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夏の山菜を美味しく食べよう!夏の主な山菜とその調理法

スベリヒユのなめろう
夏場は少し家から出るだけでも様々な野草や木々を見ることができ、一年間で最も植物が生い茂る時期だと言えます。

しかし意外なことに“食べられる山菜“に的をしぼると、これは春のほうが圧倒的に多く、山菜採りを趣味にしている人でも夏場は活動せず釣りやキノコ狩りなど他の活動をしている人が大多数を占めます。

とはいえ、夏には食べられる野草が全くないのかと言うとそう言う訳ではなく。水辺や山に入れば、マイナーでありながらも美味しい山菜を採取することが出来るのです。

今回の記事では、そんな夏場に採れる美味しい山菜の紹介をしていきたいと思います。

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フリーランスライターとして日銭を稼ぎ、道端の雑草を食べながら日々を生きています。フィールドワーク全般が趣味で、野草・薬草・キノコについて勉強中です。

夏場の山菜は少数精鋭

/冷やし山菜そば

上でも書きましたが、この時期に生える植物には一般的に食用とされるものは少なく、また、春に比べると毒草なども増えるため山菜採りに向いた季節だとは言えません。

しかし、夏場には種類は少ないもののアクもクセもない山菜を採ることができる上に、山菜採りを趣味とする人にとって夏場はライバルが少ない時期であるため、ある意味では初心者向きの時期とも言えます。

ここからは私が実際に食べたことのある夏場に採れる美味しい山菜、ヤブカンゾウ・ウワバミソウ・スベリヒユの三種類に焦点を当てて、おすすめの調理法と共にそれらの詳細を書いていきます。

ヤブカンゾウ

/ヤブカンゾウヤブカンゾウの花と蕾

ヤブカンゾウはススキノキ科キスゲ亜科ワスレグサ属の多年草で、春には新芽を天ぷらやお浸しなどで食べられるほか、夏場にできるバナナのような形をした蕾は中国では“金針菜”と呼ばれ中華料理にはかかせない食材です(花も食べることが出来ます)。

更に、金針菜には漢方薬としても利用されており、アスパラギン酸が含まれていることから疲労回復などに効果があると考えられています。

そして何と言ってもこの山菜の最も優れた点は三倍体で匍匐茎で個体を増やすため、多くの植物とは違って花後に種子を作らず、蕾や花をいくら採っても種が絶えることが無いと言うところにあります。

山菜採りをする際に最も気をつけるべき“乱獲による個体数の減少”を考えなくても良いと言うのはワスレグサ属の最も優れた点であり、その上、夏バテにも嬉しい疲労回復効果を持つというのは非常にうれしく、まさに人間に食べられるために生まれたとしか思えない植物だと言えるでしょう。

※ワスレグサ属(特にヤブカンゾウ)の仲間は観賞用に植えられていることもあるため、採取する際には場所をよく確認しましょう。

カンゾウ類のおすすめ調理法

/茹でたヤブカンゾウのつぼみ

ワスレグサ属の植物で自生しているのは、主にヤブカンゾウ・ノカンゾウの二種類でどちらも食べることが出来ます(花が八重咲のものはヤブカンゾウ、一重咲のものはノカンゾウ)。

カンゾウ類の新芽・蕾は特有のぬめりをもち、よく“アスパラガスに似た味“と例えられます。

調理法としては単純に蕾を蒸してマヨネーズをつけて食べたり、天ぷらにして食べれば特有のぬめりと甘みを活かすことが出来ます。

また、中華料理にならってオイスターソースなどで炒め物にするのも良いでしょう。

ウワバミソウ

/群生するウワバミソウ群生するウワバミソウ

ウワバミソウはイラクサ科ウワバミソウ属の多年草で、名前の通りウワバミ(大蛇)の出そうなジメジメとした場所や沢沿いなどに生えることの多い植物です。

この山菜は地方によっては“ミズ”や“ミズナ(水菜とは別種)”と呼ばれ親しまれており、アクやクセの全くない風味は万人受けすること間違いなしです。

また、同種は初夏に落ち葉などが1㎝ほど堆積した腐葉土から主に発生し始め、地上部が枯れるまでほぼ通年で採取することが可能であるほか、根元が赤い“赤ミズ“は秋に独特な味のムカゴをつけ、こちらも食べることが出来ます。

また、根茎をすり潰した粘性のある液体は古くから外用薬として利用されており、軽い擦り傷などの皮膚疾患の治癒を早めると言われています。

ウワバミソウのおすすめ調理法

/ウワバミソウのむかご

ウワバミソウには根元が青い“青ミズ”と根元が赤い“赤ミズ”があり、双方ともに食べることが出来ます。

茎は薄皮を剥いてサッと茹で、冷水につけてからお浸しや和え物に利用できるほか、漬物・煮もの・汁の実などの料理に幅広く使われます。

/ウワバミソウのおひたしウワバミソウのおひたし

また、“赤ミズ“は秋にできるムカゴを醤油につけておかずとして食べたり、ムカゴご飯として利用するほか、根茎をすりつぶして味付けをした”ミズとろろ“も珍味として楽しまれています。

更には葉っぱも天ぷらにして食べることもでき、全草無駄なく利用できる汎用性の高い山菜です。

スベリヒユ

/庭のプランターに生えてきたスベリヒユ庭のプランターに生えてきたスベリヒユ

スベリヒユはスベリヒユ科スベリヒユ属の多年草で、日本に自生する数少ない多肉植物の一種です。

同種はニシン、サバ、イワシなどの魚介類や菜種油等と同じく、オメガ3脂肪酸を含んでいるほか、ビタミン類や各種ミネラルも豊富に含んでいるため食品として摂取することによる健康効果も期待されています。

また、スベリヒユは非常に強い繁殖力を持ち、少しでも種子が土に残っていれば上の画像のように家の庭や畑などにもお構いなしに生えるため、農業などにおいては畑作の害草として知られています。

そのため、見つけたときはただ駆除するだけでなく、積極的に採取し食べてしまう事をオススメします。

※田畑に生えているものは除草剤や農薬の影響を受けている可能性があるため、採取する際には場所をしっかり確認しましょう。

スベリヒユのおすすめ調理法

/成長したスベリヒユよく肥えた土に生えたものは茎も太くしなやか

スベリヒユはタケノコやほうれん草などと同じくシュウ酸というアクの原因物質を含みます。

このシュウ酸は過剰に摂取すると下痢になる可能性があるほか、尿路結石の発症リスクを高めるため、食べる前にはしっかり下茹でをしてアクを抜かなければなりません。

そのため、主な調理法としてはしっかり下茹でをしたあと水に晒し、お浸しにしたり、からし醤油であえるなどの食べ方が一般的です。

また、このスベリヒユは茹でると強い“ヌメリ”をもつため、これを活かしてなめろうにすればご飯によく合うおかずとしても利用できます。

/スベリヒユのなめろう茹でたスベリヒユを包丁でたたき調味料を混ぜた“なめろう”

ちなみに私のオススメの食べ方は、しっかり下茹でしたスベリヒユをフードプロセッサーにかけ、小麦粉・片栗粉と調味料を混ぜてごま油をひいたフライパンで焼いた“スベリヒユチヂミ“です。

/スベリヒユのチヂミスベリヒユチヂミ。チーズを入れれば更に美味しくなる

夏場のフィールドワークには危険がつきもの

ここまで夏場に採れるおすすめの山菜を紹介してきましたが、これまでの記事でも書いてきた通り夏場のフィールドワークには特に危険が伴います。

スベリヒユやヤブカンゾウなど身近な場所で採れるものであれば、それほど気をつける必要はありませんが、ウワバミソウは渓流沿いに生える性質を持つため採取する際には必然的に普段訪れることのない自然の多い場所に入っていく必要があります。

そのような場所ではスズメバチやヒル・アブ・蚊などの虫や、ヤマウルシなどの毒草によく気をつけ、道に迷わないように土地勘のある人と一緒に行くようにするなど安全に気を配り、楽しく山菜狩りを行いましょう。

また、山菜を採る際には来年にもまた楽しめるように種の存続を考え、一株から採りすぎないなどの配慮を行いましょう。

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フリーランスライターとして日銭を稼ぎ、道端の雑草を食べながら日々を生きています。フィールドワーク全般が趣味で、野草・薬草・キノコについて勉強中です。

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