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鏡平山荘までだけでも行く価値アリ!テント泊で夏真っ盛りの双六岳へ

鏡平山荘までだけでも行く価値アリ!テント泊で夏真っ盛りの双六岳へ

本格的な夏山シーズンが始まり、今年初のテント泊で北アルプスの双六岳に行ってきました。結論からいうと、最高に景色が良くて満足のいく山旅でしたが、泣くほど疲れて足を痛めました。シーズン初めにしてはハード過ぎたので、もっと体を慣らしてから行くべきだったと反省…。

ただ、双六岳まではある程度の登山経験が必要なものの、途中にある標高2,300mの鏡平山荘までは比較的ゆるやかな登りなので、ステップアップに最適!そして、鏡平でも絶景を見ながら”名物”を食べることができるので鏡平山荘までだけでも行く価値アリです!

「双六岳」は花の百名山

岐阜県高山市と長野県大町市にまたがる双六岳は、難所がなく景色がいいことから北アルプスの中でも人気の山です。よほどの健脚でない限り日帰りでは行けませんが、初の小屋泊へのステップアップにもおすすめ。特に難しい技術は必要としないため、初心者でもある程度の知識と装備、後は体力さえあれば登れます。

双六岳は「花の百名山」に認定されており、夏山シーズンには多種多様な高山植物で彩られるので、高山植物目当てに登る人も少なくありません。

まずは「わさび平小屋」を目指そう

わさび平小屋は標高1,400m、新穂高温泉登山口から約1時間半ほどのところにある山小屋です。夏!!といった感じの風情溢れる山小屋で、初心者であればハイキングがてらキャンプを楽しみにここまで来るだけでも山の雰囲気を味わえるおすすめの山小屋です。

私は車で移動したその日にわさび平小屋まで行き、一泊しました。

わさび平小屋まではひたすら林道歩き

まずは登山届を提出!登山口からわさび平小屋までは、約1時間半ひたすら左俣林道を歩きます。ゆるやかな登りで歩きやすい道なので本来ならハイキング感覚で歩ける道のはずですが、今年初のテント泊。荷物が重くてすでに疲労が…。

とても暑い日でしたが、ところどころに「風穴」と呼ばれる穴があり、穴からはひんやり冷たい風が出ています。立ち止まると少し寒いくらい。暑い夏にはまさにお助け風!

雪解け水が流れる川は、いつ見ても透き通っていて本当にキレイですね。ブルーの川を見ると「今年もアルプス来た~!」と実感します。

わさび平小屋に到着!

1時間半歩いたらわさび平小屋に到着!小屋の前では果物やトマト、きゅうりが冷やされています。この日は売り切れていましたがスイカもあります。疲れた体に沁みる~。

炭酸など各種ジュースやビール、酎ハイもキンキンに冷えています。懐かしのラムネもあったので購入。玉を押し込んで吹き出す瞬間に口をあてるラムネ独特の飲み方が懐かしい。

受付を済ませてテントを張り終えたら、小屋の前のテーブルで一服。前を流れる川で足を冷やしたり、ワインを冷やしたり。

水が冷たいからワインもすぐに冷える!安定のカルパスをあてに至福の時間です。ちなみに今回は縦走なので大容量パックを持参。

いざ鏡平山荘を目指して出発!

翌日は鏡平山荘を目指します。鏡平山荘は標高2,300mのところにあるので、わさび平小屋からは900mほど標高を稼ぎます。山荘近くの鏡池は北アルプスの絶景スポット!

急登ではありませんが、ひたすら沢沿いを登っていくのでとにかく長い!わさび平小屋からのコースタイムは約4時間10分です。頑張りましょう!

沢沿いを登り「秩父沢出合」へ

わさび平小屋から小池新道を1時間半ほど登ると、秩父沢出合と呼ばれる場所に出ます。休憩スポットになっていて、タオルを川で冷やしたりエネルギー補給したりとまずは一服。

シシウドヶ原を経て鏡平山荘へ

休憩したら、さらに1時間半歩いたところにある休憩スポット「シシウドヶ原」を目指します。暑さと荷物の重さで体力を奪われますが、まだ高山植物を楽しむ余裕はあり。キヌガサソウがきれいです。

ゴロゴロした道ですが、きれいに階段状にしてくれているので登りやすい。ただ、下りは足にきます。

シシウドヶ原は開けているので景色も良く、休憩用のベンチがあります。ここでまたエネルギー補給。山ではお腹が空いていなくても、食べるのが仕事!

シシウドヶ原からさらに1時間半ほど登ると、平らな木道歩きに変わります。ここまで来れば、鏡平山荘まではあと少し!

鏡池に到着ですー!鏡平の絶景スポットである鏡池は今回初めて訪れましたが、お天気に恵まれこんな絶景を見られるとは!

槍ヶ岳・穂高連峰と登山者なら誰もが憧れる名峰が目の前に。頑張った甲斐があります。デッキとベンチがあるので、絶景を眺めながらしばし休憩。

そしてもうひとつのお楽しみといえば、すぐ近くにある鏡平山荘の名物かき氷!想像を超えるビッグサイズです。練乳やアイスなどのトッピングもでき、登山者たちも笑顔に。

この鏡平山荘まで来るだけでも十分に価値はあります。小屋泊デビューにぜひ訪れてみてくださいね!

気持ちを奮い立たせ双六岳へ

私の今回の目的は双六岳だったので、双六小屋を目指してまだまだ進みます。しかしここから先がいきなり地獄です。鏡平山荘から弓折岳まで約1時間の急登。心がポキッと折れました。

なんとか登り切った後は、なだらかな稜線歩き。そこから少し下ったところが双六小屋です。

やっと到着…。明日目指す双六岳はこの山のさらに向こうです。

とりあえずテントを張って、ストレッチと酒盛りを終えたら明日に備えて就寝。

いよいよ山頂へ!双六岳の魅力とは

360度見渡せる絶景

双六岳は荷物をテント場にデポしたまま空身で登れます。そして双六岳の魅力といえば、360度見渡せる絶景!

小屋からの急登を登ってお花畑の中の中道ルートを進み、最後の急登を登り終えると…

双六岳の絶景スポットに到着!双六岳といえばこの風景、というほどみんなが写真を撮るスポットです。槍と穂高へ進む道が絵になりますね。

そして双六岳山頂からは、360度北アルプスの名だたる山々を一望できます!このあたりは山深くて、私が一番好きな山域。双六岳といえば、やっぱりこの絶景が魅力!

三俣蓮華岳までも近い

双六岳から三俣蓮華岳までは稜線歩きを楽しみながら約50分で行くことができます。三俣蓮華岳は標高2,841mの山で、山頂からは鷲羽岳が美しく、双六岳同様素晴らしい景色を眺めることができますよ!

夏は高山植物がたくさん!

花の百名山にも認定されている双六岳には、高山植物がたくさん咲いています。中でも、双六岳はコバイケイソウが群生することでも有名。コバイケイソウは咲く年と咲かない年があるのですが、今年は当たり年で見事でした。

ツライことと言えば…

駐車場が想像以上に遠い!!

今回しょっぱなから心が折れた出来事が、駐車場があまりに遠かったこと。登山口近くの駐車場は、よほど早い時間に到着しない限りすぐに満車になります。

駐車場は複数あるのですが予想以上に遠い!!軽く山1つ超えます。そのため本来のコースタイムに加え、駐車場から登山口までさらに30分~1時間ほどかかります…。

しかも行きは山を下るのですが、帰りは登りになるため足が痛すぎてギブアップ。帰りは新穂高ロープウェイを使いました。お金払ってでも乗り物に乗りたかった…。

下りがとにかく長い

最終日は双六小屋から一気に下ったのですが、とにかく長くて心が折れます。特にわさび平小屋から登山口までの最後の林道歩きが最後のとどめを刺してきます。

私は足底筋膜炎に悩まされているため、最後の林道歩きは一歩踏み出すだけでも足裏が激痛で、何度裸足になりたいと思ったことか…。下りの筋力も鍛えておかないと、足へのダメージ大です。

助六岳に登ってみて

ツライこともありましたが、双六岳はそれでもやっぱり行って良かったと思える素晴らしい山です。途中にある山小屋も素敵なので、それぞれの山小屋の雰囲気を楽しむのも最高ですよ。ぜひステップアップに訪れてみてくださいね!

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  • 自然とお酒が大好きなアウトドア女子。テント泊登山をメインにキャンプ・釣り・スキーと年中アウトドアを楽しんでいます。体力づくりのために始めた筋トレにもハマり中。

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