最近、SNSやテレビで「VANLIFE(バンライフ)」という言葉を目にする機会が多くなりました。必要最低限のモノだけで生活をし、好きな場所で宿泊する自由なライフスタイルが多くの方々を惹きつけています。
今回は、そんな注目の「VANLIFE(バンライフ)」とは一体どのようなライフスタイルなのか?1年半以上バンライフをしている筆者の経験を基に、気になる10個の質問に答える形で、その実態を紹介いたします。
目次
VANLIFE(バンライフ)とは?
バンライフとは「車中泊使用の車(バン)を拠点に生活を送るライフスタイル」のことを指します。バンライフとはアメリカ出身で、元ラルフローレンのデザイナーであるフォスター・ハンティントン(Foster Huntington)が生み出した造語です。
必要最低限のモノだけをバンに詰め込み、旅の様子をSNSで発信したところ、自由な生活に憧れる若者を中心にムーブメントが起こり、彼のInstagramのフォロワーは94万人を超えるほどの人気となりました。
そのムーブメントはアメリカにとどまらず、日本でも多くの方々がバンライフを実践し、その生活ぶりをSNSやYoutubeで発信しています。最近では”バンライファー”という、バンライフを実践している人々を指す新しい言葉も生まれています。
バンライフについて、よくある疑問
それではバンライフを行っているとよく聞かれる10つの質問について紹介いたします。バンライフに興味のある方や、実際に挑戦しようと考えている方はぜひ参考にしてください。
仕事や収入はどうしているの?
まず、多くの方が最も気になるであろう仕事や収入に関する質問です。
バンライフを送りながら収入を得る方法として多いのはブロガー、Youtuber、Webライター、Webデザイナー、プログラマーなどの「パソコンで完結する仕事」です。筆者の場合は下記のようなブログを運営しており、ブログからの広告収入が主な収入源となっています。
合わせて、アウトドアに関する事業やWebライティングの仕事も行っています。
バンライフを始めた当初は貯金や旅先での短期のアルバイトで収入を得ながら、バンライフをコンテンツとしたブログ記事を作成していました。ブログ運営当初はほとんど収入を得ることができませんでしたが、1年半近く継続することで、バンライフをしながら黒字化することができました。
Web関係のスキルを持っている状態でバンライフを始める方もいれば、バンライフをしながらWebの仕事のスキルを磨いていく人もいます。バンライフをしたいけど、Webのスキルが無い…と悩んでいる方はWebライティングから始めることをおすすめいたします。
パソコンで文章を書くことができれば、特別なスキルがなくても始めることができる仕事なので、収入源の一つとして非常に有効です。人によってはYoutubeで成功し、一般的な会社員よりも稼ぐようなバンライファーも存在します。
バンライフをしながら、場所に縛られない仕事を創り上げていくのが、バンライフの一つの重要な側面です。
住所や住民票はどうするのか?
住所や住民票は筆者の場合は実家が存在する場所に置いています。住民税を治める義務があるため、日本では必ずどこかに住民票を置く必要があります。
基本的には実家に住民票を置く方が多いです。実家に住民票を置くことが難しい場合は、ポケットレジデンスなどのサービスを利用して住民票を置く方法もあるようです。自身を取り巻く環境に合わせて、ベストな方法を選択しましょう。
お風呂や洗濯物はどうしてるの?
お風呂に関しては各地の銭湯を利用することが多いです。一ヶ所に一ヶ月以上滞在する場合は、銭湯によっては一月分の入浴券を割安で購入することができます。僕は毎日入浴していましたが、人によっては2.3日に1回などの場合もあるようです。
店舗数日本一の「極楽湯」は日本全国にあり、比較的安く利用することができるため、おすすめの銭湯となっています。銭湯以外にも、漫画喫茶やコインシャワーを利用する方法もあります。一度の入浴料金の目安としては500〜600円程度です。
洗濯は滞在場所のコインランドリーを利用します。週に1回、月に4度の利用で、目安の金額としては月に4000円程度です。
郵便物はどうしているの?
郵便物の受け取りは、必要のないものは実家に送るようにしています。即座に必要なモノはコンビニや、郵便局・宅配業者の営業所で受け取っています。
他には駅や商業施設に置いてある、宅配ロッカーを利用するなどの方法もあります。滞在している場所や、必要性に応じて適切な配達方法を選ぶことをおすすめします。
料理はどうしているの?
筆者の場合は現地の飲食店を利用することが多く、自炊はあまりしません。自炊をする際は、アウトドアバーナーやガスコンロを使用すれば問題なく料理を行うことができます。
アウトドアグッズのメスティンで料理を作るのが最もおすすめで、材料を入れて火をつけ、放置するだけで簡単に美味しい料理を作ることができます。洗い物も少なく、収納性も高いため非常におすすめの自炊方法です。
また、なるべく洗い物が出ないように食器をラップで包んだり、水を無駄使いしないためにウェットティッシュで拭いたりと様々な工夫を行しながら料理を行います。
電気はどうやって確保しているの?
電気は主にポータブル電源に蓄えた電気を使用します。電気の主な使用用途はスマートフォン・パソコン・カメラの充電、照明です。
最近のポータブル電源は電気容量も大きく、ほとんどの家電製品を使用できるモデルもあるため、電力に困ることはほとんどなくなりました。
筆者はEcoFLow製のポータブル電源「EFDELTA」を主に使用しており、1度の充電で1週間程度の電力を補うことができます。
発電方法としてはソーラー発電や、走行時にシガーソケットから充電を行います。ポータブル電源と互換性のあるソーラーパネルを購入すれば、コードを差し込んで、太陽光に当てるだけで誰でも簡単に充電することができます。
毎月の生活費はどのくらい?
毎月の生活費の目安としては5〜10万円程度です。移動距離や外食の頻度などでも変動しますが、多くても10万円前後です。現在の生活の内訳としては以下の通りです。
- 食費 5万円
- 燃料費 1万円
- 通信費 5千円
- 諸雑費 3万円
- 光熱費 0円
- 水道費 0円
- 家賃 0円
合計 9.5万円
以上が筆者の現在の月の大まかな生活費です。
筆者は旅をするよりも、定住型のバンライフを行っているため、燃料費があまりかかりません。また、外食が多く、結構贅沢をしているため、食費の割合が大きいです。
特徴的なのは家賃や光熱費、水道費が0円ということです。現在は知人の会社と協力して仕事をしているため、会社の設備を使用することができ、家賃・光熱費・水道費を0円に抑えることができています。
会社の土地にキャンピングカーを構え、主にそこで生活や仕事を行っています。月の支出額が少ないため、生活費に追われることなく、自分のペースで仕事をすることができます。また、仕事が軌道にのれば、貯金をすることだってできるようになりました。
バンライフのスタイルにもよりますが、このような生活を実現することも可能となっています。
車はどのようにカスタマイズした?
バンライフを始めた当初は、キャンピングカー仕様のバンをそのまま使用していました。しかし、もっと自分の生活に合った内装に変えたいという想いが強くなり、現在は自分でフルリフォームを行っています。
現在の滞在場所には大工作業に使用する工具や、ノウハウを持った職人さんが近くにいるため、教わりながら自身で改造を行っています。こんな出会いがあるのもバンライフの魅力かもしれません。
Youtubeで検索すれば、多くの方がバンライフ仕様に改造する方法をあげているので、参考すると良いでしょう。
どこで車中泊しているの?
車中泊の場所としては道の駅やキャンプ場が主にあげられます。筆者のように会社や知人の土地というバンライファーもいます。公共の場所で車中泊を行う場合には、マナー違反やトラブルの原因となる行為は行わないようにしましょう。特に、道の駅でのマナー違反は大きな問題となっているため、最新の注意を払いましょう。
トラブルに巻き込まれないためには、有料のキャンプ場を利用するのが最もおすすめです。環境も整っており、安心して休憩することができます。資金に余裕のある方は有料キャンプ場を積極的に活用しましょう。
車中泊をしていて危険な目にあったことは?
筆者は車中泊をしていてトラブルに巻き込まれたり、危険な目にあったことはありません。知人のバンライファーでも、そういった話はほとんど聞いたことがありません。しかし、危険な目に合わないためにも防犯対策は必須です。
就寝時に車の鍵をかけるのはもちろんのこと、車内を覗かれないようにカーテンを設置することも重要です。川のそばなど、自然災害に巻き込まれる可能性の高い場所での車中泊も避けましょう。また、夏の脱水症状や、冬の一酸化炭素中毒もしっかりと対策を行う必要があります。
きちんと対策をしていれば、必要以上に不安に感じる必要はありません。
バンライフは無駄なものを全て捨て、新たなステージへ挑戦するためのステップ!
以上、今回はバンライフとは何か、合わせて気になる10つの質問にお答えしました。
バンライフは現在の日本ではまだまだ課題が多く、他人の理解を得ることが難しいライフスタイルです。
しかし、実践者の多くは、今までの日常に疑問を持ち、これからの人生を大きく変えるためのステップとしてバンライフの実践を決意して行っています。
そして多くの方がバンライフを通して、それぞれの理想の働き方や、生き方を実現しています。筆者も何もない状態からスタートし、1年半が経過した現在では、開始時に思い描いていた働き方を手に入れることができました。最近では週末バンライフのように、まずは短期間から気軽に挑戦する方も増えてきました。
それぞれに合った方法で、人生の新たなステージへ挑戦するためのステップとして、バンライフというライフスタイルに注目してみてはいかがでしょうか?
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