日本一簡単に登れる標高3000m超えの山「乗鞍岳」別格の絶景が待ち受ける日本百名山

日本一簡単に登れる標高3000m超えの山「乗鞍岳」別格の絶景が待ち受ける日本百名山

日本山名総覧によると日本には1万6667座の山があるんだそうです。うち、標高3000m超えの山はたったの21座しかなく、どれも難易度が高い山ばかりです。

そんな中、たったの90分で登頂できてしまう山が1つだけあります。長野県と岐阜県をまたがる「乗鞍岳」です。3000m級の山頂を体験したいという登山初心者にはオススメの山でした。

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  • キャンプ歴5年。美しい自然の中で美味しい食材と日本酒を楽しむ為に、キャンプ場を放浪しています。 最近はグルキャンのお誘いが増えてしまい、ただの宴会になりつつあるのが玉に瑕。

日本一難易度の低い3000m級の山「乗鞍岳」

日本一難易度の低い3000メートル級の山「乗鞍岳」

長野県松本市と岐阜県高山市にまたがる「乗鞍岳(のりくらだけ)」は、長野自動車道松本インターから車で約1時間。北アルプス(飛騨山脈)の南端に位置する標高3026mの山です。

乗鞍岳という山は存在せず、3026mの剣ヶ峰を最高峰に23の峰と7つの湖、8つの平原の総称となります。山の形が馬の背に鞍を置いたように見えることから乗鞍岳と呼ばれているんだそうです。

日本百名山だけでなく、新日本百名山、信州百名山、ぎふ百山、一等三角点百名山と、数々の総称を総なめにしている山でもあります。3000m級の山なのに、簡単に登れてしまうのは大変魅力ですよね。

「乗鞍岳」登山コース

「乗鞍岳」登山コース

今回は乗鞍岳へ一番簡単に登ることが出来るルートのご紹介がメインなので、他の登山ルートの紹介は割愛させて頂きます。

・畳平バスターミナルから登頂する
標高差約300m/片道約2.5~9km/約90~120分程度のコース
最寄りの駐車場は、長野側が「乗鞍観光センター駐車場」(駐車可能台数約200+90台/無料・トイレ有)、岐阜側が「ほおのき平(だいら)駐車場」(駐車可能台数約1500台/無料・トイレ有)です。

登山口である畳平バスターミナルはマイカー規制の為

登山口である畳平バスターミナルはマイカー規制のため、車で行くことが出来ません。その為、最寄りの駐車場からバスかタクシーでアクセスとなります。

今日ご紹介するルートは、長野側の「乗鞍観光センター駐車場」から畳平バスターミナルへ移動するルートです。

乗鞍観光センター駐車場から頂上へ

乗鞍観光センター駐車場から頂上へ

乗鞍観光センター駐車場には約300台近くの車を停めることができます。トイレはもちろんのこと、売店も充実しています。登山口である畳平バスターミナルはマイカー規制のため、ここに車を停めます。

乗鞍高原~乗鞍畳平シャトルバスの運行時間は約1時間に1本ペースです

乗鞍高原~乗鞍畳平シャトルバスの運行時間は約1時間に1本ペースです。しかも運行時期が7月下旬あたりから10月下旬あたりと限られているので、シーズン中は大変混みます。登山よりも、畳平バスターミナルへのアクセスのほうが大変です。

バスの運賃は往復で3000円

バスの運賃は往復で3000円(2021年現在)。乗鞍観光センターのバスチケット売り場で購入できます。

畳平バスターミナルまではバスで約1時間です

畳平バスターミナルまではバスで約1時間です。車窓からの景色だけでも圧巻ですよ。

ちなみにバスの移動時間や待ち時間は登山タイムに含んでいません。実際は登頂までの約90~120分の他に、パスの待ち時間や移動時間である約90分程度を加味すると全体の時間が読みやすいかと思います。

畳平バスターミナルからから富士見岳分岐を目指す

畳平バスターミナルからから富士見岳分岐を目指す

畳平バスターミナルは標高2702mに位置する日本一高いところにあるバスターミナルで、この時点から見渡す限りの絶景が広がります。

お土産屋さんやレストラン

お土産屋さんやレストラン、トイレなど、施設が充実しています。バスターミナルの周りも観光スポットだらけなので丸1日楽しむことが出来ますよ。

乗鞍岳全体が御神体ということもあり

乗鞍岳全体が御神体ということもあり、神社まで建てられています。山頂の剣ヶ峰には奥宮、畳平バスターミナルには中之宮があります。ご朱印もゲットできますよ。

バスターミナルからして既に絶景なので

バスターミナルからして既に絶景なので、登山することを忘れてしまいそうです。標高2702mだと森林限界を迎えるので樹木が育たず、一面開けた景色となっています。

登山口の手前に登山届を出す場所があります

登山口の手前に登山届を出す場所があります。乗鞍岳では登山届の提出が義務付けられているので、登山をする際は必ず書きましょう。

登山届を提出したら脇の階段を下ります

登山届を提出したら脇の階段を下ります。ここがスタート地点です。山登りのスタート地点が下り道というのは面白いですね。

前半はしっかりと整備された道を進みます

前半はしっかりと舗装された道を進みます。登山者も多く、道も整備されているので道迷いの心配はありません。

登山開始から3分でこの景色です

登山開始から3分でこの景色です。山頂までずっと絶景が続くので立ち止まることが多くなります。

舗装された道が終わると、ちょっとだけ急な山道を進みます

舗装された道が終わると、ちょっとだけ急な山道を進みます。右方向の「お花畑周回コース」は登山ルートから外れますが、登山をしない方はこちらを周回するようです。

「お花畑周回コース」は木道が整備されていて

「お花畑周回コース」は木道が整備されていて、スニーカーでも周回できますよ。かなりの絶景です。下山後に周回するのもありですね。

運が良ければ雷鳥を観ることが出来ます。

運が良ければ雷鳥を見ることが出来ます。実はこの日も雷鳥がいたのですが、人だかりが凄くて見ることが出来ませんでした。

思った以上に急登ですが

思った以上に急登ですが、この絶景です。足取りも軽くなります。

反対側を振り返ると畳平バスターミナルが遠くに見えます

反対側を振り返ると畳平バスターミナルが遠くに見えます。乗鞍岳は標高が高いので、真夏でも雪が至るところに残っています。夏でも涼しいので快適に登山が出来ます。

階段を登ると

階段を登ると、きつかった上り坂は一旦終了です。

富士見ヶ丘の分岐までは、暫く整備された平坦な道を進みます

富士見岳の分岐までは、しばらく整備された平坦な道を進みます。

右手を見ると、雪が残った湖が目に飛び込んできます

右手を見ると、雪が残った湖が目に飛び込んできます。「不消ヶ池(きえずがいけ)」という、乗鞍岳屈指の絶景スポットの1つです。真夏でも雪渓がしっかりと池の傍に残っていて、なんとも不思議な景色。

周りが絶景だらけで目のやり場に困っているうちに富士見岳分岐に到着

周りが絶景だらけで目のやり場に困っているうちに富士見岳分岐に到着しました。寄り道ルートになりますが、富士見岳まで片道15分で登頂できるので、ついでに富士見岳も登頂される方が多いです。

私は早く山頂へ行きたかったので寄り道をせず、このまま山頂を目指しました。

富士見岳分岐から肩の小屋を目指す

富士見岳分岐から肩の小屋を目指す

山小屋のある肩の小屋までは、車が通ることの出来るしっかりと整備された道を進みます。登りらしい登りはなくハイキング気分で歩けます。たっぷりと景色を楽しみながら歩きたいですよね。

開けた道のりが続くのでアルプスの山々

開けた道のりが続くので、アルプスの山々もしっかりと見ることができます。標高が高い場所からだと山を見下ろすような景色になるので、いつもとは違った絶景を楽しむことが出来ます。

先ほど見た不消ヶ池も

先ほど見た不消ヶ池も、ここからだと全景を見ることが出来ます。遠目で見るとさらに絶景ですよね。夏なのに池や山の至るところに雪が残っているのも標高が高いからこそです。

標高2876メートルの摩利支天岳山頂

標高2876mの摩利支天岳山頂にそびえたつ建物は、乗鞍コロナ観測所です。「コロナ」と言っても今話題のコロナウイルスのことではなく、太陽コロナを確認するための天体観測所となっています。

国立天文台が設置した天体観測所なのですが、老朽化に伴い閉鎖となり、現在は「自然科学研究機構 乗鞍観測所」として運営されているんだそうです。

この角を曲がった先で驚きの光景を目にすることになります

この角を曲がった先で驚きの光景を目にすることになります。

左手に見える大雪渓は

左手に見える大雪渓は、なんとスキー場として開放されているのです。写真をよーく見ると、スキーをしている人の姿が見えるかと思います。真夏でもスキーが出来るなんて素敵ですよね。

大雪渓を横目に暫く進むと建物が見えてきました

大雪渓を横目にしばらく進むと建物が見えてきました。手前の建物が肩の小屋です。奥に見える赤い建物は東京大学宇宙線研究所で、一般の方は立ち入りできません。

肩の小屋に到着です。

肩の小屋に到着です。食堂やお土産屋、トイレはもちろんのこと、宿泊施設もあります。乗鞍岳でご来光や星空観測を楽しみたい登山者は肩の小屋に宿泊します。

肩の小屋からだと、乗鞍コロナ観測所の建物全体が良く見えます

肩の小屋からだと、乗鞍コロナ観測所の建物全体が良く見えます。残念ながら立ち入りはできません。

肩の小屋から乗鞍岳山頂へ

肩の小屋から乗鞍岳山頂へ

乗鞍岳の最高峰「剣ヶ峰」までは本格的な登山道です。コースタイムは約50分。傾斜があるうえに滑りやすく、岩だらけなので、肩の小屋で一休みしてから登頂しましょう。

遠目だと物凄く急な山道に見えるのですが

遠目だと物凄く急な山道に見えるのですが、いざ登ってみるとそこまで急登ではありませんでした。岩もそこまで巨大ではなく、比較的整備されている印象です。

後ろを振り返ると

後ろを振り返ると、乗鞍コロナ観測所と肩の小屋の全体像が見えます。壮大な景色ですよね。

僅か90分で標高3000メートル級の山に登れることと

わずか90分で標高3000m級の山に登れることと、バスの運行時期が限定されていることもあり、シーズン中は本当に沢山の登山客で渋滞が出来ています。人気の山の宿命ですね。

朝日岳と蚕玉岳の鞍部からは

朝日岳と蚕玉岳の鞍部からは右手に火山湖である権現池を見下ろせます。ここで記念撮影をする登山者は数知れずです。

蚕玉岳手前まで登ると

蚕玉岳手前まで登ると、奥の方にラスボスの剣ヶ峰が姿を表しました。なかなか登りごたえがありそうですね。

蚕玉岳(こだまだけ)山頂です

蚕玉岳(こだまだけ)山頂です。標高2979m。乗鞍岳最高峰、剣ヶ峰の手前にある山です。標識の文字が全然見えませんね。

残るは乗鞍岳最高峰、剣ヶ峰を目指すのみです。

残るは乗鞍岳最高峰、剣ヶ峰を目指すのみ。

山頂手前の岩だらけの急登に差し掛かるところで

山頂手前の岩だらけの急登に差し掛かるところで、山小屋に行くルートの分岐に到着します。左手に進むと山小屋ですが、下山時に立ち寄ることができるので、まずは山頂を目指します。

ラストスパートは岩場の急登です

ラストスパートは岩場の急登です。距離はそんなに長くないので焦らず登りましょう。

乗鞍岳最高峰、剣ヶ峰(けんがみね)山頂です

乗鞍岳最高峰、剣ヶ峰(けんがみね)山頂です。標高3026m。景色を楽しみながらゆっくり登ったので2時間程度かかりました。

乗鞍岳からの景色

乗鞍岳最高峰、剣ヶ峰山頂では

乗鞍岳最高峰、剣ヶ峰山頂では、標識で写真を撮りたい登山者が行列になっていました。さすがは人気の山です。

山頂の剣ヶ峰には乗鞍本宮頂上本殿があります

山頂の剣ヶ峰には乗鞍本宮頂上奥宮があります。立派な建物です。ここでもお参りの行列が出来ていました。

三角点は神社手前にあります。

山頂を示す三角点は神社手前の鳥居の近くにあります。

鳥居からの景色は雲海状態になってい

鳥居からの景色は雲海状態になっていて、これまた絶景でした。

神社の裏手に回ると休憩をとる登山者でいっぱいでした

神社の裏手に回ると休憩をとる登山者でいっぱいでした。周りに遮るものは何もありません。山々を見下ろすような光景は3000メートル級の山だからこそ可能な景色です。

寄り道しながら下山する

寄り道しながら下山する

剣が峰山頂は決して広くはないことと、登山者でごった返していたので長居はせず下山をします。まずは山小屋に寄り道をしてみました。

乗鞍岳山頂小屋では

乗鞍岳山頂小屋では、お土産や食事を販売しています。宿泊施設はありません。トイレはあるのですが、携帯型仮設トイレで排泄物は持ち帰りなので、よほどの限界でない限りは肩の小屋まで下山したほうが良いと思います。

不消ヶ池には実は分岐があり

不消ヶ池には分岐があり、舗装された道を真っすぐ進むと畳平バスターミナルに到着します。遠回りになりますが、平坦な道なので足腰に負担はかかりません。

こちらのルートを使うと

こちらのルートを使うと、乗鞍岳鶴ヶ池を見ることが出来ます。池の形が鶴に似ているとのことから名づけられたそうですよ。

乗鞍岳の散策マップを見ると

乗鞍岳の散策マップを見ると、寄り道できるコースが沢山あります。頑張れば全部のコースを回ることが出来るので、乗鞍岳を余すことなく満喫したい方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

乗鞍岳に登ってみてわかったこと

乗鞍岳に登ってみてわかったこと

終始絶景だらけの乗鞍岳は見どころ満載の素敵な山でした。乗鞍岳に登ってみてわかったことをまとめました。

標高3000メートル級の景色は別格

標高3000メートル級の景色は別格

登山口である畳平バスターミナルからいきなり森林限界で視界が良好なので、終始絶景の山でした。標高3000mクラスともなると周りに草木は一切生えていないので、青い空と茶色の地面の2色だけの別格の景色が広がります。はっきりいって別世界です。

見どころが多すぎて困る

見どころが多すぎて困る

乗鞍岳はどの風景を切り取っても絶景しか無いので、見どころが多すぎて困るという嬉しい悲鳴があがる山でした。しかも、周回ルートまで入れるとお腹いっぱいになること間違い無しです。時間や体力が許すのであれば乗鞍岳をたっぷり満喫してみてはいかがでしょうか。

初心者にオススメの日本百名山

初心者にオススメの日本百名山

乗鞍岳は絶景ぞろいの日本百名山のなかでも、比較的難易度の低い山です。初心者でも問題なく登頂できる数少ない百名山の1つということもあり、人気の理由も頷けました。

足場は滑りますが急な上りも無く、ゆっくりと景色を楽しみながら登ることが出来ますし、トイレや山荘も充実しています。ファミリーでも安心して楽しめる山です。

山小屋が充実していて便利

山小屋が充実していて便利

乗鞍岳には畳平バスターミナルや肩の小屋をはじめ、山頂手前に乗鞍岳山頂小屋もあり、ピンポイントで山小屋があります。売店やトイレ、食堂が充実していて、登山にありがちなトイレ問題や食事問題が皆無なので、そういう意味でも登山初心者には大変ありがたい山です。

登山シーズンは限られる

登山シーズンは限られる

畳平からの登山ルートの場合、バスの運行シーズンが限られているので登山シーズンも限られてきます。長野側の「乗鞍観光センター駐車場」からだと、バスの運行時期は7月中旬あたりから10月下旬まで。岐阜側の「ほおのき平駐車場」であれば5月下旬あたりからバスが動いていますが、山自体が雪化粧で雪中登山になるので初心者にはハードルが高いかと思います。

人気の山なのでバスが激混み

人気の山なのでバスが激混み

バスの運行時間が1時間に1本ペースなのでバスは激混みです。運が悪いと次の便まで待たされてしまいます。駐車場も早い段階で満車になるので、乗鞍岳で登山をするのであればいつも以上に早く家を出ることをお勧めします。

気軽に標高3000mの山を楽しめる唯一の山です

気軽に標高3000メートルの山を楽しめる唯一の山です

はっきりいって3000mからの景色は別次元です。とはいえ標高3000mクラスの山となると、ほとんどが上級者向けの山なのでハードルが高いのも事実です。

初心者でも登山できると人気の富士山ですら、片道9時間以上かかる上に、宿泊が必須となるので気軽に登れるような山ではありません。

乗鞍岳は片道わずか90分で気軽に標高3000mの山を楽しめる唯一の山です。苦労しないで3000m級の山頂を体験したいという方にはオススメです。

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