最近はキャンプより登山ばかりしている筆者です。気が付けばすっかり山登りに魅了されていました。キャンプもそうなのですが、登山にも経験者にしかわからない「登山あるある」があります。そんな登山にどっぷりハマってしまったんだと感じた瞬間を、キャンプと比較しながらまとめてみました。
目次
やたらと専門用語を多用するようになる
頂上のことを「ピーク」と言い出したあたりから、あれ?登山にはまってきてるかも。と思うようになってきました。キャンプ道具のことを「ギア」と言い出し始めたあの頃を思い出します。キャンプや登山といった趣味の世界で、その界隈でしか通じない専門用語を多用し始めたら、それは沼の入り口です。
登山着のことを「シェル」「レイヤー」というようになり、小石や岩で滑りやすい斜面の山道のことを「ガレてる」「サレてる」などと言い、高木が生育できなくなる高度まで達すると「森林限界が~」など。傍から聞くと何を言ってるのかさっぱりわからない言葉が自然と出くるようになります。
槍ヶ岳のことを「やり」といいがち
出典:燕山荘富士山以外の山の区別はつきますか?どの山も同じように見えてしまってさっぱりわかりませんよね。ところが登山をかじるようになると、真っ先に覚える山があります。それが北アルプスにある「槍ヶ岳(やりがたけ)」です。
登山者憧れの山であり、おぼっちゃまくんの頭のように尖がった覚えやすい山容から、登山にハマっているのか、そうではないのかのバロメーターになっているような気がします。
そう感じた理由は簡単です。山頂で「やりがみえる!」「やりが~!」「やりよ!やりっ!」という言葉を頻繁に耳にするからです。このセリフが聞こえてくると「私は登山を趣味にしてます」と聞こえてしまうのは私だけでしょうか。
登山をしない方が区別できる山が「富士山」。登山を趣味にしている方が区別できる山が「槍ヶ岳」というのが個人的な印象です。キャンプ場でスノーピークのテントを見かけたら「スノピ」と言ってしまう感覚に近いのかもしれませんね。
生きている中で一番挨拶する
私生活で1日何回挨拶しますか?登山中は1日100回以上は挨拶することになりますよ。キャンプ中ですら、せいぜいお隣のキャンパーさんか、炊事場で隣同士になった時くらいしか挨拶することはないので、これはとんでもない回数ですよね。最初のうちは山道で人とすれ違う度に挨拶をするのはマナー程度にしか思っておらず、なんとなく挨拶していました。
山で挨拶をするのは、マナーもありますが、万が一の遭難や事故に備えた行動なんだそうです。挨拶をすることで自分の存在を相手に覚えてもらえることと、相手の体調や様子を確認できるので、万が一の時に救助や応急処置が可能になるというわけです。非常に理に適った理由ですよね。
登山は天候などのリスクがあり、体力も消耗します。もちろん遭難のリスクもあります。真の理由を知ってからは目をみてしっかりと挨拶するようになりましたよ。
とんでもなく早起きになる
キャンプを始める前は夕方に起きる夜型生活の人間でした。キャンプを趣味にしてからは朝型人間になり、キャンプ当日は5時起きが当たり前です。しかし登山はそれ以上に早起きになります。というのが登山は、少なくとも昼前に山頂に到着するのがベストであるとされているからです。
登山口の駐車場に到着する時間から、山頂までのコースタイムを加味すると、夜中に家を出発することはザラです。今となっては、登山をする前日は夜8時には寝て、深夜1時に起きるという、とんでもなく早起きな生活が当たり前になってしまっています。
レベル分けが明確な世界であることを実感する
登山とキャンプで大きく違う点は、レベル分けが明確にされている点ではないでしょうか。キャンプでは一部の方のマウンティングな要素を除いてはレベルなど存在せず、平等な世界です。強いて挙げるなら冬キャンプがそれにあたるくらいでしょうか。
しかし登山は、山の難易度によってグレーディング表というものがしっかりと用意されています。グレーディング表は「体力度」「技術的難易度」の2つでランク分けされています。これは無理な登山や、体力・技術不足による遭難事故を防ぐ為のものです。
出典:日本百名山のグレーディング自分の脚力や体力、技術力が劣るのに、難易度の高い山に挑むのは自殺行為です。多くの方に迷惑をかけるばかりではなく、最悪、命の危険にも晒されます。
レベルの高い山に登る為に、多くの登山者が日々のトレーニングや経験の蓄積を欠かさない、結構ストイックな世界であることを知りました。もちろん私にも「いつかはあの山に登りたい」という憧れはあるので、トレーニングが欠かせなくなりました。完全に山の虜ですね。
コースタイムや標高差を気にするようになる
登山を始めたばかりのころは標高だけを頼りに登れそうな山を探していました。「初心者登山=標高が低い山」という固定観念があったのです。
しかし、登っていくうちに本当に見るべきところは登山口から山頂までの「標高差」と、下山までのコースタイムであることを知りました。今までは標高差やコースタイムの存在すら知らなかったので登山にどっぷりハマったんだと感じた瞬間でもありました。コースタイムや標高差は、自分の登山レベルと照らし合わせるのには良い材料になります。
山頂が絶景でコースタイムが短く、標高差が少ない山を調べて登るのが最近の日課になっています。自分の脚力や体力と相談しながら、少しづつ標高差やコースタイムが長い難易度の高い山にチャレンジしていくのは登山の醍醐味なのかもしれません。
三角点を探してタッチしがち
三角点というのは、三角測量に用いる際に経度・緯度・標高の基準になる点のことで、国土地理院が作った位置の基準となる点のことです。山頂に着くと標識が目印になりますが、標識の傍や離れた場所に、コンクリート製の杭が埋まった非常に地味な目印があるのをご存じでしょうか。
登山好きな人が登山に行くと、山頂で何故かやる儀式が「三角点タッチ」のようです。いつのまにか三角点を探してタッチする習慣がついてしまいました。不思議な習慣ですよね。一体誰が始めだして、どのように広まっていたのかは謎です。ついついやってしまうのは山にどっぷりハマってしまったからなんでしょうね。
登山靴を脱いだ瞬間が至福のひと時だと思うようになる
登山をしていくうちに、山頂に到着した時の喜びと同等レベルに、別の至福のひと時があることを知ります。それは下山後、登山靴を脱いだ瞬間です。
登山靴は極力捻挫やケガをしないように、足回りをがっちりとサポートする丈夫な造りになっています。登山用の靴下も分厚く、登山中はしっかりと足をガードしてくれるので心強いです。その代わり、しっかりと足回りにフィットしているので遊びがありません。普段履きには全く向かない、正に登山用の靴なのです。
下山してから登山靴と靴下を脱いだ瞬間の開放感といったら、本当に至福のひと時です。山行がハードであればあるほど、開放感の至福度は増します。キャンプが終わって、家の布団で寝る瞬間が至福なひと時であるのと同じ感覚ではないでしょうか。
登山用品店に通うようになる
あれだけ通っていたキャンプ用品店には目もくれず、いつの間にか登山用品店に足を踏み入れるようになってしまいました。登山用品店のラインナップは、キャンプ用品店とは似て非なるものでした。見たことも聞いたことも無いアイテムが沢山で、とても新鮮だったことを覚えています。
キャンプ道具は、そのまま登山用途で流用できないものが多く、逆に登山道具はそのままキャンプ用途で流用できるものが多いというのも新たな発見でした。最近では登山とキャンプで兼用できるギアを探すのが日課になっています。
登山中辛かったのに次はどの山に登ろうか計画する
はっきりいって山登りの最中は辛いです。何時間もかけて足場の悪い坂道を登るので当然といえば当然かもしれません。しかし山頂に到着した瞬間、そんな疲れも吹っ飛んでしまう程のご褒美が待っています。そこが登山の魅力なのかもしれません。
あれだけ登山中は辛かったのに、帰りがけには「次はどの山に登ろうかな」と計画してしまう時点で、登山にどっぷりハマってしまったんだなと感じました。キャンプ帰りに「次はどこのキャンプ場に行こうかな」と計画してしまう、あの感覚と一緒です。
YAMAPが便利すぎて有料会員になってしまう
キャンプ用途のアプリは、キャンプ場検索やSNSが主流ですよね。登山でも勿論そういったアプリがありますが、更に実用的な機能が備えられています。特にYAMAPは登山に欠かせないアプリです。
YAMAPというのは登山をする方の多くが愛用しているGPSアプリのことです。登山地図をダウンロードしてオフラインで閲覧が可能で、GPSを利用して現在地が判るので大変便利です。しかもコースタイムやカロリーも自動計算してくれる至れり尽くせりのアプリなんです。
無料でも利用可能なアプリなのですが、登山地図のダウンロード数に制限があるので、頻繁に登山する方にとっては不便です。しかし、YAMAPプレミアム会員になると、登山地図のダウンロードが無制限になります。YAMAPの有料会員になった時は、登山にどっぷりハマってしまったんだなと感じた瞬間でもありました。
てんきとくらすのチェックが日課になる
キャンプ場の天気を知りたい時、「キャンプ場+天気」で検索しませんか?検索上位に出て来るのは「tenki.jp」なので、キャンパーの殆どが「tenki.jp」を愛用している印象です。登山では「てんきとくらす」という、山に特化した天気予報サイトを愛用するようになります。
「てんきとくらす」が他の天気予報サイトと何が違うかというと、登山に適しているかをA~Cランクで教えてくれる「登山指数」という機能があるところです。
さらに凄いのが、山頂からの見晴らしの良さがわかる「見晴らし予報」という有料オプションがあるところです。無料の場合、数時間先までの見晴らし予報は確認できるので、てんきとくらすの見晴らし予報をチェックして、思い立って登山に行くことが多くなりました。便利な世の中になったものです。
キャンプに行く頻度が激減
登山にハマっていると一番実感したのがこれでしょう。毎週のようにキャンプに行き、キャンプ用品店に通い、インスタグラムのチェックが日課だったのに、今では全て登山にベクトルが向いています。
もちろんキャンプは今でも好きですが、コロナ渦でキャンプに行けなくなったことと、キャンプブームなので思い立ったらキャンプに行くといったことがほぼ不可能で、予定を立ててキャンプ場を予約をしないといけない点が足かせになっています。
登山の良いところの一つが、思い立ったらサクッと行けるところだと思います。前日の夜に「てんきとくらす」をチェックして、見晴らし予報が「良い」となっていたら即出発なんてことが可能です。個人的に登山にハマった理由の1つが、このフットワークの軽さなんだと思います。
登山にハマった瞬間まとめ
いかがでしたか?登山をしている方以外には理解できない内容かもしれませんが、キャンプと比べてみると、なんとなく伝わるのではないかと思います。いくつかでも共感して頂けたら幸いです。
ギア
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