360度パノラマビューの展望と花の宝庫として知られる標高2,000m近くある入笠山は、アクセスが便利な人気の山です。
ちゃんと下調べもせずに思い立って登ってしまった結果、生憎の天気で絶景はお預けとなってしまいましたが、「入笠山」は富士見パノラマリゾートからゴンドラで登ることができて、トイレや売店が充実しているので、登山初心者だけではなくファミリーハイキングに大変お勧めの山でした。
花の宝庫「入笠山」
長野県にある入笠山(にゅうかさやま)は、南アルプス(赤石山脈)北端に位置する標高1955mの山です。
中央自動車道諏訪南インターから車で10分と大変アクセスが良く、山の北東側にある「富士見パノラマリゾート」というスキー施設からゴンドラで標高1780mまで行くことが出来るので、初心者でも楽々登山ができます。
参照:富士見パノラマリゾート
ゴンドラの山頂駅周辺には入笠すずらん山野草公園や入笠湿原、花畑といった花の見どころが至る所にあり、花の宝庫として有名な山です。
入笠山山頂からは「日本百名山」のうちの22山を見ることが出来る360度パノラマビューを楽しむことも出来るとあって、どんな絶景が待ち受けているのか期待が高まりますよね。
入笠山の登山コース紹介
入笠山の登山ルートはバラエティーに富んでました。スーパーチートな登山ルートから本格的な登山ルートまで様々ですよ。
富士見パノラマリゾートから登頂するコース
標高差約200m/片道約2km/徒歩約60分程度の、ゴンドラで標高1780mまで行くことが出来る最も人気のコース。
大阿原湿原から登頂するコース
標高差約100m/片道約1.5km/徒歩約60分程度の隠れた楽ちんコース。
マナスル山荘から登頂するコース
標高差約100m/片道約0.5km/徒歩約30分程度のマナスル山荘天文館 星のキャンプ場から登頂するスーパーチートコース。
※マイカー規制・冬季閉鎖あり
沢入登山口から登頂するコース
標高差約500m/片道約3.2km/徒歩約180分程度の、定番の本格登山コース。
すずらんの里駅から登頂するコース
標高差約1000m/片道約9km/徒歩約330分~360分程度の電車でも行ける超本格コース。
中央本線青柳駅から登頂するコース
標高差1100m/全長約9km/徒歩約330分~360分程度の電車でも行ける超本格コース。
一番人気の富士見パノラマリゾートから登頂
当初はがっつり登山予定だったので沢入登山口から登頂する予定でしたが、現地に着くと物凄い霧で視界ゼロだったので、富士見パノラマリゾートから登頂する最も人気のコースに変更しました。
富士見パノラマリゾートから頂上へ
富士見パノラマリゾートは冬はスキー場、それ以外はハイキングやマウンテンバイク、パラグライダーといったアウトドアアクティビティが充実した人気の施設です。
そのため駐車場も車を約2000台停めるスペースがあります。無料のうえトイレや売店、喫煙所が充実した、アスファルトで整備された大変便利な駐車場です。
ゴンドラのチケットは駐車場近くにある受付で販売しています。往復券で大人1700円、子供800円です。
往復券を購入すると「入笠に咲く花の小冊子」をプレゼントされます。季節ごとにどんな花が見ごろか詳しく記載されていました。
ゴンドラ乗り場までは意外と歩きますが、途中にトイレや売店、レストランが沢山あるので楽しみがいっぱいです。
ゴンドラ乗り場に到着です。運行時間は8:30からですよ。
ゴンドラを使うと、15分かけて標高1780mまで登ることが出来るので、初めての登山にはおすすめではないでしょうか?本当に楽です。
ゴンドラの山頂駅に到着すると、あたり一面「サイレントヒル」状態でした。視界ゼロです。景観は全く期待できそうにありません。山の天気は本当に気まぐれですよね。
気を取り直してハイキングコースに入ります。「入笠湿原」を経由して山頂を目指すルートです。ここまで霧が凄いと入笠湿原の景色も期待できそうにありません。
入笠湿原を楽しむ
入笠湿原は鹿の侵入を防ぐ為、ゲートで囲われています。
木道が大変整備されていて、晴れていたら本当に絶景だと思うのですが、霧が凄くて何も見えません。
入笠湿原のメイン会場です。花どころか何も見えない「霧のソフィア」状態でした。晴れた日にリベンジしたいところです。
入笠湿原は、入笠山麓の標高1734mに位置する、面積約1.85ヘクタールの湿原で、草原存続・保護に力を入れています。季節ごとに様々な花の景色を楽しむことが出来るとあって人気の観光スポットです。
スタッフの方も「こんなに霧で視界がゼロなのは初めてだ」と仰っておりました。逆の意味で、とてもレアな景色を楽しめているのかもしれません。
入笠山山頂を目指す
入笠湿原のゲートを抜けて入笠山山頂を目指します。
入笠山のハイキングコースは、本来は道迷いをすることのない整備された道が続くのですが、霧が凄すぎて結構迷子になりました。
「低山でも遭難することはあるから山を舐めてはいけない」と、よく聞きますが、その理由が分かった気がします。
入笠山山頂の目印になる「マナスル山荘」を見つけるのも苦労しました。
マナスル山荘からは本格的な登山道が続きます。今までのように整備された平坦な道ではないのでご注意ください。
思った以上に急登で、足場も良くありません。楽勝だと思っていると痛い目に遭うとおもいます。実際、私も少し舐めてかかってました。
岩場コースと迂回コースの分岐に到着します。時間もあったので両方のルートを通ってみましたが、結論から言うとどちらもキツイです。迂回ルートの方が段差や急登が少ないくらいです。
岩場コースを進みます。名前の通り岩場の道が続きます。段差が大きいのでお子様だと大変かもしれません。
15分ほど登ると山頂が見えてきました。霧で真っ白ですね。山頂もこんな景色なんだと思います。
入笠山山頂です。標高1955m。晴れた日は「日本百名山」のうち22山を見ることが出来る360度パノラマビューらしいのですが、今日は360度真っ白ビューでした。
山頂脇にあるプレートを見ると、どの方向にどの山が見えるか、詳しく書かれていました。
山頂はとても広く、多くの方が休憩をされてました。霧が晴れるのを待っているんだと思います。1時間粘っても天気が変わらなかったので諦めて下山をしました。
マナスル山荘で名物のシチューを食べる
残念ながら絶景を拝むことができませんでしたが、入笠山にある「マナスル山荘」は、ご飯が美味しいことで有名な山荘なんです。気を取り直してそちらでグルメをすることにしました。
マナスル山荘は標高1800mにある通年営業の山小屋で、地元の美味しい野菜や食材を使用した料理が評判で、焼きたてパンも販売しています。
山荘のほかにも天文台があります。
キャンプしたい方は星のキャンプ場でテント泊もできます。このキャンプ場は知りませんでした。
マナスル山荘はシチューが名物で、1日10食限定の超人気メニューです。
運良く売り切れていなかったので注文できました。牛肉がゴロゴロ入っていますが、しっかりと煮込まれているのでスプーンで簡単に肉を切ることができます。ボリュームも満点で噂通り美味しいシチューでした。
シーズン中はすぐに売り切れる超人気メニューです。シチューを食べる為に入笠山を訪れる登山家も多いんだそうですよ。
ゴンドラで降りる頃には晴れ間が出てきましたが、山頂付近は相変わらず雲に覆われていました。
後で知ったのですが富士見パノラマリゾートでは、入笠山山頂の様子が判るライブカメラを設置していて、リアルタイムで天気を確認できるんだそうです。矢張り下調べは大事だと痛感した登山でした。
入笠山に登ってみてわかったこと
「入笠山」では稀にみるガスり具合で、絶景がお預けという残念な結果になりました。入笠山に登ってみてわかったことをまとめました。
花の宝庫として知られる「天空の花園」
参照:富士見パノラマリゾート
ゴンドラの山頂駅を降りると、一面お花畑の世界が広がります。
この日は真っ白な景色しか見えませんでしたが、通常であれば「入笠湿原」では春・夏・秋にかけて約150種類もの山野草が楽しむことができ、「入笠すずらん公園」は6月に100万株のすずらんが咲き誇るんだそうです。
入笠山を登山するのであれば、6月~夏にかけてが一番花の見頃だとおもいました。
「日本百名山」のうち22山を望む360度パノラマビュー
参照:富士見パノラマリゾート
入笠山山頂からは富士山をはじめ南・中央・北アルプスまでを見渡すことができる360度パノラマビューの絶景の山なんだそうです。
深田久弥の「日本百名山」のうち22山を見ることができます。「入笠に咲く花の小冊子」に、山の名前入りで写真があったので載せますね。生でこの景色を観たかったです。
雪山登山入門編の山として有名
参照:富士見パノラマリゾート
入笠山はアクセスの良さとゴンドラを使えることもあり、雪山登山の入門編として有名な山なんだそうです。この山で雪山に慣れて、本格的な雪山登山を目指す方は数知れずです。
ゴンドラを使えばチートモード登山が可能
標高が2000m近くある山ですが、ゴンドラのお陰でチートモード登山が可能です。実際に登山をする標高差は約200mと、1800m近くお得です。初心者はチートモードがある山を選べば、登山を嫌いにならずに済むのではないでしょうか。
富士見パノラマリゾートはアクティビティ満載
富士見パノラマリゾートは、スキーシーズン以外でもトレッキングや登山、マウンテンバイク、パラグライダーといったアクティビティが満載で、オフシーズンのスキー場を最大限に活用した素晴らしい施設でした。
登山以外でも様々なアウトドアアクティビティを楽しむことが出来るのでおすすめです。
マナスル山荘のご飯が絶品と話題
マナスル山荘は登山家の間ではとても有名で、全国各地から山好きが集まる山小屋なんだそうです。なんでも自慢のメニュー「ビーフシチュー」を求めて登山する方も多いんだとか。
入笠山は登山登竜門ともいえる山です
入笠山はゴンドラのお陰で、ビギナーでも簡単に2000m級の山頂を楽しむことが出来る、登山のハードルを下げてくれるありがたい山です。勿論ゴンドラに頼らなければ本格的な登山も楽しむことが出来ますし、冬は雪山の登竜門としての顔も見せてくれます。
登山家の間で有名な「マナスル山荘」もあり、ビギナーから上級者まで、山の魅力を満喫できる、正に登山登竜門といっても差し支えの無い山ではないでしょうか。
中でも一番お勧めしたいのは登山未経験者のファミリーです。登山道は途中まで大変整備されていて、トイレや売店も至る所にあるので、不便な思いをしません。
簡単に山頂を楽しめる設備が充実していて、山の麓は花の宝庫という、見どころも沢山ある山です。ハイキングがてらお出かけしてみてはいかがでしょうか。
ギア
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