岩本利達
災害時に大活躍!汚水から飲料水を作り出す「WATER MADE」の予約販売がスタート

災害時に大活躍!汚水から飲料水を作り出す「WATER MADE」の予約販売がスタート

2011年の東日本大震災や、記憶に新しい2024年1月1日の能登半島地震で実感したのが、インフラが断絶した時の対応の難しさ。自宅に飲み水を置いておくという事は定着してきているが、その飲み水がつぶされてしまったら、燃えてしまったら…と考えると、リスクヘッジとしてもう一つの方法を持っておきたい。

そこで役に立ちそうなのが「WATER MADE」。飲む事が出来ない汚水すらも浸透圧によって飲料出来るようにする専用パックで、いざという時は飲み水を作り出すことが出来るのである。1パックあたり400~500mlの飲料水を作り出すことが出来るため、災害時でも気軽に持ち出せる。

WATER MADEの仕組み

WATER MADEは、浸透圧を利用して汚水から飲料水を作ることができる製品。浸透圧とは、濃度の高い溶液から濃度の低い溶液へ水が移動する現象。WATER MADEは、この浸透圧を利用して、水たまりや泥水などに含まれる水を専用パックの中に引き込む。

この専用パックには特殊なフィルターが使用されており、汚物やバクテリア、ウイルスなどを除去する事が出来るため、安全な飲料水が作れるという訳だ。製品の開発段階ではアフリカやエチオピアなどの発展途上国でも実証実験を行っており、安全に飲める水を作り出すことに成功している。

使用する際の注意点について

まず、専用パックは1回の使い切りとなっており、定価だと1パック660円と中々高価。防災バッグに入れておく分には省スペースで良いのだが、400~500mlの飲料水を確保するという目的だけ考えると、当然小さいペットボトルの方がコスパは良い。また、飲用水を作り出すのに約6~8時間必要なので、すぐに欲しいという時には向いていない。あくまでも緊急用という認識でいた方が良いだろう。

したがって、家族分の飲料水はペットボトルなどで通常通り備蓄しておき、WATER MADEは防災バッグなどに入れておくのが良さそうだ。

ちなみに実験映像では飲料水になっても無色透明になるわけでは無かったり、パックから水を飲む時にストローを刺すことになるが、その時にバクテリアやウイルスが混入しないか?という疑問があったりもする。クラウドファンディング中は色々質問が出来るので、気になる事があれば聞いてみると良いだろう。

登山や山奥で遭難した時にも

キャンプシーンにおいては、登山時に遭難してどうしても飲み水が確保出来ない時や、車が故障して山奥で長時間待機する時、大雪で車の身動きが取れなくなった時など、救援が期待出来ないシチュエーションでは助けられるはず。いつも持ち歩く緊急セットのスタメンとして入れておけば、いざという時に頼りになるだろう。

紹介
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  • 岩本利達
  • 岩本利達キャンプクエストNEWS編集部
  • NCAJキャンプインストラクター/JACオートキャンプ指導者
    『子どもを育む場としての「キャンプ」こそ持続可能な社会の第一歩』をテーマに、環境意識やサバイバル知識を高めるために日夜活動。ガジェット/ギアマニアの視点から最新アウトドアニュースをお届けします。

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