遠くからでも物凄く目立つ、主張が激しい看板を掲げる山が栃木県足利市にあります。大小山は標高300m程度の低山とは思えないバリエーション豊かな登山道で、尾根歩きや鎖場、岩場がジェットコースターのようにテンポよく続く、飽きの来ない登山を体験できます。それでいて360度大パノラマの信じられない絶景が広がるという、はっきりいって最強の低山です。
今日は、今まで登ったことのある低山の中でも最強クラスに楽しい山「大小山」を満喫できる周回コースをご紹介いたします。
目次
名札がついている主張強めの山「大小山」
栃木県足利市にある「大小山(だいしょうやま)」は、東北自動車道佐野藤岡インターから車で約20分。関東平野の北端に位置する標高282mの山です。
別名、鷹巣山(たかのすやま)。山名の由来は山麓の阿夫利神社に祭られている「大天狗」「小天狗」からなんだそうです。足利百名山と栃木百名山に選定されています。
大小山は里山にも関わらず、遠くからでも一発で山名が分かる主張の激しい看板が特徴です。誰もが存在を忘れない街のシンボルともいえる看板は、江戸時代末期に無病息災を祈願する地元の人たちによって掲げられていたという、歴史が古い看板なのは驚きです。
現在の看板はステンレス製にやり直されていて、「大小」の文字板は重量が1トン以上もあるんだそうです。
これだけ分かりやすい山なのに、国土地理院の地図やGoogleマップでは大小山の表記が異なるので混乱します。
北側の妙義山(標高314m)が大小山と記載されていたりと、何が正しいのかよくわかりませんでした。ただ、登山に関して言えば、南側の鷹巣山(大小山)と、北側の妙義山(標高314m)を含めた一帯の山が大小山といった認識のようです。
大小山は低山ですが、関東平野の北の端にある好立地なので、360度パノラマビューの絶景の山です。
大小山山頂の展望だけは残念なのですが、それ以外の場所からの展望は最高です。特に北側の妙義山からは筑波山、富士山やアルプス、赤城山、皇海山、日光連山、浅間山といった名だたる山々を一望できます。
登山コースは周回ルートが充実していて、バリエーション豊かです。それでいて山頂まで40~60分で登頂できてしまうお手軽さと、冬場でも安心して登山が楽しめる立地は魅力でしかありません。しかも下山まで飽きることのないバリエーション豊かな登山道で、絶景続きとなると、これはもう登るしかありませんよね。
「大小山」登山コース
大小山はコースタイムや距離が短いこともあり、多くの登山者が南側の鷹巣山(大小山)と、北側の妙義山(標高314m)を周回する「大小山ハイキングコース」を利用するようです。
大小山ハイキングコース(周回)
- 阿夫利神社から妙義山と鷹巣山を周回する、標高差約250m/総距離約1.5km/徒歩約120分程度のコース。
大小山単体で登りたい。という場合は、阿夫利神社から「男坂」か「女坂」どちらかを経由して、30~40分程度で山頂を目指すことも可能です。
大小山ハイキングコース(ピストン)
- 阿夫利神社から鷹巣山をピストンする、標高差約200m/片道約0.6km/徒歩約30~40分程度のコース。
大小山は縦走コースを含めると多岐にわたって登山コースがあります。
上記以外にも西場富士や大坊山を縦走するコースもあり、体力やレベル、気分に合わせて好きなように登山計画を立てることができるのは魅力です。
今日は「大小山ハイキングコース」より、妙義山と鷹巣山(大小山)を目指し、下山は「金山」を経由する水色の登山道「滝コース」を利用した周回コースをご紹介いたします。
コースは以下のような流れになります。
ルート概要(周回)
大小山ハイキング駐車場 → 阿夫利神社 → 妙義山 → 鷹巣山(大小山) → 金山 → 阿夫利神社
順を追って説明しますね。
大小山ハイキング駐車場 → 阿夫利神社
最寄りの駐車場は「大小山ハイキング駐車場」です。駐車場は大変広く、約50台以上は駐車できそうです。
車も沢山停まっていたので地元では人気の山のようですね。しかも嬉しいことに無料です。駐車場からも大小山の看板が目立ちます。
駐車場から阿夫利神社に向かって歩きます。徒歩1~2分程度の距離。途中に自動販売機もあるので便利です。
阿夫利神社にも実は駐車場があります。登山口から最も近く、登山道の直ぐ隣にありますが、こちらは参拝者用の駐車場となっていますので登山目的では使わないようにしましょう。
阿夫利神社にはトイレがあります。和式の汲み取り式便所で、照明が無いのが残念です。
登山口は阿夫利神社駐車場の傍にあります。大小山だけを最短で登りたい方は「大小山見晴台登山道」を進みます。
今回は周回するので、右側の「妙義山廻り大小山登山道」へ進みます。
阿夫利神社 → 妙義山
妙義山山頂までは距離にして800メートル、標高差250m程度を約30分~40分かけて登ります。獣除けの柵をくぐり、出だしは緩やかな登山道が続きます。
100メートル程進むと標識がみえてきます。ここから先はジェットコースターのように目まぐるしい登山道です。
第一のステージは、雨水でえぐられた足場の悪い急登が待ち受けています。距離にして100メートル程度。
急登を抜けるとベンチがあります。大小山はポイントごとにベンチが用意されているのでありがたいです。見晴らしも良いので良い休憩スポットになります。
次は一転して、細尾根のようになった緩やかな道が200メートル程度続きます。
100メートル程進むと立派な標識に到着。この場所からは大小山の断崖絶壁の山容と、主張の激しいステンレス製の看板を眺めることができます。
左手に大小山の看板を見ながら歩き進めると、岩場の急登に差し掛かります。距離にして20メートル程度でしょうか。
岩場を登りきると見晴らしが良くなり、ベンチがあります。こちらも景色が最高です。大小山のベンチは形も設置場所も大変クセがあり、どのベンチも断崖絶壁沿いにあります。見晴らし重視の配置だと思いますが、滑落しないように注意しましょう。
ベンチから先は、解放感のある緩やかな稜線が続きます。距離にして数十メートル程度だと思います。
場所によっては、大小山の看板がぱっちり見えます。一番看板が大きく、綺麗に見える場所だと思います。
大小山分岐の看板が見えてきました。右へ進むと西場富士へ行くことができます。縦走ルートとしても人気なんだそうですよ。
暫く緩やかな山道が続き、左手を見ると大小山の看板を真横から見ることができます。
見晴らしの良い場所に出ると、断崖絶壁沿いにベンチがあるクセのある休憩スポットに到着。
この後は険しい岩登りが待ち受けています。巨大な岩がある場所には巻き道があるので、岩場を避けて進むことができます。
山頂直下で鎖場の出現です。距離にして僅かですが、なかなかの難所が待ち受けていますね。
空が開けてきました。山頂はすぐそこです。最後の最後で、本格的な岩登りを満喫できるとは思ってもいませんでした。
妙義山山頂に到着です。標高314m。たったの800メートルの距離で、なんともバリエーション豊かな登山道で、気が付くと山頂に到着していました。
妙義山からの景色
妙義山山頂は低山とは思えないほどの、360度パノラマビューが広がる絶景の山です。山頂は狭いですが、ベンチもあるので休憩が可能。
ちなみに妙義山の由来は、群馬にある日本三大奇景の一つ「妙義山」から。足利百名山には他にも「浅間山」「高尾山」「飯縄山」「富士山」等、有名な山と全く同じ山名が沢山あるのは面白いです。
南側に目を向けると広大な関東平野越しに富士山やアルプスといった山々を一望できます。
北側に目を向けると赤城山、皇海山といった名だたる日本百名山や日光連山を拝むことが出来ます。
東側に目を向けると筑波山を拝むことが出来ます。
西側に目を向けると大小山が見えます。アップダウンの激しそうな道のりですね。早速向かってみましょう。
妙義山 → 鷹巣山(大小山)
大小山山頂までは距離にして150メートル程度なのですが、標高差50m程度を一気に下るので恐ろしくスリリングな道のりです。
滑りやすい岩場の急斜面なので、慎重に下る必要があります。本当にスリリングなのですが、写真では伝わらないかもしれませんね。
50m程一気に下ると樹林帯に突入します。妙義山から大小山へのアクセスは、低山とは思えないアドベンチャー感を満喫できます。
下りきった後は、ほんの僅かな距離だけ平坦な道のり。
距離は本当に僅かですが、山頂手前で鎖場が待ち受けています。
鎖場を登りきると山頂らしき場所に到着です。ベンチの設置場所のクセの強さは相変わらず。山頂標識が見当たりませんね。
よーく見ると木に山頂標識が括り付けてありました。大小山山頂に到着です。標高232m。大小山の看板は物凄く派手なのに、山頂標識が物凄く地味なのには驚きです。
大小山山頂は木々に囲まれているので360度パノラマビューとはいきません。木々の隙間から絶景を拝むという、思っていたよりも地味な山頂です。
とはいえ、冬季は落葉で更に見晴らしが良くなるので、絶景を堪能できます。大小山に登るのであれば晩秋から冬が狙い目かもしれません。
鷹巣山(大小山) → 金山
反時計回りで鷹巣山(大小山)と妙義山を周回する場合、下山では大坊山方向へ進みます。
緩やかに下りながら、時々アップダウンがある稜線です。稜線は見晴らしがよく、絶景を拝むことができます。
稜線を歩き進むと分岐点に到着します。阿夫利神社方向へ鋭角に曲がると「男坂」か「女坂」どちらかを経由して下山ができます。
「金山」を経由する「滝コース」を利用すると、更なる絶景が待ち受けているそうなので今回は寄り道することにしました。大久保町方向へ進みます。
細尾根や岩場、鎖場があったりと、引き続きバリエーション豊かな登山道で全く飽きることがありません。
暫く歩き進むと山頂らしき場所がみえてきました。金山でしょうか。
山頂標識が無いので自信がないのですが、恐らくここが金山だと思われます。GPSアプリでもGoogleMapでも記載がないので厄介です。
ここが金山だと思う根拠は、登山口にあった看板に「金山」と表記されている場所と、GPSアプリの現在地が一致しているからです。
見晴らしは噂以上で、妙義山とは違った開放的な景色です。
山頂にはベンチがあるので休憩スポットとしても良さそうです。
下山
いよいよ下山です。岩場の急こう配な道を一気に駆け下ります。既に分岐が見えていますよね。大坊山を目指す場合、真っすぐ進みます。
下山は左方向へ進みます。少しわかりづらいですが、NHKアンテナの看板が良い目印になるので、標識に従って進みましょう。
左手には大小山の派手な標識が見えてきます。大小山の登山道は全体的に見晴らしがよく、下山でも全く飽きることがありません。
暫く下ると再び分岐点に到着。左手の阿夫利神社は進めばそのまま下山ですが、この先も穴場の絶景スポットがあるそうなので真っすぐ進みます。
ちょっとだけ歩き進めると山頂らしき場所がみえてきました。
名もなき小ピークはマイナールートなのか、誰も登山者がいなくて絶景を独り占めできます。
誰もいないのでゆっくり昼食をとるには最高のスポットです。見晴らしが大変良い絶景スポットには必ずベンチが設置されているのは好ポイント。
名もなき絶景スポットには標識があるので「阿夫利神社」方向へ進みます。出だしは登山道が不明瞭で迷いやすい印象です。
この先は樹林帯の比較的歩きやすい緩やかな山道が続きます。久々にゆっくりとした登山道が続くので下山ではお勧めかもしれません。
道なりに進むと阿夫利神社に到着します。往復2時間で内容の濃い登山を満喫できる、筆者の期待を裏切る最高の山でした。
大小山に登ってみてわかったこと
大小山は登りはじめから下山まで、ジェットコースターのように展開が目まぐるしく、心に刻まれた山でした。大小山に登ってみてわかったことをまとめました。
まとめ
- 遠くからでも一発で山名が分かる主張の激しい看板が特徴
- 尾根歩きや鎖場、岩場がテンポよく続く飽きの来ない登山道
- 山頂まで40~60分で登頂できてしまうお手軽さ
- いたるところにベンチがあり便利。但しベンチの形と設置場所にクセがある
- 周回コースが充実しているので縦走も含め、好きなように登山計画を立てることができる
- 山頂含め、低山とは思えない360度パノラマビューの絶景が広がる
- 妙義山から大小山までは標高差50メートル程度一気に下るスリリングな道のり
- 大小山山頂は看板の派手さとは裏腹に景観がイマイチで山頂標識が地味で驚く
- 標高が低いので冬場でも安心して登山が楽しめる
- 下山まであっという間でテンポよく登れるのでお勧め
個人的に里山最強説を唱えたいテンポよく登れる低山
大小山は看板の主張が激しく、遠くからでも本当に目立つので以前から気になっていました。面白半分、軽い気持ちで登りに行きましたが、筆者の期待を裏切る最高の山でした。下山まであっという間で、里山でここまで楽しい山に出会ったことはありません。
大小山は個人的に里山最強説を唱えたい、登っていて楽しい低山です。
ギア
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