熱源が安価で手に入りやすい灯油のストーブは、冬の暖房器具としてとても便利なものです。その中でも、コンパクトタイプの灯油ストーブは冬の極寒キャンプでも使用でき、野外にいながら家の中の様な暖かさを実現してくれます。
今回は武井バーナーのパープルストーブをご紹介していきます。現在所有しているパープルストーブ301Aセットを実際に使ってみての使用感や、おすすめポイントをふまえ、気になった点や一緒に使うサイドアイテムもお伝えしています。
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目次
パープルストーブの基本情報
スペック・価格
パープルストーブは武井バーナー製造株式会社の販売するキャンプ用灯油バーナーで、ストーブとしての用途も兼用しています。
101Cセット | 301Aセット | 501Aセット | |
---|---|---|---|
タンク容量 | 0.5L | 1.2L | 2.8L |
重量 | 0.8kg | 1.8kg | 2.5kg |
サイズ | 幅12.5cm×高さ18cm | 幅16cm×高さ33cm | 幅19cm×高さ37cm |
連続燃焼時間 | 2時間 | 5時間 | 10時間 |
価格 | 40,000円 | 56,000円 | 78,000円 |
パープルストーブは3種類のモデルが発売されています。バーナー部分のスペックは変わらず、違いは主に灯油タンクの容量の大きさになります。
各サイズそれぞれヒーターの有無を選べますが、キャンプで使用する際はヒーター付きの「セット」の記載があるモデルを選ぶ場合がほとんどです。価格は部品高騰の影響で数年に一度値上げをしているようで、2019年にも値上げがありました。
1Lのペットボトルと並べた状態のサイズ感は写真のような形です。高さも幅もそこまで大きくはない事がお分かりいただけるかと思います。
パープルストーブの付属品
パープルストーブには純正で茶筒のような形状のケースが付いてきます。今はこちらを使用していますが、少し出し入れが煩わしいのと、内部にクッション性があるものが欲しいので、今後他のブランドで発売されているケースを検討したいと思っています。
その他の付属品はバーナー専用風防と五徳、ゴムパッキンです。
パープルストーブ301Aセットを購入した経緯
元々冬キャンプ用の暖房器具としては薪ストーブを使用していました。薪ストーブは幕内をしっかり暖められ、暖房能力としては申し分ない物でしたが以下のような欠点もあります。
- コットン素材以外のテントを使用したい時には火の粉で幕に穴が開いてしまうリスクが高まる
- 薪を現地調達出来ないキャンプ場では薪を積んでいかなければいけないので荷物が増える
これらを考えた時に薪ストーブ以外の暖房器具が欲しいと思うようになりました。また、電源の無いサイトでも使える物が良いと考えた時に、候補として挙がったのが石油ストーブです。携帯性に優れ、火力も十分にある点でパープルストーブを選びました。
サイズを301Aにするか501Aにするかは非常に悩みました。どちらも火力は同程度なのですが、タンクが大きい分、501Aの方が一回り大きい形状になります。
コンパクトカーでキャンプに行っている身としては極力積載量を減らせる方が魅力的です。また、価格も301Aは501Aよりも約20,000円ほど安く、お財布と相談した結果301Aを選びました。
武井バーナーパープルストーブの魅力
携帯性と強火力の両立
パープルストーブは他社から発売されているキャンプでの使用を想定したストーブに比べ、圧倒的な小ささを誇ります。
例えば、キャンプ用のストーブで人気のフジカ・ハイペットの大きさは幅31cm×高さ43cm。対して、パープルストーブは一番大きいモデルの501Aでも幅19cm×高さ37cmと、他社の石油ストーブよりも非常にコンパクトな設計となっています。
これだけの小ささながら火力も5.8kwと、熱量だけで言えばフジカの倍以上はあります。これだけの高火力があると、寒冷地でのキャンプにおいて非常に頼もしい存在になります。
燃費の良さ
灯油を燃料として燃やす石油ストーブは、灯油が安価の為お財布にも優しいです。またカタログ通りの燃焼時間であれば、タンク容量1.2Lを満タンにして5時間の連続燃焼が可能です(パープルストーブ301Aの場合)。5Lの携行タンクに灯油を入れていけば1泊2日の冬キャンプを余裕で過ごす事が出来ます。
レトロで暖かみのあるデザイン
丸みを帯びた真鍮のタンク部分はどこか懐かしさを感じさせます。真鍮なので錆びる事は無く、使い込む事で色合いが変化していくので愛着が沸きます。コンパクトで可愛らしいデザインはインテリアとして置いておくだけでも存在感が抜群ですね。
また、上手に点火出来た時の青と赤の炎のコントラストは暖かみのある色合いで、燃えている様子をじっと眺めていたくなります。
パープルストーブの使い方・点火手順
プレヒート
タンク内にポンピングで空気を送り込んで加圧した後、下部の受け皿にアルコールを注ぎプレヒートを行います。冬場の気温が低い環境ですと5分以上の加熱が必要です。
プレヒートは灯油を十分に気化させる為に必要な工程ですのでしっかり行ってください。
点火
メインバルブを開き、気化させた灯油を噴出させます。青い炎が安定して出てくれば問題ありません。ヒーター部分を取り付けて完成です。
チェック
この時に付属品の五徳を装着することでバーナーとして使用できます。バーナーとしての利用と、ストーブとして活用できるのもパープルストーブの魅力です。
使ってみて気になった点
ストーブ使用時だと上に直接物を置けない
石油ストーブを使う楽しみの一つに、上部にやかんや鍋を置いての調理があります。ですが、パープルストーブはヒーター付きの状態で上に物を置いてしまうと発熱ユニットが壊れる原因になってしまいます。
ストーブガードや五徳もネイチャートーンズやピノワークス等、様々なメーカーから発売されていますのでヒーター部分を付けながらストーブ調理をされたい方は専用の五徳を購入する必要があります。
使用中は定期的なポンピングが必要
パープルストーブは点火した後でも時々ポンピングを行いタンクの圧力を上げる必要があります。この時圧力を管理するのに圧力計があると管理がしやすいのですが、圧力計は501Aにのみ付いています。
我が家では301Aを使っていますが、301Aを選ぶと圧力計は別途購入する必要があり、ポンピングも火力が弱まった時に感覚で作業をする事になってしまうので、その点は501Aにした方が良かったかなぁ…と思いました。
燃焼中の音が大きい
パープルストーブは使用中「コー」というバーナーの燃焼音がします。私はそこまで気にはなりませんでしたが、やはり薪ストーブやセラミックヒーターなどに比べれば大きめの音にはなります。静かな環境でキャンプをされたい方は購入を検討する際の一つのポイントになると思います。
買っておくと便利なサイドアイテム
ヒューナースドルフ Fuel Can Pro 5L
ドイツ製の灯油の携行タンクです。ご家庭でもよく見かける灯油のポリタンクは18Lが多いですが、5Lぐらいの容量がキャンプでの使用には丁度良かったのでこちらのタンクにしました。
カラーリングは赤・黒・カーキの3色ありますが、ミリタリー感があり格好良かったのでカーキを選びました。ボディの側面にノズルが付いているのでノズル忘れの心配もありません。
ネイチャートーンズ ストーブガード
引用:Amazon
とてもオシャレなデザインで格好良く、またパープルストーブにジャストフィットするサイズが購入の決め手になりました。サイズ展開はS~XLの4種類あり、Sサイズが301Aに、Mサイズが501Aにそれぞれ対応しています。
組み立ては非常に簡単にできますし、収納時もコンパクトに折り畳めます。小さな天板が付いているので五徳をかけたり、シェラカップをちょっと置いたりする時にも便利です。
パープルストーブで暖かい冬キャンプを過ごそう
キャンプでの石油ストーブの使用はパープルストーブが始めての経験でした。使用中もポンピングをする必要があったり、スイッチ一つで簡単に取扱える暖房器具という訳ではありません。ですがパープルストーブのレトロな外見と、コンパクトなバーナー部分から出される暖かさは点火する手間以上の魅力を持っています。
また、パープルストーブは購入後の対応も素晴らしかったです。点火方法で分からない点があり、直接、武井バーナー製造株式会社さんに電話をした所、分かりやすく丁寧に返答して下さったのが印象的でした。
この冬はパープルストーブで暖かな冬キャンプを過ごしてみてはいかがでしょうか。
ギア
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