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キャンパーの憧れ!カクカクボディのSUVをお探しなら超マイナー車種「JEEP チェロキー KK」が狙い目

キャンパーの憧れ!カクカクボディのSUVをお探しなら超マイナー車種「JEEP チェロキー KK」が狙い目

SUV(Sport Utility Vehicle)がブームですね。アウトドア好きに留まらず、あらゆる層で大人気です。数あるSUVの中でもキャンパーの憧れといえばスクエアボディの本格クロカン4WDではないでしょうか?

しかし新車の場合、車種が限られる上に高額で入手困難です。中古車となると80年代~90年代に生産されたものが殆どなので、走行距離や年数が気になります。理想の四角いボディのSUV探しで苦戦されている方は多いのではないでしょうか。

しかし探せばまだまだあります。キャンプに理想的な四角いボディのSUVで、ネットでどんなに検索しても情報が殆ど出てこない車が。

今日はSUVブームなのに不人気な「JEEP チェロキー KK」を、誰も紹介しないので記事にしました。

チェロキーKKってどんな車?

チェロキーKKってどんな車?

JEEP(ジープ)Cherokee(チェロキー)は、1974年デビューから現在5代目となる息の長い本格クロカン4WDです。チェロキーKKは2008年6月~2014年3月まで販売されていた4代目となります。

ジープブランドの代表的なミドルクラスSUVで、角張ったボデーがキャンパー心をくすぐります。

本国アメリカではチェロキーではなく

本国アメリカではチェロキーではなく、リバティー(Liberty)という名前です。日本ではすでに日産がリバティーの名を商標登録していた関係でリバティーを名乗ることが出来ず、チェロキーとして販売された経緯があります。

基本スペック

型式 ABA-KK37
乗車定員 5人
ボディタイプ 4ドアSUV
エンジン V6 3.7 L パワーテック
駆動方式 パートタイム4WD
変速機 4AT
車体寸法(全長×全幅×全高) 4500×1830×1820(mm)
車両重量 1930kg
ホイールベース 2,690mm
最小回転半径 5.5m
排気量 3700cc
燃費 6.7km/l
吸気方式 自然吸気(NA・ノンターボ)
使用燃料 ハイオクガソリン
最高出力 205PS[151kW]/5200rpm
最大トルク 32.0kgm[314Nm]/4000rpm

7本の縦型スリットが入ったセブンスロットフロントグリル

7本の縦型スリットが入ったセブンスロットフロントグリルや、オーバーフェンダーの張り出しはJEEPの代名詞ともいえるデザインです。ただヘッドライトが丸型ではなく、フォグランプ一体型の巨大な四角いヘッドライトなので、この辺りは好みが分かれるかと思います。

リアビューの特徴

リアビューの特徴は、スペアタイヤが外付けではなく、床下へ吊り下げ式になっているところです。クロカンらしさが無いのでこの辺りも好みになるかとおもいます。個人的にはすっきりとしたリアビューの方が好きです。

カクカクボディなので巨大なSUVに見えますが

カクカクボディなので巨大なSUVに見えますが、実はミドルサイズの部類なのでそんなに大きくありません。むしろハイエースやアルファードより一回り小さいくらいです。最小回転半径が5.5mと、思った以上に小回りもきくので取り回し性に優れ、運転しやすい車です。

勿論本格派オフロード4WDとしてのオフロードの走破性は折り紙付き

もちろん本格派オフロード4WDとしてのオフロードの走破性は折り紙付きです。四駆システムはパートタイム4×4で、状況に応じてシフトノブ隣にあるスイッチで2WDや4WDを選択できます。

昨今の高級SUVでは標準装備となっている

昨今の高級SUVでは標準装備となっている、ダウンヒル時にブレーキ操作なしに一定速度を維持できる「ヒルデセントコントロール」や、坂道発進時の後ずさりを防止する「ヒルスタートアシスト」もしっかりと標準装備です。

グレードは特別仕様車を除けば

グレードは特別仕様車を除けば、メッキパーツやレザーシートで装飾された上級グレードの「リミテッド」と、装備が簡素化されたベーシックモデル「スポーツ」の2種類です。

往年のアメ車のイメージ通り

往年のアメ車のイメージ通り、排気量と燃費がネックです、しかもこの車はガソリンが「ハイオク」なので経済面で結構な負担がかかります。この辺りも好みが分かれるところだと思います。

チェロキーKKがキャンプに最適だと思う理由

チェロキーKKがキャンプに最適だと思う理由

ここからはキャンパー目線でこの車をみた場合、ここが素敵と思った点をまとめました。

キャンプで映える

キャンプで映える

なんといってもこれでしょう。カクカクボディの本格クロカンSUVとキャンプは最高のマッチングです。キャンプ場ではこれ以上なく映えます。キャンプでは車もギアの一部であることを実感できますよ。特にチェロキーKKは人と被ることが殆ど無いので注目の眼差しです。

車中泊に最適

車中泊に最適

チェロキーKKは今流行りの車中泊にもってこいです。なんといってもワンタッチで後部座席がフルフラットになり、荷室と後部座席の間に隙間や段差ができない設計になっています。毛布を隙間に詰め込んだり、オプションパーツでDIYといった手間は一切不要です

前部座席については

前部座席については助手席のみ倒すことが出来ます。前部座席と後部座席の間には隙間が出来てしまいますが、靴置き場や荷物置き場として活用ができるのであまり気にならないと思います。

フルフラット状態で

フルフラット状態での全長は140cmと短いのですが、前部座席を前に出すことで最大175~180cmのスペースを確保できるので、斜めにならなくてもなんとか足を伸ばして寝ることが出来ます。

ただし後部座席足元のスペースは荷物等を置いてフラットにする工夫が必要です。2人が川の字になって寝る分には丁度良い大きさです。頑張れば3人寝ることもできなくはありません。

室内照明は前部座席だけではなく

室内照明は前部座席だけではなく、後部座席横とトランクルームの計4か所あるので便利です。カギを抜いた状態でも点灯可能ですが、前部座席の照明をONにした状態にしないと、他の箇所の照明が付かないので注意が必要です。

悪路に強い

悪路に強い

全てのキャンプ場が舗装された道ではないことは、色々なキャンプ場に行って思い知らされました。凸凹の激しい道や、滑りやすい坂道のキャンプ場は意外と多いものです。

チェロキーKKであればどんなキャンプ場でも悪路で困ることはありません。4WDの恩恵をフルに受けられることでしょう。

室内が広い

室内が広い

カクカクボディなのでデッドスペースが少なく、室内が広くて快適です。室内で圧迫感を感じることは無いと思います。荷室部分は無駄な出っ張りが少なく、無駄なくキャンプギアを積み込むことが出来ます。

気になる積載量ですが

気になる積載量ですが、カタログ値だと荷室の積載容量は419Lと、思った以上にギアを積めません。これは恐らく、後ろが見える状態の積載量がこの数値なんだと思います。後ろが見えなくて良いのであればカタログ値以上の荷物を詰め込めると思います。

また、リアシートを倒してフルフラットにすると約1,404Lの積載容量を確保できるので、重量キャンパーでも楽勝の積載力です。

カスタムしがいがある

カスタムしがいがある

カクカクボディの本格クロカンSUVは所有欲を満たしてくれます。自分だけの車にカスタムしたいのであればチェロキーKKはもってこいの車です。タイヤやホイールを交換するだけで、全く別の車に生まれ変わりますよ。

ただでさえ街中やキャンプ場で見かける事の無いレアな車なのに、カスタムすれば絶対に被ることの無い車に仕上がります。難点があるとすればマイナーな車が故、パーツの入手が大変なことです。

長距離運転で疲れない

長距離運転で疲れない

キャンプ場と家の往復はなかなか重労働です。長距離運転は疲れますよね。

チェロキーKKは機敏さは皆無ですが、その代わり高速道路でのロングトライブでは疲れません。大排気量でトルクがあり、アクセルをベタ踏みする必要がありません。クルーズコントロールも標準装備なので楽ちんです。

チェロキーKKの残念な点

チェロキーKKの残念な点

チェロキーKKは、キャンプやアウトドアでは本領発揮する車ですが、普段使いでは手のかかる車です。チェロキーKKの残念な点をまとめてみました。

燃費が悪すぎる

燃費がゴミ

チェロキーKKに限らず、本格クロカンSUVは全般的に燃費が良くありません。年式や車種によってはリッター5なんてことはザラです。

チェロキーKKの燃費は、カタログ値で燃費6.7km/lです。満タンにすると73リットルのガソリンが入りますが、満タン状態で走行可能距離が500キロ以下と、はっきりってエコではありません。しかもタチが悪いことに燃料はハイオクガソリンです。

維持費がかかる

維持費がかかる

10年以上前の車ということもありますが、排気量が3700ccもあるので、毎年の税金でお金が飛んでいきます。ガソリン代も優しくないので維持費がかかる車です。

通勤メインで車をお使いの方には不向きな車です。あくまで趣味の車と割り切れる方には最適な選択肢だと思います。

カスタムパーツが極端に少ない

カスタムパーツが極端に少ない

チェロキーKKはマイナーな車ということもあり、カスタムパーツが極端に少ない車です。基本、パーツ関連は海外から取り寄せになることが殆どなのでカスタムで苦労します。同じJEEPでもラングラーとは雲泥の差です。

アクセルまわりに癖がある

アクセルまわりに癖がある

チェロキーKKに限らずJEEP特有の仕様なのですが、アクセルペダルが遠く、ブレーキペダルの位置が高いので、アクセルとブレーキの踏み替え時に苦労します。どうしても慣れない方は、社外品のアクセルペダル延長キットで解決できます。

また、もともと左ハンドルの車を無理やり右ハンドルにしているので、左足を置く場所が無く、慣れるまで大変です。

オートライト機能がおバカすぎる

オートライト機能がおバカすぎる

これもチェロキーKKに限らず、1世代前のJEEPに共通していえることですが、オートライトが反応するまで10秒程度かかります。

トンネルに入って10秒経ってからやっとライトが点灯するので、はじめは故障しているのかと思いました。故障ではなく、こういった仕様なんだそうです。

実質4人乗り

実質4人乗り

チェロキーKKは5人乗りで、後部座席はリクライニング可能で広くて快適なのですが、真ん中の席の足元に謎の巨大なドリンクホルダーが鎮座しているので、真ん中に乗る人は地獄を見ます。実質4人乗りの車といっても過言ではありません。

チェロキーKKをオススメしたい方

チェロキーKKをオススメしたい方

所有欲を満たしてくれるスクエアボディのチェロキーKKは、キャンプやアウトドアで使うには最高の車です。チェロキーKKをオススメしたい方は、このような方になります。

人と被らないSUVが欲しい方

人と被らないSUVが欲しい方

チェロキーKKは日本では全然売れなかった車です。この記事で初めて存在を知った方も多いかと思います。人と被らない四角いボディのSUVを求めてるのであればチェロキーKKはベストな選択だと思います。

新車よりも中古車派の方

新車よりも中古車派の方

出典:Wikipedia

スクエアボディのSUVは数が限られています。新車で購入可能な車種はメルセデスベンツGクラス、JEEPラングラー、スズキジムニーシエラ、トヨタランドクルーザー300、フォードブロンコ(※並行輸入のみ。国内販売店無し)くらいしか思いつきません。どの車も超人気で入手が大変なうえ、高いです。

その点、チェロキーKKは10年以上前の車なので確実に中古車になります。中古車でも気にならない方には選択肢の1つとして最適です。

比較的安くSUVを手に入れたい

比較的安くSUVを手に入れたい

SUVブームでスクエアボディの中古車価格は結構な金額に跳ね上がっています。人気車種ともなると新車を購入できる程の金額になります。

チェロキーKKはマイナー車種のうえ、アウトドア界隈でも注目されていないので不人気車のままです。その為、手ごろな相場で購入が可能です。将来的に注目が集まり、価格が高騰する前に手に入れるのが得策だとおもいます。

年式が古すぎないSUVを手に入れたい

年式が古すぎないSUVを手に入れたい

出典:Wikipedia

2000年以降はエコ志向で空気抵抗を軽減できる燃費効率の良い流線形ボディが主流となり、スクエアボディのSUVは数えるくらいしか車種がありません。

スクエアボディのSUVは80年代~90年代が全盛期なので種類は選び放題ですが、年式と走行距離がネックです。さらにレストアされたものは新車価格を上回るので、なおさらハードルが高くなるでしょう。

チェロキーKKは2008年6月~2014年3月生産モデルです。数少ない年式が古くないカクカクSUVなので選択肢の1つとして最適です。

都心のマンションで機械式駐車場をお使いの方

これは都心のマンションで機械式駐車場をお使いの方にしかわからない特有の問題ですが、「車幅185cm以上の車は入庫不可問題」というのがあり、機械式駐車場によっては車のサイズで欲しい車を断念せざる得ないのです。

スクエアボディのSUVは年式問わず、ほとんどの車で車幅が185cmを超えるので購入できません。しかし、チェロキーKKの車幅は183cmです。サイズが原因でSUVを諦めていた方にとって、これは朗報です。

キャンプやレジャーでしか車に乗らないサンデードライバー

キャンプやレジャーでしか車に乗らないサンデードライバー

嗜好性の強いチェロキーKKは通勤や足代わりといった普段使いには不向きな車です。車を2台持てる環境がある方であれば趣味専用車として所有するのがベストだと思います。

そうでない場合、キャンプやレジャーでしか車に乗らないサンデードライバーであれば買う価値ありです。

逆にチェロキーKKをオススメ出来ない方

逆にチェロキーKKをオススメ出来ない方は新車ではないと嫌な方や、燃費や維持費で負担をかけたくない方ということになります。

古い車なので最新の安全装置は皆無ですし、燃費も良くありません。またこの車は、はっきりいって嗜好性が強い車なので、普段使いでは正直オススメできないという印象です。通勤や足代わり用途が主な使用目的の方には不向きです。

あとは、山道やカーブでGを感じたい方やキビキビした加速や機動性を求める方にも不向きです。この車は加速が恐ろしくもっさりとしていて、カーブでスピードが出ていると車がぶれるからです。チェロキーKKはどっしりと構えて優雅に運転する車だと思います。

不遇なSUV「JEEP チェロキー KK」

不遇なSUV「JEEP チェロキー KK」

いかがでしたか?ここまで読んで頂くと、チェロキーKKがキャンパーに理想なカクカクボディのSUVだとお判りいただけたかと思います。にも関わらず何故誰にも知られていないのでしょう。それは「JEEP チェロキー KK」が運の悪い車だったからではと思っています。

90年代から2000年代前半は

出典:Wikipedia

90年代から2000年代前半は、JEEPといえばチェロキーでした。2代目モデルのチェロキーXJ(1990年1月~2001年9月生産モデル)は日本で爆発的に売れたのでご存じの方も多いかと思います。

しかし、今となってはJEEPと聞けば、誰もが「Wrangler(ラングラー)」を思い浮かべるでしょう。ラングラーは全世界でみても日本で一番売れているんだそうですよ。

特に3代目モデルのラングラーJK(2007年3月~2018年10月生産モデル)は絶大な人気を誇り、中古車販売価格が新車価格を上回ることもある程の人気っぷりです。

ラングラーJKと同じ時期に販売されたのが

出典:Wikipedia

ラングラーJKと同じ時期に販売されたのが、今回ご紹介した4代目モデルのチェロキーKK(2008年6月~2014年3月生産モデル)です。

同じ時期に販売されていたのに、どうしてここまで人気の差が出たかというと、ラングラー待望の初の4ドアモデル「ラングラー アンリミテッド」がデビューしたからだと思っています。

それ以前のラングラーは2ドアしかなかったので購入する層が限られましたが、4ドアの登場により、あらゆる層の心に響いたのは間違いないでしょう。その結果、似たような車であるチェロキーは全く見向きもされなかった不遇なSUVなんだと思います。

人とは被らないカクカクボディのSUVをお手ごろ価格でお探しなら

人とは被らないカクカクボディのSUVをお手ごろ価格でお探しなら

チェロキーKKは街中で殆ど見かける事の無い超マイナーなSUVではありますが、不人気が故、価格が高騰し続けるSUV市場にあって比較的手ごろな価格で購入が可能です。

つまり、キャンプでカクカクのSUVをお探しの方で、金額がネックになっている方や人と被りたくない方にとって「JEEP チェロキー KK」はベストな選択だと感じています。願わくば、この記事がチェロキー購入を検討している方の参考になれば幸いです。

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