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車中泊には「危険」がいっぱい?車中泊に潜む6つの危険性と予防・対策について

車中泊には「危険」がいっぱい?車中泊に潜む6つの危険性と予防・対策について

車中泊は他者との密を避けながら自由気ままな旅を楽しめ、旅館やホテルに泊まるよりも宿泊費用を抑えられる魅力があります。近年ではコロナ禍の影響も後押しして、車中泊を楽しむ人が増えてきていますが、知識や対策が不十分だと多くの危険が伴うことをご存知でしょうか?

今回は、車中泊歴10年で普段は看護師としても働く筆者が、車中泊に潜む6つの危険性とその対処法をご紹介します。車中泊をしてみたいと思っている方や、車中泊を始めたばかりの方は特に気を付けて下さい。

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最悪のケースでは死に繋がる「エコノミークラス症候群」

エコノミークラス症候群とは

狭い車内で同じ体勢で過ごすことが増える車中泊は、血液の循環が悪くなり血栓(小さな血液の塊)ができるリスクが高まります。この血栓が足や肺などの血管に詰まってしまった状態を通称「エコノミークラス症候群」と呼びます。

エコノミークラス症候群は長時間同じ姿勢が続いた直後に発症するケースもあれば、数日後に発症するケースもあるので、車中泊中は十分に注意しなければいけない病気のひとつです。

エコノミークラス症候群になったときの症状は?

初期症状としては足が浮腫んだり赤く腫れたりしますが、次第に痛みやしびれを伴います。万が一血栓が肺に飛んでしまった場合は、胸や背中の痛みや息苦しさ、動機や冷や汗などの症状を伴い、最悪の場合死につながる恐ろしい病気です。

肥満の人や喫煙者、妊婦、循環器系の持病がある方などは特に注意し、当てはまらない人でも、万が一車中泊中や車中泊後、身体に異変を感じたときは病院を受診することが大切です。

車中泊でのエコノミークラス症候群を予防するために

エコノミークラス症候群を予防するためには、同じ体勢を長時間続けないことがポイントとなります。狭い車内で寝る際は足を伸ばして寝返りをうてる空間を保ち、水分もこまめにとることが大切です。

また、運転中など足を下した状態は足元の血流が特に悪くなりやすいので、最低でも2時間おきに15分程度の休憩をとり、その際に足周りのストレッチを行い、運転の際は弾性ストッキングを着用するのもおすすめ。

自覚しづらい慢性的な「寝不足」

日本人の5人に1人は睡眠障害?!

車中泊の際に起こりやすい「寝不足」も注意が必要です。

特に現代の日本人の5人に1人は睡眠時に何らかの障害を抱えているとも言われているので、日頃から眠気を感じやすかったり疲れが取れにくいと感じている方は、車中泊によって慢性的な寝不足状態に陥る可能性もあります。

そんな状態で運転すれば、前日の疲れが取れずに体調を崩してしまったり、集中力や判断能力が低下して事故を起こしやすくなるため大変危険です。

車中泊でも質の良い睡眠を!

安全で快適な車中泊を楽しむためには、質の良い睡眠をとることが大切です。車中泊の際なかなか寝付けないという方や、すぐに目が覚めると感じる方は以下のポイントを参考にしてみて下さい。

車中泊で十分な睡眠を取るポイント

  • 水平な場所に駐車する
  • シートの凸凹をなくし、フラットかつ寝返りをうてる状態で寝る
  • 車内の温度や湿度を調整する
  • 締め付けの少ない服装で寝る
  • 自分に合ったマットや枕などの寝具を準備する
  • 周囲がうるさくて眠れない場合に備えて耳栓などを準備しておく
  • 寝る数時間前は車内の明かりを暖色にする
  • 寝る前に心地よい音楽を聴く
  • 寝る前に目の疲れを取る
  • 入浴は寝る1時間半前から2時間前までに済ませる
  • 温かい飲み物をのむ
  • 深酒をしない など

火気の使用による「火災」や「一酸化炭素中毒」

狭い車内でコンロやバーナーなどの燃焼系の器具を使用すると、不完全燃焼による一酸化炭素中毒を引き起こしたり、異常燃焼によって車内に火が燃え広がって火災を発生させる危険性があります。

キッチンスペースが広くとれるキャンピングカーなどであれば、一酸化炭素チェッカーを設置して換気を十分に行った環境下でも調理することは可能です。しかし安全面を考慮するのであれば、IHコンロやホットプレート等の家電器具を使ったり、火気使用が許可された車外で調理するのがおすすめです。

エンジンのつけっぱなしによる「騒音」に注意

夏や冬の車中泊でやりがちな「エンジンのつけっぱなし」。エンジンを付けておかなければ命の危険を伴う場合を除いて、基本的に車中泊の際はエンジンを切っておくことがマナーのひとつ

特に夜中までエンジンをつけっぱなしにしておくと、近隣住民や周囲で車中泊を楽しんでいる人とのトラブルにもなりやすく、雪の降るシーズンであれば積雪によって排気管が塞がれて一酸化炭素中毒になってしまうケースもあり注意が必要です。

もし夏や冬のシーズンでも車中泊をしたい方は、必ず熱中症や低体温症などの予防対策を行なってから挑んでくださいね。

「車上荒らし」や「悪質な嫌がらせ」、職質などのトラブルも

世界的に見れば比較的安全な日本ですが、それでも車中泊中に襲われたり、車上荒らしに合うような事例が起きています。実際、筆者自身も学生時代に車中泊していた際、気付かないうちに車のタイヤをパンクさせられたことがありました。

また駐車場所によっては警察から職務質問を受けるケースもあり、近隣住民からの通報による職質を受けたこともあります。状況を説明して事なきを得ましたが、いつも見ない車がずっと停められているというのは周囲の不安を煽ってしまいます

その経験以降は人通りの少ない場所や薄暗い場所での車中泊は避け、防犯カメラや24時間管理者がいる比較的安全なRVパークやオートキャンプ場などを利用するようになりました。

また、駐車中でも監視可能なドライブレコーダーを搭載したり、カーテンやシェードで窓を閉め切り、外から覗かれないようにすることもおすすめ。もし夜間トイレに行くなど車から離れる際は、必ず施錠して、携帯電話や防犯ブザーなどを持ち歩くようにしましょう。

「自然災害」に遭うことを前提とした備えを

自然災害大国の日本は、いつどんな時に地震や洪水、土砂崩れなどの被害に遭うかわかりません。

もし山や川の近くで車中泊を楽しむときは、当日までに近隣で大雨が降っていなかったか、立て続けに小さな地震などの前兆が起きていないか等の情報を得ることが大切です。

また、地震などの自然災害の影響を受けてしまった場合は避難を強いられるケースもあるので、調理不要な飲食物や防災グッズなど、万が一に備えて準備しておくことも重要です。

車中泊に潜む危険性について

気軽にアウトドア気分を楽しめる車中泊ですが、車の中で寝泊まりするには今回ご紹介したような危険が伴うことも事実。

筆者自身も車中泊を始めた頃は、知識不足や対策不足で失敗や怖い思いもしたことがありましたが、リスクを最小限に抑えた車中泊を意識するようになってからはそんな経験はなくなりました。

現在は車中泊スポットも全国的に増えつつあるので、これから車中泊をしてみたいと思っている方や最近車中泊を始めたばかりの方は、ぜひ今回ご紹介した内容を参考にして、安心安全な車中泊を楽しんでくださいね!

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  • 家族4人と愛犬3匹で、月に1回はキャンプを楽しんでいます。息子2人のキャンプデビューは0歳!愛車のキャンピングカーと共に、小さい子供やペットと過ごすキャンプライフの様子をお伝えしていきたいと思います。

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