「キャンピングカー、いいなあ」
「キャンピングカー、欲しいなあ」
そう考えた事はありませんか?
かく言う筆者もその一人で「いつかはキャンピングカーオーナーに」と、ずっと夢見てきましたが、最近は第2次キャンピングカー・ブームなんだとか。
先日、伊豆までドライブに出かけた際にも、大きなモーターホームクラスから小さな軽キャンまで様々なキャンピングカーが駐車場に止まっていて、「なるほど、確かにこれはブームだわ」と実感しました。
今回は、そんなブームの中で念願のキャンピングカーを購入した筆者が、契約に先だって検討・確認した事など、実際の購入に至るまでの経緯をお話ししたいと思います。
目次
キャンピングカー購入前に検討した3つのポイント
筆者は、キャンピングカー購入は初めてのキャンピングカー初心者ですが、キャンパーとしては「昔取った杵柄」的な経験者です(もうすいぶん昔の話になりますが~笑)。
以前は、スポーツタイプのハッチバック車にテントやタープ、炊事道具、さらには釣りや海水浴などの遊び道具を満載して、よくキャンプに出掛けていました。 しかし、遊んだ後の道具の手入れが面倒だったり、テントで寝ると体が痛くなったり…といった様々な理由で、徐々にキャンプから遠ざかってしまいました。
とは言え元々はアウトドア好きですので、昨今のキャンプ・ブームやキャンピングカー・ブームで、キャンプをしたい気持ちが再び頭をもたげてきたという次第です。
中でもキャンピングカーによるオートキャンプに大きな魅力を感じていたため、キャンピングカー購入に関して3つのポイントに分けて熟考してみる事にしました。
自分がしたいキャンプのスタイルを絞り込む
ただ単に「キャンプがしたい」と思っても、以前のようにキャンプ道具を持ち込んでのテントキャンプをしたいのか、キャンピングカーでのオートキャンプがしたいのか等々、まずは自分のスタイルを絞り込む必要がありました。
自分がしたいキャンプのスタイルによって、用意する道具やキャンピングカーの仕様などが違ってくるためです。
筆者の場合、色々な事がしたい中で突き詰めてゆくと自分がしたいキャンプは「キャンピングカーによる楽ちんなキャンプ」であり「旨いメシが食えるキャンプ」でした。
怠け者の言い草かもしれませんが、テント設営などのキャンプの準備はできるだけ簡単にして、寝る時は車中泊でぬくぬくで眠りたいと考えたのです。
その一方で、同じ手間をかけるなら「料理」だと考えました。
キャンプという限られた時間と労力は、簡単に作れて美味しく見栄えもよい、いわゆる「キャンプめし」作りに使いたいと思ったのです。
自分がどんなキャンプをしたいのか…がはっきりしないと、どんな道具を購入すれば良いのかさえ分からないので、早期にこの事を決める事ができたことで、キャンピングカー購入に至る道筋が見えたと言えます。
キャンピングカー・レンタルという選択肢も検討
キャンピングカーを新車で購入するとなれば、サイズが最も小さい軽自動車ベースのキャンピングカーでも300万円は下りませんし、様々な装備オプションをチョイスすれば400万円超も充分あり得ます。
サイズの大きなバンコン・キャブコンになると400~600万円、輸入キャンパーでは1000万円になる事もあります。すでにSUVを1台所有している事もあって、正直、とても我が家にそんな金額を負担する余力はないという事で、当初考えていたのは「キャンピングカー・レンタル」でした。
レンタルであれば、24時間で2万円前後、朝から翌日夜まで36時間借りても3万円程度でキャンピングカーを利用することができます。つまり、キャンピングカーを購入するための金額で100回分以上もレンタルする事が出来てしまうのです。
しかも、使用後の清掃やメンテナンスが不要で、借りるたびに好きな車種を借りる事ができ、さらには車両の維持費の負担もないわけですので、買うより借りた方が経済的なのは間違いありません。
キャンピングカー購入のメリットとは
コスト重視で考えればレンタルの方が負担が小さい事は確かですが、多くのユーザーの利用希望が集中する季節には借りたい時に借りられないでしょうし、ハイシーズンはレンタル料がアップするケースがほとんどです。
自らがキャンピングカーを所有すれば、シーズンに関わらず好きな時に好きなだけ利用が出来ますし、どのような装備を搭載させるか等も自分のスタイルに合わせて自由に改造する事も可能です。
さらに、災害時の緊急避難場所としての意義も考えました。
寝る場所、調理できる場所、そして、ある程度の電力供給が可能なキャンピングカーは、災害時に大きな役割を果たすとして注目を集めています。
あって欲しくないですが、日本は地震の多い国ですし、昨年の台風による被害も甚大であった事等を勘案すると災害対策もキャンピングカー購入の大きな理由になると考えたのです。
投資できるコストの上限を決める
キャンピングカー購入の方向で考えた場合、単純に価格が高額な上に2台目の購入という事もあり、維持費も含めて考えた場合に家計への負担は大きく、購入できるキャンピングカーの価格も自ずと上限が決まってきます。
新車で400~500万円といった金額はとても負担できる額ではないと感じましたし、初めてのキャンピングカー購入という事で、果たして長年に渡ってキャンプを継続するのか、キャンピングカーを活用できるのかという点にも、我ながら一抹の不安もありました。
そこで、最初は少し控えめに…という事で予算を350万円と決めました。
実際に購入可能かどうかを確認する
いざ、キャンピングカーを実際に購入するとなって、仮に、自分の予算内で候補が見つかり、ローン審査が通過したとしても、クルマはそれだけでは購入できません。購入コストの他にも確認しておく事がいくつかあります。
キャンピングカーを止められる駐車場等の確認
クルマは、駐車場なしには購入できません。必ず、車庫証明を提出して、事前に購入した車を止めておける場所を確保しておかなければなりません。
自宅敷地内に空きスペースがあれば問題ないですが、マンション住まいなどで駐車場の確保が容易ではない場合には、事前に担保しておく必要があります。
実は筆者は、駐車場については非常に恵まれていました。
というのも、筆者は各戸に専用駐車場が付属しているマンションで暮らしていますが、1世帯=1台の専用区画の駐車場にはすでに1台目のSUVが止まっています。本来であればマンション外で駐車場を探さなければならないところですが、最近になって入居された隣家が車を所有していない方だったのです。
キャンピングカー購入の検討を開始した際に最初に確認したのは、この隣家の駐車場を長期間借りる事が可能かどうか…でした。幸いにも「購入予定なし」との事で、長期間の借り受けを約束してくれましたので、管理組合にも「マンション内の駐車場の貸し借りが可能」である事、貸借契約の内容を記した「覚書」のコピーを提出する必要がある事を確認しました。
また専用駐車場への駐車に関しては、当マンション特有の「条件」が1つありました。
それは、オートシャッターのゲート高が210~230cm程度であり、加えて坂道になっているため実際にはさらに低い車高のクルマしか通れない事でした。
従って、購入するキャンピングカーは、シェルを積んだ車高の高い車種ではなく標準車高のクルマに限定されます。もし室内高が欲しい場合には、ポップアップルーフが搭載されているキャンピングカーを選ばざるを得ない事も車種選びの際に重要な条件となりました。
任意保険の加入条件の確認
もう1点確認したのは、1台目のSUVで加入している任意保険に新たに購入するキャンピングカーを加入できるかどうかでした。
チェック
- 2台目としてキャンピングカーを加入させられるのか
- 新車でも中古車でも加入可能なのか
- 加入可能な場合の保険料はいくらなのか
幸い、中古車でもキャンピングカーでも「セカンドカー割引」が適用され、1台目の車両として別途に保険加入するよりも割安な保険料である事が確認できました。
実際のキャンピングカー購入のいきさつ
自らのキャンプ・スタイルを絞り込んだ結果、購入したいキャンピングカーの仕様が自ずと見えてきました。
チェック
オートキャンプをメインにするが、雨天時等を除いて車内での調理はせず原則として車内は寝るだけにする
⇒余裕のある就寝スペースが必要。ただし、夫婦2人なので就寝定員は2名でOK
オートキャンプ場などでは外部電源、及び水道設備は施設に依存する(車に装備しない)
⇒シンクは不要。外部電源機能・1500W以上のインバーターは必須。車載冷蔵庫・FFヒーターはあれば可
料理は基本的に車外で行うが、テイクアウト可能な「地元めし」等は車内で味わいたい
⇒ベンチシートではなく対面対座シート希望
キャンピングカーといっても様々ですが、我が家の場合には、駐車場の高さ制限によってバンコンと呼ばれる「商用バン」をベースにしたキャンピングカーが上限となります。さらに予算の関係で、軽キャンパー及び1500ccクラスの商用車ベースの中古キャンピングカーがメインターゲットとなりそうでした。
ただ軽キャンパーは長距離を走る事に不安を感じるので、今回はトヨタ・タウン(ライト)エース、日産・NV200などをベースにした、いわゆるライト・キャンパーをメインに探してみる事にしました。
キャンピングカーは中古車情報では探せない
中古キャンピングカーを探すに当たって、ごく当然のように「カーセンサー」や「グーネット」等の中古車情報サイトを参照しましたが、実際に探してみると中古キャンピングカーを探す場合には、一般の中古車情報サイトはあまり役に立たない事が分かりました。
中古車情報に掲載されているキャンピングカーはいわゆる「車中泊仕様」が主で、シンクやサブバッテリー等を装備したキャンピング仕様車は、製造ビルダーが自社で再販しているケースが多い事や、中古キャンピングカー専門店の方が「タマ数」は圧倒的に多いことがわかりました。
キャンピングカーの中古車は実際に目で見て触る事が難しい
キャンピングカーは、搭載されている装備や、車体や居住設備の劣化状態などが個別に違うことから、実車を見ずに購入するのは「あり得ない」と感じました。
前述のように、中古キャンピングカーは各地のビルダーが保有しているケースが多いため、遠方のビルダーから購入するとすれば実車を見ずに購入する事になります。しかし、実車を見ないままWEB上の仕様や装備を読んだだけで購入する事はあまりに無謀と言えます。
筆者は川崎市在住ですので、神奈川県下のビルダーはもちろん、東京都・埼玉県・千葉県の近隣都県は見て回らなければならないと考えていました。
最初に訪れた販売店で見つけた優良物件
こうしてキャンピングカー探しを開始したのですが、トヨタカローラ横浜が製造・販売している「アルトピアーノ」というキャンピングカーがある事を知りました。
アルトピアーノはタウンエースがベースなので条件にも合いますし、ディーラー発のキャンピングカーなので安心感が特徴ですが、トヨタカローラ横浜の戸塚中古車センターに「アルトピアーノ」の中古の実車がある事がわかりました。
「自宅から一番近いから」という軽い気持ちで、その日たまたま休日だった家内と中古アルトピアーノの実車を見に出かけました。
中古車センターには装備や仕様の異なる3台の中古アルトピアーノが展示してありましたが、その中の1台が筆者が望む装備や仕様に非常に近く価格的にも予算の範囲でした。
「一番近いから」という軽い気持ちで出かけた先に、筆者にとって優良物件の1台があったというのはちょっと運命的なものを感じました。
実はその1台こそ、後に購入契約を結ぶ事になるアルトピアーノなのですが、それはまた別の機会にお話したいと思います。
初めてのキャンピングカー購入に至るまで
こうして早い段階で筆者が希望するキャンピングカーに出会えた訳ですが、そもそもキャンプ・スタイルを絞り込み、それに沿って「キャンピングカー購入」という方向性を定めた事が全ての始まりだったと思うのです。
余談ですが、中古車センターにあった3台のアルトピアーノのうち、1台は筆者が訪れた段階で売約済み、1台は筆者が購入、残り1台もこの数日後には売約済みとなっていた事から、筆者と購入車との出会いは絶妙のタイミングだったと言えます。
もし自分のキャンプ・スタイルを絞り込むのが遅かったり、駐車場や任意保険などの確認作業を先延ばしにしていたら、あのタイミングでアルトピアーノを見に出かける事はなかったはずです。また見に行ったのが数日後であれば「売約済」の札を見る羽目になったかもしれません。
そう考えると、自分の考えをまとめた上で早めに行動を起こす事が重要なんだと感じた次第です。
ギア
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