キャンプ場でキャンプギアの盗難にあったことありますか?まだ実際に盗難事故にあった方はほとんどいないと思いますが、昨今のキャンブームにより、最近ネットやニュースなどで少しずつ耳にするようになりました。
キャンプギアの盗難の心配があると、折角楽しいキャンプも心から楽しめないですよね。そんな盗難からキャンプギアを守る防犯対策についてご紹介します。
防犯対策については、「これをしておけば安心」という完全なものではありません。キャンプをする上でのトラブルとして盗難もあり得るということを知ることで、少しでも注意するという意識を持つことが出来ます。
この「防犯に対する意識の向上」により、少しでも被害に合う可能性を低くする、これが一番の効果になると思いますので、そんな意識向上のきっかけになれば幸いです。
目次
キャンプ場で盗難事件なんてあるの?
残念な話ですが、最近よく耳にするようになったキャンプ場の盗難事件。今までは少し気を付ける程度であまり心配はしていませんでしたが、テレビでも放映された実際に北海道のキャンプ場で発生した盗難事件のニュースを見て、少し身近に感じました。
ニュースの詳細はこちら:FNNプライムオンライン(北海道文化放送)のニュース
良いことばかりでない、キャンプブームの到来
コロナ禍で空前のキャンプブームが到来しています。キャンプ人口も増えるばかりで、キャンプ場やアウトドアショップなど今までに無い盛り上がりを見せています。
魅力的なキャンプギアの登場、自然の中で充実したアクテビティを楽しめるキャンプ場など、その魅力もどんどん広がっています。
一方で、そんなキャンプブームの裏では、マナー違反などのトラブルも多くなってしまっています。多くの人が集まるキャンプ場、人それぞれ目的も違っていますので、どうしてもトラブルは避けられないのでしょう。
キャンプ場のマナー違反については、お互いに注意し合ったり、時には我慢したりして、ある程度その状況を受け入れながらキャンプを楽しんでいる方も多いと思います。
マナー違反はまだいいが、犯罪は許されない
マナー違反ならまだ対応のしようはありますが、盗難となると話は全く違います。立派な犯罪なので許されるわけにはいきません。
「キャンプする人に悪い人はいない!」
私はそう信じていますし、そんなキャンパーが集まる場所のキャンプ場が安全だと思っている方も多いのではないでしょうか?ただ、残念ながら実際にキャンプ場で盗難事件が発生しているのです。
キャンプ場には、キャンプをしない人も自由に入れる
無料で開放されているようなキャンプ場や、ゲートなどを設けてないキャンプ場は、誰でも自由に出入り出来てしまいます。つまり、キャンプをしない人もキャンプ場に出入りできるのです。
そしてキャンプをする方は、様々なキャンプ道具を持って行き、その道具はサイト内に並べてキャンプを楽しむ、そんな当たり前の光景ですが、冷静に考えたら全部外におきっぱなしの状態に。それって盗難を考えると怖くならないですか?
キャンプサイトでは他の方のサイトを見る楽しみもあるので、サイトを散策している方もたくさんいます。そんな中で盗難目的でウロウロしている人がいても誰も気づきませんよね。
キャンプギアの魅力と悲しい現実
キャンプの道具が盗難される理由は、ただ単に盗みやすいというだけではありません。
近年アウトドアブームということもあり、高価なギアがたくさん出回るようになっていますよね。つまり、魅力的なキャプギアが盗品としてフリマやオークションなどに出されてしまうのです。
実際にギアの買い替えで売買する方がたくさんいるので、それが仮に盗品だったとしても全く見分けがつきません。中古品が高値で簡単にネットで取引されてしまっているのも、狙われる理由の1つになってしまっています。
被害が起こり易い状況とは
盗難されやすいもの
盗難の目的が、多くの場合は転売だとすると、高く売れるギアがターゲットになり、簡単に持ち運び出来るものが狙われやすいということになります。
例えばこれ、LEDランタンのゴールゼロ。
ここ1,2年間品薄状態が続いていて、お店やネットショップでは全く手に入らず、オークションやフリマでかなりの高価格で取引されています。また、ポケットに入るサイズで簡単に持ち出せるので、盗難の格好の餌食という訳です。
狙われやすいギアの特性
- 高価
- たくさん出回っている人気アイテム
- 有名ブランド
- 入手困難
- 持ち運びが簡単な小さいもの
狙われやすいギア例
- ランタン
- チェア
- ダッチオーブン
- ペグ
被害が起きやすい状況
キャンプ滞在中で被害が起こるのは、サイトを留守にしてしまう時です。特にその時間が長かったり、それを悟られてしまうような状況は、盗難対象として狙われやすいということになります。
被害が起きやすい状況
- 観光地や買い物などキャンプ場を離れる時(人がサイト内にいない、車も無い状況)
- キャンプ場のアクティビティや温泉などでサイトを離れる時
- 就寝時の真夜中(人目に付きにくい、管理人もいない)
防犯対策をしよう
盗難に合わない為には、想定する盗難の目的や被害が起こりやすい状況などから、いくつかの盗難防止の対策が考えられます。対策といっても色々なことがあげられますが、まずは以下の4つに分けて対策を考えてみます。
- キャンプギアの扱いに気を配る
- 盗難が起きやすい状況を作らない(人の気配を作る)
- 安全な場所を選ぶ
- 防犯ツールの活用
防犯対策1. キャンプギアの扱いに気を配る
盗難の標的になってしまうような高価なギアは、持っていかないに越したことはないですが、せっかくキャンプの為に揃えたギアなので当然持って行きたいですよね。
そういう標的になりそうなギアは、なるべく外から見えないようにする、又は出しっぱなしにしないように気を付けるという対策になります。
テント内に収納する
テント内に収納すれば、そもそも狙われるようなギアの存在が解りません。全てのギアを入れられる大きめのテントにすることも、一つの防犯対策になるかと思います。
出かける時などはテントをフルクローズにすることで、盗難のリスクをさらに減らすことができますね。
グランドシートやブランケットで目隠し
タープ下のギアは、テントに入りきらない場合は出しっぱなしの状態になります。テントを離れる時、夜寝る時などの一時的な対応として、グランドシートやブランケットをギアに被せて目隠しをします。そのまま野放しに置いておくよりは見えなくなる分の効果は期待できます。
車の中に入れて鍵をかける
これが一番効果的で安全です。キャンプ滞在中は、積んできたギアが全く無い車の中は、車中泊でもしない限りはガラガラですよね。標的になりやすいようなギアは、サイトから離れる時に車に入れて鍵をかけて置けば安全です。
ギアに目印を付ける。又は唯一無二のギアにしてしまう
これは盗難の目的である転売をしにくくする、つまり狙われにくくするという対策です。ギアに絶対に消えないように名前を書いたり、ステッカーなどでマークを付けてしまいます。こうすることで、転売がしずらくなると思いますが、効果がどこまであるかは解りません。
DIYやリメイクした自分オリジナルものは、転売の目的では盗まれにくいと思います。
防犯対策2. 盗難が起きやすい状況を作らない(人の気配を作る)
キャンプ中はサイトをなるべく留守にしないのが一番ですが、なかなかそうもいきません。留守にする場合も出来るだけ時間を短くする、又は誰かをサイト内に残して順番で外出するなどの対策が考えられます。
それでもどうしてもサイト内を空けてしまうような時は、テントの中に人がいる気配を作っておく、誰かいるように見せかけることが対策になります。
テントの入り口に常に靴を置いておく
靴があると、誰かがテント内にいるように見せかけることが出来ます。テント前に常にサンダルを置いておけば効果大ですね。
音楽を流しておく
ポータブルスピーカーで音楽やラジオを流しておきます。これもテントをクローズしておけば、誰かが中にいるように見せかけることが出来ます。
注意点としては、人が不在になるので隣のサイトへの迷惑にならないようにしなければなりません。テントに近づかないと聞こえないような小さい音で十分です。
夜間は常にライトを点けておく
これは、一般のご家庭や一人暮らしでの防犯対策としてもやっている方も多いと思います。ライトが付いていれば、テント内に人がいると思いますよね。
近くのキャンパーさんと交流しておく
キャンプをするときは、近くのキャンパーさんと話しておくことも大切です。基本的なマナーとして隣のサイトの方に挨拶をする方も多いと思いますが、お隣のキャンパーさんと顔合わせをしておくことで、異変が起きたときに知らせてくれる場合もあります。
自分のサイトが留守の時でも、お隣のサイトに人がいれば少しは安心できますよね。
SNSでリアルタイム投稿をしない
キャンプに限ったことではないですが、SNSでのリアルタイム投稿は危険な状況を作ってしまう原因になりかねないので、なるべく避けた方がいいでしょう。
居場所を特定されることもありますし、所有しているギアなどの情報も把握されてしまうことになります。
防犯対策3. 安全な場所を選ぶ
私たちが住む街でも、治安が悪い土地や環境では、盗難事件などが起こり易いですよね。それと同じように、キャンプ場も出来るだけ安全な場所を選びたいですよね。
管理が行き届いたキャンプ場を選ぶ
管理人が常駐している、管理が行き届いているキャンプ場なら安心出来ます。
スタッフさんが見回ったり、掃除などもしっかり行き届いている、そういうキャンプ場は盗難事件などが起こる雰囲気は感じません。
ファミリーが多いキャンプ場も安心ですね。子供が安心できるということは、管理が行き届いているということなので、自然とファミリーキャンパーが集まってきます。
キャンプ場の設備として車の入場ゲートがあったり、キャンプ場のルールとして入退場時間の制限があると、さらに安心ですね。
逆に、無料で開放されているキャンプ場は、誰でも自由に出入りできるため、盗難が心配な方はなるべく避けた方がいいでしょう。
サイト選び
区画サイトは隣との距離も近いですし、部外者が入りずらい雰囲気もあるので、少し安心できます。
フリーサイトは誰でも入れてしまいますが、出来るだけ孤立していない場所、又は見晴らしが良い場所を選ぶといいと思います。誰からも見えないような場所は、標的にし易いということもあると思います。
サイトレイアウト
テントの入り口は、あえて人の目のある方に設置する、遠くからでも見通せる位置にするなど、少しの工夫で盗難が起こりずらい環境を作ることが出来ます。
防犯対策4. 防犯ツールの活用
近年は、犯罪が起こると防犯カメラの映像が役に立ったり、ご家庭でも防犯対策でカメラを付ける方も多くなってきましたよね。でも防犯カメラが付いているキャンプ場はなかなか無いですよね。ここでは、自分でも出来る防犯ツールを使った対策例をご紹介します。
テントの中に南京錠
テントのファスナーに南京錠で施錠します。お家の鍵と同じ役割にはなると思います。
これはどちらかというと、女性のソロキャンでの侵入防止の対策として利用されているものですが、盗難の対策としてはそこまでの効果は期待できません。最近のテントはファスナーがたくさんありますし、入ろうと思えば入れてしまいます。
但し、鍵を付けているということで、防犯対策をしているというアピールにはなると思います。
防犯ブザー
チェアやテーブル、小物類などの持ち運びがしやすいギアに、持ち出そうと引っ張るとブザーが鳴るようにペグなどに縛って活用するのが防犯ブザーです。
これも南京錠と同じく、防犯対策をしているというアピールにはなると思います。
人感センサー式照明を設置する
人感センサー式照明は人の動きを感知して、自動で点灯するライトのことです。夜はそれなりの効果が期待出来ると思います。※写真はIKEAで購入したセンサーライト
これ、防犯対策というよりは、サイトのデコレーション、又はガイロープの引っ掛け防止の目的で使っていました。夜間の防犯対策としての効果も期待できると思うので、活用してみるのもいいと思います。
防犯カメラを設置
いっその事、サイトに防犯カメラを設置するのも一つの手ですよね。防犯カメラも手軽に導入できるものもたくさん出ています。
ただ、これはどちらかというと被害があった時に、その後の調査に利用することになるので、防犯にはならないかもしれません。逆にカメラがあることをアピールすれば、防犯対策をしているというアピールとしては最も効果があるかもしれませんね。
それでも安心できないときは
少しでも不安な状況のときは
少しでも不安な要素がある時は、いっそのこと盗まれたら困るギアは持って行かないと割り切ってもいいかもしれません。自然の中で楽しむことが目的のキャンプ、不安を抱えながら、又は対策ばっかりに気を取られるような状況だと、心から楽しめないですよね。被害にあってしまったら元も子もありません。
こんな場合は、高価なギアは置いていく
- 無料キャンプ場、管理が行き届いていないキャンプ場に行く
- 行ったことが無い、勝手が解らないキャンプ場に初めて行く
- キャンプ場は寝泊りするだけで、そこから色々な場所に遊びに行く
もしもの時の備え(保険への加入)
不安を抱えたままキャンプを楽しめない、でも防犯の対策なんて面倒、そんな方にオススメなのが、キャンプを始めとしたアウトドアを対象にした障害保険。今や保険は、日常生活の中でも安心を与えてくれる重要な役割を担っていますので、キャンプでも保険にお世話になっちゃいましょう。
保険といっても色々な種類があり、盗難された場合の補償以外にも、ギアの破損や事故など色々な状況に対応できるものがあります。また、キャンプだけでなく、日常生活にも対応出来るなど幅広いです。
対象となる損害は様々ですが、対象となる期間や、障害にあった時に保障される金額、そして支払う保険料など見ながら、自分に合ったものを選びましょう。以下に代表的な3つをご紹介しておきます。
保険名 | URL |
PayPayほけん あんしんアウトドア | https://www.paypay-insurance.co.jp/promotion/outdoor/app/ |
モンベル 野あそび保険 | https://hoken.montbell.jp/aigshort/activity.php |
Rakuten 超簡単保険持ち物サポートプラン | https://item.rakuten.co.jp/r-hoken/c/0000000194/ |
意識を向上することが一番の効果
防犯対策については、「これをしておけば安心」というものではありません。
キャンプをする上でのトラブルとして盗難もあり得るということを知っておく事で、「こういった事例もあるから注意しよう」って意識を持つことができます。この「防犯に対する意識の向上」により、少しでも被害に合う可能性を低くする、これが一番の効果なのだと思います。
そして、少しでも防犯対策をしていると、「このサイトは気を付けている、防犯に対して意識をしている」ということのアピールにもなりますよね。まずは出来ることから少しずつ始めてみませんか?
そして、一人ひとりの意識の向上により、キャンプ場にいるみんなが同じ方向を向いてれば、自然とキャンプ場全体としての取り組みになっていきます。
キャンプ場にいるキャンパーのみんなと、キャンプ場のスタッフの皆さんが一体となって、力を合わせて取り組りくむ、それが最大の防犯対策になるのではないでしょうか。
ギア
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