キャンプクエストを運営している株式会社noasobiが「全国美化キャンププロジェクト」として実施しているキャンプスポットのゴミ拾いボランティア活動の第5回目が、2021年11月17日に東京都府中市 郷土の森公園バーベキュー場にて行なわれた。
多摩川沿いでバーベキューやデイキャンプが楽しめる場所として、地元民だけでなく都内在住キャンパーから愛されている憩いの場所を、思いを込めて綺麗にしてきたぞ。
目次
都内で無料デイキャンプが楽しめる郷土の森公園バーベキュー場
事前申請が必要無く、利用料も無料で誰でも気軽にバーベキューやデイキャンプができる「郷土の森公園バーベキュー場」は、都心在住のキャンパーがちょっとキャンプ気分を味わいたい時の救いの場として大切にされているスポットだ。
2020年7月から緊急事態宣言により1年半近く閉鎖されていたが、2021年11月6日(土)に解除されて以来、毎週末は近隣駐車場が満車状態になってしまうほどの盛況ぶりで、多くの人が利用再開を待ち望んでいたのが伺われる。
広場に等間隔で立てられている看板には、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためのお願いが案内されている。その内容は以下。
- マスクを着用しましょう
- 少人数で利用しましょう
- 他の人と十分な距離を保ちましょう
これら3つの約束を守って、もう二度と閉鎖されてしまうことが無いように、みんなが安全に気持ちよく河川敷を利用できるよう協力していこう。
ゴミ拾い(美化キャンププロジェクト)開始!
ちょこちょこと小さなゴミが落ちている
全部拾っちゃいましょうね~
カップラーメンを食べ散らかした跡
郷土の森公園バーベキュー場は多摩川沿いにある広場なので、このようなビニールゴミが風に飛ばされて川に流され、やがて東京湾に流れ込み、最終的には小さな小さなマイクロプラスチックという状態になる。
そうしたマイクロプラスチックを食べてしまった魚や貝類が、いつかは私たちの食卓に上がり、知らず知らずのうちに自分の口の中に入ってくるかと思うと、ちょっと怖いよね。
実際、2018年10月に日本人を含むボランティア被験者8人全員の糞便から、マイクロプラスチック粒子が検出されたという調査結果が胃腸病学会議で発表されている。
小さなゴミだけでなく粗大ゴミも沢山ありました
自転車のタイヤ
アマチュア無線機のアルミケース
簡易イス
フライパン
その他、自転車のサドルや謎の置物など
キャンプやバーベキューで出るようなゴミだけで無く、自宅から捨てに来ているように感じるゴミも複数見つかった。こうしたゴミは、人目に付きづらい木や草の生い茂った場所に隠すように捨てられていることが多い。
ポイ捨てや不法投棄の対策としては、ゴミが投げ捨てられやすい茂みを無くしてしまうのが一番なのだろうが、そうするとあまりにも管理されすぎて、キャンプの醍醐味である自然との繋がりを感じられなくなってしまうだろう。
ゴミを捨てる人を減らしながら自然を残していくにはどうしたら良いのか、とても難しい問題だが、こうした活動を通じて少しでもゴミを減らして綺麗に保つことで、無秩序にゴミが捨てられてしまうのを防げたらと願うばかりだ。
個人ボランティアの方との出会い
粛々と清掃活動を続けていると、「たま川のプラゴミひろい隊」という手作りゼッケンをつけた個人ボランティアのタカハチ(仮名)さんと出会った。
タカハチさんにお話を伺うと、半年ほど前から一人で多摩川周辺エリアのゴミ拾いを始めたとのこと。きっかけはコロナによって地域に活気が無くなってしまった際、自分になにか出来ることはないかという思いに至ったようだ。
初めは一人だけの活動でモチベーションを維持するのが大変だったそうだが、ごみ拾いSNSの「ピリカ」というアプリを通じて、地域のゴミ拾い仲間やネットワークが繋がったことで『やりがい』を感じられているという。
もし「ゴミ拾いしてみたいけど、どうしたら良いか分からない」という方がいたら、まずはスマートフォンでそうしたアプリをダウンロードしてみてはどうだろうか。「まだまだ使いづらいところも有るけど、拾ったゴミの量を記録したりもできて面白いよ」と、タカハチさんは語っていた。
ゴミ拾い再開
タカハチさんと出会ったことで、ゴミ拾いのモチベーションがぐんと上がったキャンプクエスト編集部。バーベキュー場から多摩川の河川敷まで下りられる道があったので、ちょっと覗いてみると、いかにもゴミを不法投棄されやすそうな草の生い茂った広場に出た。
小さなゴミを拾いながら茂みの奥に目をやると、今回も大物がありましたよ。
謎の巨大ゴミ
プラ板にはホームロッカーと記されていた
ここまで持ってくる時間や労力はいかほどだったのか
近頃、キャンプのマナー違反についての記事をよく見かけるし、キャンプクエストでも同様の記事を配信しているが、ここまで来るともう「キャンパーの民度」どうこうの話ではなく、『ゴミを捨てる人はキャンプとか関係なく捨てる人』であるような気もする。
キャンプがブームになったことで、そうした人が一定数紛れ込んでくるのは止めようがないとして、捨てたくても捨てられないような環境をどうにか作ることはできないものだろうか。
アメリカの国立公園のように近い将来、キャンプ場の至る所に監視カメラが設置されるような未来が見えて、それはそれで良いのかも知れないと思ってしまった。
地域清掃レポート
今回の清掃活動では、燃えるゴミと燃えないゴミが1袋ずつ、そして多数の粗大ゴミが見つかった。
郷土の森公園バーベキュー場は2021年11月6日に利用が再開されてから半月しか経っていないが、ゴミの中にはそれよりも前に捨てられていた可能性が高いものもある。
府中市に伺うと、郷土の森公園は市から清掃業者に依頼して定期的な清掃も入っているとのことだが、市有地や国有地など細かな区分によって清掃が行き届かない場所もあるとのこと。
今回は府中市の協力もあり、すべてまとめて回収して頂けたが、河川や公園、道路など土地の管理者が異なることで、ゴミを拾いたくても拾えないという問題もある。そうした垣根を越えて、自然を守り、将来の安全を守っていけるように今後も活動していきたい。
ギア
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