アウトドア経験は皆無で車の運転もできない筆者が突然キャンプに興味を持ち、無謀にも徒歩ソロキャンプをスタート。当初はキャリーケースを引きながらリュックを背負いキャンプ場へ向かうという重量級徒歩キャンパーでしたが、3年目に突入した現在は10kgくらいのバックパックでキャンプへ行く様になりました。
まだまだ改善が多く軽量化の途中ではありますが、実際に実践してきた軽量化のポイントをご紹介します。
目次
基本的な装備について
ロースタイルに変える
筆者が徒歩キャンプを始めた当初は、ハイスタイルとかロースタイルとか知らずに、ヘリノックスのチェアワンサイズのチェアとテーブルを購入して持って行っていました。
しかし、どちらも1kg近くあり、セットで2kg。今考えるとけっこう重たい。しかも座る位置が高いと手の届く範囲にギアを置くためのラックなどが必要になります。それも揃えるとまた重くなる。
逆にロースタイルにすると、チェアやテーブルそのものが軽くなるし、いっそチェアを無くして地べたに山座布団を敷いて座ればさらに軽量。キャンプ中に使う物は、シートを広げてそこに置いておけばOKです。ロースタイルに変えるとラックを持って行かなくても快適なキャンプを過ごせます。
ウェイトの大きいギアから軽量化をする
軽量化したい、身軽にキャンプをしたい。と筆者も色々考えてULに関するブログやYouTubeを見まくり、やっぱカトラリーやクッカーはチタンが良いよね!とかペグハンマーは要らない!とか知識を得ましたが、数十グラム単位の軽量化は上級者のお話。初めはウェイトの大きい物から見直しをすると手っ取り早いです。
最初に見直すのはやっぱりテントです。最初は2.6kgのテントを使用していて、初心者の筆者はそれが軽いと思っていたのです。しかし、徒歩キャンパーにとって2kg台は重過ぎる。そこで1.6kgのテントに買い替え、現在メインで使用しているテントは900g。1.7kgの減量は大きいですね。
次に寝袋、チェア、テーブル、バックパックと、単体で1kg近いギアが減量できないかをまず考えるのがおすすめです。
単体ではなくトータルで考える
ウェイトの大きいギアから軽量化をすると説明しましたが、それと同じく考えたいのが、該当ギアを使用する時に併用する物の重量も加味することです。
例えばテント。テント本体のスペックを見て軽量だと思っても、テントを立てるためのポールが別途必要な場合、必要な本数分のポール重量も加味しないといけません。ワンポールテントであれば1本ですが、入口を跳ね上げたいとなると2本必要になるし、パップテントであれば4本必要。非自立式であればペグは必須なので、ペグの重量も考えないといけません。
ポールに関しては枝を拾えば不要。とおっしゃる方もいますが、どのキャンプ場でも丁度良いサイズの枝が必要な本数落ちているとは限りません。テントはテント本体の重量だけでは無く、ポール、ペグ、張り綱、グラウンドシートも加味して考えた方が良いです。
寝袋やマットも同様で、軽量だと思って購入しても寝心地が悪い、寒いからと二枚重ねにしたり、ラグを追加すると結局その分重くなります。それならば最初から少し重くても断熱性のある寝袋やマットを単体で使用した方が、総合的にみて軽量になるパターンもあります。
単体で使えるのか、追加が必要ならトータルの重量はどれくらいになるのか?ここを考えてギア選びをしましょう。
当日の食べ物・飲み物からも削れるところを探す
食材は当日購入しない
車で行くキャンプの場合はキャンプ場へ向かう途中で買い物をするのが普通だと思いますが、徒歩キャンプの場合はおすすめしません。なぜなら当日購入すると嵩張るからです。
日本の食品は過剰包装が多いので、外袋、内袋、トレーと、とにかく嵩張る。それに、ソロの場合は特に食材が余りがち。徒歩キャンプの場合、余った食材を持って帰るのは苦痛です(無駄な重量…)。
メニューは事前に決めて、前日までに必要な食材を必要な分だけ購入しておくことをおすすめします。
食材は自宅で下ごしらえする
先に述べた「食材は当日購入しない」に続くことですが、事前に購入した食材は自宅で下ごしらえしておきます。
筆者の場合は手の込んだキャンプ飯は作りませんが、それでも食材のカットは自宅で済ませ、必要な分量だけジッパー付きビニール袋へ入れて持って行きます。そうすると必要以上のゴミは出ないし、まな板や調理用ナイフも不要になります。
肉類も下味を付けてジッパー付きビニール袋に入れておけば調味料を持っていかなくて済みます。キャンプ飯作りの時短にもなるので一石二鳥です。
保冷剤はペットボトルで代用
保冷剤は行きは食材を冷やす目的があるので意味がありますが、目的を果たした後の帰りはただの重しになります。
徒歩キャンパーなら帰りも無駄な重量は節約していきたい!そこでペットボトルです。筆者は必ず500mlの水を持って行くので、凍らせて食材と一緒に保冷バックに入れて持って行きます。夏場であれば食材も凍らせておきます。そうすると夜まで十分冷たいです。
保冷剤として使用できて飲み水も確保できる。こちらも一石二鳥です。
さらに装備を軽量化していくための考え方
当日使わなかったギアは本当に必要か考える
軽量化するにはULギアを購入するのが近道。手っ取り早くて簡単です。しかしULギアは高価な物が多く、お金がかかります。
そこでキャンプを終えた後に考えたいのが「使わなかったギアは無いか?」と言う事です。筆者も帰宅後にギアを片づけながら使わなかったギアを眺め、次は持って行かなくても大丈夫なのでは?と考えながら削減して軽量化していきました。
軽量化の基本は、使わないものは持って行かないことだと思います。つい不安で持って行ったタオル、シェラカップ、ポールなど…。何かしら使わなかった物があるはずです。もちろん使わなかったとしても備えとして必要な物(エマージェンシーキットや防寒着など)もあるので、本当に必要なのかを考えて削減していきましょう。
ひとつ二役のギアを増やす
ひとつのギアをひとつの目的だけで使用するのでは無く、2つ以上の複数の目的で使用すると重量の節約ができます。
筆者の場合、焚き火用の皮手袋と設営時に使う軍手をそれぞれ持って行くのを止めて難燃素材の軍手一枚にしたり、寝るときのマットはショートサイズにしているので、足元には空になったザックをマット代わりに置いたりしています。
焚き火台はニンジャファイアースタンドソロを良く使用していますが、この焚き火台に付属している五徳は火ばさみとしても使える優れモノ。軽量化を目指すキャンパーには嬉しい仕組みです。筆者もまだまだですが、この様なひとつで複数の役割を果たすギアを増やすのは大事なポイントだと思います。
登山・ULハイカーを参考にする
当然ですが、登山をする方の装備はキャンプよりシビアなので軽量化を考える上でかなり参考になります!
筆者は登山・ULハイカー系のYouTubeをめちゃくちゃ見ました(なんて便利な世の中!)。ギア選びも参考になりますが、食料の持ち運びの仕方やクッカー類のスタッキング、バックパックへのパッキング方法など、山へ登る道具をバックパック一つに収めるテクニックがあるのです。それを真似て実践することで、筆者もバックパックひとつでキャンプへ行ける様になりました。
ちなみに、筆者が主に参考にしているYouTubeは、以下の通り。ご興味ある方はぜひ参考にしてみてください。
もっと身軽にキャンプへ
筆者が徒歩キャンプを始めた頃は重たい荷物に翻弄され、かなり体力を消耗し、ただ行って帰るだけで謎の達成感…笑。それはそれで楽しかったのですが、軽量化をする事で体力的にも余裕が出てきて、気軽にキャンプへ行ける様になりました。
そして軽量化でギアを減らしていくと設営・撤収も楽になりスピーディーになります。筆者もまだまだ軽量化の最中ですが、今回の記事が徒歩キャンパーさんの参考になれば幸いです。
ギア
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