2019年もあと少し。年が明ければバイク人生が35年目を迎えます。
バイクに乗り始め、テントを積んで旅に出始めたあの頃、キャンプ用品はどれも高価で大きく重く、決してフレンドリーなモノではありませんでした。情報も、現代のように「ネットで直ぐに」なんて出来ず、限られた情報誌を読み漁るのが関の山。全てが「満たされない」時代でしたね。
ホームセンターで安いテントと安い寝袋を買い、マットは所謂「銀マット」。薄く青い発砲材に、銀幕を張ったアレです。翌朝体が痛むのは当然の出来。それでも走り続けたのは、10代後半20代前半の「若さ」があったからでしょう。
「少しでも寝心地良く」「少しでもコンパクトに」、そんな思いが、徐々にキャンプ用具に反映されつつ、走り続けた35年目がやってきます。
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目次
脱「銀マット」を果たしたエアーマット
昔も今も、オートバイのテントツーリングに特化した製品は、さほど生まれては来ません。マイナーなオートバイ乗りの為にわざわざ開発なんて…コストの面で商売になりません。
通常のキャンプギアは、車で移動が基本線。そうなれば、「でかくて重くて」が当たり前。車なら、問題は無いのですから。
数十年前からも、オートバイでのテントツーリングに対する商品は、確かにありました。ヨーロッパの国々で開発されたギアたち。その全ては「目が飛び出万円」な価格。この図式は、2019の今も、大して変化はありません。オートバイ用と言うだけで、価格が跳ね上がります!
HARLEY-DAVIDSONを購入したのが1990年。このとき同時に「銀マット」も卒業しました。ホームセンターで見つけたエアーマットです!
銀マットに比べたら、まるで異なるその寝心地!素晴らしいことこの上なし。朝目覚めても、腰や背中に痛みが出ない。何より「熟睡」出来る!その嬉しさはもう!
でも、30年近く昔のエアーマットは・・・
写真でもお分かりいただけると思います。欠点はズバリ「でかさ」です。長さが、ありすぎます。車体に横には付けらえない!この長さでリアシートの上に括り付けたら…。
結局、HARLEY-DAVIDSONのシーシーバーに括り付けて走っていました。「縦に」です!それはもうなんだか、煙突をつけているかのよう…。
辿り着いたギアは…
それでも暫くは、このエアーマットを使って旅を続けていました。寝心地の違いを知ったらもう、銀マットには戻れません。けれども、テントの寝心地のために、途方もないお金をつぎ込み、コンパクトなエアーマットを買うことも叶わず…。
あの頃のオートバイ旅で、私がテントを使う理由は、ずばり「お金の倹約」でしたから(まぁ、今でもそれは変わりません)。
旅に出れば、お金が掛かります。食費、ガソリン代、高速代(ETC割引など存在しない時代です)、そして宿泊費。コストを抑える一番は「宿代の削減」です。それ故のテントです。そこに大枚を投じるなど、本末転倒!
でかい(長い)エアーマットに悶々としながら、巡り合ったのが「コット」だったのです!
コットの利点
私のコットは、サーマレストのウルトラライトコット。もう15年以上は使用していますね。通常コットは重量級(重さに比例して寝心地は良くなります)。サーマレストは、軽いです。寝心地が良くて軽い。何よりこれが利点でしょう。
コットの欠点
他方、重量級コットは、しっかりとした金属製の脚に布地がピンと張られ、テンションがかかっている為、体を横たえたときの安心感があります。
サーマレストのウルトラライトコットは、全体がしなります。俗に言う「包まれる感覚」。これが良いか悪いか一概には言えません。薄手のマットよりは遙かに寝心地は良い、それは真実。他方、横たえた体を支えるベット面がたわむ為、体の一部に体重がかかるのもまた事実。
ベッドのようなしっかり感は無い為、好みが分かれるところ。
また、軽さは他のコットに比し圧倒的に軽いですが、大きさ(仕舞寸法)はかさみます。
コット利用を叶えるテントは…
サーマレストのコットを購入した時に、テントも新しくしました(あくまでも15年以上昔の話)。コットの脚(現行のウルトラライトコットは形が違います)が、テントフロアの生地と擦れてしまいます。それが嫌で、フロアレスシェルターに変えました。
シェルターの利点
フロアレス故利点は計り知れません。
・床が無い為、シェルター内で調理できる。
・眠る直前まで靴を履いていられる(出入りに際して靴を脱がずに済む)。
・圧倒的な軽さ(数百グラムです!)。
・設営撤収が早い!
シェルターの欠点
シェルターの利点が欠点になる、つまりは裏返しです。中でも最大の欠点は…
フロアレス故、風が入る
この点に尽きます。
真夏の8月とはいえ、高原では冷え込むことがあります。真夏に寒さで熟睡できない、こんなことも多数ありました。
「現代」のギアの進化は凄まじく
それでも、モンベルのフロアレスシェルターとウルトラライトコットで、旅は続きました。ずっと…。
2019春、茨城県大子町でのキャンプ、那須塩原でのキャンプ、凍えましたね…。
2019夏、青森県津軽半島高野崎でのキャンプ、雨風と強風に耐え忍びましたね…。
(詳しくはこのサイト内にある記事でどうぞ)
インフレータマットの寝心地
寒さが厳しくなる10月にもなれば、流石にフロアレスでキャンプとは行きません。この時期には通常の自立式ドームテントを使います。
寝具は、コットでは無く、インフレーターマットと寝袋。
そこで驚くのは、最新のギアの素晴らしさ。インフレーターマットでありながら二つ折りにして丸め込む、驚くほどコンパクトに!かつてのエアーマットより遙かに小さく収納できます。
寝心地も、良い!華奢なコットの、しなりの上で眠るより、どっしりとした安定感の上で眠る快適さ!
更なるコンパクトを目指すなら
確かに20年も30年も昔のエアーマットに比べれば、遙かに小さくはなるけれど。やはりオートバイでの収納を考えた場合、このインフレーターマットは厳しいです。仕舞寸法で長さが30cm以上、直径は15cm以上…。
簡単に言えば、HARLEYのサドルバックに収納してしまいたい訳で、今のままではリアシートの上にくくりつけるか、キャリアの上に乗せたBOXの上にくくりつけるか。要するに剥き出しで運ぶしか無い。
昔使っていたエアマットよりは遥かにコンパクトですが、それでもねぇ。
厚さが5cm以上あり(これが快適に眠る最低条件)、小さく小さく畳み込める…。以前なら諦めていたことが、「今」ならば…。
あるんですね!現在では!驚くほど小さくなるエアーマットが!しかも安い!
「マット」に戻る=シェルターからの脱却
2020年のバイク旅では、コットから脱却を目指します。更に小さく更に軽く…、エアーマットを狙います!仕舞寸法が、長さで22cm、直径で10cmなら、サドルバッグに入りそう!
そうなると、テントも買い換えです。丁度モンベルのフロアレスシェルターも、生地に劣化が出てきました。過酸化分解です。ベタベタが生まれてきました。替え時ですね・・・。
「テント」に対する考察(ダブルとシングル)
私の場合、テント選びには基準があります。
- 大人2名が眠れる広さ
- シングルウォールである
- 重量は1kg以内か+α程度迄
- 収納時、限りなくコンパクトとなる(HARLEYのサドルバックに入れたい)
- 安い!(テントは消耗品)
現時点での候補
数万円もするテントを使う方々が、ネット上でレビューを繰り広げています。あれ、事実ですかね?
私の場合、オートバイでの旅で使うのがテント、宿泊費を浮かすべく使うのがテント(無論、そこにアウトドアならではの楽しさも加わりますが)。そしてテントはいずれ、朽ちます。消耗品です。そこに数万円もかけられない!
ポリコット?防炎使用?5万も6万もする高額テント?しかも重量5kgとかそれ以上とか…。
バイク旅です、火を焚くにも限度はあるし、厳冬期にバイクで走る訳も無し。極限性能は全く無用。春夏秋に、テントサイトで使えるスペックで十分です。
さぁ、Amazonで物色物色!
候補1 OneTigris スーパーシェルター BLACK ORCA
利点と欠点
大きさ | 約200cm*125cm*115cm(展開時) 約40cm*20cm(収納時) |
---|---|
重量 | 約1450g |
利点 | 1万円以下は魅力。見た目も軍幕のようで格好良い。フロアサイズも2名使用に耐える広さ。 |
欠点 | 他の候補に比べ重量がある。大きさもバッグに入る大きさとは言えない。ポールが2本必要。 ポールを使わず木々にロープで結わえる使用も可能だが、テントサイトに左右されてしまう。 結局ポール2本を常備しなければならない。その場合重量がかさむ |
候補2 Naturehike 超軽量テント2人用
利点と欠点
大きさ | (125+55+55)*210cm*105cm 約44cm*10cm*10cm(収納時) |
---|---|
重量 | 1215g |
利点 | 大人2名が十分くつろげる広さ。ダブルウォールのように見せながらシングルウォール。 コンパクトになる。おそらく候補の中では、最も快適性の高いテントと思われる。 作りも最もしっかりしており、耐水性も高い(防水レベルはPU4000+以上)。 |
欠点 | 重量が1kgを越えてしまう。メインポールは1本だが、天井を広げるサブポールがある。 ポールは2本使用(その分面倒くさい=快適性とのトレード)。価格が少し予算オーバー。 サドルバッグに入れるには、収納時の大きさが…。 |
候補3 Lixadaワンポールテントキャンプテント
利点と欠点
大きさ | 230cm*230cm*150cm(展開時) 14cm*23cm(収納時)←圧倒的なコンパクトさ |
---|---|
重量 | 780g |
利点 | 圧倒的軽さ、収納時のコンパクトさ!これに尽きる。重量は1kを遙かに下回る。 収納時も最もコンパクト。14cm×23cmならば、サドルバック内に収まる。 現在使用しているシェルターと同じ構造で、後ろ半分が部屋として囲まれている(フロアあり)。 従って前室で調理可能。耐水圧は、3,000mm(これがどのくらいかは不明)。 |
欠点 | フロアの広さが足りない。幅115cmでは、マットすら一部重なる状態。 前室に荷物を全て入れられるが(前室は候補の中で1番広い)、2名時はくっついて眠る状態。 また、構造的に寝室のセンター側は壁が垂直、反対側は壁が円錐で斜めになっている。外側は更に狭い。 価格の高さ!!! |
改めてバイクツーリング時に求めるテント像とは?
乗るオートバイにも寄りますから、一概には言えないけれど。私が求めるテントは「小さく軽い、シングルウォール」なのです。
小ささは、オートバイのサドルバックに入れてしまいたい(外に出したくない)為。軽さもまた同じ。そしてシングルウォールに拘る理由は「コンパクトさ、軽さ」を求めた結果に、以下の理由も付加します(シングルウォールという点だけでもコンパクトになるし、軽くなりますね)。
「濡れた朝の撤収」です。雨の中、ダブルウォールでは、フライを撤収している間に、インナーテントが濡れてしまいます。これだけは避けられない!オートバイの旅は続くのです、今日も明日も明後日も。
濡れてしまったインナーテントを、その日の夜にまた使うことは出来ません。
シングルウォールは、結露が生じます。でも、私は山岳を行く登山家でもないし、険しい自然の中に飛び込む勇者でもありません。
春夏秋、所謂キャンプシーズンに、所謂キャンプ場でテントを張るだけです。そこに、然程自然の驚異は存在しません。そもそも、大雨の中キャンプを選択しませんしね。
2020年のオートバイシーズンに向け、テントとマット、揃えていきます。今暫く、熟考してから…。
ギア
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