ヨシダケン
冬登山にオススメ「横尾山」山頂手前の草原に広がる360度パノラマビューの絶景を楽しもう

冬登山にオススメ「横尾山」山頂手前の草原に広がる360度パノラマビューの絶景を楽しもう

山は冬の訪れが本当に早いので、11月あたりから登山できる山も段々と少なくなってきます。本格的な冬装備が無くても登ることが出来て、絶景が広がる山ともなると、さらに数が限られます。今日は往復3時間で登山が出来て、絶景が広がるお手軽な山「横尾山」のご紹介です。冬山登山の候補として参考になりましたら幸いです。

山頂手前の草原が絶景「横尾山」

山頂手前の草原が絶景「横尾山」

山梨県北杜市、長野県南佐久郡川上村との境にある「横尾山(よこおさん)」は、中央自動車道須玉インターから車で約40分。

奥秩父山塊の西端に位置する標高標高1,818mの山です。山梨百名山に指定されています。

横尾山は太平洋に注ぐ富士川と

横尾山は太平洋に注ぐ富士川と、日本海に注ぐ信濃川の分水嶺で、名前の由来は山頂が東西に長く伸びている=尾根が横に長いからなんだそうです。初夏にはレンゲツツジやアヤメなどの花を楽しむことができます。

横尾山の山頂は木々に覆われているので

横尾山の山頂は木々に覆われているので360度パノラマビューとはいかず、多少残念な景色ではありますが、中腹にある「カヤトの原」と呼ばれる、ススキに覆われた草原からは360度パノラマビューの絶景が広がります。

登山コースは1つしかなく

登山コースは1つしかなく、駐車場も狭いのですが、片道わずか90分で登頂できてしまうお手軽さと、山頂まで行かなくても絶景を拝めるところが人気の秘密です。

厳冬期以外は積雪が殆ど無いので、サクッと冬登山を楽しむには最適な山です。山頂を目指さない登山という、通な楽しみ方が出来ますよ。

「横尾山」登山コース

横尾山トレッキングルート

出典:横尾山・高登谷山|川上村

横尾山の登山ルートは信州峠から山頂を目指す往復コースの1つです。

信州峠から登頂するコース

  • 標高差約340m / 片道約2.2km / 徒歩約90分程度

最寄りの駐車場は「信州峠駐車場」

最寄りの駐車場は「信州峠駐車場」で、舗装されていない路肩のような場所です。駐車台数は5~6台といったところでしょうか。綺麗に駐車すれば10台位停められそうですが、駐車枠が無いので、下手くそな停め方をされてしまうと5台位しか駐車出来ないかもしれません。

駐車料金は無料ですが

駐車料金は無料ですが、トイレや売店は一切ありません。横尾山へ登るのであればトイレや買い物は最寄りのお店やパーキングエリアで済ませましょう。

信州峠駐車場からカヤトの原へ

信州峠駐車場から横尾山頂上へ

第一のチェックポイントとなる場所は「カヤトの原」です。標高差約280m、1400メートルの距離を60分かけて登ります。登山口は駐車場の道路向かい側にあります。

はじめは樹林帯の平坦な道を進みます

はじめは樹林帯の平坦な道を進みます。冬は落ち葉で道がわかり辛い箇所があるのでピンクリボンを頼りに歩きましょう。

少しづつ勾配がきつくなっていき

少しずつ勾配がきつくなっていき、尾根沿いを歩き進みます。笹藪で覆われた登山道は、冬でも緑豊かです。

登山道は基本

登山道は基本、整備されていて歩きやすいのですが、何か所か倒木があるので注意してください。

目の前に見える山は山頂ではありません

目の前に見える山は山頂ではありません。山容からして、この先は急登の予感がします。

900メートル程歩くと

900メートル程歩くと「登山道」と書かれた看板がみえてきます。ここまでは比較的緩やかな道のりでしたが、この先は勾配がきつくなります。

カヤトの原までは約500メートルの距離で

カヤトの原まで約500メートルの距離で標高差150mを一気に登る急登が続きます。横尾山の登山で一番辛いポイントになります。

登山道から外れないように

登山道から外れないように所々にロープが張られているのでロープを頼りに登っていきましょう。

空が開けてきました

空が開けてきました。チェックポイントのカヤトの原はすぐそこです。

カヤトの原に到着です

カヤトの原に到着です。「カヤト」とは、ススキやスゲなどの茅(カヤ)で覆われた尾根や山腹のことを指します。

カヤトの原からの景色

カヤトの原からの景色

横尾山で最も絶景ポイントでもあるカヤトの原は、視界を遮るものがなく360度パノラマビューの展望です。

東側に目を向けると

東側に目を向けると、瑞牆山、金峰山といった日本百名山が見えるのですが、この日は雲に覆われてみることが出来ませんでした。

南側に目を向けると

南側に目を向けると、「にせやつ」の異名を持つ茅ヶ岳が見えます。異名通り、八ヶ岳にそっくりな山容です。天気が良い日は遠くに富士山が見えるのですが、この日は叶いませんでした。

北側に目を向けると

北側に目を向けると長野県川上村の街並みと山々を一望できます。

南西方向に目を向けると

南西方向に目を向けると南アルプスの山々を一望できます。

北西方向に目を向けると

北西方向に目を向けると横尾山越しに八ヶ岳連峰が見えます。見晴らしの良さそうな道のりの予感がしますね。早速向かってみましょう。

横尾山山頂へ

横尾山山頂へ

横尾山山頂までは標高差60m、900メートルの距離を30分かけて登ります。暫くは見晴らしの良いススキに覆われた道のりが続きます。

小高い丘を登りきると

小高い丘を登りきると、カヤトの原以上の絶景ポイントが待ち受けていました。ここから眺める南アルプスの山々ははっきりいって絶景です。

ススキに覆われた稜線を進むと

ススキに覆われた稜線を進むと、樹林帯が見えてきました。この先は展望が期待できなさそうです。

樹林帯に入る

樹林帯に入ると笹藪で覆われた道のりが続きます。笹は意外と茂っているのでちょっとした藪漕ぎを体験できます。

山頂までの標高差は60メートル程度と楽に感じます

山頂までの標高差は60m程度と、楽勝かと思いましたが、細かなアップダウンの連続で、ゴールが遠く思えました。

いくつもの小ピークを越えて山頂を目指します

いくつもの小ピークを越えて山頂を目指します。場所によっては岩がむき出しの歩き辛い尾根が続きます。

横尾山は山頂が東西に長く伸びる

横尾山は山頂が東西に長く伸びる、尾根が横に長い山なので、幾度も偽ピークに騙されます。なかなかゴールが見えずらい山です。

一体、いくつの小ピークを越えてきたのでしょうか

一体、いくつの小ピークを越えてきたのでしょうか。ここを登りきると山頂であると願うばかりです。

横尾山山頂です

横尾山山頂です。標高1,818m。山頂へ向かうという高揚感がないまま、気が付けば山頂に到着したといった印象でした。

横尾山山頂からの景色

横尾山山頂からの景色

横尾山山頂は木々に囲まれているので360度パノラマビューとはいきませんが、南方向だけ木々が無いので展望が期待できます。

南方に目を向けると南アルプスの山々を

南方に目を向けると南アルプスの山々を一望できます。

山頂が残念な山だとよく聞きますが

山頂が残念な山だとよく聞きますが、思っていた以上に展望が良く、そこまで残念だとは思いませんでした。

冬季は落葉で更に見晴らしが良くなるので

冬季は落葉で更に見晴らしが良くなるので、横尾山に登るのであれば晩秋から冬が狙い目かもしれません。

横尾山より先にも進めるようなのですが

横尾山より先にも進めるようなのですが、この先はバリエーションルートと呼ばれる通行の難易度が高いコースなので、今回は引き返すことにしました。

横尾山に登ってみてわかったこと

横尾山に登ってみてわかったこと

横尾山はカヤトの原から続く稜線歩きが気持ち良く、手ごろに楽しめる山でした。横尾山に登ってみてわかったことをまとめました。

まとめ

  1. 往復3時間で登山が出来て、絶景が広がるお手軽な山
  2. 山頂よりも中腹の「カヤトの原」のほうが絶景
  3. 横尾山の登山ルートは1つだけなので登山計画が容易
  4. 最寄りの駐車場は狭く、トイレや売店が無い
  5. 「登山道」と書かれた看板から「カヤトの原」までは急登続きできつい
  6. カヤトの原からは南アルプス、富士山、八ヶ岳を一望できる360度パノラマビュー
  7. 最も絶景ポイントはカヤトの原を登った丘からの景色
  8. カヤトの原から山頂までは幾つもの偽ピークが続くのでゴールが見えずらい
  9. 横尾山山頂はそこまで展望が良くなく、南方向だけ展望が期待できる
  10. 冬季は落葉で山頂の見晴らしが良くなるので冬登山が狙い目

晩秋から冬が狙い目の登りやすい山

晩秋から冬が狙い目の登り易い山

横尾山は山頂の展望が期待できないと聞いていたので、地味な山だと思っていましたが、思っていた以上に展望が素晴らしく、中腹からの景色と稜線が美しい絶景の山でした。

厳冬期でも軽アイゼンといった最低限の冬装備があれば登頂可能で、落葉で山頂の展望も良くなるので、晩秋から冬が狙い目の山です。

紹介
ギア
X 閉じる
記事についてのご意見やご要望、修正依頼、表示の不具合などございましたらお知らせください。返信が必要な場合はお問い合わせフォームからお願いします。




このライターが書いた他の記事

フォローミー

キャンプクエスト公式SNS
  • 日毎
  • 月間
  • 殿堂