千葉県のほぼ中央に位置していて、千葉市や都心からのアクセスも良い八街市内に、1日1組限定で貸し切りキャンプが無料で楽しめる「やちまたキャンプ場」があります。
野山にぽつんと切り開かれた広場で、あるのはトイレと水場だけ。まさに「なにも無いこと」を楽しむための場所であり、野営地といった雰囲気のキャンプ場は好き嫌いが極端に分かれると思いますが、ボーイスカウトのようなキャンプを楽しみたい方にはおすすめのワイルド感満載なキャンプ場をご紹介します。
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目次
やちまたキャンプ場の基本情報
住所 | 〒289-1138 千葉県八街市用草458 |
---|---|
電話番号 | 043-443-1465(八街市役所 スポーツ振興課) |
営業期間 | 通年営業 |
利用時間 | 24時間(チェックアウトは15時まで) |
利用料 | 無料 |
駐車場 | 乗り入れ可能 |
水道・トイレ | 有り |
公式サイト | 市営運動場・やちまたキャンプ場利用案内 – 千葉県八街市ホームページ |
やちまたキャンプ場は千葉県八街市が管理している施設で、体育館やサッカー場、テニスコートなどのある八街スポーツプラザの裏手に位置しており、利用申請についても八街スポーツプラザで受け付けています。詳しい予約方法は後述しますが、電話予約は出来ずに、現地受付のみとなっていますので遠方から利用する際には注意が必要です。
売店やレンタル品などの便利なサービスは何も無く、「野外活動ってこういうものでしょ」という思想を体現しているかのような超ワイルド&プライベート感抜群のキャンプを体験できます。
利用時の注意事項
やちまたキャンプ場の利用ルール
- ゴミは持ち帰り
- 火気使用場所、キャンプファイヤー台以外での火気の使用は禁止
- 山林の中にテント設営は禁止
- ペット(動物)の持ち込みは禁止
- 施設内での飲酒はご遠慮ください
無料でキャンプ場を利用するにあたり、上記ルールは必ず守りましょう。違反者が増えるとキャンプやバーベキューの利用が制限・禁止される場合があります。
ゴミのポイ捨てや不法投棄している人を発見した方は下記までご連絡下さい。
- 印旛地域振興事務所 043-483-1138
- 産廃・残土県民ダイヤル(24時間対応) 043-223-3801
- 八街市役所 経済環境部 環境課 保全班 043-443-1406
その他の注意事項やキャンプ場からのお知らせは公式サイトをご確認下さい。
キャンプの予約・申込方法
- 八街スポーツプラザにて使用申請書に記入して提出
- (市内在住者)使用予定日の60日前から使用日当日までの予約が可能
- (市外在住者)使用予定日の30日前から使用日当日までの予約が可能
- 八街スポーツプラザ閉館日「月曜(祝日の場合はその翌日)・火曜日から木曜日までに祝日があるときはその翌日・12月28日~1月4日」は受付ができないので事前受付必須
やちまたキャンプ場を利用する際は事前予約が必要です。八街市内在住であれば60日前から、市外からの利用であれば30日前から予約が可能。空いていれば当日予約も可能ですが、八街スポーツプラザの閉館日には当日受付はできないので注意して下さい。
電話・ファックス・メール等での申し込みは出来ませんが、予約状況の確認は電話で可能です。当日の朝に思い立ってキャンプがしたくなった時に、電話して予約が空いていれば飛び込みで受付できるというのは嬉しいポイントですね。
日程の予約後は、当日にスポーツプラザの受付で「鍵」を貰うか、事前に受け取りに行き、キャンプが終わったら再度受付で鍵を返却するという流れになります。スポーツプラザ閉館日に掛かる日程(日月、月火など)でキャンプをする際は、鍵を開けてから返却しに行くなどの対応が必要です。
やちまたキャンプ場の駐車場
やちまたキャンプ場はそのまま車の乗り入れが可能です。キャンプ場入口はチェーンと南京錠でロックされていますので、八街スポーツプラザ受付で受け取った鍵を使って開錠して下さい。駐車場として独立したスペースはありませんので、どこでも好きな場所に車を止めて、その近くでオートキャンプができます。
やちまたキャンプ場の施設案内
やちまたキャンプ場は快適なサービスが整った高規格なキャンプ場ではないので、施設も最低限しかありません。トイレや水道はありますが、水は飲用には適しておりませんので、利用する際には飲料用や調理用の水の確保をしておきましょう。薪や炭などの販売もありませんので、キャンプに必要な道具はすべて各自で準備しておく必要があります。
キャンプ可能エリア
やちまたキャンプ場は周囲を森に囲われた小さな広場といった感じのテントサイトになっています。それ以外は本当に何もなく、どこでも好きな場所にテントを設営してキャンプを楽しめます。
キャンプ場としての規模感はかなり小さく狭いですが、このエリアを1日1組限定で貸し切って利用できるので、狭さや窮屈さは一切感じません。ファミリーで楽しむも良し、グループで自由に利用するも良し、ソロでたった一人の夜を過ごすのも良し、それぞれが理想とするキャンプを存分に体験できます。
ただし近隣に民家がありますので、大声を出して騒いだり、大音量で音楽を流すなどの迷惑行為は絶対にやめましょう。「何も無い時間を楽しめる人」にしかおすすめできない上級者向けのキャンプ場だと感じます。
フィールドの様子
やちまたキャンプ場は背の低い草地で覆われたフィールドになっており、地面は硬くもなく柔らかくもなく、テント設営やペグ打ちに丁度良い土質です。場所によってやや傾斜を感じる箇所もありますが、設営場所選びはそれほど苦労しないと思います。
水道
キャンプ場の端に水道が設置されていますが、こちらの水は飲用には適していません。またシンク内には落ち葉が積もっていて、それほど綺麗に保たれているとは言えない状態でしたが、「あるだけ感謝」という気持ちで使わせて頂きましょう。
トイレ
苦手な人は相当厳しいだろうな、という感じのトイレがこちら。個室は汲み取り式で、定期的に清掃はされていますが、アンモニア臭や汲み取りトイレ独特の臭いがかなり気になることも有ると思います。
特に夏場などは厳しい戦いが予想されますので、各自で消臭剤などを用意しておき、入場と同時に消臭剤をセットしておくなどの対策を検討してみて下さい。なお、トイレットペーパーも持参となります。
備え付けテーブル・ベンチ
キャンプ場の片隅に木製のベンチテーブルが置かれていました。持ち上げれば移動も可能ですので、ダイニング用のテーブルとして使用することも可能です。
丸太椅子と丸太テーブル?薪割り台?
使用用途が不明な丸太がまとめて置かれていましたが、こちらも椅子として使ったり、薪割り台としても使用できそうです。何かしらに使用されている様子がある丸太ですから、間違っても燃やしたり薪にしたりはしないようにして下さい。
ファイヤーサークル兼灰置き場
やちまたキャンプ場の中央に焚き火用のファイヤーサークルが設置されています。キャンプ場内は指定の場所以外での火気使用は禁止されていますので、焚き火をする際は必ずこちらのファイヤーサークルを利用するようにしましょう。燃え残った炭や灰を捨てる用の一斗缶もあり、灰を処理するためのスコップも置かれています。
炭や灰を捨てる時は、必ず完全に消火されていることを確認して、なるべく細かく砕いてから捨てるようにして下さい。
やちまたキャンプ場のチェックポイント
キャンプ場入口が分かりにくい
やちまたキャンプ場を初めて利用する際に、GoogleMAPでナビを入れると、まったく違う入口を案内されるので注意して下さい。こちらの閉門されている道はキャンプ場の入口ではありません。
正しいキャンプ場の入口はナビされている場所から100メートルほど奥(または手前)にあります。道路脇に八街市営キャンプ場の看板が立てられていますので、その看板を目印にキャンプ場を目指して下さい。
民家と畑の脇道の先に隠されたキャンプ場有り
「何も無い」「施設が古い」「虫も出る」まさに昔ながらの野営地
やちまたキャンプ場は決して快適なキャンプ場ではありません。売店や自動販売機もありませんし、何かあってもすべて自分達で解決しなければなりません。
「そもそもキャンプってこういうものだよね」と言える人には良いですが、素晴らしい景色を眺めながら快適なキャンプを過ごしたいと考えているファミリーキャンパーやカップルには正直おすすめしません。
本当に何もない森の中で、虫もバンバン出ますし、施設も古くてトイレの臭いも気になります。そんな場所でも、そんな場所だからこそ楽しいと言えるぐらい、キャンプにのめり込んでいるちょっと変わった人にはとてもおすすめの場所です。
当日受付も可能、一日一組貸切の無料キャンプ場
やちまたキャンプ場の最大の特徴であり、もっとも素晴らしいポイントが1日1組限定の貸し切りキャンプ場であるということでしょう。お隣さんを気にすることなく、自分だけの空間を1日中満喫することが可能です。
キャンプ場は主要な幹線道路から離れており、夜も周囲の音が気になることは無く、静かな闇の中で焚き火の爆ぜる音だけを聞きながら、誰もいない夜をのんびりと過ごすことが出来ます。
唯一の難点はやはり、予約を取るには「八街スポーツプラザ」に行かなければいけないことでしょうか。予約が空いていれば当日予約も可能で、利用料も無料という好条件ですから、早い者勝ちの勝負に負けた時のことも事前に考えておきたいところです。
やちまたキャンプ場を利用する際に必要な道具
やちまたキャンプ場には器材の貸出などはありませんので、キャンプに必要な道具は各自で準備しておく必要があります。またキャンプ場内でのアクシデントなどはすべて自己責任となりますので、それ相応の備えをしておきましょう。こうした場所で最低限必要となる道具をいくつかご紹介します。
テント
キャンプ場でテントの貸出は行なっていませんので、人数に合わせたテントを用意しておくようにしましょう。FIELDOORのトンネルテント620は広いリビングと寝室を併せ持った人気のトンネル型テントです。大人4人が寝ることのできるインナーテントが付いており、フライシートをメッシュにすることで風通りが良くなり、夏の暑い時期でも涼しく快適に過ごせます。
ランタン
やちまたキャンプ場には外灯は設置されておらず、日が落ちると真っ暗になりますので、明かりとなるランタンは必ず準備しておきましょう。レトロなデザインが人気のベアボーンズのレイルロードランタンは、Lowモードで連続100時間、最も明るいHighモードでも連続3.5時間は点灯可能。最大光量200ルーメンは流行りのLEDランタンに比べると低いように感じますが、テント内で使用する分には十分の明るさです。
虫除けグッズ
やちまたキャンプ場は森の中にあるキャンプ場ですから、色々な虫が出ます。蚊だけでなく、ブヨ(ブユ)やムカデなども出ますので、虫除けグッズは入念に用意しておいた方が良いでしょう。色々なグッズはありますが、アウトドア用ボディスプレーとして有名なパーフェクトポーションは、ディートを配合していない天然成分100%という子供に使っても安心の虫避けスプレーです。
大人が使用するのであれば、虫除け有効成分ディートが最大30%配合されたサラテクトミスト リッチリッチ30が国内で最強濃度の虫除けスプレーとなります。第2類医薬品扱いの製品ですので、用法容量を守って正しく使用しましょう。
救急セット
やちまたキャンプ場には管理棟や受付などは設置されていないので、何かあった時はすぐに自分で対処できるように救急セットも用意しておきましょう。もしもの時はキャンプを中止して、すぐに病院に行くという選択肢も考えなければなりません。
森の中にぽつんと開かれた「やちまたキャンプ場」は好きな人にはハマる玄人向けキャンプ場
都心からたった一時間程度の距離に、誰もいない森の中で静かに過ごせる場所が残されているなんて、この場所に来るまでは信じられないでしょう。
やちまたキャンプ場には何もありません。何もない時間を楽しみ、孤独を愛し、自然と一体になる感覚を味わえる、野外活動の本質がやちまたキャンプ場には残されていました。
おしゃれで快適なキャンプ場とは異なりますが、好きな人にはハマる野営間満載の数少ないキャンプ場だと感じます。こうした場所を今後も大切に残していくために、ゴミの持ち帰りなどの基本的なルールはきちんと守って使用していきましょう。
ギア
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