もともとは建築資材なのにUL好きな登山者やキャンパーには有名な「タイベックシート」。徒歩キャンパーの筆者も愛用している一人ですが、一般的に知度は低い。そこで軽量なのに透湿・防水・遮熱性が高く、高機能なタイベックシートの特徴や実際に使用している筆者の活用方法、メリット・デメリットなど詳しくご紹介していきます。
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目次
タイベックシートについて

タイベックはアメリカの化学メーカー「デュポン社」の製品で、主に建築資材として使用されている透湿・防水・遮熱シートです。高密度ポリエチレンの不織布で耐久性も高く軽量。軽量且つ高性能な素材の為、近年では建築資材のみならず登山やキャンプなどアウトドアでも使用されています。
タイベックの種類

タイベックにはハウスラップと言うスタンダードタイプで厚みの違いによってハードタイプとソフトタイプがあったのですが、2021年年末をもってOEM生産以外は廃盤となりました。
廃盤後はスタンダードタイプのタイベックにアルミニウム蒸着させたタイベックシルバーのみ。タイベックシルバーは透湿・防水機能の他に、遮熱層がある事から暑さ寒さを遮断する効果があるので、ハウスラップより重量は若干重いですが機能は上位版となります。
他メーカーの透湿・防水シート

タイベックと同じ様な透湿・防水性のあるシートは東レ、LIXILなど国内メーカーからも多数出ています。ただし、タイベックが単一素材の高密度ポリエステルから出来ている不織布であることに対し、他のメーカーはプラスチックフィルムを重ねる事により防水層を形成。その為、フィルムが剥がれると機能性が無くなってしまうので、耐久性で劣る場合があります。
とは言っても筆者は東レの透湿・防水シートを敷物として使用していますが、耐久性に不満はありません。スタンダードタイプのタイベックは廃盤となったので、スタンダードタイプをお探しの方は他メーカーを検討してみてはいかがでしょうか。
筆者の活用例
グラウンドシート

タイベックは地面からの冷気や水分をシャットアウトしてくれるので、グラウンドシートに最適!筆者も以前は百均のシートやAmazonで安く購入できるグラウンドシートを使っていたのですが、軽量化の為タイベックシルバーに変更。軽量であること以外は期待をしていなかったけど、使ってみると結露でびちゃびちゃになる事が減って効果を実感。
断熱性に関しても筆者の体感ですが、普通のグラウンドシートと比べると冷気が伝わってこないので冬はかなり重宝しています。また、タイベックはAmazonやメルカリで様々なサイズで販売されており、自由な形に自分でカットできるのもメリットです。
荷物置き場用シート

使うメリットはグラウンドシートとほぼ一緒ですが、結露に強く地面からの冷気もシャットアウトしてくれるので、冬のガス缶も地べたに直接置くより断然良いです。
筆者はメルカリで安く購入できた東レの透水防水シートを荷物置き用として使用中。結露が酷い冬の朝でも、東レの透水防水シートを敷いた所だけ濡れておらず安心感があります。あとはチェアの代わりにゴザを敷いて座る事が多いのですが、冬は流石に寒い。そんな時は冷気遮断用としてゴザの下にタイベックシートや東レの透水防水シートを敷いています。
シュラフカバー

軽量且つ透湿・防水性が高い事からシュラフカバーとしての使い方もアリ!タイベックを使ったシュラフカバーは様々なメーカーから発売されています。流石に完全防水ではないので、雨がかかればシュラフも濡れてしまいますが、テント内の結露であれば十分シュラフを守ってくれます。
また冷気を遮断してくれるので保温性もアップ。アルミニウム蒸着されている製品であれば尚、温かさもアップするはずです。
筆者はムラコが出しているタイベック素材のシュラフカバーを使用中ですが、軽量で結露に強いので重宝しています。登山で使用する完全防水のシュラフカバーになると高価になってしまいますが、タイベック素材のシュラフカバーなら比較的安価。登山ほどシビアな環境では無いキャンプならタイベック素材のシュラフカバーはおススメです。
ランタンシェード

軽量で折りたたみもできる事から、オシャレなランタンシェードも発売されています!筆者はオシャレと無縁なので(笑)オシャレなランタンシェードは持っていませんが、エバニューのクッカーを入れるタイベック素材のスタッフサックをテント内用のランタンシェードとして使っています。
使い方としては、点灯したヘッドライトをタイベック素材のスタッフサックに入れて吊るすだけ。狭いソロテントの場合、照明が明る過ぎると影が透けて何をしているか外から丸見えになってしまうので、タイベック素材のスタッフサックを使うと柔らかい灯りがいい感じでテント内に拡散されてちょうど良いです。
タイベックシートのメリット
軽量

タイベックは高密度ポリエチレン100%の不織布で触った感じは紙ですが、重量は一般的な大学ノートの¼程度しかないそう。種類にもよりますが、1m×1mで約60g程なのでかなり軽い!厚みも0.2mm以下なので折りたたんでも嵩張らず持ち運びし易いです。ULキャンパーには最適な素材と言えます。
透湿・防水・遮熱性

建築資材として使用されるだけあって効果バツグン!水蒸気を外部に排出する事で結露を防ぎ、雪や雨などの水分を防ぐ効果があります。
筆者もグラウンドシートとしてタイベックシルバーを使用していますが、ソログルで筆者の隣にテントを張った人のグランドシートが結露でびしょ濡れだった時も、筆者のタイベックシートは少ししか濡れておらず効果を実感。断熱効果もあるので雪の日にグラウンドシートとして使うのもおススメです。
安価で手に入りやすい
タイベックはAmazonやメルカリで気軽に購入可能。種類やサイズにもよりますが1m×1mであれば1000円以下、1m×2mでも1000円ちょっとです。
有名なアウトドアメーカーからタイベック素材のグラウンドシートは発売されていますが、価格は高くなるのでブランドにこだわりが無ければ無加工のタイベックを必要なサイズにカットして使用することをおススメします。
強度・耐久性も十分

もともと建築資材で10年~20年の保証付き。丈夫であることは織り込み済みでしたが、実際に触ってみると紙(不織布)なのでキャンプで使うには頼りないかも…?と少し不安でした。
ところがグラウンドシートとして1年以上使用しましたが、小石等で破ける事もなし。濡れたら干して繰り返し使えるのでナイロンやポリエステルで出来ているグラウンドシートと遜色ありません。
タイベックシートのデメリット
汚れが目立つ

これは予想できると思いますが、タイベックは白いのでグラウンドシートとして繰り返し使用すると泥汚れは目立ってきます。ただ筆者の感覚ですが、タイベックシルバーであればシルバーを地面側にして敷くとさほど泥汚れは目立ちません。
泥汚れが気になる時は、干して乾かした後にウェットティッシュで拭いてあげるとわりと綺麗になります。東レの透湿・防水シートも同様にウェットティッシュで拭いてあげると綺麗になります。
キャンプスタイルによっては雰囲気を壊すかも

白で商品名とロゴが日本語で入っているのでアウトドア感は無いし、正直オシャレ感もありません。グラウンドシートとして使用したら見えなくなるので良いですが、敷物として使用するのはサイトの雰囲気を壊すかも。
オシャレなULキャンパーはタイベックを使ってもカッコいいサイトを作れますが、難易度は高い。値段は高くなりますが、アメリカ版の英語ロゴが入ったバージョンや、おしゃれショップからプリントが入ったタイベックシートも販売されているので気になる方はそちらを購入した方が良いかもしれません。
ULキャンパーにタイベックシートはおススメ!

かなり軽量で高性能なタイベックシート。筆者もシュラフカバーやグラウンドシートとしてタイベックを使用しており、重量・値段・性能ともに大満足!特に冬は寒いし荷物が多くなるので、軽量且つ断熱性もあるタイベックシートがあると役立ちます。
筆者は荷物置き用の敷物としては東レの透湿・防水シートを使っていますが、こちらも軽量で丈夫なので大満足です。Amazonやメルカリで手軽に購入できるので是非試して見てはいかがでしょうか。
ギア
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