子どもと登山に行きたいけど「まだ小さいし大丈夫かな?!」「ちゃんと歩けるかな?!」と悩んでいませんか?
確かに山には危険がいっぱい!予測不能な事態がおこることもあります。しかし、しっかり計画を立て準備することで、子どもも親も無理せず楽しい登山ができますよ。
そこで今回は実際に私が子どもと初めて登山に行った時のことなどを交えながら、子どもと楽しむ登山のポイントや持ち物、山選びなどをご紹介したいと思います。
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子どもと楽しむ登山のポイント
まずは山を楽しむこと
登山=登頂の考えはいったん忘れましょう。特に小さい子どもにとって「山頂に着いた!」という達成感はわからないものです。それよりも「山を楽しむ」ことにポイントを置いてみましょう。
例えば、これは娘が1歳10ヵ月の時に福岡県の三日月山に登った時の写真です。ちなみに娘3回目の登山です。
三日月山は登山道もなだらかで整備されているため、小さい子どもも登りやすいです。
また、木に「山頂まであと何メートル」と随所に書かれているのですが、そこにトトロとドングリの絵が描かれています。子どもはそれを見つけるのが楽しくて「トトロいた!」「次はどこかな~?」と探しながらどんどん登っていきます。
石や葉っぱを集めたりもします。
こうなると正直、全然進みません(笑)進んだと思っても急に戻ったりもします。大人はついつい先に進みたくなりますが、ここで「早く行くよ!」なんて絶対急かさないでくださいね。
子どもは山を。自然を楽しんでいるのです。満足し納得すれば自分から先に進みだすので、親も子どもと一緒に普段見ない山を楽しんでみましょう。
子どもの頑張れるを引き出しましょう!
大人もそうですが、何か目標がないと「山を登りたい!」とは思えませんよね。特に小さい子どもは飽きやすく、山に登るメリットや楽しさを熱弁したところでわかりません。
「疲れてきたかなぁ?」「脚が止まってきたなぁ」という時に、子どもの好きなお菓子などを用意しておくと子どもの頑張れるを引き出すことができますよ。
例えば私の娘は疲れると抱っこを要求してくるのですが、さすがに娘を抱っこしたまま山を登るのはきついですし、危険を伴いやすくなります。
そこで私は普段から「頑張れるお薬」として飴やラムネなどを使っています。「この飴ちゃん食べたらあそこの木まで頑張れるかな?」と言うと大抵子どもは飴欲しさに「うん、頑張れる」と言うのです。単純です(笑)
ここでのポイントは「長い見えない目標ではなく、短い目に見える目標」を提示してあげることです。目標に達すると当然また「飴食べないと頑張れない」と悪知恵を働かせてきますが、また次の短い目に見える目標を提示して飴をあげます。
何回か繰り返すと、不思議なことに飴がなくても自分から「次はあそこまで行けるよ」と言ってくるようになります。自分の中で頑張れたことが自信に変わるのかもしれません。
子どもと登る山を選ぶポイント
次は、子どもと登る山選びについて見ていきましょう。子どもは筋力も成長途中な為、岩がゴロゴロした山や急勾配の山、登山道が整備されていなかったりすると体力がもたなかったり、ケガをする危険が高まります。
子どもの成長や体力にあった山選びは、子どもに「また山に登りたい!」と思ってもらえることにつながりますよ。
車やロープウェイで登れる山
登山口から山頂まで自分の脚で登ることだけが登山ではありません。車やロープウェイで山頂や山頂付近まで登れる山は沢山あります。子どもの年齢や体力に合わせて上手く活用しましょう。
これは娘が1歳6ヵ月の時、福岡県北九州市にある皿倉山に登った時の写真です。娘にとって初めての登山で、歩けてもまだよく転んだりする時期でした。
自宅から近い山を選ぶ
いくら山頂や山頂付近まで車やロープウェイで行けたとしても、そこまでの移動距離が長いと到着までに疲れてしまったり、車酔いをしたりなど子どもに負担がかかってしまいます。
特に乳幼児の場合、移動で疲れてしまうとグズったりして大変!親までも疲れて登山どころではなくなってしまいます。移動時間は長くても1時間以内がベストでしょう。
山頂までケーブルカーで行ける山がおすすめ
娘はまだ歩けてもよく転ぶ時期だったので、登山道を歩くのは無理だと判断しました。私自身も背負子をして山を登る自信も体力もなかったので、山頂までケーブルカーで行けるのはありがたかったです。
万が一娘が疲れても抱っこしてケーブルカーで下山できますからね。しかも20分間隔で運行しているので「子どもが帰りたい」と言えばすぐに帰ることができるのも良かった点です。
山頂がなだらかで広い山だと安心
娘はまだ危ないなどの判断ができない年齢だったので、山頂が狭かったり、大きな岩や石があったりすると大ケガにつながる可能性がありました。なので、ある程度整備された山頂でなだらかなことは大事なポイントでした。
車やロープウェイで行ける山は大体展望台などがあり整備されているところが多いと思いますが、事前に写真などでしっかり調べておくと安心ですよ。
休憩所やトイレがある
子どもが小さいとオムツを替えたり、急にトイレに行きたくなったりすることがあります。山頂にトイレがあるかは調べておきましょう。もし無い場合は、携帯トイレなどを持参しておくと安心ですよ。
また、山頂は日差しが強かったり、風が強かったりなど気候や気温が変動しやすいので、体温調節が未熟な子どもが休憩できるような場所があると安心です。
整備された登山道&距離が短い山でステップアップ!
初めての登山から約2ヵ月後、今度は福岡県筑紫野市にある天拝山に登りました。
前回の登山で整備された山で短い距離ならば登れるかもと思い次のステップへ。娘は1歳8ヵ月、歩くことが好きで特に階段が大好きな娘にもってこいの山でした。
登山道がなだらかで整備されていると子供でも登りやすい
天拝山は登山道も広くなだらかで、舗装された道なので子どもも登りやすい山です。
危険箇所には手すりや柵が設置されているのも安心です。低山だとここまで整備された山は少ないので、本当に整備してくれている方々に感謝です。
いきなり急勾配で石がゴロゴロした山を登るのは親も心配ですし、子どもに「登山=辛い」と思わせる可能性があると思ったからです。
まずは子どもが「登山=楽しい」と思えるような山をできるだけ選びましょう。
自然を感じられると楽しめる
天拝山は登山道は整備されていますが自然をたくさん感じながら登れる山です。
子どもにとって石ころや葉っぱ、木の枝などを拾いながら歩くのは冒険そのもの!鳥の鳴き声や風で木が揺れる音なども五感を育むことに繋がりますよ。
子どもの脚で登りきれる距離が良い
天拝山は標高257.4m、標高差200m。大人の脚で30分もあれば登頂できる山です。登山コースは色々ありますが今回は正面登山道から登りました。
ゆっくりゆっくりですが娘は自分の脚で山頂まで登ることができました。正直、途中で疲れて断念すると思っていたのでびっくりしました。かかった時間は山頂まで約2時間、大人の約4倍の時間かかりました。
下山は子どもも疲れていたので所々抱っこをしましたが、本当に良く頑張ったと思います。登山コースを調べると基本的に大人の脚で登る前提で所要時間が書かれているので注意が必要です。
小学生以上で登山経験があれば大人とあまり差がなく登れるかもしれませんが、子どもとの登山の際は時間に余裕を持って登りましょう。
子どもとの登山に必要な持ち物
子どもとの登山でこれは必ず持っていったほうが良いものをまとめてみました。着替えやトイレットペーパーなど濡れると困るものは、ジップロックや防水バックに入れましょう。
食料(おやつ)
ごはん(お弁当など)はもちろんですが、疲れた時のおやつは必需品です。飴やラムネなど口どけの良いものが特にオススメです。
また、ゼリーもスーっと体に入って腹持ちが良いですよ。他にも一口サイズのおにぎりやパンなどがあると安心です。
飲み物
子どもは汗をかきやすいのでこまめに水分補給をしましょう。ジュースは甘くて逆に喉が渇いたりするので、基本的に水やお茶、スポーツ飲料などが良いでしょう。
水はケガをした時、傷口を洗ったりバーナーでお湯を沸かして料理に使えるので必ず持って行くことをオススメします。少し多いかなくらいの量を持って行った方が安心ですよ。
防寒着
体温調節の未熟な子どもはもちろん大人も防寒着はしっかり準備しましょう。必ず、マウンテンパーカーやウインドブレーカーのような風を通さないものは年中必要です。季節に応じてフリースなどの保温性のあるものを組み合わせて使いましょう。
夏でも長袖・長ズボンを着用し肌を覆いましょう。虫や日焼け対策になるので必須です。最近はマダニが多いので特に気をつけましょう。
着替え
子どもは汗をかきやすいので着替えを持っていきましょう。汗をかいたままにしていると冷えて体温が急激に下がることがあり危険です。
3月に娘と登った時、下山後汗をかいたまま着替えをせずにしていたらガタガタ震えだし慌てたことがありました。防寒着は着ていても中の肌着が汗で濡れ冷えたのが原因と考えられます。
肌着や靴下などの着替えはさほど荷物にならないので必ず替えを持っていきましょう。
雨具
雨具は必須です!山の天気はびっくりするくらい変わりやすいです!雨に濡れるだけで体力も体温も低下します。
子どもは普段使っているものがあればそれでも大丈夫ですし、購入するのであれば普段使いも防寒着の代わりにもなるので準備して損はありませんよ。
帽子
帽子は日よけや熱中症の対策、虫除けなど必須アイテムです。夏場は通気性が良く首元まで日よけができるもの、冬場は耳元まで覆うことができるものが良いでしょう。
手袋
足場が悪く手を使わないと進めない場所があるかもしれないので持っていると安心です。軍手や100均の手袋、園芸用の手袋は滑り止めが付いているものもあるのでオススメです。しかし、冬場はしっかりとした防寒用の手袋を準備した方が良いでしょう。
タオル
汗を拭いたり首に巻いて日よけにも使えるので必ず持っていきましょう。速乾性のあるものや手ぬぐいなどなるべく肌触りがよく首にかけられる長さのあるものがオススメです。
携帯トイレ・トイレットペーパー・お尻ふき
携帯トイレは100均にも売っているのでいざという時に持っておきましょう。高速などで子どもが突然「おしっこ!」と言ってもいいように、私は普段からカバンに常備しています。
トイレットペーパーやお尻ふきはトイレ以外にご飯の時などにも使えるので必須アイテムです。
救急セット
娘との2回目の登山の時、普通に歩いていただけなのに段差でバランスを崩し、顔から倒れ、眉間を負傷!かなり焦りました!
整備されているからと安心していましたが、この経験以降、必ず救急セットを持つようになりました。「備えあれば患いなし」ですよ!他にも虫よけスプレーや常備薬も携帯しています。
抱っこひも・ベビーキャリア
3歳くらいまではやはり下山はほぼ抱っこでした。私はスリングを携帯して対処していました。あくまでも簡易的な感じですので細心の注意が必要です。
ベビーキャリアは親自身の体力や技術が必要な為、もし可能ならあるとかなり楽ですし、登山の範囲も広がります。しかし、登山初心者が使うと足を滑らしたりすると子どもも大ケガをするリスクがあるので気をつけましょう。
まずは、なるべく子どもが自分の脚で登り降りできる山や、親が抱っこしても大変でない整備された山を選ぶことが大切です。
子どもと登山を楽しむためのポイントまとめ
いかがでしたか?子どもとの登山は予期せぬことが沢山です。しっかり事前に準備し「山頂に着かなくても大丈夫」「途中で折り返してもいいや」くらいの気持ちで子どもとの登山を楽しんでみてください。そして、あっという間に追い越されるようになりますのでご覚悟を(笑)
ギア
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