近年加熱している二次燃焼焚火台のトレンドは留まるところを知らず、ついに陶器で作ってしまうという猛者も現れた。制作したのは福島県でアウトドア用品の企画・開発を手掛ける「合資会社アドベント」で、2023年1月15日からクラウドファンディングのプロジェクトがスタートしている。
「焚き火鉢 栄」という商品名で、焚火台と言っても見た目は火鉢。二次燃焼させるためには二重構造にする必要があるが、陶器でどのように実現しているのだろうか。
大堀相馬焼の伝統製法を活用
陶器で二次燃焼を可能にした秘密は、福島県の伝統工芸品である大堀相馬焼の製法にある。福島県郡山市の「あさか野窯」によると、二重構造の製法は江戸時代に考案されたもので、内側と外側の2種類を別々に作ってから成形するという技法の様だ。
「焚き火鉢 栄」もおそらく同様の製法で作られており、通常は湯呑や急須などで中身の熱さを感じにくいことや、装飾に奥行きが出ることがメリットだった二重構造を、焚火台に応用するという画期的なアイデアで二次燃焼を実現させている。
本体下部に設けられた空気が加熱されて上部から排出され、ウッドガスと混ざって再燃焼が起こる。この仕組みを成立させるために、生産を手掛ける「いかりや窯」の持つ長年の経験と実験によりクリアしたとの事。
炭×水で卓上調理&水蒸気調理も可能
二重構造によって実現したもう一つの機能も非常に魅力的であるのもこのプロダクトの面白い所。二重構造になっている底に水を張ることにより、いわゆる「水コンロ」として使用することが出来る。
この場合は炭を使うことになるが、熱された炭の熱が焚火台の下に影響を及ぼしづらくなるので、卓上での使用も可能となる。
また、水が熱されることにより水蒸気となり、それが二重構造の内側から上部に上がってくることで水蒸気調理にもなる。火を入れることで蒸発する食材の水分を下から補う上に、遠赤外線効果もあるので、食材をふっくら・しっとりと仕上げられる。
新しい選択肢に「陶器」はどう?
「焚き火鉢 栄」は基本的にソロ用で、松ぼっくりや小枝を入れて使用する「ウッドガスストーブ」のジャンルに入る。陶器なので破損の恐れはあるが、きちんと緩衝材を入れて運べば心配するほどでも無いだろう。ただし、耐熱陶器で作られているとはいえ急激な温度変化を加えると破損の可能性もあるので注意したい。
自宅でも使えるという事でコスパも高いので、二次燃焼焚火台を探している方はぜひとも検討してみたいところだ。
ギア
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