これまで世界に無かったアイデア製品の設計販売を得意としている香取製作所から、これまた面白いアイデアを形にした「キャンプ工作キット」が発売された。
レーザー切断された木板から部品を抜き取って組み立てるだけで、ドライバーや特殊な工具を使わずにコンパクトなミニテーブルが完成する「miniテーブルセット」の他、コーヒードリップスタンドやスパイスボックスを作れるセットも販売中。
注目すべきはどの商品も驚きの低価格で購入できる上、それなりに使えそうな見た目をしているところ。キャンプクエスト編集部も失敗覚悟で買ってみたので最速レビューをお届けするぞ。
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目次
キャンプ工作キット「miniテーブルセット」

香取製作所といえば、以前にもコンパクトなコーヒードリッパー「ペリカンドリッパー」をキャンプクエストで紹介したことがある。
こちらの記事は販売元の香取さんが自社製品のアピールをしたものなので基本的に良いことしか書かれていないが、今回は私が自腹で購入したモノなので飾らず正直にレビューしたいと思う。先に謝っておきます。香取製作所さん、そういうことなのでよろしくお願いします。

ビニール袋に包まれた本体は、裏面に組み立て方が書かれた説明書と2枚の木板、1本のゴムが入っているのみで、非常に簡素なものだった。収納袋は付いてないので100均でサイズが合うものを探すといいだろう。
ファミリーキャンプで子供と一緒に組み立てても面白そうだ。
miniテーブルセットの仕様

| セット内容 | ・miniテーブル ・鍋敷き ・スマホスタンド |
|---|---|
| テーブルサイズ | W28×H10×D22 cm |
| 重さ | 220g |
この中で特に注目したいのが、この大きさで重さがたった220gしか無いところ。「木材でしょ?どんな木を使ってんの?」と思っていたが、実際に手に持ってみるとベニヤ板のような薄い合板だった。その分野には詳しくないが、調べてみると『シナ合板』という素材が近いかも知れない。
Amazonでの購入時価格は驚きの1200円だったので、これは値段相応といったところだろうか。耐久性に不安は残るが、それでもコンパクトソロテーブルが220gで持ち運べるというのは軽量ギア好きキャンパーにとっては大きなメリットだろう。
miniテーブルセットを組み立ててみた

セット内容の2枚の木板はレーザーカットされているので、軽く押すだけでペキペキと型から抜けていく。力加減を間違えて本体を割ってしまわないように丁寧に型抜きを楽しもう。キレイに抜けるとちょっとした快感もあるぞ。
ささくれが目立つ箇所も有り

なるべく丁寧に作業をしていたのだが、どうしても細かなささくれやバリが出てしまう部分は残ってしまう。こうした部分はカッターやニッパーなどでカットして、目の粗い紙やすりや木材用やすりでキレイにすると良いだろう。
子どもと一緒に作業をする場合は、棘が手に刺さってしまうこともあるので、軍手を付けて怪我に気を付けながら進めよう。
細かい部分は端材と爪楊枝で抜く

パーツの中には手だけでは抜けない細かな箇所もあるので、そうした場所は端材を使って抜いたり、爪楊枝の背中を使うことでキレイに抜けるぞ。
これを…
こうしたり…
爪楊枝の背中でこうする
これで各パーツの型抜きが完了
くり抜いたパーツを組み立てて完成

最後にミニテーブルのパーツを組み上げるとコンパクトテーブルが完成だ。しかし、パーツをはめ込んだだけの状態だと足がグラグラしてしまうので、同梱されているゴムを先ほどの穴に通してしっかり引っ張ることで固定しよう。

ゴムは1本しか入ってなかったので、何も考えずにハサミで半分に切って2本にしてしまったのだが、よく考えると1本のままでも使えたかも知れない。
この時は完全に思考停止していて「工作ってこういうもんだよな」と思っていたのだが、今さらちょっと後悔してきた。ホームセンターや手芸用品店にも同じようなゴムは売ってるので、別の色に変えたりしてもオリジナル感が出て面白そうだ。
スマホスタンドと鍋敷きも有り

ちなみに素材のスペースが余ったからなのか、元から織り込み済みなのかは分からないが、ミニテーブルのおまけでスマホスタンドと鍋敷きもセットになっている。
こちらはキャンプだけでなく、家の飾り棚に置いておいても良いかもしれない。木目のナチュラルなテイストがオシャレな気もするが、手に持ってみると思ったよりも軽くてチープさを感じるので、使いどころは意外と難しいかも。
使用イメージはこちら
切断面のささくれはカッターややすりでキレイに処理しよう

木枠の型から抜く時に、どうしても接続部にささくれやバリが残ってしまうので、気になるところは木材用の粗目のやすりを使うと安心だ。
ホームセンターに行けば1枚数十円とかで売っているし、Amazonでも安いものは数百円で手に入るから一緒に購入しておくと良いだろう。
雨対策にニスやオイルステインを塗ってオリジナルテーブルにしよう
実際にキャンプで使用するとなったら雨や湿気、食べ物や飲み物をこぼした時のためにも、ニスやオイルステインなどを塗って仕上げることで、より自分だけのオリジナル感を持たせることが出来るだろう。
その際も重ね塗りなどを考慮して400番あたりの紙やすりを準備しておくと、よりキレイに仕上げることができる。
その他のミニテーブルと比較してみた

ミニテーブルが完成したので、その他の代表的なコンパクトテーブルと大きさや軽さを比較してみた。
キャンプ用のコンパクトテーブルといえばSOTOのフィールドホッパーが有名だが、天板の大きさはほぼ変わらず、フィールドホッパーの方が僅かに広いか。

テーブルの高さはキャンプ工作キットの方が高く見えるが、天板の位置を見るとほんの僅かな差でしか無いのが分かる。

コンパクトテーブル界の最軽量代表、カスケードワイルドの「ULフォールディングテーブル」と比べてみると、キャンプ工作キットの方がほんの少しだけ広くはあるが、天板の大きさだけでは3つの製品に大きな違いは無さそうだ。
収納サイズと重さ比較

続いて登山やソロキャンプに持って行くときの最大のメリット、収納サイズと重さをそれぞれ比べてみた。
じつは実物を見るまでキャンプ工作キットの収納サイズはあまり期待していなかったのだが、こうしてパーツをばらしてまとめてみると、意外にもキャンプ工作キットが一番小さくまとまっているのが分かる。

横から見ても厚みはキャンプ工作キットが一番薄い。ポケットの隙間や収納ケースの空いてるスペースにスッと収まるだろう。だが、木材なので「水濡れ」に弱いのが不安点か。

キャンプ工作キットのミニテーブル単体の重さは182.2gだった。製品仕様には220gと記載されていたが、おまけの鍋敷きやスマホスタンドなどを抜いた本体重量がこれだ。
ただしこれは素の状態での重さなので、ニスや塗装をすることで多少増えたり、あるいは不要な部分をさらに肉抜きすることでより軽量を目指すことも可能だ。天板のカットは難しいだろうが、足部分ならば工作用のこぎりでオリジナルな形状にすることも出来るだろう。

SOTOのフィールドホッパーは収納袋に入れた状態で400.5g。これでも充分軽いのだが、同じ重さならキャンプ工作キットを2つ持って行ける、と考えるといかがだろうか。

コンパクトテーブル界で最軽量を代表するカスケードワイルドのULフォールディングテーブルは、58gとやはりさすがの軽さ。これだけ軽いと、比喩でなく風が吹いたら本当に飛んでいってしまうので、それだけは気を付けたいところ。
子供と一緒に作って遊べるオリジナルコンパクトテーブルを手に入れよう

香取製作所が新たに発売したキャンプ工作キットの1つ「miniテーブルセット」を紹介したが、興味を惹かれる部分はあっただろうか。
水に弱く、焚き火のそばで使うと燃えるかも知れないというデメリットもあるが、本気で愛用するなら塗装や防水加工を施すことで、ある程度は耐えることも出来るようになる。
もしかしたら、キャンプ工作キットの一番のメリットは「加工がしやすい」という部分に有るのかも知れない。ワックス加工や焼き印などを付けてアンティーク風にもできるし、子供と一緒にアクリル絵具でイラストを描いても楽しいだろう。
既製品そのままを購入するのではなく、世界で一つだけのマイオリジナルテーブルを創意工夫しながら作り上げていく経験が得られる「miniテーブルセット」は、ソロキャンプ用コンパクトテーブル界どころか、キャンプ用品界全体に革命を起こす可能性を秘めているかも知れない。
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