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山頂まで僅か60分!「箱根・金時山」最短コース「金時見晴パーキングコース」は初心者に優しい新設コース

山頂まで僅か60分!「箱根・金時山」最短コース「金時見晴パーキングコース」は初心者に優しい新設コース

箱根にある「金時山」は金太郎伝説発祥の地として人気の山です。都心からバスや電車でのアクセスが良好で、初心者から上級者まで楽しむことができる数多くの登山コースがあります。

今日は、山頂まで1時間足らずで登頂できる最短コース「金時見晴パーキングコース」をご紹介いたします。2021年4月開通と日が浅いので、あまり周知されていない穴場のコースですよ。

富士山ビューと金太郎伝説発祥の地で人気の「金時山」

富士山ビューと金太郎伝説発祥の地で人気の「金時山」

神奈川県箱根町と南足柄市、静岡県小山町にまたがる「金時山(きんときやま)」は、東名高速道路御殿場インターから車で約20分。箱根外輪山の北端に位置する標高1212mの山です。

別名は猪鼻岳で、山頂に猪鼻神社が祀られています。日本三百名山に選定されています。

金太郎伝説発祥の山

金太郎伝説発祥の山で、坂田金時(金太郎)のゆかりの山であることが金時山の名前の由来になっています。金太郎のまさかりをモチーフにした山頂標識や、まさかりを担いで記念撮影ができるとあって、多くの登山者が訪れます。

金時山は箱根外輪山で最も標高が高い山で (2)

金時山は箱根外輪山で最も標高が高い山で、周りには遮るものが少ないこともあり、標高の割には絶景の山です。富士山の眺望がすばらしい山として数々の媒体に取り上げられています。

山頂からは富士山をはじめ、箱根外輪山、芦ノ湖、大涌谷超しに箱根山最高峰である神山を一望できます。

都心からのアクセスが良好なことと

都心からのアクセスが良好なことと、標高差が少なく登りやすいので、登山初心者の登竜門の山としても人気です。数多くの登山コースが用意されているので箱根外輪山縦走から低山ハイクまで、初心者から上級者まで気軽に楽しむことができます。

なんといっても登山口が箱根にあるので、帰りに温泉や観光も楽しめてしまうのは魅力です。

「金時山」登山コース

「金時山」登山コース

金時山の登山道は6つあるのですが、足柄峠側からの登山ルートは山頂直下の鉄階段が崩落していて通行できません。

現在使える登山ルートは4つ。コース別で簡単に説明します。

金時山神社コース

  • 金時神社から山頂を目指す、標高差約520m/片道約2.5km/徒歩約130分程度のコース。見どころが多い定番の人気のコースです。
  • 最寄りの駐車場は「金時神社登山口駐車場」(駐車可能台数約30台/無料・トイレ有)

金時登山口コース

  • 金時登山口から山頂を目指す、標高差約550m/片道約2km/徒歩約110分程度のコース。金時山神社コースの周回路としてよく使われるコースです。
  • 最寄りの駐車場はありません

乙女峠コース

  • 乙女峠から山頂を目指す、標高差約450m/片道約3km/徒歩約120分程度のコース。乙女峠と長尾山を経由して山頂を目指す見晴らしの良いコースです。
  • 最寄りの駐車場は「乙女峠駐車場」(駐車可能台数約20台/無料・トイレ有)

金時見晴パーキングコース

  • 乙女峠から山頂を目指す、標高差約360m/片道約1.3km/徒歩約60分程度のコース。2021年4月に新設された最短コースです。
  • 最寄りの駐車場は「金時見晴パーキング」(駐車可能台数約35台/無料・トイレ無)

今日は最短で登頂できる「金時見晴パーキングコース」のご紹介です。

金時見晴パーキング→矢倉沢峠分岐

金時見晴パーキング→矢倉沢峠分岐

金時見晴パーキングは、2021年4月に開通した「はこね金太郎ライン」に新設された駐車場です。アスファルト舗装の立派な駐車場でしたよ。

駐車台数は約35台

駐車台数は約35台。駐車料金が無料なのは嬉しいのですが、トイレや自動販売機がありません。金時山へ登るのであればトイレや買い物は最寄りのお店やパーキングエリアで済ませましょう。

登山口は駐車場の奥にあります

登山口は駐車場の奥にあります。第一のチェックポイントとなる「矢倉沢峠分岐」までは約200メートルの距離です。

標識では金時山まで45分となっていますが

標識では金時山まで45分となっていますが、健脚者向けのコースタイムといった印象でアテになりません。実際は山頂まで45分~60分といったところでしょうか。

現に明神ヶ岳のコースタイム

現に明神ヶ岳のコースタイム「90分」の下に、手書きで「~140min」と追記されていました。ちなみに左へ進むと明神ヶ岳へ登ることができます。

5分程歩くと矢倉沢峠分岐に到着します

5分程歩くと矢倉沢峠分岐に到着します。「金時登山口コース」の合流地点です。真っすぐ進まずに右手の金時山方向へ進みます。

右手を進むと、すぐに

右手を進むと「矢倉沢峠うぐいす茶屋」の建物があります。現在は営業していないのでしょうか。閉まっていました。

矢倉沢峠分岐→金時山神社コース分岐

矢倉沢峠分岐→金時山神社コース分岐

次のチェックポイントとなる「金時山神社コース分岐」までは距離にして約600メートル、標高差約180mを30分かけて登ります。はじめは笹に囲まれた緩やかな坂道を進みます。

木々が無く、開放的な道のりですが

木々が無く、整備された開放的な道のりですが、両側が笹で囲まれているので景観は望めません。道はぬかるみと凍結で滑りやすいので、下山の時は注意が必要です。

200メートル程進むと

200メートル程進むと展望の良い場所に出ます。休憩スポットとして人気です。左手にある巨石は、登ることができます。

ここからの展望は素晴らし

ここからの展望は素晴らしく、後ろを振り返ると大涌谷超しに箱根山最高峰である神山を一望できます。

暫くは緩やかな歩きやすい道が続きます

暫くは緩やかな歩きやすい道が続きます。目の前に金時山が見えてくると、段々と道のりが険しくなっていきます。

足場の悪い岩場が増えていくにつれ

足場の悪い岩場が増えていくにつれ、木々が高くなっていきます。この先は樹林帯歩きのようです。

「金時山神社コース」の合流地点

「金時山神社コース」の合流地点でもある分岐に到着です。ここまで急こう配の道が少なく、山頂まで楽勝だと思ってしまいますよね。

金時山山頂へ

金時山山頂へ

山頂までは距離にして約500メートル、標高差約170mを25分かけて登ります。この先は勾配がきつくなるので、楽勝とはいきませんよ。

出だしは樹林帯に突入

出だしは樹林帯に突入するので景観がおあずけになります。木製の階段が続く、勾配がきつい道のりです。

段々と景色が開けていくにつれ

段々と景色が開けていくにつれ、岩場が増えるので足場が悪くなっていきます。登山らしくなってきましたね。

山頂手前で

山頂手前で、見晴らしが良い平坦な天国ロードが待ち受けています。ここからの景色は絶景ですよ。

大涌谷や芦ノ湖、戦場ヶ原を一望できます

大涌谷や芦ノ湖、戦場ヶ原を一望できます。天気が良かったら、もっと絶景だったんだと思います。

「ハイカーのみなさんへ」の標識

「ハイカーのみなさんへ」の標識と、矢印のある看板がある場所にさしかかると、ここから先は岩だらけの急登が続きます。金時山の核心部です。

金時山は山頂手前が突起したような山容です

金時山は山頂手前が突起したような山容です。距離にして100メートル程度とはいえ、なかなか登りごたえがあります。

空が開けてきました

空が開けてきました。山頂はもうすぐです。

金時山山頂です

金時山山頂です。標高1,212m。最後の最後で急登が待ち受けていましたが、全体的に緩やかな登山道で、登りやすい山でした。

金時山からの景色

金時山からの景色

金時山山頂は360度パノラマビューとはいきませんが、標高の割に大変開けているので目の前に絶景が広がります。

富士山は、金時山山頂から見ることができるご褒美です (2)

富士山は、金時山山頂から見ることができる最大のご褒美です。この日は雲に隠れて富士山を見ることができませんでした。残念です。

長尾山・乙女峠・三国山方面からは

長尾山・乙女峠・三国山方面からは箱根外輪山の壮大な山容と、奥のほうに静岡の名山・愛鷹山を一望できます。

晴れた日には大涌谷超しに箱根山最高峰である神山を一望できます

晴れた日には大涌谷超しに箱根山最高峰である神山を一望できます。登山は本当に天候に左右されますよね。

眼下に広がる仙石原や芦ノ湖 (2)

眼下に広がる仙石原や芦ノ湖といった箱根の眺望は絶景です。

山頂の付近には方位盤があり

山頂の付近には方位盤があり、どの方向にどんな山があるかが一目でわかるので便利です。

金時山山頂の施設

金時山山頂の施設

金時山の広大な山頂にはベンチや売店、トイレが充実しているので大変便利です。人気の理由も頷けます。

トイレは有料ですが立派な建物で

トイレは大変立派な建物です。有料ですが、トイレがあるだけで本当にありがたいですよね。

「天下の秀峰 金時山」

「天下の秀峰 金時山」の看板は、晴れた日には富士山が見える人気の撮影スポットです。ベンチもあるので賑わっています。

看板の傍には「まさかり」が置いてありますが (2)

看板の傍には「まさかり」が置いてありますが、こちらは持つことができます。多くの方がまさかりを担いで記念撮影をしていました。

金時山山頂には山小屋が2件もある

金時山山頂には山小屋が2件もあるので食べ物や飲み物に困ることはありません。「金太郎茶屋」は食事だけではなく、売店も充実しています。

もう一軒の山小屋「金時茶屋」

もう一軒の山小屋「金時茶屋」は金時娘の茶屋の愛称で親しまれています。老舗の人気茶屋で、いつも混雑しています。

特に金時茶屋の「なめこ汁」

特に金時茶屋の「なめこ汁」は名物で、多くの登山者が行列する人気のメニューです。味噌汁のほどよい塩気が身体に染みわたり、美味でしたよ。

下山

下山

金時山には沢山のルートがあるので、下山は違ったコースを使うことができます。今回は最短コースでのピストン山行なので、同じ登山道で下山します。

目の前に箱根の街並みが見えるので

目の前に箱根の街並みが見えるので、絶景を楽しみながら下山することができます。

下山のコースタイムは

下山のコースタイムは早くなるのが普通ですが、金時山の登山道はぬかるんでいるので、慎重に下りざるをえません。そのため、思っていた以上に時間がかかります。

登山口には登山靴を洗う設備が整っています

登山口には登山靴を洗うスペースが設けられています。泥だらけの靴を綺麗に洗うことができるので助かります。流石は人気の山です。

金時山に登ってみてわかったこと

金時山に登ってみてわかったこと

金時山は登りやすいうえに山頂からの見晴らしが素晴らしく、売店やトイレが充実した人気の理由も納得の山でした。

金時山に登ってみてわかったことをまとめました。

まとめ

  1. 富士山ビューと金太郎伝説発祥の地で人気の山
  2. 都心からのアクセスが良好でバスや電車でも行きやすい
  3. 登山口が箱根にあるので帰りに温泉や観光も楽しめてしまう
  4. 標高差と距離が短く、急こう配が少ない危険個所皆無の登山道なので登りやすい
  5. 登山道は6つあるが、足柄峠側からの2つの登山ルートは2023年現在通行禁止
  6. 金時見晴パーキングコースは2021年4月開通の最短コース
  7. 金時見晴パーキングには自動販売機やトイレがないので注意が必要
  8. 公式のコースタイムは健脚者向けのようで、あまり参考にしないようが良い
  9. 標高の割には大変開けているので目の前に絶景が広がる
  10. 山頂にはトイレや山小屋が充実しているので大変便利
  11. 登山道はぬかるんでいるので下山の時は特に注意が必要

人気の理由も納得!登山初心者におすすめしたい山

人気の理由も納得!登山初心者に特におすすめしたい山

金時山は登山初心者にお勧めの山として多くの媒体で紹介される人気の山です。登ってみてその理由がよくわかりました。

標高差が少なく、危険個所が無い登りやすい山で、山頂からの見晴らしが素晴らしく、売店やトイレも充実しています。1時間足らずで登頂できる最短コース「金時見晴パーキングコース」は、登山デビューにはもってこいではないでしょうか。

金時山は登山初心者に優しい、正に登山初心者の登竜門ともいえる山です。

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