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草木染めは初心者でも簡単にできる!自宅で自然を使って遊んでみよう

草木染めは初心者でも簡単にできる!自宅で自然を使って遊んでみよう

アウトドア好きの皆さま。仕事や自粛、暑すぎ・寒すぎ、雨続き…などで思うようにキャンプなどにも行けず「自然との触れあい不足」でモヤモヤしていませんか?

今回は自宅にいながらにして「自然の力」を存分に味わうことができる「草木染め」についてご紹介したいと思います。

「え?こんな身近な雑草が染料になるの?」「想像していた色と全然違う色に染まった!」などなど大人でもワクワクする驚きがいっぱいですし、子どもの自由研究にもピッタリですよ。

というわけで「初心者でもキッチンで簡単にできる草木染めの手順」と「染めた布の活用方法」についてまとめてみました。

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草木染めは初心者でも簡単キレイにできる!

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野山の草花を使って布などを染める草木染め。

キャンプや登山で出会うような野草のみならず、街歩きでも見かけるような雑草やキッチンにある野菜など、身近な草花を使って楽しむ事もできるんですよ。

kusakizome_002ヒメジョオン

例えば、春から夏にかけて街中でも沢山見かける雑草の「ヒメジョオン」。

kusakizome_004手前2枚がヒメジョオンで染めた布

ヒメジョオンの花を集めて「草木染め」をすると、こんなに可愛らしい黄色になります。

kusakizome005セイタカアワダチソウ

秋以降にいたるところで咲き始める「セイダカアワダチソウ」も草木染めにおすすめの雑草です。こちらもヒメジョオンと似た黄色に染めることができます。

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その他に、「タマネギの皮」や「黒豆の煮汁」や「赤紫蘇」などなど、スーパーで手に入る身近な食材でも「草木染め」を楽しむこともできます。

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「赤紫蘇」は、草木染の色止めとなる媒染剤の種類によって、染め上がりの色が全く違う物に変わるので「理科の実験」のような面白さがありますよ。

上記の本を参考にしながら始めた草木染めなのですが、知れば知る程「自然が生み出す鮮やかな色合い」に驚かされます。

草木染めは自宅で簡単にチャレンジできますので、仕事や自粛、暑すぎ・寒すぎ、雨続き…などで「自然との触れあい不足」によるストレス解消にもおすすめです。

キッチンで簡単に出来る!草木染め手順(ヒメジョオン)

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というわけで。今回は、ヒメジョオンを使ってキッチンで草木染めをする際の手順についてご紹介していきますね。

準備:花を集める

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まず、摘んできたヒメジョオンから「花の部分」を切り集めます。キッチリと花だけを切り取る必要はなく、おおざっぱに花周辺の茎がついている状態で大丈夫です。

ちなみに「ヒメジョオンの花」は生のままでも、乾燥させたものでもかまいません。花の季節に乾燥までしておいて、後日その花を使って草木染めをするという楽しみ方もできますよ。

下処理:豆乳処理(たんぱく処理)をする

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次に、染料の色を「綿生地」により入りやすくする為に、豆乳で下処理をします。

染料は「たんぱく質」に入りやすいという原理を利用した処理で、「たんぱく処理」とも言います。

豆乳による「たんぱく処理」は「より色が入りやすくする為」に行うものなので「必ずこれをしないと染まらない」というわけではありません。

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ちなみに、豆乳ではなく牛乳で代用することもも可能なのですが、実際にやった方の話では牛乳だと「クサイ」ようですのでやめておいた方が良さそうです。^^;

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というわけで、「綿生地に染料を入れやすい状態」にしたい場合は、豆乳と水を1:1で混ぜた中に生地を約20分間漬け、絞って干した生地を使って染めていきます。

抽出

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生地の下処理(たんぱく処理)が終わったら、草木染めの染料となる染液の抽出作業に入ります。

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鍋に水とヒメジョオンを入れて火にかけます。

一度沸騰した後は弱火にして15分程度煮出します。

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煮出した後は花をキッチンペーパーとザルなどで花を濾し抽出液の完成です。

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この液で染めて行きます。

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ちなみに、多少色は薄くなるものの「一度煮出した花」に水を足してもう一度抽出(二番煎じ)することもできますので、染液が足りない場合は試てみて下さいね。

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私もこの時、一回目の抽出液が少な目だったので、「二番煎じ液」も足しました。

染色

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染液が抽出し終わると、次はいよいよ「染色」作業です。

抽出液に生地を浸し、色むらができないよう時々かき混ぜながら15~20分程度煮ます。混ぜながら染めても色むらが出ることもありますが、それはそれで面白かったりもします。

が、上記写真のように生地を折りたたんだ状態で染液に入れると「折り皺」に色が偏って入るもとになりがちですので、布は折りたたまずぐしゃぐしゃにして漬けた方が良いです。(←反省)

火を止めた後は常温になるまで冷まします。

媒染(色止め)

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媒染とは、抽出液によって染めた色素を生地に定着させるために行う処理(色止め)のことで、以下の3種類がメジャーです。

【媒染の種類】

  • ミョウバン媒染
  • 銅媒染
  • 鉄媒染

媒染剤の種類によって染め上がりの色が全然違うものになったりするのも草木染の面白味のひとつ。

ヒメジョオンも媒染液によって染め上がりの色は異なります。

【ヒメジョオン】

  • ミョウバン媒染→黄色
  • 銅媒染→山吹色
  • 鉄媒染→緑

ミョウバンが一番安く手軽にスーパーなどの食品売り場などで手軽に購入できますので、今回は「ミョウバン」の場合をご紹介させていただきますね。

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ミョウバン5gに対し200mlのお湯の割合で、染め布が浸る媒染液を作り冷まします。

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抽出液に浸した布を軽く絞り、冷めた媒染液(ミョウバン)に約20分浸します。

再染色

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媒染液(ミョウバン)に浸した布を再び抽出液に浸します。

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媒染した色のままで良い場合は不要です。

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再び火にかけて沸騰しない程度に温めた後に火を止め、常温になるまで冷まします。

水洗いして完成!

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その後、水洗いをして軽く絞ります。

kusakizome061手前が「豆乳処理あり」のもので後ろが「豆乳処理なし」のものです

陰干しをして乾いたら完成です。より、濃く染めたい場合は、乾ききってからもう一度重ねて染めると良いですよ。

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上記の染め上がり写真の布は、それぞれ二回重ねて染めた色です。

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なかなか可愛い色に染め上がりました♪

色々な植物で草木染め

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というわけで、草木染めの手順についてヒメジョオンを例にしてご紹介しましたが、その他の草木についても軽くご紹介しておきますね。

身近な食材で色鮮やかに染まるので面白いですよ!

タマネギの皮

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とても身近な食材「タマネギ」。その皮を使い「ミョウバン媒染」で染めるととても鮮やかな黄色(山吹色)に染まります。

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煮出した抽出液の段階では、タマネギの皮そのままの「茶色っぽいオレンジ色」をしています。

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が、ミョウバンで媒染すると…

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色がサッと鮮やかな黄色(山吹色)に変わり、水洗い後もしっかりとこの黄色が残ります。

草木染めの中でも「タマネギの皮」はかなり染めやすいので、初心者の「草木染め入門」としてかなりおすすめの素材です。

赤紫蘇

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赤紫蘇は染め方(媒染)によって全く違う色に染まるかなり面白い素材です。

上記3枚の布はいずれも、同じ赤シソから染めたものなのですが、それぞれ以下の方法で染めました。(いずれも2回重ね染めしています)

  • (左) 媒染なし:濃いピンク
  • (中) ミョウバン媒染:グレイ(ほんのりピンク)
  • (右) 銅媒染:緑

ピンクは赤紫蘇のイメージ通りではありますが、グレイや緑にも染まるなんてなかなかの驚きです。

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ちなみに、今回「ミョウバン媒染」も「銅媒染」も抽出液(染液)はいずれも「酸性抽出」した同じ抽出液で染めました。

「酸性抽出」とは、染液を煮出す際に、クエン酸やお酢を入れて抽出する方法です。

媒染なし

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赤紫蘇を酸性抽出した染液で染めた後、媒染せずにそのまま水洗いすると綺麗なピンクに染まります。

ミョウバン媒染

kusakizome072ミョウバン媒染中

赤紫蘇の染液でピンク色に染まった生地をミョウバン液に漬けた瞬間、色がどんどん薄紫色に変わって行きます。

kusakizome073水洗い

ミョウバン媒染をしてピンクから薄紫に変わった布を、その後「水洗い」するとグレイ(ほんのりピンク) へとまた色が変わりました。

銅媒染

kusakizome083銅媒染液

赤紫蘇の銅媒染もなかなか衝撃的に色が変わります。ちなみに、銅媒染にはこちらの媒染液を使いました。

kusakizome100銅媒染中:その1

ピンク色に染まった布を、銅媒染液に漬けるとブルーがかった色に変化していきます。

kusakizome102銅媒染中:その2

あれ?水色?紫?やっぱり水色?グレイ?

kusakizome103銅媒染中:その3

…と、微妙に色が変わっていきつつ銅媒染液に漬けていると、最終的には「青緑」のような色に。

kusakizome104水洗い

そして、水洗いすると「緑」がくっきりしていき…

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絞って干すと、緑色に染め上がりました。

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上記写真の一番右が銅媒染で二回重ね染めしたものです。

黒豆

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黒豆もキレイな色に染まるのでおすすめです。

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しかも、煮汁を抽出した後の黒豆は別途水と甘味を足して煮ると、ちゃんと「黒豆の煮物」として食べることができますので無駄がありません。

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黒豆の煮汁(染液)に漬けた状態の生地は「黒豆色」になっていますが、ミョウバン媒染をすると綺麗な「紫色」に変わります。

小松菜

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そしてこちらは失敗例の「小松菜」です。

小松菜でも草木染めが出来るという事で、家に傷みかけた小松菜があったので染めてみました。が、めちゃくちゃ染まりにくかったので私のような初心者にはおすすめではありません。

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小松菜を煮出して染めてみたものの、一把じゃ量が足りないのか?ほとんど色が入りませんでした。

kusakizome113小松菜:ミョウバン媒染

抽出液に入れてもほんのりとしか色が入らず、ミョウバン媒染後に水洗いするとほぼ色が消えてしまいました。

kusakizome115小松菜:銅媒染

銅媒染でも同じで、全然色が入りません。

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その後、意地になって小松菜をわざわざ買って来てまで合計3回ほど重ねて染めましたが、超うっすらしか色が入りませんでした。

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ごめんなさい。食べれば良かった…汗。

草木染した布を活用してみよう

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せっかく草木染めで染めた布は、使ってなんぼ!草木染めのナチュラルで鮮やかな色味は身に着けているだけで気分が上がります。

ただ、草木染めで染めた生地は、漂白作用が強い洗剤で洗うと色落ちしやすかったり、直射日光や汗と反応すると退色しやすいものもあるなど「繊細な部分」がありますので取り扱いに注意が必要だったりもします。

が!

そうした色の変化も魅力のうちです。退色した場合は「また染め直せばいいや!」くらいの軽い気持ちでガンガン使うことをおすすめします。エコバッグやストールですと、手軽に身に着けることができておすすめですよ。

草木染めエコバッグ:ヒメジオン×黒豆

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このエコバッグは、染めた「さらし」から作ってみましたよ。エコバッグの作り方やサイズはこちらのサイトを参考にさせていただきました。

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黄色が「ヒメジョオン」で紫が「黒豆」のツートンカラーで作ってみました。

草木染めエコバッグ:タマネギの皮

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エコバッグを自分で縫うなんてメンドクサイ!という場合は、すでに出来上がったエコバッグを染めるのが手軽でおすすめです。

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我が家では、こちらの百均セリアのエコバッグを染めてみましたよ。

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染めるエコバッグは化学繊維ではない「綿100%」などの天然素材が染めやすいです。

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100円のシンプルな生成りのエコバッグがタマネギの皮でキレイな山吹色に染まりました。

草木染めエコバッグ:黒豆

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「タマネギの皮」で染めた100円均一セリアのエコバッグと同じものを黒豆でも染めてみましたよ。

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こちらもなかなかキレイな色に染め上がりました。

草木染めストール:赤紫蘇/ヒメジョオン

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エコバッグの他にはストールを3色染めてみました。以前に夏マスクを作ろうと思って購入した「綿ローンの白生地」が思ったよりも薄すぎたので予定を変更。

こちらの生地を草木染めしてみたところ、切りっぱなしの布そのままでもストールにピッタリでした。

kusakizome127ヒメジョオン(ミョウバン媒染)

kusakizome128赤シソ(媒染なし)

kusakizome130赤シソ(銅媒染)

いずれも二回重ね染めをした色で、春夏に使いやすい素材と色味のストールが出来ました。

草木染めは初心者でも簡単にできる|まとめ

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というわけで。自宅にいながらにして「自然の力」を存分に味わうことができる草木染め、良ければ試して見て下さいね。

子どもと一緒に実験のようにやってみるのもとても楽しいですよ。大人もわくわくと童心に返っちゃうこと間違いなしです。

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  • ファミリーキャンプ歴5年目の主婦。登山好きな夫の「テントはコンパクトに!」のこだわりのもと、夫は独身時代から愛用しているソロテントで、私と子ども2人は3人用テントで寝るという別居スタイルでキャンプを楽しんでおります。

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