北アルプスの女王「燕岳」の山頂手前にある「燕山荘(えんざんそう)」は、誰もが一度は泊まりたいと憧れる圧倒的な人気を誇る山小屋です。リピーターが本当に多く、燕岳登山よりも燕山荘が目的という方もいるほどです。
「泊まってみたい山小屋」「泊まってよかった山小屋」といった数々のランキングで必ず上位にランクインする人気の理由はどこにあるのでしょうか?実際に宿泊して感じたことをご紹介します。
目次
「燕山荘」について
「燕山荘(えんざんそう)」は安曇野市営駐車場から徒歩5時間。燕岳の山頂手前に建つ創立102年の老舗の山小屋です。標高約2712mの立地にあります。燕岳や表銀座縦走の登山拠点として、多くの登山者で賑わっています。
燕山荘は山小屋とは思えない充実したサービスと、スタッフの方々の対応の素晴らしさが人気の秘密です。あまりの快適さに、標高3000メートル付近にある山小屋であることを忘れてしまう程です。
燕山荘からは360度大パノラマが広がる圧巻の景色です。目の前には燕岳が聳え立ち、北アルプスの雄大な山々に囲まれた好立地です。八ヶ岳連峰、中央・南アルプスといった主要な山々や、遠くには富士山まで一望できます。
燕山荘は小屋泊とテント泊が可能で、どちらも完全予約制です。北アルプス入門の人気の山小屋なので曜日問わず予約で埋まっていることが多く、早めの予約が必要です。
営業期間 | 4月下旬~11月下旬、年末年始 |
---|---|
予約 | 完全予約制 |
山小屋収容人数 | 通常650名 ※2020年から半分以下に制限 |
テント設営可能数 | 約40張 |
チェックイン | テント場は記載なし。山小屋は12時を目途 |
チェックアウト | 7:00まで |
水場 | なし(購入は可能) |
「燕山荘」へのアクセス方法
燕山荘への移動手段は徒歩のみです。「燕山荘」へのアクセス方法をまとめました。
駐車場までのアクセス
最寄りの駐車場は、長野自動車道安曇野インターから車で約50分の場所にある「安曇野市営駐車場(第一~第三)」です。合計140台近く駐車できる広さがありますが、駐車場の確保は困難を極め、深夜には満車になります。
前日に前乗りできない方や、駐車場の空きに心配がある方は登山口から車で60分の穂高市街地の駐車場に車を停めて、定期バスかタクシーを利用して登山口へアクセスすることをお勧めします。
登山口である中房温泉にはトイレやベンチをはじめ、日帰り温泉施設まであります。下山後、すぐに日帰り温泉に入ることが出来るのは嬉しいポイントです。
因みに、徒歩15分の場所には燕山荘運営の「有明荘」という宿があり、こちらも日帰り温泉が可能です。燕山荘で受付をすると、有明荘の入浴割引券を頂けるので是非とも利用したいところです。
中房温泉登山口から燕山荘まで道のり
登山口から燕山荘までは距離にして約5.5km、標高差約1250メートルを180~240分かけて歩きます。燕山荘のルートマップを参考に、コースタイムとチェックポイントを纏めると以下の流れになります。
コースタイム
- 燕岳登山口→(50分)→第一ベンチ→(50分)→第二ベンチ→(50分)→第三ベンチ→(50分)→富士見ベンチ→(50分→)合戦小屋→(90分)→燕山荘
登山道は大変整備されていて登りやすく、危険個所もありません。約30~50分間隔で休憩できるベンチがあるのでゴールまでの道のりが掴みやすく、ペース配分もしっかりと保つことが出来ます。
とはいえ、登山ルートである「合戦尾根」は、北アルプス三大急登の一つに数えられる標高差1300メートル近くのハードな道のりです。ひたすら急登続きで足腰に負担がかかるので、それなりの体力と脚力が必要です。
合戦小屋までは樹林帯に囲まれた急登が延々と続く、展望が望めない修行の道のりです。4か所にあるベンチで小休止をしながらマイペースに登りましょう。
標高2,350m地点にある合戦小屋にはトイレや売店があり、食事を楽しむことが出来ます。ベンチも沢山あるのでゆっくりと休憩をしましょう。夏であれば名物のスイカを頂くことが出来ます。
合戦小屋から先は段々と見晴らしがよくなるので絶景を拝むことが出来ます。「合戦沢の頭」という展望の良いスポットから先は比較的緩やかな道のりになり、北アルプスの絶景が目の前にドーンと広がるビクトリーロードです。
燕山荘手前の階段地獄は最後の試練ですが、階段を登り切った先には異次元の絶景が待ち受けています。テンションマックスになること間違いなしです。絶景を満喫したら早速チェックインしましょう。
「燕山荘」の施設案内
「燕山荘」の施設を写真付きでご紹介いたします。「誰でも利用できる施設」「テント場」「山小屋」に分けて説明します。
誰でも利用できる施設
テント場や小屋泊利用者以外の登山客も利用できる共用施設は以下となります。
本館入口
燕山荘は想像していた以上に大きな建物で、山小屋というよりはホテルのように立派です。小屋泊利用者以外の方はフロントから先に入ることが出来ませんが、一部施設は利用可能です。
フロント横の壁には、ヤマテンの最新の天気情報や日の出・日の入り時間、バスの時刻表といった欲しい情報が網羅されているので、大変助かります。
フロント入口には充電スペースがあり、1回100円で充電可能です。小屋泊利用者の方優先ですが、混雑していなければ利用可能のようです。念のためスタッフの方に確認しましょう。消灯時間である20:30以降の利用は不可です。
充電スペースの隣には記念スタンプがずらっと並んでいます。嬉しいことに押印用の紙まで用意されています。
売店
フロントの対面にある売店では各種ドリンク・酒類、おやつや簡単な登山用品をはじめ、オリジナルグッズの購入が可能です。19時まで営業しています。
オリジナルグッズの種類は豊富で、Tシャツ、バンダナ、キーホルダー、バッジが所狭しとディスプレイされています。売店の品ぞろえの大半がオリジナルグッズで、まるでお土産屋さんのようです。
特にオリジナルTシャツは大変人気で、サイズ確認で試着まで出来てしまいます。色や種類が豊富で色々と迷うこと間違いなしです。
因みに、売店で購入したペットボトルや缶についてのみ、ゴミ捨てが可能です。それ以外の持ち込みのごみは捨てないようにしましょう。
昼食営業
昼食については全ての方が利用可能で、営業時間は10:45~13:45と短めです。メニューはカレーが充実していて、うどんやおにぎり、鶏のから揚げ、豚汁もあります。
売店で食券を購入して、食堂にある食堂窓口に食券を渡すシステムです。食堂はザック持ち込み禁止なので、山荘入り口横にあるザック置き場に預けましょう。
食事の提供方法がハイテクで、フードコートによくある「呼び出しベル」を採用しています。食事が出来るまで席で座って待つことが出来るのでゆっくりできます。
2023年現在でのランチの人気メニューは「カツカレー」と「チキンインドカレー」です。ランチメニューは毎年変わるようで、どれも美味しいです。リピートしたくなる要素が満載ですよね。
喫茶サンルーム
燕山荘にはカフェまであり、もはや山荘の域を超えています。本館入口を正面に左手に進んだ場所にあります。営業時間は5:00~19:00と長く、多くの登山者が利用する燕山荘の人気施設です。
メニューはケーキやコーヒーのほかに、アルコール類やおつまみまで販売しています。特にケーキは有名で女性の登山者に人気です。
室内空間は大変オシャレで、窓際のテラスから明るいガラス越しに北アルプスの山々の絶景を楽しみながら贅沢なひとときを過ごせます。
まさか標高3000メートル付近の場所からケーキを楽しむことが出来るとは思ってもいませんでした。日本一高い場所にあるおしゃれなカフェであることに異論はないかと思います。
トイレ(共用施設)
建物内のトイレは小屋泊利用者専用なので、それ以外の方はテント場を降りた奥にあるトイレを使います。2022年に新しくなったので臭いも無く綺麗なのですが、1回200円の利用料がかかります。
水場(共用施設)
水場は無いので、水場からポンプアップした水を燕山荘喫茶室外売店で購入します。1リットル200円で、売店で蛇口を受け取り、給水口から水を汲む仕組みです。
診療所
夏季限定で順天堂大学医学部夏山診療所が開設されます。但し、毎日開設しているわけではなく、日程調整が出来ない場合、不在の時もあるんだそうです。
ザック置き場
本館入口を正面に右手に進んだ場所にあります。燕岳にアタックする際にデポ(荷物を預ける)したり、食堂の利用で山荘内に入る際の荷物置き場として利用できます。
らくがきノート
喫茶サンルームの窓際のテラス席にあります。歴代の落書きノートが置いてあり、ぎっしりとコメントが書かれています。如何に人気の山荘であるかが良くわかりますよね。
携帯の電波サービス
ドコモは繋がりますが、auは場所次第で不安定です。ソフトバンクは本館入口でしか繋がらないようで、実質圏外だと思ったほうがよさそうです。無料のwifiサービスはありません。
ベンチ
ベンチは至る所にあります。日帰り登山客も利用できる憩いの施設です。喫茶サンルームのみ禁煙で、カフェ利用者専用の席になります。
なんといってもベンチから眺める山々は絶景の極みです。玄関前にある畦地梅太郎作品「山男」の石像は燕山荘の顔で、屈指の撮影スポットです。
展望台
燕山荘の裏にある展望の良いスポットです。本来はヘリコプターの荷下ろし場所ですが、展望台としても開放されています。
テント場
テント場は完全予約制です。今回、筆者はテント場を利用していないので簡単な情報だけまとめます。
受付はフロントで済ませます。受付前の場所取りは厳禁です。受付を済ませると幕営手形を渡されるので、テントの目立つ位置に付けましょう。幕営手形はチェックアウト時に、回収箱に戻します。
テント場は燕山荘斜面の稜線上にあり、結構下ります。距離は短いのですが、階段を行き来することになるので燕山荘とテント場の往復は大変そうなイメージです。
テント場は段々畑の様になっていて、右側の斜面は燕山荘と市街地の夜景ビューを楽しめ、左側の斜面は燕岳ビューが最高でトイレが近いです。真ん中の頂点が一番人気なんだそうですよ。
区分けされているので一見区画サイトに思えますが、全面フリーサイトで設営場所は早い者勝ちです。大人気のテント場なので、予約制とはいえ、場所取りは熾烈を極めるんだそうです。
サイトの広さ
テント場のフィールドは狭く、山岳用テントを最大40張程度設営できる広さです。テント同士の隙間を詰めてやっと収まるギリギリの数字なんだと思います。
プライベート感
プライベート感はゼロです。特にシーズン中はテント同士が密着するレベルで、椅子を出すことすら困難なんだそうです。展望の良い場所を抑えたい場合、誰よりも早く山荘を目指す脚力が必要です。
サイトの地面の特徴・傾斜
サイトの地面は砂交じりの土です、どのフィールドもしっかりと整地されていて傾斜は気にならないそうです。ペグは刺さりやすいとのこと。
山小屋
小屋泊利用者は建物内の施設の全てを利用可能です。お風呂やシャワーはありませんが、建物内は大変綺麗で快適です。
フロント
出典:燕山荘公式サイト本館入口右手にあります。テント泊・小屋泊を予約済みの方はこちらで受付を済ませます。名前を伝えるだけなのでスムーズです。支払いは現金のみで、クレジットカードや電子マネーの利用はできません。
チェックインの後はスタッフの方が丁寧に施設の紹介をしつつ、部屋まで案内してくれます。一般室の入口に下駄箱があるので、靴はそこに入れます。
一般室
一般室は多くの山小屋で採用されている蚕棚(ハシゴ付2段ベッドスタイル)です。本館2Fと第一別館1Fに分かれています。素泊まりか食事付きかを選択可能です。
第一別館は比較的新しい建物なので大変綺麗で天井が高く、広々しています。その代わり天井が高い為か相当寒く、ストーブが常設されています。
本館は歴史を感じる雰囲気です。天井が低く、狭いのですが、その代わりストーブが無くても暖かいので快適です。筆者は本館に泊まりました。因みに別館か本館、どちらに宿泊するかを選ぶことはできません。
広さは1人1畳程度のスペースなので決して広いとはいえません。本館は天井が低いので更に狭く感じます。とはいえ、ザックを置く棚が別で設けられているので寝るだけであれば不自由はしません。
布団一式が用意されているので、シュラフ等の持ち込みは不要です。シュラフカバーやインナーシーツ等、必須ではありませんが、推奨されています。
個室
出典:燕山荘公式サイト個室は全部で9室あります。1泊2食付のセット料金のみで、素泊まりはできません。山小屋に個室があるのは嬉しいですよね。
食堂
本館1Fにあります。朝食と夕食の時間は決まっていて交代制です。朝食前に出発される登山者向けにお弁当のサービスもあります。
夕食は事前予約をした山小屋利用者のみ利用できます。ご飯とみそ汁、お茶はお代わり自由で、ハンバーグ、魚、サラダ、ゼリーと、おかずやデザートのバランスがとれたメニューです。
夕食の時間は燕山荘グループのオーナー、赤沼健至氏のお話とホルン演奏を聞くことができます。本当に勉強になるお話ばかりで、それでいてトーク力が抜群なので思わず聞き入ってしまいます。はっきりいってラジオ番組を持てるレベルです。
お話の内容は燕岳の魅力や山を守るためのルールやマナーについて。コマクサを守る為の柵を設置や、ゴミは毎日麓まで人の手で運ぶ等、山の生態系を守る為に惜しみない努力を続けている内容まで、山が好きであることが伝わってきます。
朝食も事前予約をした山小屋利用者が利用できます。ご飯とみそ汁、お茶はお代わり自由です。こちらもおかずが多く、バランスが取れたメニューです。
トイレ
本館1F、新館1F、第二別館1Fの3か所にあります。洋式便座の水洗トイレで、紙を捨てることが出来るのは嬉しいポイントです。
手洗い場は各所にありますが水は大変貴重なので、歯磨き粉をつけての歯磨きや石鹸をつけての洗顔等、禁止されています。ご注意ください。
談話室
第一別館1F、新館1Fの2か所にあります。テーブルと椅子がかなり立派で座り心地が最高です。夜は食堂や喫茶サンルームも談話室として開放されるので、多くの小屋泊利用者で賑わっています。
山小屋で定番の本棚も新館1Fの奥のほうにあります。山に関係した本以外にも、たくさんの本が並んでいました。
更衣室
新館1Fの談話室奥と本館1Fの乾燥室内の2か所にあります。カーテンで仕切る簡易的な造りですが、女性にはありがたい設備ではないでしょうか。
飲料水
本館1Fにあります。小屋泊利用者は無料で飲むことが出来て、しかもお湯もあるので至れり尽くせりです。但し、水場から水をポンプアップできない4月~6月初旬頃までは有料になります。
乾燥室
本館1F、新館1F、新館1F、第二別館1Fの4か所にあります。雨の日でも安心ですよね。
自炊室
新館1Fの奥から階段を下りた場所にあります。椅子やテーブルは勿論のこと、流し台もあります。
「燕山荘」からの景色
燕山荘といえば、眼下に広がる360度大パノラマの絶景ではないでしょうか。それぞれのポイントからの絶景をお届けいたします。
本館入口からの景色
本館に続く階段からは「燕岳」が目の前にドーンの絶景です。ハイマツの緑と、砂浜のような登山道と花崗岩のコントラストが美しく、正に「北アルプスの女王」の名に相応しい気品溢れる山容です。
テント場の方向に目を向けると、左手に燕岳が気品高く聳え立ちます。テント場からも絶景が期待できそうですよね。
階段を登った右手からは、案内板越しに北アルプスの雄大な山々がまるで壁のように立ちはだかります。
燕山荘側に目を向けると槍ヶ岳や穂高連峰といった北アルプスの王様がくっきりと見えます。
本館入口から左手に視線をあわせると安曇野市の街並み越しに八ヶ岳連峰や遠くに富士山を一望できます。
展望台からの景色
展望台からは開放的な景色が広がり、東の方向に群馬県側の山々を望むご来光スポットです。
展望台から燕山荘を見ると、山荘越しに燕岳と北アルプスの山々を一望できます。
槍ヶ岳が見える方向には、人工物が視界に飛び込んでくるので、絶景とは言い難いかもしれません。
登山道から見た燕山荘
合戦沢の頭から先は燕山荘が段々と近づいてくるのでテンションがあがります。こうしてみると難攻不落の要塞のようですよね。
燕岳山頂から見た燕山荘
燕岳山頂から燕山荘に続く稜線が大変美しく、背後には常念山脈が広がり、遠くに南アルプス、八ヶ岳連峰、富士山まで一望できます。
夕暮れの景色
夕食の時間と夕暮れのタイミングが重なってしまい、既に日が沈んでいました。それでも日帰り登山では決して拝むことが出来ない特別な景色を楽しめるのは山小屋の特権です。
ご来光時の景色
ご来光のタイミングは真っ白な景色しか見ることが出来ませんでしたが、日が昇ると一面雪景色で幻想的でした。夏の景色と冬の景色を同時に楽しむことが出来たので、かえってお得感がありました。
「燕山荘」に泊まってわかったこと
燕山荘はリピーターが多いことも頷ける、何度も足を運んでみたくなる素敵な山小屋でした。燕山荘に泊まってみてわかったことをまとめました。
素晴らしかった点
- 北アルプス三大急登だが大変整備されていて登りやすい
- スタッフの方々の対応がホテル並みに素晴らしい
- 山荘からは360度大パノラマの絶景を満喫できる
- オリジナルグッズの量が半端なく、お土産屋さんのよう
- 山小屋とは思えないハイテクサービス導入で快適
- 食事だけでなく、カフェまである。ケーキが食べられる
- トイレは洋式の水洗。テント場のトイレも綺麗になった
- 夕食時のオーナーのお話とホルン演奏は必見
知っておきたいこと
- 曜日問わず予約で埋まっていることが多く、予約が大変
- 最寄りの駐車場は深夜には満車になり確保は困難を極める
- 支払いは現金のみ。クレジットカードや電子マネー不可
- お風呂やシャワーは無し。歯磨き粉や洗顔料の使用が禁止
- 携帯の電波はAUが繋がりにくく、ソフトバンクはほぼ圏外
- 一般室は思っていたよりも狭いかも。本館は天井も低い
- テント泊の場合、水は無料でもらうことが出来ない
- テント場は狭く場所取り合戦が熾烈。プライベート感ゼロ
リピーターが多いのも納得の魅力的な山小屋
燕山荘は山小屋とは思えない充実したサービスと、スタッフの方々の対応の素晴らしさが魅力です。勿論、見たことのない絶景を満喫できるので人気の理由も頷けます。
しかし、そういった山小屋は他にもあります。燕山荘が泊まりたい山小屋トップの座を守り続けている理由は他にもある筈です。
その答えは夕食時間のオーナーのお話の中にあるような気がします。それは、誰よりも山を愛し、山の生態系を守る為に惜しみない努力を続けているところです。
どんなに山小屋の設備が素晴らしく、ホテルの様な充実したサービスであっても、肝心の山が荒れてしまっていては本末転倒です。
山小屋の管理は勿論のこと、主役である山の管理も徹底して行う「イズム」こそ、燕山荘が人気の山小屋トップの座を守り続けている理由なのではないでしょうか。リピーターが多いのも納得です。
ギア
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