新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため人が密集するライブ、演劇、各種イベントの中止が相次ぎ、不要不急の外出はせずに自宅待機が推奨されている中アウトドアレジャーであるキャンプが注目されています。
イベント、商業施設、遊戯施設などに比べるとキャンプ場で過ごす時間は人と密に接する機会が少なく、人と人に適度な距離感があるので、感染リスクが少ないと考えられているからではないでしょうか。
今回は新型感染コロナウイルスの感染拡大が危惧されている中、厚生労働省のページを参考にしつつ私なりに注意しなければならないと思ったことをまとめました。皆様のお役にたてれば幸いです。
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目次
キャンプならコロナに感染しないのか?
ソロキャンで自宅にある食料のみをクーラーボックスに詰め込み、行きと帰りは車、途中コンビニやサービスエリアに寄らずチェックイン、チェックアウトの必要の無い無料キャンプ場であれば共有物に触れることなく、人と接する機会もほぼありません。そのため接触感染、飛沫感染による感染リスク最小限に留める事ができると思います。
しかし「キャンプに行く」という事になれば、大半が食料の買い出しをする必要があり、自宅からキャンプ場への移動、そして帰りの移動が必ず発生します。
キャンプ場でも一人自サイトにこもっているのであれば人と接する機会が無いため飛沫、接触による感染リスクを抑える事ができると思いますが、トイレ、自炊場、共有施設を利用しなければならない場面もあります。
そのため「キャンプならコロナに感染しない」という考え方はとても危険です。
あくまでも「キャンプ場内では人と接する機会が少ないだけで、外出には少なからず感染リスクが伴う」ということを認識する必要があります。
キャンプに行く時に予測される感染リスク
キャンプに行く場合、どのような感染リスクが予測がされるでしょうか。
厚生労働省 新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)を参考にしつつまとめてみました。
食料の買い出し
キャンプ場で過ごすには食料の買い出しが必要になると思います。私も前日、または当日にスーパーに買い出しに行きます。
買い出し中に想定される感染リスクは下記の通りです。
飛沫感染
- レジに並ぶ時
- 袋詰めをする時
接触感染
- スーパーの出入口のドアノブ、またはボタン
- エレベーターのボタン
- エスカレーターの手すり
- 買い物カゴ、カートの手すり
※買い出し中は共有物に触れる機会も多く、人と密になりやすいため上記以外の感染リスクも考えながら行動する必要があると思います。できる限り共有物には触れず、共有スペースの利用は最低限に済ませ、石鹸で手洗いをするまで顔(目、鼻、口)には触れないようにしましょう。
グルキャン、ファミキャンの場合、全員で買い出しに行って皆とわいわい食材を選びたいところではありますが、感染拡大を少しでも防ぐために買い出しは代表者一人にしましょう。
一人の場合でも購入するものを事前にリスト化して、必要最低限の買い物と時間で済ませることが必要です。
キャンプ場に向かう道中に考えられる感染リスク
近場のキャンプ場に行くのであれば、コンビニ、サービスエリアに立ち寄らないことも可能ですが、遠いキャンプ場の場合、コンビニ、サービスエリアへの立ち寄りが必要になる場面もあると思います。
行きの道中に立ち寄る確率の高いサービスエリア、コンビニで考えられる感染リスクを考えてみました。
飛沫感染
- トイレに並ぶ時
- 食事スペースでの食事中
- 食券、レジ、購入時に並ぶ時
- 喫煙スペース
接触感染
- 出入口、ドアのドアノブ、ボタン
- 自動販売機のボタン、取り出し口
- 共有スペースのテーブル、椅子
※買い出しと同様にサービスエリアは共有物に触れる機会が多く、人が密集しやすい場所です。上記項目以外にも感染を防ぐ行動を心がける必要があると思います。できる限り共有物には触れず、共有スペースの利用は最低限に済ませ、石鹸で手洗いをするまで顔(目、鼻、口)には触れないようにしましょう。
サービスエリア、コンビニは混雑しやすく人と密に接する機会が多い場所です。また不特定多数の人が利用する共有スペースも多く接触感染のリスクも高まります。
サービスエリア、コンビニには極力立ち寄らず、立ち寄った場合でも短時間利用を心がけましょう。
キャンプ場のチェックイン時に考えられる感染リスク
タイミングによっては受付に並ぶ必要があります。厚生労働省のホームページを見ると互いに手を伸ばし手が届く距離(約2m以内)で会話などが一定以上続くと感染リスクが高いと記載されています。
受付待ちから受付中まではキャンプ場内で人と密になりやすい場所なので十分に気を付けなければなりません。
「自分は大丈夫」と油断はせず、周りの方々への配慮として厚生省が推奨する咳エチケットを遵守する事も非常に重要です。
受付時に考えられる感染リスクを考えてみました。
飛沫感染
- 受付に並ぶ時。
- 申込用紙などチェックインをしている時。
- 薪や炭などの購入品、レンタル品の受け渡し時。
接触感染
- 出入口のドアノブ。
- 共有物の利用(ペン等)
- レンタル品の利用時。
※一般的なオートキャンプ場を想定した場合です。環境によっては上記以外の感染リスクがあるため、上記以外の感染リスクも考慮しながら行動する必要があります。
新型コロナウイルスの感染リスクを抑えるために積極的にアルコール消毒などの予防対策をおこなっているキャンプ場もありますが、一人ひとりが感染リスクを理解し行動しなければキャンプ場の対策も無駄になってしまう恐れがあります。「ここは徹底しているから大丈夫」と油断せずに、キャンプ場の指示に従い各々でも予防対策を心がけた行動をしましょう。
キャンプ場内で過ごす間に考えられる感染リスク
チェックインも終わり自分のサイト内であれば、不特定多数の人と接触する機会も減るので主な感性原因といわれている接触感染、飛沫感染のリスクも下がると思います。
しかし、あくまでも自サイト内のことであって、キャンプ場の共有施設を利用する時は感染リスクがあることに注意が必要です。
トイレ
出入口、個室のドアノブ、蛇口のハンドルは接触感染によるリスクがある可能性があります。また朝や就寝前はトイレや炊事場が混み合う事もあり、人と密に接触する機会も増えます。
トイレだと排泄による感染も気になりますが、厚生労働省の新型コロナウイルスに関するQ&Aを見ると下記の記載がありました。
感染者の糞便から感染することがありますか?
これまで通り通常の手洗いや手指消毒用アルコールでの消毒などを行ってください。
また、新型コロナウイルス感染症の疑いのある患者や新型コロナウイルス感染症の患者、濃厚接触者が使用した使用後のトイレは、急性の下痢症状などでトイレが汚れた場合には、次亜塩素酸ナトリウム(市販されている家庭用漂白剤等はこれにあたります、1,000ppm)、またはアルコール(70%)による清拭をすることを推奨します。
リスクに対しての具体的な回答はありませんが、感染リスクが0とも言い切れないので、やはり注意が必要です。
水場・炊事場
炊事場では他のキャンパーと横並び、対面で接する事があると思います。
咳などによる飛沫感染の恐れがあるため、一人ひとりが咳エチケットを遵守する事が大事です。
また、蛇口のハンドルなどの共有物からの接触感染リスクを避けるためにも手洗いの前に蛇口を洗ったり、アルコール消毒をして感染予防対策をしましょう。
イベント・キャンプ場内の飲食店(夜間限定バーなど)
環境にもよりますが、厚生労働省が警告している「3つの密を避けましょう」に該当する可能性があります。(参照:首相官邸 3つの密)
- 喚起の悪い密閉空間
- 多数が集まる密集場所
- 間近で会話や発声する密接場所
イベント参加、飲食店の利用を否定するわけではありませんが、イベントに参加する場合、人が密集しクラスターを引き起こしてしまう可能性があります。感染リスクを少しでも抑えるためには参加せず、今は見送る方が懸命かもしれません。
温泉、シャワー
温泉、シャワーも各施設同様に出入口のドアノブや共有物による接触感染のリスクがあります。温泉の場合は脱衣所、浴室などが密閉空間に該当するおそれがあるため通常より感染リスクが高まると考えられます。
また、不特定多数の人が利用する施設になりますので短時間利用を心がけ、共有物への接触は最低限に控える必要があると思います。
チェックアウト時の感染リスク
撤収も終えて管理棟でチェックアウトする場合、管理棟に立ち寄る必要があります。キャンプ場のチェックアウト時間だと混雑し人が密集する可能性があります。混雑が予測される時間を事前に聞いておいて事前にチェックアウトを済ませておくか、チェックアウトする時間をずらして人混みを極力避けましょう。
キャンプ場から自宅までの帰路
キャンプ場から自宅までは極力直帰しましょう。
周辺の温泉や観光施設に立ち寄って帰路も満喫したいところではありますが、感染リスクを最低限に抑えたキャンプにするのであれば直帰が賢明です。
自宅に帰ったら荷降ろし等する前に手洗い、うがいを必ずおこないましょう。
常に心がけたい感染予防
引用:首相官邸HP
自粛が続く中、外に出てキャンプ場でのびのびと過ごす時間はとても快適だと思います。密集することもほぼ無く、人との距離があって安心と、キャンプが話題になっておりますが、それでも行動によっては人と接する機会も増えリスクが高まる事には変わりません。
「キャンプ場なら大丈夫」という情報に安易に流されて行動してはいけません。キャンプ場内での過ごし方もそうですが、行きと帰り、またその前後の行動を把握した上で、その行動ルートの中にどのような感染リスクが潜んでいるか予測した上で行動する事が非常に重要だと思います。
キャンプも含め、普段の生活でも心がけたい感染予防もまとめてみました。
手洗い・うがい
新型感染ウイルスコロナの予防対策としてこまめに手洗い、うがい、手指消毒用アルコールの使用が推奨されています。
炊事場が遠い、炊事場が無いと手洗いが疎かになりがちなキャンプですが、ジャグ、バケツなどを用意してこまめに手洗いできる環境を整えておいた方が安心です。可能であればアルコールティッシュやアルコールジェルを携帯し、こまめに手の除菌を心がけましょう。
マスクの着用
咳、くしゃみなどによる飛沫感染を防ぐ効果があります。咳やくしゃみの症状がある場合は、ウイルスを飛散させないためにも着用が推奨されています。
自身の予防効果としてあまり認められていないマスクですが、一人ひとりがウイルスを拡散させない心がけが必要です。参考:新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)問20
また、マスクを着用していない状態で咳やくしゃみをする場合、手のひらではなくひじの内側やティッシュで口と鼻を覆ってしましょう。ティッシュはすぐに捨てて手を洗います。
手のひらにくしゃみをすると、手のひらにウイルスが付着し他者への接触感染のリスクが高まり感染拡大をさせてしまう恐れがあります。
咳エチケット
国が推奨している咳エチケット。
咳やくしゃみをする際にマスク、ティッシュ、袖、肘の内側で口や鼻を多い他の人へ感染させないことです。
目、鼻、口を極力触らない
手にウイルスが付着している状態で、目、鼻、口に触れると接触感染する恐れがあります。
特に小さいお子様が居る場合、手を口でくわえてしまう事も多々あると思うので注意が必要です。ウイルスが付着した手で目、鼻、口に触れるのは非常に危険ですので、手洗いをした後にしましょう。
密閉空間、密集場所、密接場所を避ける
集団感染の発生する共通点は「換気が悪い場所」「人が密集して過ごす空間」「不特定多数の人が接触するおそれが高い場所」です。
特に上記の3つの条件が揃う場所は集団感染のリスクが非常に高いと記載されています。
参考:首相官邸HPより
まとめ
昨今、キャンプブームが加速しキャンプ人口が増え続け、各地域が賑わうのはとても喜ばしい事です。
しかし「キャンプなら感染しない」「人が少ないから大丈夫」と安易に捉えてしまい感染リスクを予測しないままの行動は危険です。一人ひとりが感染リスクを理解し行動しなければ、感染増加の1つの要因となり、キャンプ場にも迷惑がかかってしまう恐れがあります。
2020年4月現在、患者急増を防ぐために不要不急の外出や夜間外出を控える、多くの人が密集する場所、換気の悪い密閉空間を避けるようにと外出自粛のメッセージが各団体、都道府県から発信されています。
新型コロナウイルスの拡大、感染を防ぐためにも、随時最新の情報を確認して冷静な行動を心がけましょう。
まだコロナウイルス感染者数は増加傾向にあります。
引用:新型コロナウイルス感染症の国内発生動向(2020年4月1日掲載分)
本当に今外出するべきなのかどうなのか、厚生労働省、各都道府県が発信している情報に従い冷静に判断しましょう。
キャンプシーズン間近ですが、この事態が1日も早く収束するよう願っています。
新型コロナウイルスの最新情報はこちら
厚生労働省 新型コロナウイルス感染症について
厚生労働省 公式Twitter
首相官邸 公式Twitter
参考:
厚生労働省 新型コロナウイルス感染症について厚生労働省 新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)
首相官邸 新型コロナウイルス感染症に備えて ~一人ひとりができる対策を知っておこう~
※本記事は2020年4月2日に作成されました。新型コロナウイルスに関する情報は日々変化します。最新の情報を確認し、首相官邸、厚生労働省、各専門機関の指示に従い行動をお願い致します。
本記事に関するご意見・お問い合わせはお問い合わせよりお願い致します。
ギア
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