友人のO君が行きたがったので、大混雑の東京モーターショー2019に行ってきました。オートバイのモーターショーには過去行きましたが、車の方は初めてです。
私の場合、車は90年式の古いアルファ。オートバイは先日まで90年式のH-D FXR。つい最近、走行僅かに9千キロのFLSTCに乗り換えましたが。こちらもキャブ車で99年式。つまり「機械を自分で操作する」「ダイレクトな操作感」が無ければ駄目な質。未だかつてAT車も、エアバック付きの車も、所有したことがありません。オートバイは空冷・キャブ車でなければ興味なし!
つまりは「最先端」や「未来の車」に全く興味が無いわけでして・・・。そんな者がモーターショーに行ったならば、果たして。
顛末記です。
目次
キャンプやアウトドアで活躍しそうな乗り物たち
東京モーターショー2019には当たり前ですが様々なコンセプトモデルや、実際の販売を目前に控える車、実に多種多様な車が出ていました。詳細は各種ガイドブックにも出ていますね。それらの車を紹介していくと、紙面が幾らあっても足りません。そこで、先ずはそのままキャンプに使える車を探してみました。
当たり前ですが「新型ジムニー」
売れに売れ、未だに納車待ちが解消されないジムニー。モーターショーにも出ていました。ジムニーは、正しく「最強のオフローダー」です。軽い車体に堅牢なラダーフレーム。強靱な足回り。ジムニーで入っていけない場所は、どんな車でも入ることなどできません!キャンプの相棒には最高の友、です。
積載量の問題は、アイディア一つでどうとでもなる。家族向けのキャンパーには適しませんが、少人数でのキャンプなら、この車に勝るものはありません!
個人的にも、昔JA11に乗っていましたし、今後今の車を手放す時が来たら、その時はまたジムニーをと考えています。天候を気にせず走れる素晴らしい車ですね。
コンセプト「ハスラー派生モデル」
面白いと感じたのは、こちらの車。一応コンセプトモデルとしての展示でしたが、このまま市販されるのでは?
ジムニーは、悪路走破性に長けています。それは誰もが認めるところ。けれども「現実の生活で、そこまでの走破性能は必要ない」面もあるのは事実。通常の生活レベルでは、ジムニーの性能を使いこなす場面は、まずありません。
ジムニーほどの悪路走破性を持たずとも、手軽に悪路を走れて、なおかつアウトドアに使いやすい…。そんな我が儘をギュッと詰め込んだのが、こちらのハスラーです。
ハスラーは居住性、積載量、運転のしやすさ、そうした点でジムニーに勝りますね。そのハスラーをアウトドア用にカスタマイズし…。このままでも売れると思うのですが、SUZUKIさん…、市販化しませんか?
こんな車もありました
SUZUKIばかりで何ですけれど。エブリィのコンセプトモデルです。名付けて「どこでもベビールームwithコンビ」!
エブリィのカスタマイズは各種あります。キャンパー仕様もありますし、実に多様なカスタムが既に存在しています。けれども、どこでもベビールームになるという発想は、これまでありませんでした。こんな一台もアウトドア向けに、あり得ると思います。
キャンプやアウトドアに特化したオートバイたち
キャンプをするのに、特別仕様のオートバイは必要ありません。私はHarley Davidsonでキャンプツーリングをしています。けれども、気軽にお出かけ・気軽にキャンプ、そんな感覚で一家に一台…。これならば災害時も活躍しそうです。
SUZUKIさんのVストローム
250ccながら、本格派オフローダーとして、人気な一台。扱いやすい単気筒エンジンは、程良い出力でツーリングもこなします。燃費の良さも特筆モノ。実際知人が乗っていますが、良いですね、このオートバイ。積載能力にも長けています。
HONDAさんのオートバイ2機種
125ccならば、「原動機付き自転車2種」扱い。高速道路は走れませんが、あくまでも「原付」扱い。税金は安いし任意保険は車の特約で賄えます。既にでかいオートバイを持っているなら、125ccは垂涎の的!
中でも、オンロード用では無いこちらの車種たち。悪路もトコトコ走ってくれて、荷物も満載可能です。110ccと125cc。往年の名車「ハンターカブ」の現代版!副変速機も付いていますから、走破性の高さは折り紙付き!
一家に一台、個人的にものすごく欲しくなりました。車庫の片隅に常に待機させ、ササッとお手軽近隣キャンプ的な使い方に、ぴったりです!
最新モデルやコンセプトモデルを前にして
「自動運転」「車内がシートアレンジでリビングに」「みんなでわいわいしながら、車が目的地へ運んでくれる」「危険回避や衝突回避、車が安全をアシストする」…
私が若かりし頃、車とは「格好いいモノ」「わくわくするモノ」「速く走るモノ」でした。心惹かれる、うっとりとしたスタイリング、大出力、高回転、強靱な足回り…。けれど今は違います。
車としての進化は既に頭打ち。後は前述のように、「走ること」とは別な面での進化。それはもはや車とは言えないのでは?
「快適な動くリビング」、そんなものに、心は動きません。少なくとも私は。
今回のモーターショー、「人が操り走ることの快感」を突き詰めたら、一千万円越えの車ばかり…
そうで無ければ「快適な動くリビング」
私の求める車は、ここにはありませんでした(わかっていたことですけれどね)。
心に突き刺さった乗り物たち
東京モーターショー2019には、スーパーカークラブも共演していました。これはうれしい誤算!最新モデルには目もくれませんが、こちらには目が釘付けです!
やはりこれです!「Dino246」
今更説明は不要です!エンツォフェラーリの息子、アルフレディーノが手がけたマシン。世界最高のコーナリング性能を誇った名馬。
夭逝した息子の名を冠し、あえて「荒ぶる馬」を付けなかったフェラーリ。綺羅星の如きフェラーリの中にあって、唯一「Dino」の文字しか刻まれなかった唯一の車。
この車は、目にするだけで涙が出てきます。私にとっては、永遠の憧れ・・・。
Dinoの次なら・・・「Miura」
やはりありました・・・こちらも名車の誉れも高いランボルギーニ「Miura」。12気筒エンジンとこのスタイリング。流石です。これは元プロ野球投手の方が所有する車。羨ましいですね。
12気筒の咆吼、聞きたかったなぁ・・・。
世界を変えた二輪「HONDA CB750 four k0」
イギリス車、イタリア車がTTを制していた時代。トライアンフが世界の中心だった60年代。その常識を覆し、「時計のような精密なエンジン」と世界を唸らせたHONDA。
レース界で世界を制したHONDAが、市販車で世界一を目指したマシン。CB450では叶えられなかったアメリカ制覇も実現したマシン。「750=ナナハン」という言葉が、市民権を得た、あらゆる意味で世界を変えた一台。
この時代、何でもかんでも「750」と言う名前が様々な商品に付いたものです。
大学時代の相棒「CB750F」
CB750fourの発売後、SOHCヘッドからDOHCヘッドへと時代が動き。やがてカワサキからニューヨークステーキ*=Z1が発売。日本国内では「Z2(750cc版。正式にはRS)」が新たなムーブメントとなりました。
そこから再び世界一を狙うHONDAが投じた一石。「Fライン」と呼ばれる流麗なスタイル(タンク、サイドカバー、テールカウルに繋がるライン)と「4バルブのDOHCヘッド」を持つ「CB750F」は、再び伝説となりました。
今では懐かしい「限定解除(当時合格率が3%と言われましたね)」を3回目で果たして、得意満面喜色満面で、大学時代に乗っていた相棒です。
Fと共に過ごした北海道のツーリング、楽しかったなぁ。
TT制覇!世界に羽ばたいたマシン
極東の、浜松の、一町工場に過ぎなかったHONDA。そこから世界を目指した宗一郎。その夢が全て詰まったマシン。夢のマシン。正しく「DREAM」。
TT制覇のマシンです。「HONDA」が世界に認知された夢のマシン。
天才の燦めきはあまりにも短命・・・「NSRゼッケン4」
私の年代には、心に刺さるどころではありません!心を根こそぎ持って行かれます!
短命の天才、Frederick “Freddie” Burdette Spencer。彼が駆ったNSRは、その偉業と共に、「永遠」です。
ゼッケン4のNSR。250cc&500ccのダブルタイトルをとった85年のマシン。
カナダからの刺客「Can-Am Ryker」
今回のモーターショーで、個人的に一番興奮したのがこちら。カナダのメーカーBRP社がリリースしているライカーです!
BRP社のCan-Amシリーズは、スパイダーとして以前から販売されていました。けれどスパイダーは、そのスタイリングがもっさりしていて、好きではありませんでした。だって格好悪すぎたんだもの!けれども、Rykerとなって、ぐっと心に響く形となりました!
下がスパイダー。格好良いとはとても言えない…
参考:MOTORDAYS
Rykerについて
Rykerは四輪のAT限定免許でも乗れる乗り物。エンジンはロータックス製で、600cc(2気筒)と900cc(3気筒)の2種類。水冷ユニットですね。ミッションはCVTです。免許的には「誰でも乗れる」気安さはあります。
色替えも、各色パネルが用意されていて、ワンタッチ!パニヤケースやトップケースも付きます。タンデムで、テント用品満載で、いざキャンプ場へ、なんてツーリングも可能です。
とてもフィジカルな乗り物(欲しい!)
他方、ペースが上がったときに乗りこなすには、それ相当の覚悟と技術、そして筋力が必要なことは確か。決して「気安く乗れる乗り物」ではありません。
車は、車体をバンクさせる代わりにハンドルを切ります。バイクは、シートに体を預ける代わりに体重移動でバイクを曲げます(そのためにニーグリップやステップ加重が必要となります)。Rykerは、その両方が求められる乗り物。足をつかなくても倒れない、安定性から来る安心感は、バイク以上ですが。乗りこなすにはバイク以上にフィジカルでしょう。
でも、これに乗って旅立って、行く先々でテントを張り・・・。素敵です!悪路だってドリフトしながら駆け抜けます!
猛烈に、欲しくなりました。
福田モータースが代理店。熱心に説明を聞く佐久間の図
東京モーターショー2019まとめ
「走る」ことの快楽と、「人間がマシンを制御する」ことの充足感。何よりも車に求めてきたその2点は、既に過去のお話のようです。最新技術は「誰もがスキルが無くとも快適に」「誰もが楽に」「人があくせくして移動するのでは無く、機械がアシストして」なのでしょう。移動するリビング・・・。
全てがそちらにシフトしたなら、それはそれでつまらない未来しかないように思えます。今回モーターショーで、走りに重点を置いたマシンは須く超高額なモノばかり。それではねぇ・・・。
かつて、ジェミニやファミリア、サニーやスプリンター等々、決して高額では無くとも快走できたスポーティなモデル、軽くてよく走る・・・そんな車はもう、出てこないのかな?
人が操ることの楽しさ、死語ですかね・・・。
追記
ロータリーエンジンは、ハウジングを回転させられれば良い。バルブだの何だの小難しい機構は無いのだから!爆発させることができれば、ロータリーは回ります!
だから「ガソリンによるロータリーエンジン」から「水素によるロータリーエンジン」のシフトは簡単。技術的には解決済み!
残る課題はエンジンそのものでは無く、燃料をどう運ぶか…。
水素ロータリーの場合、航続距離を数百キロに設定すると、莫大な量の水素を車体内に内蔵せねばなりません。「莫大な量」です。高圧縮するしかありません。
けれども水素は極めて危険!ただでさえ爆発しやすいものを、高圧縮して…。潜水艦並の外殻が必要となります。だから、水素ロータリーは水素問題のために実用できない…。
今回モーターショーに出ていました!水素を運ぶ為のタンクが!これぞ新技術、これぞ技術革新、これぞ車好きのための最新技術!
水素ロータリーでRXシリーズが復活するならば…。ワクワクします。
ギア
- 日毎
- 月間
- 殿堂
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