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【登山初心者におすすめ】静岡県の百名山「天城山」に登ってきました

【登山初心者におすすめ】静岡県の百名山「天城山」に登ってきました

静岡県の日本百名山「天城山」は伊豆半島に広がる山で、万三郎岳や万二郎岳、遠笠山といった連山の総称となります。

標高1000m以上を行くシャクナゲコースは独特の植生が豊富で、万三郎岳山頂までの往復なら初心者でも十分楽しめるコース、一周するなら難易度は中級者レベルになる山です。

今回はそんな天城山に登ってきましたので、登山をするうえでの参考にしていただければと思います。

天城山のルートとアクセス方法

今回のルートは以下の通りに行きます。

天城縦走登山口(20分)→四辻(55分)→万二郎岳(40分)→石楠立(35分)→万三郎岳(45分)→涸沢分岐点(20分)→1079m地点(50分)→四辻(20分)→天城縦走登山口
コースタイム:計4時間45分

登山口へのアクセス

JR伊東線伊東駅の改札を出て、左へ進むと3番乗り場のバス停から「天城東急リゾート行きシャトルバス」が発車します。(片道大人¥1,000  満車の場合の増便はなし、ICカード不可)バスの本数が少ないので、早めのバスに乗車するのがおすすめ!

天城ゴルフ場で降車して左側に行くと、天城高原駐車場(ハイカー専用)があります。

天城高原駐車場

駐車場内にトイレがあります

天城高原駐車場のトイレの水道は飲用できません。なので登山前に水分を十分買っておきましょう。

駐車場を利用されている方も多く、最盛期には駐車場が埋まる可能性があります。

バスもありますがこちらも混雑するでしょう。なので時間に余裕をもって行動計画を立てた方が良いです。

トイレのある場所

トイレは登山口にしかありません。不安であれば携帯トイレを持っていきましょう。

トイレの横に水洗い場があります。蛇口が3つあり、登山後の登山靴やストックを洗えます。車の中に泥を持ち込みたくない人は利用するといいでしょう。

天城高原ゴルフ場~四辻(20分)

天城高原ゴルフ場バス停すぐ横に「天城縦走路登山口」があります。

いったん下り、しばらくして堰を越えるように四辻に向かいます。ルート沿いに大きなヒメシャラの樹を見ながら進みます。下りでもこのコースを利用します。

登山口には全体図が書かれた看板があるので間違えづらいですね。

マスクを着用しながらの登山はしんどそうですが、登山ではルールが大切なのでしっかりと守っていきましょう。

登山口の入り口は下りの砂利道になっています。初めは体が運動する体制ができていないので、ゆっくりしたペースで歩いていきましょう。

ヒメシャラが生えていました。天城山で有名な木です。全体としては明るい赤褐色のつるつるしたものに見え、森林内ではひときわ目立つ木ですね。今回の登山でもよく見られる木でした。

歩き始めて3分くらいのところに小さな橋があります。今回は雨は降っていませんが、このような木道だと滑りやすくなっています。なので雨の日は気を付けて歩きましょう。

ここには昔、川があったのでしょうか?今では使われていないものが見えるのも登山の楽しみの1つです。

ズームするとこんな感じです。顔のように見えます(・▪・)

道中、道に迷わないように看板が設置されています。登山で危険なことは遭難です。常に現在地を意識しながら歩きましょう。

またトラロープがあるところは立ち入らないようにしましょう。こういった人工物があるところは、過去に誤って人が通っているところに多いです。道に迷う心配があるときは人工物を気にしておくと良いです。

四辻~万二郎岳(55分)

四辻までのルートは樹林帯ですが、高原帯ならではの植生が楽しめます。四辻は重要な分岐なので、これから行くルートを確認しながら休憩するところも決めておきましょう。事前に決めているならば、あとどのくらい時間がかかるかなどの確認をするのも大切なことです。

途中、階段状のルートも現れ出し、水無しの河原を横断します。万二郎岳まではひたすら登りますが、特段危険な個所も不明瞭な場所もありません。

ベンチがあるのでここで少し休憩しました。周りに誰もいなかったので、ベンチを独り占めです。

分岐は三叉路になっていて、好きなコースを選べます。今回は四辻の分岐を左方向(万二郎岳、万三郎岳方面)に足を進めます。

水無しの河原からの景観です。道に迷わないためのトラロープが張ってあるように見えます。ここでは道が別に続いているように見えるので、しっかりと行き先を確認してから行動しましょう。

これも道に迷わないための目印ですね。管理している方に感謝です。天城山は遭難対策がしっかりしている山であると言えます。

道中に沢がありました。今回は天気が悪いですが、晴れていたら景色もよかったのではないかと思います。次の道もわかりやすいのでここで休憩をとります。

沢を抜けると登りになりました。万二郎山に向かっていきます。低木が多く、視界が暗くなっています。足元を確認しながら目的地の方角も確認します。

こちらが万二郎岳の山頂からの眺めですが、曇っていたうえに霧が出ていたので何も見えませんでした。山頂まで来たのでここで休憩してから万三郎岳を目指します。

万二郎岳(40分)~馬の背(35分)~石楠立

万二郎岳~馬の背~石楠立は、稜線上をいく軽度なアップダウンのある道。標高はさほど変わらないままにアップダウンを繰り返します。危険個所はないですが階段も多数出没するので、ペースに気を付けながら登りましょう。

稜線は足場が悪く滑りやすいところや、岩場が多く怪我する可能性が高い場所です。足元に注意しながら、ストックがあるなら使った方が良いです。はしごや鎖が用意されている場所もありますが、頑丈なつくりではないため信用しすぎないようにして下さい。

馬の背とは、尾根の両側が崖になっている痩せ尾根のことです。馬の背中に似ていることから名前が付けられました。風が強く吹きやすく足場も悪いので場所によっては滑落の危険がありますので、気を付けましょう。

ここにも看板がありました。優しいです。コースごとに別の看板が設置されているようなので、現在地がわかりやすくていいですね。

天城山の名所、馬酔木(アセビ)のトンネルです。もう花は咲いていませんが、時期になるといい景色が見れます。

道中に緑の杭がさしてありました。こういったところにも立ち入らないようにしましょう。

万三郎岳の山頂に着きました。万三郎岳山頂は万二郎岳ほど広くありませんが、休憩するスペースはあります。ベンチがあるので、こちらで軽く休憩しておきます。

万三郎岳~涸沢分岐点(45分)

万三郎は山頂からの景色は見れませんが、少し歩くと開けたところに出てきます。山並みからルートファインディングできるようになるのはここからなので、ルートを確認するために地図を用意しておきます。

山頂から進み、万三郎下分岐点を涸沢分岐点1154mまで下るルート。それまでの歩きやすい道から少し難易度が上がるルートです。植生は豊かで、天城山らしい風情が楽しめます。

万三郎岳下分岐点に着きました。ここも大切なコースなのでしっかりと地図で進行方向を確認しましょう。

この道は木が少なく、岩が多い道でした。岩に赤い目印があり、この通りに進めと誘導しているようでした。この辺りは目印が少ないので迷いやすい箇所になっています。目印や人工物を確認しながら足を進めていきましょう。

足場が悪いため、安全のために梯子が設置されていました。簡単なつくりなので、あまり信用せずに気を付けて登ってください。

涸沢分岐点~菅引分岐~四辻~天城高原ゴルフ場(90分)

ここからは視界が悪く道がわかりづらいところです。ルートを間違えないために、自分が今どの方角に向かっているか確かめながら行動すると良いです。

岩混じりの細い荒れたルートをアップダウンする道で、コースで一番の難所です。下りが苦手な方や、冬の凍結時にはこちらを上りにして反時計回りのコースを選択する方が賢明です。

※2023年5月3日追記
読者からの情報によると、涸沢分岐点から石柱101地点は、現在(2023年5月)登山道の目印がなく非常に危険とのこと。必ず複数人で登ることを推奨します。

最後まで道案内がされていました。もちろん地図で確認するのは大切ですが、準備不足の方でも何とか登れるようになっているのは本当にありがたいことです。

こちらにもロープがありました。ここも立ち入らないようにしましょう。

こちらは昔使われていた看板でしょうか。バツ印が書かれているのでもう使えない情報ですが、これを使って登山をしていたのかと考えるとワクワクしてきます。

そして四辻に戻ってきました。周回コースなので道が分かりやすいのも脱初心者にやさしい山ですね。

四辻からは来た道を戻るだけでしたので迷うことは少ないと思います。ですが、日が落ちているとどこでも迷う可能性が高くなるので、登山をするときは日没の時間を気にしながら計画を立てると余裕をもって行動が出来ます。

天城山は脱初心者におすすめの歩き応えのある山です

天城山は伊豆にある百名山の1つです。百名山の中では標高が低く初心者の方でも簡単に登ることができます。

ですが、ルートファインディングの練習だったり、足場の悪い登山道での歩き方を練習するにはもってこいの山でもあります。自分に合った目的を設定して天城山登山を楽しんでみて下さい。

紹介
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  • 登山やキャンプ、自然を観察するのが好きでアウトドア関係の仕事をしたいと思い、リゾートホテルのサービスマンを辞めフリーランスに。静岡県で自然のおもしろさや偉大さを多くの人に伝えていきます。
    日本山岳協会公認の資格『自然ガイドステージⅡ』を令和2年に取得

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