷気が入り込まないこと、湯たんぽで暖をとれること、これだけでもあるのと無いのではかなりの違いが出てきます。
こたつ布団に利用するシュラフは見た目が地味なので、薄目のラグなどを上に被せれば見た目も華やかになりますね。
お座敷の幕内のギアレイアウト
お座敷スタイルでのギアの配置については、良く使うギア、近くにあると便利なギアは、出来るだけ幕内に入れておくようにしたいですよね。
お座敷とするスペースを広く取れるように出来るだけギアを幕外に出しておくか、利便性を良くするために幕内にギアを入れるかなど、キャンプスタイルに合わせて考えて配置します。
ロースタイルギア
お座敷スタイルでは地面に直に座ることになるため、ギアもロースタイルで揃えると高さと目線が合って使いやすいです。
ロースタイルのギアは高さが低いので、幕の両端ギリギリまで寄せることが出来ます。お座敷部分のスペースを確保しながら、幕内にたくさんのギアを入れることが出来ます。
ギア汚れ防止のアイデア
幕内のグラウンドシートに覆われていない部分にギアを置く場合、土で汚れたり、芝・草の湿気に濡れてしまったりというのが気になりますよね。
汚れや濡れの防止対策として、レジャーシートやスノコを敷く方も多いと思います。
そこで我が家が使っているのは、ガーデニングで利用する「木製の伸縮ラティス」。
ポイント
- 伸縮するため置く場所のサイズに合わせることが出来る。
- 片づける時は簡単に小さく畳めるので収納性が良い。スノコように場所をとらない。
- 濡れたり汚れたりしても縮めた状態で拭くだけ。レジャーシートのように乾かさなくてよい。
- ウッドの見た目がサイトに溶け込んでくれる。
ちなみにこの伸縮ラティスはニトリで一つ399円で購入しました。さすがお値段以上のニトリ!
お座敷での冬キャンプにあると便利なギア
扇風機
幕内では暖かい空気が上に上がってしまうため、幕内の上部に比べて下部の気温が低くなりがちです。お座敷スタイルでは常に低い場所で過ごすことになるため、どうしても寒さを感じてしまいます。そんな幕内の暖かい空気を少しでも循環させるために卓上扇風機を使います。
天井に吊るして使うことが出来る、KEYNICEの卓上扇風機。
扇風機にフックが付いており、風向きの角度の調整幅が広いので、テントのフックやロープに吊るして下向きに風を送り込むことが出来ます。
室内温度計
気温の感じ方は人それぞれです。体を動かしている自分が気づかなくても、ずっと寛いでいる家族のみんなが寒いということはよくあることです。幕内の温度がどの程度かを把握しておくといいと思います。
室外と室内の気温を測定する温度計で、温かくした幕内の気温をチェックしてましょう。
サンダル
お座敷スタイルは靴を脱いで幕内に入ることになるので、滞在中での靴の脱ぎ履きする機会がかなり増えることになります。脱ぎ履きがしやすいサンダルがあると便利です。
冬キャンプで人気のSUBUのサンダル。
ダウンのような暖かさと、優しい履き心地が魅力、何といっても着脱が簡単です。SUBUは子供用サイズが無いので、子供はやっぱりクロックスのボア付きサンダルですね。
思ったより簡単!お座敷スタイルのサイト作り
お座敷スタイルのサイト作りはやってみるとかなり簡単に出来ちゃうんです。我が家のお座敷スタイルのサイト作り手順と過ごし方を写真イメージでご紹介します。
通常通りにテントを張って、寝室を位置決めして、グラウンドシートを敷く
グラウンドシートの上にラグやマットを敷く
こたつを置いて寛ぐスペースを位置決めする
幕内に入れるギアを運んでいく
幕内のギアを位置決めして、幕内は出来上がり
幕外のギアを並べていく
こういう幕外の空間を作って、たまには外の空気を味わいたいですよね。
幕内で出来ない焚火などのエリアを確保する
寒い冬、焚火の後は幕内でのんびり
お座敷スタイルしてみてから気づいたこと
我が家がお座敷スタイルを始めたのはキャンプを始めてから5年目になってからでした。お座敷で過ごすということは、それまでのキャンプで経験してきたものとは少し違ったとっても新鮮な感覚でした。自然の中にいるのに家にいるときと同じように寛げる、そんな新しいキャンプスタイルを知ってからは、キャンプスタイルやサイト作りの幅も広がりました。
サイトが華やかになる
通常は、自然の土や草などの色合いをベースとして、幕やギアの配色を活かすようなサイト作りをしていました。
お座敷スタイルでは、ラグやマットのカラーがベースとなるため、その色やデザインによってサイトのイメージを変えることが出来ます。幕やギアと配色と合わせるようにラグや飾りつけをすることによって、サイト全体が統一され華やかさもアップします。
ちょっとした空間もお座敷に
少し狭い空間をお座敷にすることによって、見た目の華やかさもそうですが、さらに幕内をより使いやすくアレンジすることが出来ます。
両サイドの寝室の真ん中の狭いスペースをお座敷にしています。これによって靴を脱ぐエリアを寝室の前から幕の入り口に持ってきています。いわゆる玄関です。
こうすることで、インナーテントに出入りするときに靴を脱ぎ履きとインナーの開け閉めの両方をする必要が無くなります。靴は玄関で脱いで、インナーの出入りはファスナーを開け閉めしてという流れの方が、小さな子供達はかなりスムーズに出入りできるようになりました。靴を脱ぎ履きする回数も減ってかなり便利になります。
より快適なLDK
テントとタープを連結して、タープ下まで空間を広げることで、リビング、ダイニング、キッチンの3つのスペースの要素を兼ね備えた、便利で快適な空間を作ることができます。
キッチンスペースを外側に持ってきて幕内のギアを少なくすることによって、お座敷を寛ぎ専用のスペースとしてより広く使うことができます。
ひよしゅんしゅん
キャンプに対する目的の変化
お座敷スタイルを経験して気付いたこと、その最後はキャンプそのものの目的について。
キャンプと言えば、自然の中でのアウトドアを満喫する、アクティビティなどを楽しむ、そんな目的で行くものと思っていましたし、実際に家族で行くキャンプがそうでした。子供たちと一緒に楽しむことを目的として、みんなでアクティブに行動していたため、キャンプ滞在中はかなり慌ただしく時間が過ぎてました。
お座敷でのんびりゆっくり過ごすことを知り、何もしないで時間が経過していく、その快適さに満足するキャンプ。そんなキャンプの過ごし方があることを気づかせてくれたのが、寒い時期のお座敷スタイルのキャンプでした。
冬キャンプの魅力、そしてのんびりすることを目的としたキャンプの良さを教えてくれたのが、お座敷スタイルだったのです。
ギア
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ポイント
少し小さめのグラウンドシートを使う場合は、付属のゴムではペグまでの距離が足りません。四隅のゴムの部分をシート位置に合わせて継ぎ足して延長して使うことで、シートの位置を中央に持ってくることが出来ます。