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キャンプの過ごし方は多種多様!キャンパーの生態をスタイル別にまとめてみました

キャンプの過ごし方は多種多様!キャンパーの生態をスタイル別にまとめてみました

キャンプ場には色々なキャンパーさんがいます。単独行動を好んだり、仲間と集まったり、酒を飲むことを生きがいにしていたり、それぞれが思い思いのスタイルで過ごしています。

キャンプ場でキャンパーさんの行動パターンを観察していると、似通っている部分や異なる点が見えてきました。気が付いたらキャンパーさんを大まかに分類できるようになっていたので、独断と偏見でキャンプスタイル別に生態や生息地などを分析してみました。

酒飲みキャンパー

酒飲みキャンパー

酒飲みキャンパーは、非日常の空間でお酒を楽しむことを目的とした人種です。

昼夜関係なくひたすらお酒を飲んでいて、設営しながら缶ビールを飲む場合もあります。ただ酔えれば良いというわけではなく、お酒の種類や銘柄にこだわりを持つようで「ビール党」「日本酒党」「ウイスキー党」「ワイン党」それぞれでグループが形成されている姿が度々見られます。酒の肴にも嗜好があり、食事の大半がつまみであることも多いです。

主な生息地はオートキャンプ場で、手運びが必要なキャンプ場は避ける傾向にあります。お酒の量が多いので、重くて運ぶのが大変だからだと考えられています。またトイレが近い場所の設営を好みます。

極力快適な環境でお酒を楽しみたいという考えがあるので、大型シェルターを好む傾向があり、ギアにもこだわりを持つタイプが多いです。キャンプ特有の「不便を楽しむ」という概念は少なく、便利で効率的なギアを好む傾向があります。

単独で行動する種やグループを作る種など数多くの亜種がおり、基本楽しく過ごしています。マナーは理解していて周りに迷惑をかけることは少ないです。「パリピ系」種族と混同されやすいですが、「酒飲みキャンパー」は酒を楽しむ事が目的で、「パリピ系」は興奮するための手段であるところが大きく異なります。

グルメ系キャンパー

グルメ系キャンパー

グルメ系キャンパーは、非日常の空間での調理と、自前の料理を振舞うことを目的とした人種です。

炭や焚き火を使ったこだわりのレシピは勿論のこと、手の込んだ料理を仕込んでくることもあります。食に対して並々ならぬこだわりを持ち、現地でしか手に入らない食材探しに余念がありません。テーブルいっぱいに華やかな料理を並べての撮影は定番の儀式です。

主な生息地はオートキャンプ場で、手運びが必要なキャンプ場は避ける傾向にあり、炊事場が近い場所での設営を好みます。

調理スペースに重点を置いていることと、大量の料理を華やかに並べる習性があるので、大型シェルターやタープを好む傾向があります。調理系ギアへのこだわりは随一で、食器や調理器具が積載の大半を占めています。自分専用の「ダッチオーブン」「スキレット」「ホットサンドメーカー」を持っており、常に体にあるポケットにしまっていると言われていますが詳細は不明です。

単独で行動する種族は少なく、グループを作るものが殆どで、食事を振舞うことが重要なイベントになります。基本就寝は早めですが、お酒にもこだわりがある亜種がおり「酒飲みキャンパー」との類似点が指摘されています。

タキビスト

タキビスト

タキビストは、非日常の空間で焚き火を楽しむことを目的とした人種です。

昼夜問わず焚き火に集中している姿がよく見かけられ、薪が無くなるまでひたすら燃やし続けます。着火方法にも強いこだわりがあり、ライターの使用を自ら禁止する種族も存在します。食事の時以外は薪割りをする習性があり、タキビストが生息しているキャンプ場内には薪の割る音が常に鳴り響きます。

主な生息地は直火OKのキャンプ場で、薪が使い放題のキャンプ場では激しい縄張り争いが繰り広げられます。焚き火が出来る場所であればどこのキャンプ場にも広く分布していますが、景観は重視する傾向にあるようです。

就寝時以外は焚き火の前にいるので、小型のテントや難熱性の高いテントを好む傾向があります。装備はコンパクトな反面、薪の量は物凄く、荷物の大半が薪です。焚き火に関連するギアへのこだわりは随一で、数多くの焚き火台を所有してるのは勿論のこと、着火系小物ギアも収集する偏った傾向があります。上級タキビストになると、薪にもこだわり始め、薪専門店で良質な薪を吟味しつつ様々な樹種に精通しています。

単独で行動する種別が殆どですが、グループを作る種族もおり、グループが形成されるとその場所だけ異様に明るくなります。後述する「ぼっち系キャンパー」も焚き火を好むので類似点が認められています。

ぼっち系キャンパー

ぼっち系キャンパー

ぼっち系キャンパーは、周りのペースに振り回されずに自分のペースで好きな時間を楽しむことを目的とした人種です。

お酒やグルメ、焚き火といった自分の好きなことを楽しむので他の種との見分けが難しいですが、単独でも常に穏やかな表情をしていることで識別可能です。2020年流行語大賞に「ソロキャンプ」がノミネートされたこともあり、今、最も勢力を拡大しています。

主な生息地は森林のある静かなキャンプ場で、人が居ない穴場のキャンプ場探しに余念がありません。周りにキャンパーが居ない環境を好むので、高規格キャンプ場や人気のキャンプ場は避ける傾向にあります。

普段から単独で生活しているため軽装備で小型のテントを好みます。稀にザック1つでキャンプをする亜種も目撃されています。テレビやYoutubeの影響が強いのか、ギア選択も番組で使われたものを好む傾向があるようです。ギアのこだわりは嗜好により様々です。

最近ではソロ同士で群れを作る「ソログル」という変種が発見され、新たな交流の場になっているようです。ソログルはもはやボッチ系キャンパーではないのではないか?新たな属性に割り当てるべきではないか?と一部で議論となっています。

ブッシュクラフター

ブッシュクラフター

ブッシュクラフターは、他の属性とは違って明確な定義があり、文明の力に頼らずに技術や知恵を駆使して自然環境で生活することが目的の人種です。

本来はナイフ1本だけで森の中で生活するようなキャンプとは異なるものですが、キャンプ場で疑似的なブッシュクラフトを楽しむスタイルは人気です。ブッシュクラフト系キャンパーという言い方の方がしっくりくるかもしれません。ここではキャンプ場で野営感を出したキャンプスタイルという定義で話を進めます。

主な生息地は森に囲まれた車両の乗り入れ不可のキャンプ場で、不便であればあるほど良しとされています。上位種ともなるとキャンプ場では物足りなくなり、野営のできる森林や河原を求めて彷徨う種族もいます。

極力ギアを持たないことが信条で、ハンモックやDDタープを好む傾向がありますが、最終的には木の枝と葉で寝床を作りだします。いかに文明の力に頼らないかが重要なので、ガス調理器具は勿論のこと、ライターさえ使わないことが求められます。数少ないギアには並々ならぬこだわりを持ち、丈夫でコンパクトなギアを好む傾向があります。特にナイフに対するこだわりは随一で、常に何本も所有しています。

単独で行動する種族が殆どですが、最近ではブッシュクラフター同士でグループ野営をする亜種もおり、野営地の情報交換など盛んな交流が行なわれているようです。ボッチ系キャンパーと被る点も多く、キャンプ場で見かけた際は専門家でも判別が困難です。

子供第一ファミリー系キャンパー

子供第一ファミリー系

子供第一ファミリー系キャンパーは、我が子に健全な野遊びを経験させながら、ファミリーで自然体験を楽しむことを目的とした人種です。

カレーを一緒に作ったり、キャンプ場で催されるイベントや体験教室に参加したり、夕方は温泉に入って夜は焚き火を囲んで語り合うなど、子供の将来に有益な体験をさせてあげたいという思いが強く、物より思い出を大切にしています。

主な生息地は高規格のオートキャンプ場で、便利でアクティビティが充実しているほど良しとされています。炊事場のお湯とトイレのウォシュレット付きは大変重宝されます。釣り堀や体験教室、遊具付き、川遊びができるキャンプ場は争奪戦となります。

伴侶や子どもが快適にキャンプできることが大切という考えがあるので、ツールームテントや大型のテントを好む傾向があります。ブランドに対するこだわりはそこまで無く、国産メーカーや有名なメーカーを好む傾向にあります。一通りのギアは充実していて、焚き火器具や調理器具は家庭内の夫婦の力の入れ具合で充実度が異なります。

ファミリーで行動する種族が殆どですが、仲の良いファミリーとグループを作る亜種がおり、嗜好によって「グルメ系キャンパー」「旅族」「アクティブキャンパー」「魅せキャンパー」と被ります。夜を迎えるといわゆる「大人タイム」が始まり「酒飲みキャンパー」に突然変異する種族もいます。

アクティブキャンパー

アクティブキャンパー

アクティブキャンパーは、登山やSAPといったアウトドアアクティビティありきの人種です。

キャンプはあくまで拠点に過ぎず、日中はテントサイトに居ることはありません。夜を迎えるとテントサイトで活発に活動をする傾向があり「リア充」に最も近い種族ともいわれています。

主な生息地はトレッキングやウォーターアクティビティが充実したキャンプ場で、アウトドアアクティビティが充実しているほど良しとされています。但し登山がメインの場合は必然的にヒュッテや山小屋といったテント場が生息地となります。

装備はアクティビティによってまったく異なります。登山やトレイルといったアクティビティの場合はUL装備がマストとなり、必然的に小型テントを利用せざる得なくなります。ウォーターアクティビティの場合はオートキャンプの利用が多く、夜に活動しやすいようにタープやシェルターを好む傾向があります。ブランドへの拘りはそれぞれで、アクティビティのトレンドに依存する傾向があります。

基本的には群れを作る種族が殆どで、単独行動は稀です。登山やトレイルを中心に活動する種族と、SAPやカヌーを中心に活動する種族とは明確に分類すべきだという議論が活発になってきており、ゆくゆくは区別されるのではと推測されています。

旅族

旅族

旅族は、旅行ありきの人種です。キャンプはあくまで寝床に過ぎず、日中はテントサイトに居ることはありません。受付終了ギリギリにチェックインする性質があり、夜を迎えると早くに就寝します。撤収は朝早く、キャンプ場の入場ゲートオープンと同時に済ませます。

主な生息地は目的とする観光地の最寄キャンプ場で、オートキャンプか否かと、金額が安いかという点のみで選択しているようです。観光地近辺にホテルや旅館が少ない場所や、宿泊先の予約が困難な時期などにキャンプ場へ集まる傾向があります。

寝ることが出来れば良しという本能のもと、如何にコストを抑えるかに重点を置いています。安価で設営や撤収が簡単なワンタッチテントは需要が高いようです。エリート種になると車中泊やキャンピングカーを利用します。ギアをそこまで揃えず、焚き火道具や調理器具すら所有しない亜種も確認されています。

基本は単独行動する種族が殆どですが、目的次第では群れを作ることがあります。中には渡り鳥のように点々と拠点を移動をする種も確認されており、近年はバンライファーという新たな亜種が発見されました。

チルアウト系

チルアウト系

チルアウト系は、非日常の空間でまったりと時間を過ごすことを目的とした人種です。読書をする、風景を楽しむ、写真や映像作品にこだわる、楽器を奏でる等、その意識の高さが際立っています。

主な生息地は静かなフリーサイトのキャンプ場で、距離感を保ちたいという傾向が強いため、高規格キャンプ場や区画の狭いキャンプ場は避ける傾向にあります。景観の美しいキャンプ場は大変重宝され、良い場所をおさえるための努力は惜しみません。

ギアへのこだわりは強く、高級ブランドのテントやギアを複数所有しています。その日のキャンプ場のシチュエーションや天候、気分や過ごし方によってテントの種類を選ぶ傾向があるようです。キャンプ特有の「不便を楽しむ」という概念は少なく、便利で効率的なギアを好む傾向があります。

単独で行動する種族や、グループを作る種族など数多くの亜種が確認されており、更に行動パターンがどの属性とも被ってしまうため「曖昧さ回避」を求められています。特に「映えキャンパー」と被る点が多いため、近い将来、統合・消滅する危惧が囁かれています。

魅せキャンパー

魅せキャンパー

魅せキャンパーは、自慢のギアを並べて人に見てもらうことを目的とした人種です。

InstagramやTwitter、FacebookなどSNSへの投稿が活発で、キャンプ中に声をかけられると喜びます。TVや雑誌、WEBメディアから取材されることを好み、毎月購読している雑誌からの取材を最終目標としています。

主な生息地はイベントを開催中のキャンプ場で、高規格キャンプ場や人の少ないキャンプ場、区画の狭いキャンプ場、手運びが必要なキャンプ場は避ける傾向にあります。人通りが多く目立った場所に設営することが行動指針となっており、良い場所をおさえるための努力は惜しみません。

こだわりのギアやテントを沢山所有していますが周囲と被ることを好みません。そのためビンテージテントや珍しいブランドの目立つテントを採集します。ランタンやシェラカップをディスプレイする習性があり、一見お店のような雰囲気になるのも特徴です。陳列棚にも並々ならぬこだわりを持ち、積載量が一番多い種族です。車に対する執着はそこまで無く、いかに積載量が多いかを求める傾向にあります。特にハイエースを好むようです。

どちらかというとグループを作る種が多い傾向にありますが、単独行動も多く、イベントキャンプ時に交流を深めるのが楽しみの1つになっています。「映えキャンパー」と類似しているのではという指摘もありますが、最近の調査の結果、別の属性であることが認知されつつあります。

映えキャンパー

映えキャンパー

映えキャンパーは、ギアと風景のトータルバランスを意識した映え重視の人種です。

なによりロケーションを重視し、映える写真や映像を残すことが最重要とされています。主な活動拠点はInstagramです。キャンプ場での過ごし方は「酒飲みキャンパー」「グルメ系キャンパー」「タキビスト」「アクティブキャンパー」「チルアウト系」のどれかに属すことが多いです。

主な生息地は静かなロケーションが良いキャンプ場で、距離感を保ちたいという傾向が強いため、高規格キャンプ場や、区画の狭いキャンプ場は避ける傾向にあります。景観の美しいキャンプ場は大変重宝され、良い場所をおさえるための努力は惜しみません。

ギアへのこだわりは最も強く、高級ブランドのテントやギアを複数所有しています。特にガレージブランドを大変好み、日常生活での情報収集を欠かしません。その日のキャンプ場のシチュエーションや天候、気分や過ごし方によってテントの種類を選ぶ傾向があるようです。車もギアの一部という考えがあるので、車への思い入れも随一です。キャンプ特有の「不便を楽しむ」という概念は少なく、便利で効率的なギアを好む傾向があります。

単独で行動する種族や、グループを作る種族など数多くの亜種が確認されてます。他の属性との交流は活発ではなく、ガレージブランドやテントブランドの趣味が合うもの同士で群れる傾向があります。「魅せキャンパー」との境界線が曖昧という指摘が多くありますが、「人に見てもらうことが目的」か「映えていれば目的を成す自己完結型」かで全く異なります。

パリピ系キャンパー

パリピ系

パリピ系は、非日常の空間で賑やかにパーティーすることを目的とした人種です。

昼夜問わず精力的に活動し、深夜に最も活発になります。アルコールの大量摂取とバーベキュー、大音量での音楽鑑賞を好みます。アルコール摂取が一定量を超えると鋭い警戒音を上げながら周囲を威嚇し始め、中には人に危害を加えるタイプも存在します。反面、朝は弱く、起床は遅い傾向にあります。

主な生息地は水辺のキャンプ場で、ルールの厳しいキャンプ場や利用料が高額のキャンプ場、林間のキャンプ場は避ける傾向にあります。川辺や海辺のキャンプ場は特に好まれるようで、水辺に近ければ近いほど良しとされています。

ギアへのこだわりは全く無く、騒ぎ疲れた時の寝床さえあれば良いので、とにかく安いテントを好みます。但しバーベキューセットだけはマストアイテムで、積載の大半が食材、お酒、炭などの消耗品となります。ギアとは関係の無い装飾品を多く収集する習慣があるようです。

規模は様々ですが100%群れを成して行動しており、数十人規模のグループを形成することもあります。キャンプ場の生態系を脅かす存在として危険外来種に指定されており、いくつかの無料キャンプ場が閉鎖に追い込まれる事態も深刻化しています。「酒飲みキャンパー」とよく間違われますが、お酒に対するこだわりはなく、アルコールを摂取できるなら何でも飲むようです。

貴方に当てはまるキャンプスタイルはありましたか?

貴方に当てはまるキャンプスタイルはありましたか?

賛否両論あるかと思いますが、独断と偏見でキャンプスタイルを面白おかしく仕分けしてみました。この中にあてはまるキャンプスタイルはありましたでしょうか。

こんなスタイルもあるよ。とか、どうしてこのスタイルが無いんだ!といったご要望はキャンプクエストまで頂けましたら幸いです。

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