36年目を迎えるオートバイ人生。この36年間、ツーリングに出ない年はありませんでした。これからもきっと。
古いツーリング写真を整理していて気づいたことが一つ。2000年からの20年間で、四国に6度も訪れていました!日本海の海と全く異なる「蒼と碧、そして白い雲」に囲まれた世界は、それほどまでに魅力的です。
新潟から向かうには往復2000kmを遙かに超える旅となりますが、何度も訪れたくなる魅力溢れる四国のスポットを紹介していきたいと思います。
目次
何度でも訪れたくなる四国との出会い
今となれば古すぎる話ですが、2000年以前のTouringはフィルムカメラでの撮影。デジタルカメラで記録を残すようになったのも、この年。そして同時に2000年は「四国との運命的な出会い」を果たした年です。
4日間の休みが取れた夏、西に向かって走り始めました。35度を超える猛暑の中、初日は琵琶湖のほとりに泊まり、2日目には鳥取砂丘近くでのキャンプ。目的地を決めず、夜にマップルを見ながら(懐かしい!)ルートを決めていました。
3日目には鳥取砂丘から岡山に抜け…すると眼前に現れたのです!
2000年、初めての四国・初めての瀬戸大橋
何処までも続く碧い海、そして蒼い空、浮かび上がる白い雲、その中を遙かに続く巨大建造物、瀬戸大橋!感動でした、ひたすらに感動!人の手がこれほどの物を作りだすのかという畏怖、そして瀬戸内の美しさ…。
何も考えずに瀬戸大橋を走り抜け、四国へと渡り、淡路島へ…。けれども翌日には帰らねばならない!新潟へ。既に時刻は19時過ぎ。淡路島でラベンダー風呂に入って疲れを抜き、一晩中走り続けた「2泊4日の旅」でした。
2000年、夜淡路島にて入浴。この後一昼夜走り続けた…
ここから四国とのお付き合いが始まったのです。20年間で6度も訪れる四国行きへ。
岡山県~香川県「瀬戸大橋」
2002年、瀬戸大橋を見に行くため、瀬戸大橋を堪能するためだけのTouringを計画しました。それほどまでの衝撃だったのです、瀬戸大橋は。
何も考えずに渡った2000年とは異なり、事前に瀬戸大橋を調べ、学び、開通前の悲劇まで学習し、向かいました。瀬戸大橋は、島々を橋脚の土台として活用しています。中でも最大の島、与島にはSA完備。
2002年、瀬戸大橋を見に行く為だけのTouring
今では無くなりましたが、2002年にはここにフィッシャーマンワーフもあって、船で瀬戸内クルージングも可能でした。瀬戸大橋の下を海で行く!乗るしか有りませんよね。
2002年、瀬戸大橋を見行く為だけのTouring。与島からのクルージング
現在でも岡山県南部の「児島観光港」から瀬戸大橋の真下を通り、「与島」手前で折り返す45分間のクルージングなら可能です。
与島は絶好のビューポイントです。遙かに仰ぎ見る四国、碧い海を行く船、其の軌跡、何処までも蒼く続く空、浮かぶ白い雲、そして巨大な建築群…。
何度も渡った瀬戸大橋。けれども、未だ渡る時には胸が高鳴ります。岡山県の高速上から、瀬戸大橋へと分岐する地点、ここを駆け抜けた瞬間、高鳴ります。山口県の角島大橋のように途中で止まることが出来ぬため(高速道路ですから)、心に風景を焼き付けるしか無いのだけれども、瀬戸大橋、人生で一度は必ず見に行くべき場所です!
2000年、2002年、2013年、それ以外にも山陽方面へのTouring、四国に行かぬTouring、わざわざ瀬戸大橋を渡ったりもしています。果たしてこれまで何度走ったのか、10回以上は走っていますね。
2013年、四国カルストからの帰り道。瀬戸大橋にて
愛媛県「四国カルスト」五段高原
カルストは山口県にもあります。秋吉台。でも個人的な見解ですが、カルストを堪能するなら絶対的に四国カルスト、五段高原です!
2009年、朝に天狗荘から四国カルストへ
山の稜線を走ります。片側は崖、片側には草を食む馬や牛。標高が高いため、直ぐに雲に覆われます。雲の中を走るのです!風が吹けば雲が四散、絶景が現れます!
四国カルストには、2009年、2012年、2013年、2018年と合計4回訪れています。
2013年、四国カルストにて
2018年、雲の中の四国カルスト
2018年は、天候に恵まれず快晴とは行きませんでした。けれども逆に、雲海の中を走る体験が出来ましたので、それはそれで。流れてくる雲に包まれつつ走る、楽しい経験でした。
ここで泊まるならば、お勧めは「天狗荘」。四国カルストの入り口にある宿で、敷地内が愛媛県と高知県の県境です。朝風呂に浸かり、雲海を眺める朝は格別ですよ!
2009年、天狗荘にて
2018年、天狗荘にて
標高が高いために、朝早い時刻なら必ず雲海が現れます。雲の切れ目から望む四国カルストに続く道…。素敵な光景です。こちらは冬にはスキー場となりますから、夏でも涼しいですよ。
高知県「四万十川」
日本一の清流と言われる四万十川。やはり素晴らしい清流です。
豪雨(2009年、高知県に洪水警報が出ている中を走りました)の雨上がりでも、清流が濁っていない!びっくりです。
2009年、豪雨の中四万十川道の駅「とおわ」に到着
鮎の稚魚が沢山居ます。川エビも、川海苔も、本当に美味!四万十川には2009年・2013年・2018年と3回訪れました。おすすめのポイントがあります。
こちらは施設の裏手から四万十川の川縁に降りられますし、四万十の自然が育てた様々な食材・お土産も購入でいます。充実した施設ですよ。
下の写真は、2013年。同じポイントです。
下の2枚は2018年に撮影。2018年は前年の四国豪雨で様々な沈下橋が傷んでいました…。それでも四万十川は、何時も「清流」です。
高知県 四万十川「沈下橋」
「沈下橋」とは、四万十川に架かる橋。川が溢れ、洪水となっても、橋が流されないように欄干がありません。川の中に橋が沈んでも、漂流物がぶつかり欄干が破壊され、結果橋自体を消失してしまうことの無いように工夫されています。
四万十川には、数多くの沈下橋があるのです。
2009年、雨上がりの「岩間沈下橋」にて
中でも「岩間沈下橋」は有名。比較的沈下橋の中では大きいため、渡りやすい橋です。2009年にはこの橋を渡り、動画を撮影したりして遊びました。
2013年に訪れた時は「向山橋」に向かいました。
2013年、「向山橋」にて
ところが2018年に再び「岩間沈下橋」に向かうと…。前年の豪雨で沈下橋の一部が欠損!渡ることは出来ませんでした。残念です。
2018年、壊れた「岩間沈下橋」と四万十川
現在では既に修復済み。沈下橋は大小たくさん有りますので、走り比べてみるのも一興です。
高知県「桂浜」
桂浜を訪れたのは過去2回(2012と2018)。2回とも灼熱でした…。名物アイスクリンを食べて涼んだ記憶があります。
桂浜は、砂浜から急激に海へと切り立っています。そのため大変波が荒く大きく、海辺に近づくことは禁止です。表示された遊歩道以外に入ると、監視員が飛んできますよ!
桂浜にそびえ立つ坂本龍馬像
2018撮影。遠目で小さく見えますが、この波は人の背丈を超えています。
その昔、ここに黒船がやってきたのですね。浜から急激に海へと落ち込む故に、大型船が接岸しやすかったのでしょう。
桂浜の左手側は、このように波打ち際のある通常の浜辺です。
改めて、桂浜右手側。凄い波なのです。
坂本龍馬像は、浜辺では無く、浜から上がった小高い丘にあります。駐車場からいったん小高い丘に上がり、そこから浜へと下るのです。折角の四国Touring、桂浜で明治維新へと向かった激動の時代に思いを馳せるのも楽しいですよ。
愛媛県「道後温泉」
道後温泉へは、2009年に行きました。四国カルストから、しまなみ海道を走って本州へ戻る途中に立ち寄りました。
「坊ちゃん」で有名な道後温泉。実際に訪れると驚きますよ!温泉街ではありません。町の繁華街の中に、どかんと1軒、道後温泉が存在しています。
温泉の正面は大通り。そして商店街が賑わっています。
流石に入浴客で賑わうお風呂で撮影は出来ません。外観のみ。休憩場所には簾が下がり、多くのお客さんでいっぱい。観光名所ですから。バイク乗りは人混みが苦手ですから、入浴して早々に走り出します。ですから長居はしませんね。
徳島県「かずら橋」
高知県にある「かずら橋」。日本3大奇矯の1つで「シラクチカズラ」という植物で作られた吊り橋です。
橋の高さは、水面より14m!長さは45m、幅は2mです。国の重要有形民族文化財で、3年ごとに掛け替えられているのだとか。凄い話です。3年で新品…。
2018年撮影。遠目で見る分には、良いけれど…
足下は、これです…
緑深い中に在り、川も大変綺麗です。橋を渡りきった先には「琵琶の滝」もあります。
ここから20分程度走れば「祖谷渓の小便小僧」に到達します。祖谷渓の切り立った崖に、何故か存在する小便小僧。
大歩危小歩危(おおぼけこぼけ)も、かずら橋の直ぐ近く!
2018年、大歩危小歩危
高知県は、街を抜けると「秘境」が多く、観光には事欠きません。無論、走るにも絶好のロケーション。楽しいTouringが成立します!
おまけ1「はりまや橋」
日本の観光名所の中には「がっかり観光名所」なる物が存在します。名前は有名だけれど、実際に行ってみたら…と言う所。札幌の時計台とか、ですね。
高知にもあります!はりまや橋。よさこい節の中で歌われている橋です。
“土佐の高知の はりまや橋で 坊さんかんざし買うを見た ハアヨサコイヨサコイ”
高知市中心部にあります。
おまけ2「明石海峡大橋」
兵庫県から淡路島へ繋がる「世界最長の吊り橋」明石海峡大橋は、四国ではありません。
けれども、四国へと繋がるポイントとしてご紹介。淡路島には、見事な景観が堪能できるSAがあります。ここから望む兵庫や大阪の景色は格別です。
ただし「吊り橋」である点に注目!兵庫県へ向かう、そして時刻が夜ならば…。吊り橋ですから、橋の最高点から一気に兵庫へと下っていく…、そう、兵庫の夜景の中へ飛び込んでいく浮遊感が味わえます。
兵庫県へ上陸すると、そのままトンネルの中に。身体を剥き出しで走るオートバイならではの醍醐味!ですから、夜がお勧めです!
また、夜間には橋自体がイルミネーションで七色に輝きます。此方もまた絶景!
四国ツーリングは見どころ満載!
しまなみ海道 三島大島にて
自然豊かな四国は、様々な表情で出迎えてくれます。「四国」と一括りで表現していますが「徳島・香川・愛媛・高知」と4県が有るわけですから、見所は豊富です。
広島からなら「しまなみ海道」。岡山からなら「瀬戸大橋」。兵庫からなら「明石海峡大橋」。地続きで海を渡れる、走って行ける。
確かに新潟からでは距離はあります。一度行けば2000km~のTouring。それでも魅力が詰まった四国へ、走ってみませんか?
ギア
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