夏休みになると子どもの「退屈そうにしている時間」が気になる親も多いのではないか。せっかくの長期休みだからこそ、ゲームやスマホ漬けで終わらせたくない…でも、あれこれ言い過ぎてやる気を削いでしまうのも本末転倒だ。
そんな悩みに応える選択肢として注目されているのが、長野県泰阜(やすおか)村で開催される「信州こども山賊キャンプ」。期間は2025年7月23日から8月24日まで、全国の小中学生を対象に実施される。
このキャンプ最大の特徴は、「プログラムもご飯のメニューも全てこどもたちが決める」という設計にある。自分で考え、仲間と相談しながら行動する日々のなかで、主体性や責任感、そして“やる気スイッチ”が自然と押される仕組みになっている。
すべてを子どもが決める。自立をうながすキャンプ設計
「今日の活動は何をする?」、「夕ご飯は何を作る?」――そんな問いを、大人ではなく子どもたち自身が考え、決めていくのが山賊キャンプの流儀だ。
テントの設営からご飯づくり、片づけや掃除まで、生活の全てを仲間と協力しながら自分たちの手で行う。大人は必要最低限のサポートをするのみで、基本的には見守り役に徹している。
「やらされる」ではなく「自分でやる」という経験は、成功も失敗も含めて子どもに深く残る。数日間のキャンプを終えたときには、顔つきが少しだけ大人びて見えるかもしれない。
SDGsを“言葉”ではなく“体験”で理解する仕掛け
このキャンプでは、自然体験を通じてSDGsを「実感をともなって理解する」ことも大切にしている。
たとえば、夕食のメニューを決める際には「お野菜マップ」を使って食材の産地を確認したり、地域の農家さんから話を聞く機会がある。また、火起こしや水の使い方を工夫しながら、限られた資源のなかで生活することも持続可能性について考えるヒントになる。
こうした“暮らしの中の学び”を通して、環境や社会とのつながりを「自分のこと」として感じられるようになるのは、学校では得られない貴重な体験だ。
子どもの個性に合わせて選べる多彩なコース
山賊キャンプでは、子どもの体力や関心、家庭の予定に応じて、複数のコースから選ぶことができる。公式には「2泊3日から11泊12日まで」のコースが用意されており、短期から長期までさまざまなスタイルに対応している。
初めての参加であれば短期間のコースを選んで、まずはキャンプの雰囲気を知るのもいい。リピーターやチャレンジ精神旺盛な子どもであれば、より長期間のコースで仲間との関係を深めたり、自分の限界に挑戦する体験もできるだろう。
それぞれのコースには定員や対象学年が設けられているため、詳細は公式ウェブサイトで確認しておきたい。
やる気が芽生える夏。まずはその一歩から
親として、子どもの“成長する瞬間”をそばで見守るのは難しい。けれど、数日後に戻ってくるその姿に、ちょっとした変化を感じるはずだ。
自分で決めて、自分で動いた――その実感は、日常のなかでもふとした自信となって顔を出す。新学期、ふと手を挙げたり、自分の意見を伝えようとするようになったら、それはこの夏の成果かもしれない。
「信州こども山賊キャンプ」は、2025年7月23日から8月24日まで開催予定。募集人数は合計760名、申し込み受付は2025年5月15日からスタートしている。
参加費やコースの詳細については、公式サイトをチェックしてほしい。まずは一歩踏み出して、“やる気”のきっかけをつかんでみてはいかがだろうか。
ギア
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