何度か登山を経験すると、いろいろ調べているうちにナイトハイクにも興味が出るのではないでしょうか?登山にも慣れてきたし、新しいことに挑戦したいなと考えている人にナイトハイクはおすすめです。
とはいっても、最初はどこに登ればいいかわかりませんよね?今回は、ナイトハイクをやってみたい人におすすめできる関東周辺の山を難易度順にご紹介したいと思います。
目次
【初級】高尾山
東京で登山と聞いたらまずはじめに高尾山を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。もしかすると、遠足や活動の一環で登ったことがある人もいるのでは?
ほとんど観光地化されていて、誰でも登れる簡単な山と思う人もいるかもしれませんが、侮るなかれ、高尾山でも本格的な登山感覚を味わうことができます。
本項では、高尾山でナイトハイクするときのポイントを解説します。
初心者におすすめは4号路
せっかくナイトハイクに挑戦するならちゃんと山を満喫したい!という人には高尾山の4号路がおすすめです。
4号路に行くためには、分岐点まで1号路を登る必要があります。分岐点までの途中には夜景が見えるところもあり、ウォーミングアップをしながらテンションも上げられます。
1号路は舗装されていて登りやすいですが、4号路に入るとうってかわってしっかりとした山道になっています。街明かりからは反対に位置しているので、夜の山の静けさを味わいながら山頂を目指せます。
道の途中には高尾山の登山道で唯一の吊橋もあるので、ついでにアドベンチャー気分も味わえますよ!4号路の勾配はそれほどきつくなく、かといって山らしさも十分あるので、初心者にピッタリのコースです。
高尾山での注意点
高尾山は初心者向けの山として有名で、誰でも簡単に登れることで知られています。ですがコースによっては足場が悪く、初心者には少しきついところもあります。稲荷山コースは最初から最後まで割と本格的な山道なうえに、急な階段も多いので体力に自信がないなら避けたほうがいいでしょう。
また、稲荷山コースの次にきつい6号路には、途中に川の中に入るところがあるため、夜の暗さのなかで歩くには少々危険。森の中を楽しむのであれば6号路も良いのですが、体力に自信があってしっかりとした山道を登りたいのであれば稲荷山コースがおすすめです。
高尾山の絶景スポット
- 4号路吊り橋
- 稲荷山コースあずま屋
- 6号路びわ滝
4号路にある吊橋は、なんちゃって雰囲気だけのものではなく、本格的な吊橋になっています。周りは森に囲まれているので、マイナスイオンを感じながらゆらゆらと揺られるのも楽しいですよ。
稲荷山コースの中間地点にはあずま屋があり、展望台にもなっています。都内が一望できて、天気が良ければ新宿のあたりまで見えます。夜に行けばきれいな夜景が望めますよ。
6号路に入って3分の1ほど歩くと、びわ滝と呼ばれている滝があります。ここでは滝行ができるようです。私が通ったときもお経?のようなものを唱えている人たちがいました。登山のついでに精神鍛錬するのも良さそうですね。
【中級】三頭山
ナイトハイクに慣れてきたら、今度は本格的な山に挑戦したいと思いませんか?せっかくなら、登りごたえがあって景色のいい山に登りたいですよね。そんな方におすすめなのが奥多摩にある三頭山です。
三頭山は奥多摩にある山の中でもアクセスしやすい位置にあります。奥多摩駅や武蔵五日市駅からバスも出ているので、登山口近くまでは簡単に行くことができます。コースによってはほとんど難所もないので、ステップアップには最適ですよ。
おすすめは奥多摩湖からヌカザス尾根コース
奥多摩駅からバスに乗り、奥多摩湖で下車したらいよいよ登山開始です。
奥多摩湖にはドラム缶橋と呼ばれるちょっとしたおもしろスポットがあります。湖面に浮きを使って浮かべた橋がかかっており、歩くとゆらゆら揺れてなかなか楽しいです。夜の暗い時間に渡ると危険なので、できるだけ日没前に渡りましょう。
奥多摩湖沿いの道路をしばらく歩いてから登山道に入ります。入り口が非常にわかりにくいので注意しましょう。イヨ山までは急な登りが続くので、体力がないとここで心が折れます。私は瞬発力には自信がありますが、持久力の方は正直そこまでないので、一緒に登った相方がいなければ心折れていたでしょう。
イヨ山を通り過ぎてヌカザス尾根に入ると、一気に歩きやすくなります。左右が崖なので注意は必要ですが、傾斜はそこまでないうえに道幅が広いので快適に歩けます。夜の山の空気を感じつつ尾根道を歩くのは本当に気持ちが良いです。何箇所か急な登りはあるものの、ほとんど急場もなく山頂までたどり着けます。
残念ながら山頂は木が多く、あまり展望は望めません。ですが、山頂部分はそこそこ広くて落ち着ける場所になっています。そのままビバークして朝を迎えるもよし、少し休憩して引き返すもよし、好きな過ごし方を選ぶといいでしょう。
三頭山での注意点
難所らしい難所はほとんどないので体力に自信があれば比較的に楽に登れます。一応、鎖場(ロープ場?)のようなところもあるので、ある程度は覚悟しておきましょう。
尾根をずっと歩くので、当然左右は崖になっています。道幅が狭いところもあるので、滑落の危険を頭に入れて、十分注意したうえで登りましょうね。
三頭山の絶景スポット
- 変な形の木
- 爽快な尾根道
- 山頂の展望(葉が落ちていれば奥多摩の山々が望めます)
登り始めの最初の方、尾根に入ったあたりで変な形の木を見つけました。なぜこんな形になったのでしょうか?高尾山のタコ杉に通じる何かがある気がします。個人的に面白かったので、絶景スポットにさせてください。
三頭山の尾根道は非常に歩きやすく、木々に囲まれていて気持ちがいいです。夜になるとそびえ立つ木が不気味に感じますが、それもまた楽しめるのではないでしょうか。
私が登った初夏の頃は、木が生い茂っていてほとんど展望がありませんでしたが、時期によっては奥多摩の山々を望めます。
【中~上級】塔ノ岳
三頭山をクリアしたあなたなら、次は本格的な山に登りたいと思うのが当然です。そろそろ雄大な景色を眺めながら、本格的な尾根を歩いてみたいと思いませんか?
そんなあなたにオススメなのが塔ノ岳です。
塔ノ岳は神奈川県にあり、都心からのアクセスも良好。日帰りでも十分に行けますが、山小屋もあるので一泊してもいいでしょう。コースによっては難所も多いので、ある程度経験を積んでからチャレンジしてください。
おすすめは大倉尾根コース
単調な尾根がずっと続くので、鎖場などの難所もありません(私が登ったヤビツ峠ルートは鎖場などの難所が数カ所ありました)。
登山道も整備されており、歩きやすい道が続きますが、ずっと登りが続くので体力に自信がないとつらいでしょうね。途中には茶屋や休憩所など目印がいくつかあるので、適度に休憩しながら進みましょう。
花立山荘を越えると頂上はもうすぐ。ここから先は階段が整備されているとはいえ急な登りが続きます。ですが振り返れば絶景が広がっています。もう少しだけ頑張りましょう!基本的に一本道の大倉尾根コースですが、この付近には分岐点があり、間違えて左に行くと鍋割山という別の山に向かってしまうので注意してくださいね。
塔ノ岳一帯は丹沢山地と呼ばれており、広大な自然が見られる地域でもあります。首都圏にいながら都会から遠く離れた自然を味わうことができますよ。
塔ノ岳での注意点
コースによっては難所が多く、狭い道が続くので避けましょう。
また、今回紹介している大倉尾根コースは、通称「バカ尾根」とも呼ばれているほど、それこそバカみたいに登りが続きます。危険なところは少ないですが、登りのキツさは他のコースを上回るので、体力に自信がなければ、まずは他の山で経験を積むことをおすすめします。
ヤビツ峠コースだと景色はいいですが、鎖場も崖も多数あるので、登山経験が豊富でもナイトハイクするには危険です。塔ノ岳はコース次第では上級者向けになるので、ナイトハイクの際は出来るだけ登りやすいコースを選んでくださいね。
塔ノ岳の絶景スポット
- 山頂
- 花立山荘
山頂は360度のパノラマになっていて、どこを見ても絶景です。天気が良ければ富士山も見えます。月明かりに照らされた富士山は幻想的で、下界から切り離された世界はこの世のものとは思えないほどきれいですよ。
花立山荘は頂上までの行く道の最後のチェックポイントです。ここをすぎると下りになるので、一旦展望が少なくなります。そのまえに振り返って相模湾と海沿いの夜景を眺めて、最後のひと頑張りの活力にしましょう。
ナイトハイクには昼の登山にはない魅力がいっぱい
私が考えるナイトハイクに挑戦したくなったときのおすすめの山をご紹介しました。
できるだけ安全に登れる山とコースを選んでみましたが、やはり昼の登山以上に夜の登山は危険なものです。それでも、山に登る以上はロマンを追い求めるのは仕方のないことです。まだ見ぬ景色を求めて、安全にはくれぐれも注意して挑戦してみてくださいね。
ギア
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