愛犬と一緒のキャンプでは、常にリードを握りながら周囲への配慮に神経をすり減らす。一般的なキャンプ場では、愛犬が自由に駆け回る姿を見ることは正直難しいのが現状だ。しかし、このリード必須という制約を「ドッグランサイト」を導入して解決する車中泊施設が、八ヶ岳連峰と南アルプスの自然に囲まれた山梨県北杜市に誕生した。
日本RV協会が新たに認定した「RVパーク フレックスフィールド」では、フェンスで区切られた専用エリア内で愛犬のリードを外し、自由に過ごすことができる。
キャンピングカーの国内総保有台数が2024年に16万5千台に達し、販売総額も過去最高の1,126.5億円を記録する中、愛犬連れファミリーの車中泊需要も拡大している。これまで諦めていた「愛犬との制約なき滞在」が、車中泊という形で実現するのである。
フェンスが生む安心の境界線「ドッグランサイト」

フェンスで区切られた専用のドッグランサイト内では、愛犬のリードを外して自由に過ごすことができる。これまで「他のキャンパーに迷惑をかけるのではないか」という不安を抱えながら過ごしていた時間が、家族全員がリラックスできる空間に変わるというのはありがたい。
施設には電源と水道が完備され、発電機の使用、24時間利用のトイレ、焚き火、サイドオーニング、車外テーブルの使用も認められている。ゴミ処理も施設内で対応し、近隣には入浴施設もある。朝、車のドアを開けると愛犬が柔らかな土の感触を足裏で確かめながら駆け出し、その姿を眺めながら淹れるコーヒーの香りと八ヶ岳の澄んだ空気が混じり合う…なんとも贅沢な時間だ。
なお、料金は1泊1区画につき5,000円から。一般的なRVパークよりは少しだけ値が張るが、その価値は間違いなくある。
本格薪サウナ&ワーケーション!設備の多様性

ここは併設施設の充実ぶりにも注目。本格薪サウナでは薪がパチパチと燃える音を聞きながら汗を流し、サウナ後の外気浴で八ヶ岳の冷涼な風を肌で感じることができる。
カフェ・ショップでは地元食材を使った軽食を味わえ、子どもの遊び場も完備。ワーケーションラウンジではWi-Fi環境が整備されており、会議の合間に愛犬とドッグランで過ごし、仕事終わりには家族で焚き火を囲むなんてことも可能だ。
これまでの車中泊施設では「宿泊のみ」が一般的だったが、ここでは滞在中の過ごし方まで具体的に提案している。テント設営の手間を省きながら、愛犬にとって慣れ親しんだ車内で夜を過ごすことで、ペットのストレスも軽減される。
全国500カ所超の拡大ネットワーク

今回新たに認定された6施設のうち、ペット連れに対応した施設として和歌山県の「RVパーク きのくに温泉」(料金3,000円から、療養泉分類の天然温泉と地元食材の食事処併設)と山口県の「RVパーク 片添ヶ浜」(料金2,500円から、快水浴場百選認定ビーチまで徒歩30秒)も注目される。
日本RV協会は「くるま旅と車中泊の文化を創出すること」を目的に2012年からRVパークの認定活動を行い、現在全国500カ所を超える規模に成長している。専用予約サイト「RV-Park.jp」では事前決済機能や車両タイプに応じた施設検索を、どなたでも無料で利用できる。同協会は公式SNS(インスタグラム、フェイスブック、X、YouTube)でも情報発信している。
愛犬との旅をもっと自由に

RVパーク フレックスフィールドのようなドッグラン付き施設は、これまで「犬を連れてのキャンプは制約が多い」と感じていた家族の課題を見事に解決してくれる。八ヶ岳の朝霧の中で愛犬が自由に駆け回り、夜は焚き火の温かな光に包まれながら家族が寄り添う時間が、リードという制約なしに実現すると来れば、候補に挙がるというものだ。
車中泊スタイルの普及により、愛犬連れファミリーが利用できる施設は確実に増加している。日本RV協会は「快適に安心して車中泊が出来る場所」として、今後もRVパークの拡充を進めており、愛犬との時間をより自由に過ごしたい家族にとって、実用的な手段となっていくだろう。
ギア
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