登山は毎年遭難者や死亡事故が起こっています。登山に慣れている人でもふとした瞬間に怪我をしてしまうコトも。登山には危険がつきものですが、できるだけリスクを減らして行動したいものです。登山を安全に楽しむためにはリスクを起こしてもリカバリーできるような準備をしておきましょう。
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目次
まずは登山届を出そう
長野県全域と富士山に登るときには登山届の提出が義務付けられています。義務ではないものの条例として登山届の提出を進めている地域もあります。
登山届の提出は登山口のポストに投函することが多いですが、インターネットでの提出もできます。インターネットでの登山届の提出をするなら「コンパス~山と自然ネットワーク~」がオススメ。
コンパス~山と自然ネットワーク~
「コンパス~山と自然ネットワーク~」とは公益社団法人日本山岳ガイド協会が管掌する登山計画作成・提出システムです。
登山届の提出だけでなく、山の天気や、地図のダウンロード、日の出入りの確認、登山記録作成など、山登りに必要な情報が盛りだくさん!山のベテランたちが関わっているので、正しくて新しい情報が更新されています。無料のアプリもあるので、登山をする方はダウンロードしておきましょう。
登る前にルートを確認しておこう
山に登る前にルートの確認をしておきましょう。道を確認することはもちろんですが、道中にトイレがあるかどうか、休憩はどこで行うか、斜面の確認など、登る前にしっかりと細かな計画を立てておくのがベスト。
地図上の等高線をうまく活用すれば、登山道の斜面がどの位の傾斜なのかわかります。体力を温存するためにルートの確認は怠らずに行うべきです。
ルートの決め方
登山ルートはそれぞれ難易度があり、難易度高いルートではルートファインディングのスキルが問われます。危険度も高まるので、自分のスキルに自信がなければ、難易度の低いルートを選ぶのが吉。
山の難易度を調べるには「やまクエ」がオススメ。「やまクエ」は山の難易度とコースタイムが一目で見れるサイトです。週間天気予報や、山に持っていく持ち物を紹介しているので、ルートを決める際はこちらのサイトを確認しましょう。
登山に必要な持ち物を準備しよう
登山は何より準備が大切なスポーツ!忘れ物をしたら途中で補給できないので、準備はしっかり行うべきです。
登山に必要なものはたくさんあり、すべてはここでは説明しきれないので、特に忘れてはいけない持ち物をご紹介します。どれも持っていくのを忘れると痛い目を見るかもしれないので、ザックに荷物を入れるときはよく確認して荷作りしましょう。
食事
行動食を持っていくのはもちろん大切です。登山に必要なエネルギーの原料となるカロリーを摂取するために行動食は利用されており、登山の消費カロリーを計算する方法もあります。
消費カロリーの計算式
消費カロリー = 体重 × 行動時間 × 5cal
例えば体重60kgで4時間の登山であれば、840kcalを補充する必要があります。これはカロリーメイトが1本100kcalなので8.4本分のカロリーを補充する必要があるということです。
登山は想像以上にカロリーを消費しているので、行動食は多すぎるぐらい持っていくのが良いでしょう。
水
登山での水分は必須のアイテム!水はたくさん持っていけばその分荷物が重くなりますが、山での行動を考えると多く持っていくべきです。消費カロリーと同様に水分も計算式があります。
必要な水分量の計算式
登山中に必要な水分量 = 体重 × 5ml × 行動時間
例えば体重60㎏で4時間の登山であれば1.2lの水分が必要になります。これは行動中飲まなければならない水分量なので、持っていく水分はこれよりも多めに持っていきましょう。
服装
行動中は汗をかかない程度の服装がオススメ。汗をかいてしまうと体内の水分だけでなく、塩分などの栄養素も消費してしまいます。重ね着がしやすいようにアウターウェアを2種類以上持っていくのがオススメ。
またインナーウェアは繊維を確認しましょう。ウェアの繊維に綿が含まれるものは、濡れた時に乾きが遅く、必要以上に体温を奪ってしまいます。ウェアの繊維は化学繊維かウールのものを選びましょう。
地図
登山中には地図とコンパスが必須です。意外と知らない人が多いのですが、地図には磁北線を書かないとコンパスを正しく使うことができません。
磁北線とは地図上の北と実際の北を合わせるための線。磁北線をしっかり書くことでコンパスを用いて現在地を読み取れるようになります。磁北線を書くのと磁北線の使い方をしっかりと学んでおきましょう。
ケータイ、スマホ
ケータイやスマホを持っていれば、もしも何か危険な状況に陥った時でも電波が繋がれば助けを呼べます。
また、もしもの状況に陥らなくても、登山アプリを使えばGPSを利用して現在地を知れるので、下手に地図を開くより便利なときもあります。バッテリーが切れない程度に使いましょう。
知っておくべき危険な生き物
登山では思わぬ危険が迫っているときがあります。山にはたくさんの生き物が暮らしているので遭遇してしまうコトも。遭遇しても害のない生き物もいれば、こちらに危害を加える可能性のある生き物もいます。
山に入るということは、山の生き物の住処に近づくということなので、山の生き物との正しい距離感をつかみ、安全な登山を楽しみましょう。
クマ
遭遇したらまず危険な生き物にクマがいます。クマ鈴を使って会わないようにするのが一番ですが、もしバッタリと遭遇してしまったときは落ち着いて正しい対処をしましょう。
正しい対処とは、クマを刺激しないことです。大きな声で叫んだり、背中を向けて逃げること悪手。バッタリ出会ってしまったときには、クマの目を見て離さずに、一歩ずつ後ずさりして距離をとりましょう。クマを刺激しないコトこれだけを心がけましょう。
毒ヘビ
本州にいる毒蛇はマムシとヤマカガシの2種類です。中でも特に危険な生き物はマムシです。
マムシは攻撃的な性格をしていて、こちらから危害を加えていなくてもかみついてくる可能性が大。ヘビを見かけたら下手に近づかないのがベスト。ですが、枯葉の下に隠れていて気付かずに近づいてしまうこともあるので、常に足元は警戒しておきましょう。
噛まれてしまったときには、ポイズンリムーバーを使用して、迷わず下山し、病院で診てもらいましょう。
ハチ
危険な生き物にはハチも含まれます。ハチに刺されたことによってアナフィラキシーショックを起こし体調を悪くすることもあるので、刺されないように対策を知っておきましょう。
対策方法としては果物の香りのする香料をつけない、黒い服を着ない、近づいてきたときに振り払わない、巣に近づかないなどが挙げられます。
もし刺されてしまったら、刺された箇所の毒を抜くためにポイズンリムーバーを使用しましょう。決して口で毒を吸いだそうとしてはいけません。
ヒル
死に至るほどに危険はない生き物ですが、対策をしないと厄介な生き物にヒルがいます。
ヒルはナメクジのような見た目をしていて、動物の血を吸って生きています。ヒルの口には麻酔のような毒があり嚙みつかれたときに痛みが発生しません。
ヒルの対策としては丈の長い靴下を履いておきましょう。ヒルは地面から自力で登ってくるので、肌に到達しづらくしておけば、噛まれにくくなります。また、ヒルを寄せ付けないスプレーを使うのも効果的です。
安全な登山を楽しむには登る前の準備が大切
安全な登山を楽しむために気を付けるべき点を紹介しました。登山では様々な危険がありますが、危険に対してしっかり対策を行うことで被害を抑えたり、未然に防ぐことができます。アクシデントが起こっても余裕を保てるように準備をしっかりしておきましょう。
ギア
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