東京だけでなく世界で一番登山客が多い山として有名な「高尾山」に、名前は知っているけど実際に利用したことのある人は少ない無料のキャンプ場「日影沢キャンプ場」があります。
利用日の前々月末までに予約申込み(抽選または先着順)をするか、予約に空きがある5日以上前に必着で往復ハガキにて受付するというハードルを越えてしまえば、東京都内とは思えないほど静かな夜を楽しめる、自然豊かな環境が広がるキャンプ場に行ってきました。
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目次
日影沢キャンプ場の基本情報
住所 | 〒193-0844 東京都八王子市高尾町2181-1 |
---|---|
電話番号 | 042-663-6689(高尾森林ふれあい推進センター) |
営業期間 | 通年営業 |
利用時間 | チェックイン:13時~ チェックアウト:最終日の11時まで |
利用料 | 無料 |
駐車場 | 有り |
水道・トイレ | 有り |
公式サイト | 高尾森林ふれあい推進センター「日影沢キャンプ場」 |
日影沢キャンプ場は、高尾山登山ルートの1つである「日影沢コース」の道中にある無料のキャンプ場です。有名な1号路から6号路とは異なる中級~上級者向けのコースとなりますので、登山客でごった返すという感じではありませんが、それでも日中は絶えず登山者の往来があり、ちょっとした休憩スペースとしても使われています。
「キャンプそのものを楽しむ」という施設では無いので、設備もトイレと水道、小さな駐車場だけという最低限のものになっていますが、夜になればシンっと静かになり、東京とは思えないほどの大自然の中でのキャンプを経験できます。
ファミリーキャンプで賑やかに過ごすというよりも、ソロや少人数で静かに楽しむのに向いているキャンプ場だと思います。備品などの貸し出しは無く、薪や炭などの燃料も各自準備する必要がありますので、ある程度キャンプに慣れた人向けの施設と言えるでしょう。
利用時の注意事項
日影沢キャンプ場の利用ルール
- ゴミは持ち帰り(炭を含む)
- 直火禁止
- 飲み水、薪、燃料などは各自持参
- 水場で洗剤を使わない
- 野生動物に餌付けをしない(残飯なども持ち帰り)
- ペットの連れ込み不可
- 大きな音を出すなど他の利用者の迷惑となる行為をしない
無料でキャンプ場を利用するにあたり、上記ルールは必ず守りましょう。違反者が増えるとキャンプの利用が制限・禁止される場合があります。
ゴミのポイ捨てや不法投棄、直火している人を発見した方は下記までご連絡下さい。
- 関東森林管理局 高尾森林ふれあい推進センター 042-663-6689
その他の注意事項やキャンプ場からのお知らせは公式サイトをご確認下さい。
キャンプの予約・申込方法
- 完全予約制
- 希望日の前々月末までに、往復はがきで申込み(抽選)
- 抽選日以降に空きがある場合、往復はがきで申請可(先着順)
- 2週間以内に空きがある場合、センターで直接申請可(先着順)
- 当日に空きがある場合、センターで直接受付も可(平日・先着順)
- 予約の空き状況は、電話・FAXまたは公式サイトにて確認可能
※2023年現在、直接申込みは終了しました。申込みは往復ハガキのみとなっています。
日影沢キャンプ場は完全予約制のキャンプ場です。予約方法は「往復はがき」での申請が必要となっており、利用日当日から土日祝を除く5日以上前までにセンター必着となっています。
以前までは、2週間以内に空きがある場合は直接受付もしていたのですが、予約方法が往復はがきでの申請のみとなり、許可を取るハードルが少し上がってしまった印象です。予約方法の詳細については公式サイトを確認し、日程に余裕を持って申込みをするようにしましょう。
日影沢キャンプ場の駐車場
管理棟の目の前に、数台だけ車を止められるスペースがあります。サイト内への乗り入れは出来ませんが、すぐ側に停められるので荷物の搬入はそこまで大変ではないはずです。
しかし、キャンプ場までの道はがっつり林道なので、車幅があったり車高の低い車だと擦ったり脱輪することも考えられますし、人通りの多い登山道なので単純に嫌な顔をされると思います。
日影沢キャンプ場の施設案内
日影沢キャンプ場は誰でも利用できる無料のキャンプ場ですが、目的はあくまでも森林レクリエーションを楽しむための施設であり、自然を感じるためのキャンプ場ですので、電源付きサイトや売店などの便利なサービスはありません。
薪や食料品などキャンプに必要なものはすべて各自で用意して、自己責任の上でルールを守って使用して下さい
管理棟
キャンプ場入口に管理棟はありますが、管理人さんが常駐しているわけではありません。利用当日は、センターから発行された利用許可証を車のダッシュボードに置いておくか、いつでも提出できるように身に着けておきましょう。
テントサイト
下段サイト
日影沢キャンプ場のテントサイトは下段と上段に分かれていて、駐車場に近い方が下段サイトです。設営可能数は下段サイトがテント11張、上段サイトがテント6張までとなっていますが、2022年時点では下段サイトは閉鎖中、上段サイトはコロナの影響でテント3張(上限15人)の利用制限がされています。
2023年時点で、下段サイトがテント8張(上限40名)、上段サイトがテント4張(上限20名)まで利用可能となっています。また、キャンプ利用者以外にもベンチやテーブルで休憩をしている登山者がちらほらと見られました。
上段サイト
下段サイトの奥にある小さな階段を登った先に上段サイトが広がっており、現在はこちらで最大4組(上限20人)までテント設営が可能となっています。下段サイトよりも敷地面積は狭いですが、少人数でゆったりと静かに過ごせそうです。
炊事場の奥、テントサイトの横には小川も流れており、川のせせらぎを聞きながら星空観察も可能です。Googleの口コミでは、すぐ近くにある「日影沢ベース」という体験学習施設からの車の出入りが気になった、という声もありますので、イベント開催と重なるなど万が一を考えて耳栓なども用意しておいても良いかも知れません。
フィールドの様子
日影沢キャンプ場のテントフィールドは細かな砂利と土で、硬く引き締まった平らな地面です。テント設営には困りませんが、なるべく丈夫なペグとハンマーを準備しておくと安心です。
備え付けテーブル・ベンチ
サイトの周囲に木製のベンチが置かれていて、多くの登山者がこちらで休憩を取られています。下段サイトには木製テーブルも置かれていますが、木が朽ち始めているためか使っている人は見られませんでした。
水道・かまど・炊事場
屋根付きのかまどと水道が設置されています。水道の水は飲用不可ですので、飲み水は各自準備しましょう。また合成洗剤も使用不可となっています。排水がそのまま川に流れ込むので、油汚れは拭き取ってから洗うようにして下さい。
トイレ
管理棟の隣に立派なトイレが設置されていますが、こちらは登山客も利用するので利用者の多い日は汚れも目立ちます。汲み取り式ですが、蓋が付いているタイプで臭いはそこまで気になりません。建物の隣には簡易トイレも設置されており、混み合っている時はそちらも利用できます。
日影沢キャンプ場のチェックポイント
キャンプ場までは林道(登山道)なので走行注意
日影沢キャンプ場を利用する際にまず注意して欲しいのが、登山道入口からキャンプ場にたどり着くまでの数100メートルは林道であるということです。途中にいくつかすれ違いポイントはありますが、道幅が狭く、登山者もたくさん歩いているため、とにかく慎重に安全運転をするよう心掛けて下さい。
登山道の隣でプライベート感は少ないが、夜はとても静か
日影沢キャンプ場のすぐ隣の道は、裏高尾といわれる城山へと繋がる登山ルートとなっています。朝方から日中に掛けては絶え間なく登山者の往来があり、キャンプ場内のベンチで一休みもされるので、キャンプ中のプライベート感は無いと言っても良いでしょう。
しかし、日が落ちて登山者がいなくなると、川のせせらぎが聞こえるほど静かになり、夜の闇に溶けていくような時間が楽しめるはずです。
予約・受付は車で10分程の高尾森林ふれあい推進センターで
日影沢キャンプ場の予約や受付をしている高尾森林ふれあい推進センターは、隣町と言ってもおかしくないほど離れた距離にあります。
2023年現在、キャンプ場の予約方法は「往復はがき」の受付のみとなってしまったので、センターに立ち寄る機会は少なくなってしまいましたが、なにか緊急事態が発生した場合や施設等に損害を与えた場合は速やかに連絡して指示に従うようにしましょう。
日影沢キャンプ場を利用する際に必要な道具
日影沢キャンプ場ではレンタル品などの貸し出しや、薪や炭などの販売はしていないので、キャンプに必要な道具はすべて持参しなければいけません。サイトはフリーサイトとなっており、譲り合って利用することになりますので、あまり広いスペースを陣取ることも避けたいところです。こうした場所でキャンプをするのに、あれば便利な道具をいくつかご紹介します。
ソロ用テント
スペースの限られたフリーサイトに、ファミリー用の大きな2ドームテントや大型テントを張ってしまうと、他の利用者のスペースまで占有してしまうことが考えられます。利用する際はなるべく譲り合って設営することが大切ですので、必要最小限のテントを用意しておきましょう。バンドックのソロドームはコストパフォーマンスに優れたおすすめのソロ用テントです。ファミリーキャンプ時はインナーテントをカンガルースタイルに使うことも可能ですので、持っていると色々なスタイルで使用できますよ。
シングルガスバーナー
わざわざ薪を購入して焚き火をしなければいけないというルールはありません。むしろ、こうした山の中にあるキャンプ場であれば、焚き火をせずにシングルバーナーで調理をするスタイルの方が合っているかも知れません。SOTOから発売されているアミカスは、ベテラン登山者にも愛用者が多くいる人気のモデルです。収納サイズが小さく、ゴトクも4本で安定感も抜群、初めてのOD缶用バーナーとしても間違いの無い1台です。
アウトドア座布団マット
折りたたみチェアなどを持って行っても良いですが、どうせならよりコンパクトに収納できて軽量な座布団マットを使ってみてはいかがでしょう。せっかく山でのキャンプですから、座スタイルで楽しんでみるというのも良い経験だと思います。いつもより視線が低くなり、地面に近い感覚は、人と山との繋がりをより強く感じられるかも知れません。
日影沢キャンプ場は無料で使えるが予約は「往復ハガキ」のみ
ネット予約や電話予約が出来ず、往復はがきでの申請が必要となる日影沢キャンプ場は、他のキャンプ場と比べたら面倒に思えてしまうこともあるでしょう。
しかし予約さえ取れてしまえば無料で利用ができて、都内とは思えないほど静かな山の中で星空を眺めながらキャンプが楽しめるので、先のスケジュールやスタイルに合わせて利用してみてはいかがでしょうか。一般的なキャンプ場とは一味違った特別な時間を楽しめるかも知れません。
ギア
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